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往復書簡     著  湊  かなえ

往復書簡     著  湊  かなえ



手紙分だけで構成された
中編3つのお話。



感想

手紙のやり取りだけのお話・・・・今までにない形式でした。
手紙の中では
それぞれある事件が語られています。
関係者たちの言葉の中から、真実が次々と明らかになっていく・・・
いろいろな発見があるところはやっぱり面白かったです。



湊さんの作品って、悪意に満ちたキャラが多く、読み終わったあとに
いや==な気分が残ったりするのですが
この作品ではそういうところがなかったのも良かったです。


全部で3編のお話。

「十年後の卒業文集」・・・・


え~~そういうオチなの?と驚いてしまいます。
いくら何年も会っていなかったからといっても、本人かどうかは
わかると思います。ちょっと無理がありますかね。
              

「二十年後の宿題」・・・・


このお話は好き。最後の事実もなるほど・・・と思いましたし。
先生の思い、生徒の思いにも心打たれたかな。



「十五年後の補習」・・・・


手紙のやりとりって・・素敵なんだな・・・としみじみと感じた一編。
文面が相手を思いやる気持ちにあふれていましたね。
彼女がDVにあった友達を助けるというエピソードには
DV場面がリアルに感じてぞ~~としました。





手紙は最近ほとんど書いていないけれど
本心を伝えるにはとっても良い手段だよね。
ただ文章って、夜静かになって一人で書いていると妙に恥ずかしい文章を書いているときが
あるよね。朝読み返すとビックリだったり。
メールになれてしまうと、絵文字を使って簡単に心情を表したりしてしまうけれど、
日本語本来の表現で表すことって、必要なんだな・・・って思いましたよ。
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Nのために    著  湊  かなえ

Nのために    著     湊 かなえ



タワーマンションで起きた悲劇的な殺人事件。
会社員の野口貴弘、奈央子夫婦が殺されたのだ。
犯人はすぐに判明。
その場にいた四名から事情を聞くのだが、事の真相はもっと別のところにあった。





感想   


マンションで起こった殺人事件の真相をめぐるお話。
事件は早々と片付いたかに見えたが、実はその事件にかかわっていた4人は
それぞれ嘘をついていた。
4人が独白形式で事の真相を語り同時に、10年後の近況も紹介していくというお話。


一気読みしたいほど、魅力的なお話には思えなかったのはなぜかな。
前回読んだ、湊さんの「夜行観覧車」は早く次が知りたい・・・ということで
サクサク読めたんだけどね。
これは、ちょっとそういう気分にはならなかったわ。

いったん休憩してまた読みはじめるということをするたびに
今、誰の話だっけ?という、わからなさが出てしまうのが困った・・・・笑
読解力のなさもあるのだろうけれど、ちょっとわかりずらい部分もあったんじゃあないのかな・・・と
推測。キャラについて、惹かれるものがなかったような気がするしね。自分的にね。


大学生の杉下希
犯人とされる小説家志望の西崎。
フレンチの出張サービスをしていた、杉下と同じ島出身の成瀬慎司。
杉下と同じアパートの安藤望。


その人を守りたい、大切にしたいという思いが嘘をつかせたわけだけれど
その思いは相手に伝わっていないという現実。
勝手に自己満足というか、そういう気持ちで行ったことなんだよね。
すべては自分にとってのNのためにしたこと。

そのNは同一人物じゃあないの。


ややっこしいね。。。もう。


意外な犯人がいた・・とか、
こんな大きな真相が隠されていたとか・・・
驚愕した!!・・・というまでの、気分にはならないの。
少し、少しづつの、ズレが明らかになり、
なるほどね・・・・とちょっと感心する程度。
う~~ん、なんだか、物足りない印象が残ってしまったかな。

相変わらず、家庭環境が歪んでいたのが印象的。
強烈な母親像が描かれていたわ。
読んでいて、そんなこと、あるのだろうか・・・そんな愛の形、家族関係・・・
考えられないわと思ってしまったわ。
身近にいないからね。。
死んだ野口夫妻の夫婦関係も
不思議な関係だよね。

