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法廷遊戯  著  五十嵐律人

法廷遊戯    著   五十嵐律人 


法曹の道を目指してロースクールに通う、久我清義と織本美鈴。二人の過去を告発する差出人不明の手紙をきっかけに不可解な事件が続く。清義が相談を持ち掛けたのは、異端の天才ロースクール生・結城馨。真相を追う三人だったが、それぞれの道は思わぬ方向に分岐して――?
第62回メフィスト賞を受賞

(アマゾンよりあらすじ、引用)



感想



薬丸さんの作品の前に読んでいたのですが、忙しくUPできませんでした。

まず、初めての作家さん、経歴をみたのですが、弁護士さんなんですね
他の作品も法律にまつわるお話が多かったです。
機会あれば、読んでいきたいです。

ちなみに、私は裁判傍聴を数回したことがあるのですが、
そういう部分に興味ある人はより一層、面白く読める作品だと思います。
が、前半は、専門用語もあったり、ちょっと読みづらい所もあったかな~~
難解ではないと、ネットの感想にはあったけれど、第一部のゲームの部分が、入り込みづらかったです(笑)
慣れていないもんで・・・・(笑)
どうも漫画もでているそうなので、そちらも併せて読んでみるといいのかも。

あと、この本を手に取ったのは、映画化されるということと、キンプリの人が出演ということで
ファンでないけれど、どれどれ~~ということで選びました。
他にも出演者豪華だし、大森さんもでてくるし~~(笑)


登場人物は
久我清義(くがきよよし)。織本美鈴(おりもとみれい)
ロースクールで皆から天才と呼ばれていた、結城馨(ゆうきかおる)
この3人がメイン

そして、久我と織本には、ロースクールを目指す前に、人には言えない秘密があったという流れ。

第一部では
ロースクール時代。
「無辜(むこ)ゲーム」と呼ばれる裁判を模した変わった遊びについて・・・

第二部、「法廷遊戯」は、
ロースクールを卒業してから起こる殺人事件について

3人のうち、ひとりが命を失い、ひとりは事件の被告人となり、ひとりはその被告人の弁護人となる

そういうストーリー展開です。


映画前なのでネタバレはせず。


本を読みながら、
某映画を思い出しました。
「ライフ・オブ・デビットゲイル」ですね。

面白かったです。
法律の在り方について考えさせられました
サスペンスでもあり、青春物語のようでもありましたね

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スイート・マイホーム    著  神津凛子

スイート・マイホーム    著  神津凛子

舞台は長野。
スポーツインストラクターの賢二は、妻と子供サチの3人家族。
1台のエアコンで家中を暖められる「まほうの家」を購入する。
ところが、その家に引っ越した直後から奇妙な現象が起こり始める。
我が家を凝視したまま動かない友人の子ども。
地下室で何かに捕まり泣き叫ぶ娘。やがて、賢二の不倫相手、住宅メーカーのマネージャーが、怪死を遂げる……。
第13回小説現代長編新人賞受賞作。


(アマゾンより、あらすじ引用)

感想  

斎藤工の監督作品として秋に公開ときき、早速原作読みました。

サスペンスホラー?
原作はとても、読みやすかったです。
最初は、貞子みたいな、心霊分野なのかな~~って思っていたのですが
そうではなく。
結局、怖いのは人間って結論になるお話です。

映像でどうなるのかな~~。
怖さを感じる映像って、いろいろあるからね~~期待してます。


三章構成。序文があります。読み終わった後、あ~~~だからこその、
この序文なんだな~~って感じます。
ここだけで、ラストを想像できる人は、さすがだな~~~・それでも察しのいい人は、いっぱいいる?(笑)

主人公はスポーツインストラクターの賢二・

めちゃ、イケメンだそうです・・・(笑)
いや~~~ここまで顔がいいって表現されていると、映像化した時、どんな人がって
気になってしまいますよね~~(→映画は窪田正孝 ですが。ちょ~~と、原作とイメージは違うかな~~。
そもそも賢二、不倫する男だし。窪田君、不倫は似合わないよ~~(笑))

怪しげな住宅メーカ、。甘利。
不倫相手の友梨恵。

この二人が、不審死を遂げることから、犯人は誰?ということが主流になってストーリーが進んでいくのですが
主人公の精神を病んでいる兄、聡、妻のひとみ、それぞれ、あやしい?どうなの?
というミスリードもあって、謎めいていきます。
そもそも家に誰かいる?長い髪って?っていう、そちらの方の謎も気になるし。


やたら、精神病んでいる人が多い雰囲気。
そもそも、まともな思考では、こんな行動には出ないわけで、そうなると
精神病んでいるっていうところになるのかなあ。

ネタバレ。
彼女もね~~やはり思春期に、父親を亡くして、それから性的被害にもあって
そのあたりから、じわじわ精神病んでいったってことよね~~
婚約者の死もある意味、彼女の仕業だよね。
理想の家族の夢がゆえの。子供が一人、それも女っていうのが、理想なのかな。
男の子ではないのね。理想は女の子なのね

