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花嫁    著  青山  七恵

花嫁    著     青山 七恵


仲良し四人家族。
兄が突然婚約するという・・・
この家に花嫁がやってくるのだ・・・
それをきっかけに
それぞれがひた隠しにしてきた過去が掘り返されていく…。





感想


芥川賞作家の青山さんの作品。
私は初読みです。もちろん、芥川賞の作品は読んでいません。


花嫁という題に、可愛い装飾。
温かい家族小説みたいなものを想像しましたが全然違う。

最初の章から、いろんな意味で衝撃的でした。


第一章から、第四章までの連作です。
家族四人、それぞれが物語の書き手。
妹→兄→父親→母親となっています。


結婚するのは兄。
そしてその嫁は意外な人物・・・。


ちょっと毒気のある表現もあり
コメディーかと思えるシチュエーションもあり
どれも意外性があって私は面白かったです。


人って見かけではわからないものだし
一見平和そうな家族でも
引っ張り出すと
出るわ出るわ・・・・人には言えない秘密・・が
というわけで
こういう路線が好きな人にはたまならいのかもしれません・・・・・笑


父親とそのお店で働く弓子さんとの関係は
せつないというよりは
なんだか、煮え切らない二人ね・・・いつまでもぐずぐずとと思ってしまいます。
律儀に、
妻との契約を守り続けた夫は天晴れとしかいいようがありません。
そんな提案をした弓子さんの思いもわからなくはないけれど、
普通はしないだろうと・・・思います。
普通はといえば、
第四章での
妻の語り。
これはもう怖いです。
愛情っていろんなものがあるんですね。
婚約者への思いがありながらも、夫との交際。
そういう意味では夫も
弓子さんという心の友がありながらの、妻との交際。
なんだか、この夫婦ともども、よくわかりません。

となると・・・
第一章へ戻って、この妹、麻紀の兄への異常なまでの思いも・・・気持ちが悪いし
兄は兄でね・・・結婚相手がなぜ、いとこなのかも・・・・ようわかりません。
長続きするんでしょうか。


ともかく読みかえせば
この家族
妙です。
愛情のベクトルがごちゃごちゃみたいです。



お父さんの星・・・

娘、麻紀が幼少時に父親が話したこの
お父さんの星という話が・・・印象的でした。
男はときにずるいことしますからね。



意外な展開で
妙に新鮮に感じました。
ある意味ミステリーです。
慣れ親しんだ作家さんではない分、
面白く読めたのかもしれませんね。


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