西崎が書いた「灼熱バード」が途中で紹介されるけれど
これが彼の過去と大きく関係していて。
そのお話自体がとっても印象的だったわ。


他人には計り知れない
自分だけの想いって、それぞれあるんだろうね。


全体的にジメ~~としたお話だったな。


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夜行観覧車    著  湊  かなえ

夜行観覧車    著  湊  かなえ


高級住宅街、ひばりヶ丘で起こったエリート医師殺害事件。
加害者は母親、被害者は父親。
その家族の子供たちは3人。長男高橋良幸、一人家族と離れ、マンションで暮らしている医学部の学生。
長女は比奈子、次男は慎司、共に私学の高校、中学に通っている。
事件が起きた高橋家の近隣住民。
遠藤家。毎晩のように、娘、彩花の癇癪になやまされている母、真弓。
高級住宅に無理して住み始めた結果、様々な弊害が出てきたようだ。
一方、小島家に住む、手芸好きの、エリート意識バリバリの初老の女性。小島さと子。
それぞれの視点を組み入れながら、事件に真相にせまる。




感想    


湊さんの最新作。
前回、読んだ「贖罪」同様、人間の闇の部分を描くので嫌な気持ちが湧いてくるのだけれど
でもついつい最後まで突っ走って読んでしまうパワーのある作品、という評価はこの作品でも健在。
確かに、今回も、途中でやめることができないほど、次は・・次は・・・という気持ちになってしまうという内容。
ただ、他の作品と違って
今回の作品は、まあ・・・子供(中学生)でも読んでいいよ・・・・・・といえるかなと感じました。
贖罪とか、少女は自分の子には勧めていないのよね。あまりいい話とは思えないので。

逆にいえばね、告白路線(読んでいないけど、想像の範囲で)で受けた
衝撃ほど、ひどいものでは、ないってこと。
だんだんとソフトになっているのではないかと思うのです。

事件の真相はということが気になったので
最後まで読んだわけだけれど、
それに関してはう~~ん・・そんなものかなという印象はあったかな。

スイッチが入ってしまう(殺してしまう)のは人それぞれというのは十分わかるけれど、
いまひとつ、物足りなさはあったの。
それは、もっと驚く真相が隠されているのではと期待が大きかったからだと思うわ。
一番知りたかったのは
殺人の動機だったんだもの。


ただ、その事件にまつわる、近隣住民の心理描写は
格段に面白かったです。


高橋家の娘、彩花の、暴言がこれまた凄くてね・・・
そこは子供に読ませてどうよとも思うけれど、こういうのはいけないよとも教えるきっかけにも
なるかと思ったり…笑
私が母親でこういう娘だったらどうしよう・・・と真剣に思ってしまうほどの内容。
受験も絡んでいたので、一層身近に感じたのかもしれないです。
確かに、受験で落ちるという経験って相当の心の闇として残ると思うんです。
うちだって、どうしようと思ったもの。
でも、この子って一年ぐらいしか、勉強していないんでしょ?
そりゃ・・・そんなに受験は甘くないし、結果はしょうがないんじゃないのと思える部分も
あったかな。
それにやっぱり、そんなことで親に八つ当たりするのってお門違いだと思うし、
単なるわがままだと思うのよね。だから、終始あの子にはむかむか。
だいたい、真弓、母も甘くない?父親もそうだけれどね。
受験とか、お家購入がきっかけで彩花が変わったというけれど
そもそもその子はそういう部分が昔からあったのかもよ。
表面だってみえなかったってこと。

