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もういちど生まれる   著  朝井  リョウ

もういちど生まれる    著  朝井  リョウ


「ひーちゃんは線香花火」
「燃えるスカートのあの子」
「僕は魔法が使えない」
「もういちど生まれる」
「破りたかったもののすべて」



の5編。



感想

最近気に入って読んでいる朝井さん。


それぞれ独立したお話が5つありましたけれど、
どこかで少しづつつながっている、そういう人間関係でした。


つまり、ある作品ではサブキャラだった人が
次の作品ではメインキャラになっている・・そういうことです。

共通点はすべて20歳前の男女であるということ。
将来に悩んだり恋に悩んだり・・・
それは、20だからこその、悩みでもあるわけで・・・。
これはその年代が読んだ方がより共感できるのかもしれませんね。

私はかなり昔になってしまったので、
そういう感覚もあったな・・・と記憶を呼び起こして読んでいました。



作者も若いということで、
今時の大学生のノリ・・・.
リアルなんでしょうね。
会話の流れなんかも・・・・。
勉強させてもらった感じ・・・。


一番好きな話は
「もういちど生まれる」かな。
双子であるゆえの、悩み。予備校の先生に恋をする主人公。
最後の締め・・・・・感動してしまったよ。
「星やどり・・」にも似たような設定があったな・・・と
思い出したり。

表紙の写真は
このお話のあるシーンだと確信。



作者は若いのに精力的に新作出してすごいな。


mouichidoumareru.jpg

星やどりの声   著  朝井リョウ

星やどりの声   著  朝井リョウ



海辺の小さな街のある喫茶店「星やどり」。
その店を経営する家族の物語。





感想


『桐島、部活やめるってよ』『チア男子!!』の作者の、3作目作品。
ちなみに、私はこの3作目が初読みとなります。

朝井さんといえば・・
大学2年の20歳で新人賞を受賞しデビューした方ですよね。
現役の早稲田の学生さん☆。
若い世代の作家さんだったのでなかなか手を出せずにいましたが
今回は家族小説ということで、年齢が上な私でも楽しめるかなと挑戦。

いや・・・良かったです。
是非是非皆さん、読んでみてくださいな。
家族っていいな・・・って心底思える
優しさにあふれたお話なんですよ。
こういう作品を、若いそれも男性の方がテーマにすることに
感激してしまいました。
こういう感性、大切にしてもらいたいな。


物語は6章からなる連作短編集です。

早坂家は、三男三女の6人兄弟。
父親は4年前に亡くなり、母親が父親の残した海辺の喫茶店「星やどり」を経営している・・・。
この星やどり・・という名の喫茶店は
とっても素敵なお店。

星が見える天窓
ブランコになっている座席
お料理でて特筆すべきは
ビーフシチュー~~


近くにあれば、絶対足を運んでしまいそうなお店です。

子供たちが、それぞれ、年代も性別も違うし、また性格も違うので
様々な悩みを抱えています。


宝石店で働くしっかり者の26歳の、長女、琴美
大学4年生で彼女なしの長男、光彦。
高3の双子の姉小春。
同じく高3、双子の妹るり。
高1の凌馬。
小6の真歩。
そして、母、律子。
亡くなってしまった父親、星則。


それぞれの視点で物語が語られるという形式は
他の作品でもよく見かけられますよね。
椰月さんの「るり姉」なんかも、そうでしたよね.

大学生の光彦は、作者とかぶる分、リアルな姿が描きやすいだろうと思うものの、
高校生の姉妹や
一番上の琴美に関してはしっかり・・女性の心理なのに
きちんと描かれていて驚き~~
女性の読者が読んでいても、違和感なく入り込めるのはさすがだな・・・と思いました。


作者も力を入れたという最終章、琴美さんの告白場面。
泣けました・・・

私は
父親が入院する前、子供たちが寝ているときに
一人ひとりに声をかけるシーンにウルウル。
一人、黙って聞いていた琴美にもウルウル。


父親の思いがわかる分
無理して頑張ってきたんじゃないのかな・・・と思うと
泣けてきます。
知らず知らずのうちに重荷になっていったんだろうな・・・。



それを理解していた母親。


うすうす事情を感じていた兄弟。



生まれ育った環境はとても大切にしたいよね。
思い出と共に。
笑い、泣き、苦しみ、
いろんな場面を見聞きしている家族というものは
どんなものにも代えがたい、大切なものだと思う
でも、子供たちはいつかは一人立ちをしなくてはならない・・
自分たちもまた
新たな家族を作り上げるという役目も担っているのだから・・・
同じ環境で育ってきた兄弟たちなら
心にもっている思いは共通なものに違いない
だからそれを、
新たにつなげていけばいいってことだけ・・・



あ~~~なんて優しい小説なんでしょう。


今後も活躍楽しみにしております。
ちなみに
本の中で使われている写真は
鎌倉・江ノ電風景だと思われますが・違うかな?
そんなイメージを想像しながら
読んでおりました。






ほしやどり
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