そして、過去の出来事。賢二の家族の問題ね
暴力的な父親の存在。
父親がいまだ失踪のままで事件性なしと思われているところや、彼女が産み落とした子供?これが
どう扱われたのか、そもそも事件性にならないのか?とか
突っ込みどころはあったけれど、そこはあまりこだわらない方がいいのかもね。

たぶんこの小説、ラストのラストが、おぞましいってことなんだよね?
うんうん、おぞましいよ・・・。まったく罪のない、ユキ・・・。そこまでやらなくてもと思うけど。
後味悪いというか、可哀想という感想。
なにもかも、
賢二だろうが・・・・・。父親のことも忘れちゃっているし。お兄ちゃんの病も、あれじゃあ・・おかしくなって当然でしょう~~


ものすごく怖いという感じではなかったけれど、面白く読むことが出来ました。

話はそれるけど・・・。

ちょうど今(8日の午後鑑賞・・)
テレ東で「ゆりかごを揺らす手」を鑑賞中。
こちらは、どこかに隠れて家族を襲う犯人ではなく(笑)、しっかり
姿を現して、ぐいぐい、住んでいる家族を追い詰めていくっていうお話。復讐っていうお話であるからね→面白い映画ヨ。
この小説は復讐ではなく、理想の家、家族を求めているからこその、それに、合わないことへの
不満?っていう感じでの行動。
でも共通点は
犯人、いちゃっているよ~~~ってことだね・・・・

作家さんは、
お初でした。また読んでみようかな

流浪の月    著   凪良ゆう

流浪の月

著者 凪良ゆう

第17回本屋大賞受賞作


あらすじ

両親と別れ、母方の叔母の家に引き取られた主人公の家内更紗は、9歳の時、誘拐事件の被害者となった。公園で更紗に声をかけ、一緒にマンションで2ヶ月ほど暮らした19歳の青年・佐伯文はその犯人と逮捕され、誘拐された小学生が警察官に抱えられ泣き叫ぶシーンは居合わせた人の携帯電話で撮影・拡散されていった。その後も更紗は「傷物にされた可哀想な女の子」、文は「ロリコンで凶悪な誘拐犯」としてレッテルを貼られ続ける。そして事故から15年過ぎ、24歳になったある日、更紗は偶然文と再会する。その外部からは見えない真実や、恋愛でも友情でもない言い表しにくい2人の関係性を描いている

<ウィキペディア、から、あらすじ引用>

感想

ずいぶん前に予約していた本がやっとまわってきました。
ちょうど映画化もされるという情報もきいてしまって。
ほ~~~この人が、この役を演じるのねという、そんな印象を持ちながらの読書となりました。

面白かったです。
現代社会で問題視される出来事(幼少期の性暴力、ネット中傷、育児放棄、DV、ストーカー等々)
が、いろいろ描かれているので
やはり興味深く、それゆえ、先も知りたくなるし、文体も読みやすいので、サクサク、読み進むことができました。
が、いかせん、暗~~い話ではあるんですけどね。

一章から五章、そして終章までの構成。
一章の少女のはなし
二章彼女のはなし1
三章彼女のはなし2
四章彼のはなし1
五章彼女のはなし3
終章彼のはなし2

彼女・・・家内更紗
彼・・佐伯文
少女・・梨花
ということです。

彼女と彼のパートでは、それぞれが、一人称で、心情を語っていくので
読みながら、共感することも多く、、自分の気持ちも
揺さぶられました。

<ちなみに一章の少女は、更紗の職場の同僚安西さんの一人娘梨花ちゃんのこと。
安西さんは、シングルマザーなんだけど男との交際の邪魔になるために、娘、梨花ちゃんを
更紗にときどき預けるようになるのよね⇒ちょっと育児放棄気味・・>

更紗9歳は、自由奔放な両親のもと、楽しく生活していた中、突然父親が亡くなり、母親は男を作って
外に出ていってしまう。それがもとで親戚の家に預けられるんだけど、そこにいる息子に、性的ないたずらをされるようになって
生きずらい日々を送っている。
対する、19歳の文は、まわりと自分が違うことに悩んでいる。性的な部分で体が発育していかないことの悩み。厳格な家もまた
息苦しい模様。

そんな二人がたまたま公園で出会い、更紗を連れ帰ってしまう文。
それが誘拐事件へと発展・・・・という導入部分。さらには、彼彼女が、数年後に再び出会ってしまうという
衝撃的な展開。