一方のお隣のおばあちゃん、小島さんね。
息子夫婦とは離れて住んでいて2世帯で一緒に住みたいんだけれどなかなかうまくいかない・・・
こういうおばあちゃん、いるいる・・・・のよね…笑
昔からの住民の意識が強い人・・・いるのよね・・・・。
それも、選ばれた意識の強い人っているのよね・・・。
リアルだったわ。
彼女もいけないところというか、いやらしいところいっぱいあった人なんだけれど、
その一部分の、おせっかいであるところね?
ああいうことをを完全に否定しきれない部分もあるかもと思ったり。
他人を気にしておせっかいをやくというのが、まるっきり、良くないことだとはいいきれないものも
あったりするわね。まあ、好奇心から発生している行為と言えば、それまでなんだけれど、
遠藤家の危機を救ったのは小島さんの、おせっかいからだものね。
いい部分でそのパワーがいかせると、面倒見のいいおばちゃんという
位置づけになるんだけれどね。
こういう人って姑ならば、ちょっと利口なお嫁さんなら、いいように言葉で操ってしまえるんじゃないかと
思うわ・・・笑

で・・・高橋家ね。
この家庭の構図、
ちょっとありきたりだわと思ったわ。いかにも小説向き。
期待されているアイドル似の次男ちゃん・・・。
いろいろ葛藤はあったかと思うけれど・・・。
受験の成功しても、それはそれで、苦しいっていうのも
なんとなくわかるわ~~
まあ・・そんなに期待して子供は育てるものではないってことをつくづく感じるわ。
この母親のね・・・きっと過激であろう期待度だったんだろうね。
自分にできないのに、そんなに追いつめることないのよね。




子育てについても勉強になったわ。
こういう部分、どこの親でもまったくないとはいえないしね。
わかっていても、気付かないうちに子供を追い詰めてしまったり
気づつけてしまったりすることっていっぱいあると思うし。
完璧な親にはなかなかね・・・・なれないもん。


でもね・・・殺すっていう行為に走るというのは飛躍過ぎだと思うわ。
家族でしょ?
我慢しきれなかったのだと思うけれど、
でもやっぱり、次元として違うような。
そこを止められるって言ったらおかしいけれど
スイッチが入らないように、どれだけ自分を冷静に抑えて
客観的に物事を観ることができるのか・・・
それができるのが人間だと思うけれど。

装丁は
ファンタジックです。
観覧車だからね。
それと、栞になるひもがピンク、黄色と可愛らしくついています。
2人でも同時OKということでしょうか。
読み返すための親切?
こういうの、久しぶりです。





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贖罪       著  湊  かなえ

贖罪       著  湊  かなえ


ある田舎町に
エミリという転校生がやってきた。
足立製作所の社員のために建てられた建物に住み
田舎町にはそぐわない生活ぶりをしていたエミリ。
4人の地元小学生たちはそんなエミリに憧れを感じつつ仲良しになる。
しかし、夏休みのある日。
「グリーンスリーブス」が鳴る午後6時。
エミリは死んでしまう。
発見者は友達の4人。
それからの15年。彼女らは罪の意識と償いの気持ちに悩まされ
苦しい人生を送っていく。




感想   わ~気分悪い話だわ・・・。


「少女」のときも思いましたけれど、
げんなりする出来事が多すぎです。


たしかに独白していくそれぞれのキャラの
性格付けは詳細ですし、
ひきつけられるだけの要素は十分あります。


いやだな・こんな話!!・・と思いながらも
どんどん読み進めていきたくなるのは
読み手の方もどこかしら、興味本位からくる、いやらしい感情を
もっているってことなんだろうな・・・と思いました。



「少女」→「贖罪」ときました。
話題の「告白」は本も映画もまだですが、
なんとなくですが、内容の想像ができるような気がします。
だからなのか、
今すぐにでも読まなくてもと思ってしまって。
いつか手をだしましょう・・・ということにしています・・・・笑(予約すごいしね)


今回の、この「贖罪」。

事件にかかわった人たちの独白で
物語が構成されていきます。


整理してみます。

エミリ・・・都会から引っ越してきたお嬢様。
しかし、田舎町で、小学校4年生の時に殺害される。この物語の発端になる事件の被害者。


紗英・・・事件後、東京の女子大学の英文科に進学し、勤めていた上司の知り合いと見合い。
結婚相手は超エリートで、事件のことも、紗英のことも昔から知っていた男だった。
事件時、現場で殺されたエミリを見張っていた紗英だったが
そのときのショックが大きく、結婚するまで生理がこない体に。
それを承知で結婚を申し出てくれた彼氏だったが、実は、彼には重大な秘密が。



真紀・・頼れる少女。事件時、他の子供を仕切るが、自分だけ逃げてしまうという失態をおこし
それがトラウマにもなっている。
15年たった今は、小学教師。その仕事場でまたまた事件が。不審者が侵入し生徒を襲う事件が発生したのだ。


晶子・・・・大好きなお兄ちゃんがいた。晶子はお兄ちゃん同様がっしりとした体格。
事件時も守ってくれたのは大好きなお兄ちゃん。それゆえ、兄への信頼度は大きかった。
身の丈以上のものを求めたからエミリは死んでしまったと思い、
以後、引きこもりの生活に。
そんなとき、兄に結婚話が持ち上がる。


由佳・・・目が悪く手先が器用。事件時、交番のおまわりさんを呼びに行く役目。
家族は病弱な姉ばかりを可愛がっているので、満たされない気持ちがあった。
それゆえ、信頼ある頼れるおまわりさんに憧れを感じ始める。
おまわりさんに会いたいがため、
事件後から万引きをするように・・・。
そして15年後、姉の結婚相手が警察官と聞き、
複雑な心境となる。

麻子・・・エミリの母。
事件の犯人がなかなかみつからないことにいらだちを感じ
そのときの目撃者である少女4人に、卑劣な言葉をあびせる。それが原因で、少女たちは
その後苦しんだ人生を送ることに。



それぞれの人物が
独白することで
一つの物語が構成していくというスタイルです。



そもそも、
発端になる事件そのものからして、嫌でした。

同級生の少女が暴行されて殺されるという事件。


それにかかわった友達4人のその後の人生もまた
悲惨そのもの。


殺人事件に遭遇したということでそりゃ、幾分かの心の葛藤があるだろうとは
思いますけれど、
最悪の出来事で
延々4人の少女たちのお話が語られていくんですよ。
なんだか気分が悪くなってしまいます。


同じ事件を人物が違うことで、いろんな面からみていくのですが、
あくまでももとになるのは
少女の事件です。またこの場面かい!!と思ってしまうんです。


事件にかかわった子供たちのその後の人生ですが・・。

なんだか、性的な部分に集中しているような気がするんですよね。
元の事件が事件だからかと思うけれど。


義理のお兄さんと関係するとか

小さな子供に手を出すとか・・

人形を愛する男とか・・・

なんだか、まともじゃないものばかり・・・。



ゲゲ~~~~~です。



あげくに、
発端になる少女の事件の犯人らしい人に話が
いくと。

結局、犯人とあの少女の関係は
おお~~~そういうことかい・・・と。



もとはと言えば、
生まれも育ちもよい
麻子さんの身勝手からでた悲劇だと思うのですが・・・。




負の感情、ねたみや、嫉妬などなど、
人間ならもっているって重々わかっていますけれど、
立て続けにこう続けられると
やっぱり、げんなり。


好きか嫌いかというと
こういう作風は苦手です。

読んだ後、
何も残らない感じだから。いや、嫌な気分は残るか・笑




でも、読んでしまう自分がいるんだよね・・・
たぶん、次回作も。


あ・・・・この矛盾、わかる人にはわかるんだろうな・・・・




ショクザイノホンン

少女     著  湊  かなえ

少女     著  湊  かなえ


高2の夏休み前。
由紀と敦子は転入生の紫織と友達になった。
最近2人だけの関係がぎくしゃくしていたので3人での友達関係を
築き上げたのだ。しかし
心の中で常に由紀は敦子の・・敦子は由紀の、マイナス面を
煩わしく感じていた。
そんなとき、紫織から、彼女がかつて、親友の自殺を目にしたという
話を聞く。
人が死ぬ瞬間を見てみたい・・・。2人はそんな思いにとらわれ
夏休み中に敦子は老人ホームのボランティアを
由紀は子どもや年寄りの本の読み聞かせをする小鳩会の活動を
それぞれはじめたのだが。


感想     デビュー作、「告白」が大ブームになった湊さんの2作目。
「告白」は予約が多すぎてとても無理。
2作目であるこちらの方を先に読むことにしました。


ミステリー小説でした。
それもかなり後味悪い・・・・泣。

正直、あまり好きではないです。

少女・・・という思春期ものが題材と言うこともあるのかもしれません。

基本的に10代のお話はもっと気持ちの良いものがいいと思っています。
もちろん、終始、気持ちのいい話であって欲しいとは思いませんよ。

妬みがあったり、
嫉妬があったり
いじめがあったり、
仲たがいがあったり・・・
10代の、10代でしか感じとることのできない、モヤモヤというものを
書いた小説は当然あるうだろうし、むしろ、そちらの方が自然な形だと思っています。
私も、そうだった・・・とか、共感も覚えるから。


でも、ここにいる登場人物たちは
私の知る、少女・・・というイメージからあまりにもかけ離れている・・・・。
途中までは、友達関係で悩んでいる普通の子だと思える
部分もあったのだけれど、結局のところ、ああいうラストを読んでしまうと
本質的には、何もわかっていない子達なんだな・・・という結論に至るわけ。
幻滅。

これほど、登場人物すべてに
嫌悪感を感じるのも珍しいな・・・と思いました。
好きじゃないとか、好みじゃないとか、イライラするとか・・いろんな表現で
今まで読んできた小説の中の人物達を評価したことは
あるけれど、今回は不快な人物たちといういい方かな。
それも、この小説ってほとんど全員なんですよね。


でも冷静に考えて、常識的に考えて本当にこんな悪意のかたまりみたいな
ひとばかりいるの?って疑問です。
そういう悪意にみちた登場人物たちというのが
この方のカラーなんですか。ということは「告白」もそんな感じで
後味悪いってことですか。イヤだな・・・

まず、人が死ぬ瞬間がみたいという、衝撃的な言葉。
普通、人の死なんか間近に見てみたいとは思いませんよね。
逆にいうと、人を殺したいという発想につながるような
過激な発想でもありますよね。
でも、何故そうしたいんだろう・・・
皆が知らないものを知っているという紫織がもつ
優越感に興味を覚え、自分も同じものを得たいと思ったからなのか。
でも、それってどういう意味があるの?
そんなこと考えて、それがこの小説で明らかになっていくのかと期待もしたのですが
結局のところ、話は、ミステリータッチで展開されるだけ。
完全に私の思っている方向性とは違っていたというのに
ちょっとガッカリ感。


もちろん、ミステリーとしてよめば
面白いんだろうと思います。(こういうものを面白いとはいいたくないけど)

でも、
いくらボケて、独裁者のような振る舞いをしている
おばあちゃんが憎いと思っても、殺したいとまで、血の繋がった人を思えるのだろうか。

痴漢をして家族を不幸にしてしまった父親を
殺そうとまでする子どもって、どうなのか。

平気で援助交際をしたり、盗作をする教師。
変態行為を高校生達に要求するおじさん。
友達ぶっていても、状況が悪くなるとシカトする女子高生。



因果応報、地獄に落ろ。

この何度か出てくる言葉どおり、
そういう話なんですよね。



由紀と敦子の一人称の語りが
冒頭から交互に出てきます。
が、語り口が同じ雰囲気なので
どっちがどっちかは区別が付きづらいです。
自分で整理してまとめあげれば、育ってきた家庭環境や彼女らの過去の
違いははっきりとするのですが、読んでいる最中にすぐに確認できないというのは
どうでしょう。
読みが甘いのか・・



つながり感は完璧で
妙にぴたりとあってしまうパズルのような作品です。
それが逆に、いかにもつくった・・・っていう感じをもたらしているのかもね。


しょうじょ
プロフィール

みみこ

  • Author:みみこ
  • レイフ・ファインズ好き
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