世間はロリコンというレッテルをはっていたけど真実はそうではなかったということ。
実は文は病気で、性的な行為自体、興味はなかったということだから、誘拐事件によって、相手になにかひどいことをしてしまったということではなかったいうのが事実。
9歳の更紗にとっては、逃げ場所であったわけだから、文との生活はある意味、癒しの場であったということですよね。
しかし、やはり
勝手に連れて行ってしまうのは・・・・どうも~~~。
何か事情を抱えている子供ならば、他の方法はなかったのかな・・・連れて帰って、暮らし始めるっていう選択以外にねえ。。。って思ってしまうところはありました。
まあ、それいちゃあ、お終いだけど(笑)
文もやけになっていたところも、あるから、もうどうにでもなれ・・・って思って行動したのかもしれませんね。
彼らの悲劇は
当人だけが知っている事実を勝手に捻じ曲げられて、世間一般の作られたストーリーの中で
ず~~と生きていかなくてはならなくなってしまったっていうこと、ですよね。

真実を捻じ曲げられた・・・
彼女に性的ないたずらをしていたのは、
親族だったわけで、文ではないんだもんね。

そう考えると
世の中のありとあらゆる事件も、その真実?のすべては、世間一般には伝わらないこと多いから
ねじ曲がって解釈していることは、いっぱいあるだろうねって思いました。それって、怖いな。

更紗・・言えなかったのかな~~。誘拐されたタイミングでは無理としても。
事件が終わって、自分の家に戻ってきてから
その息子を(いたずらしてきた、やつ。誘拐後もまた襲い掛かってきた・・最低な男)
殴っているよね?そのタイミングで、もっと強い精神で、告発してほしかったわ。
そしたら、文の事件もまた変わってきたかもしれなかったし。
とはいっても、更紗、いえなかったもんは、致し方ない・・・


文は、性的なことには興味なく、大人の人との恋愛がらみの関係が築けない。
たいして、更紗も、幼少期にいたずらされたということから、性的な部分にどうしても、なじめない自分がいる。
更紗の方はそういう行為はできるけれど、できれば、あんまり‥‥っていう感じなのかな。
文に再会する前も、付き合った男性はいるし、普通に男女関係築いていたわけだけど。
本当の自分を出し切れていないって感じだったんだろうね~~。
居心地の良かった、文との暮らしに、ず~~と、こだわりを持ち続けているみたいだったね。

二人でいて、そういう性的な部分無しでも、居心地が良いのならば
私はず~~と二人でいて欲しいし、誰もなにも、干渉しないで、幸せに生活してもらいたいなって
読み終わったあとにしみじみと思いました。

更紗の元カレ、DVの彼ね。
彼もねえ~~、一生懸命二人の生活よくしようと思っていたわけで。それが報われないのって、可哀想だな~~とは思うけれど
あ・・・可哀想って思っちゃう時点で、危ない・・アブナイ・・・(笑)
DVは、やっぱり、暴力は、やっぱり、ダメだもんね。それにそのあと、文に対しての、SNS攻撃も、ひどいから
亮は、最低な男と言わざる得ないよね。優しいとこもあるけど~~、でも、ダメ~~。
暴力男から、逃れることができたのは、本当に良かったと思ったわ。

そういえば、文とわけあり関係な、谷さん。
文も、谷さんには早めに本当のこと言って欲しかったかな・・・。
そうしたら、傷つきも深くなかったと思うしね。


喫茶店で文を発見した時からの
更紗の行動。すごかった・・・・。ストーカー的な・・・(笑)
相手が嫌がっていないのなら、むしろ、お互いがお互いを求めていたってことならそれは
結びつく運命の2人の関係ってことになるのかな。

映画はどういう風になるのか
楽しみです。
流星君が、亮か…と思うと、複雑ですけど。暴力ふるっちゃうの?そんな役・・・やだ~~って、ことでね

アイネクライネナハトムジーク

アイネクライネナハトムジーク
伊坂幸太郎 / 著 


妻に出て行かれたサラリーマン、声しか知らない相手に恋する美容師、元いじめっ子と再会してしまったOL……。人生は、いつも楽しいことばかりじゃない。でも、運転免許センターで、リビングで、駐輪場で、奇跡は起こる。情けなくも愛おしい登場人物たちが仕掛ける、不器用な駆け引きの数々。明日がきっと楽しくなる、魔法のような連作短編集。
(幻冬舎から紹介文引用)


感想

秋の映画化にひかれてのセレクト。
三浦春馬&多部ちゃん主演の映画となるようです。

素敵なカップルよね~~
3度目の共演。

本も面白かったです。
いろいろ繋がっていて、へ~~~といいながらの、読書。

出会いって不思議
そういう出会いがあればいいな~~

★アイネクライネ

マーケットリサーチをする、27歳、社員、佐藤。
ことの発端は、妻に逃げられた30代後半、先輩社員藤間さんの失態から。
その夜、日本人、ボクサーがヘビー級のタイトルマッチをやるという。
夜の街はにぎわっていた。
手首に、シャンプーとマジックで書きこんでいる彼女との出会い。
リサーチをたのむのだが。
場所は変わり。
佐藤の大学時代の友人、織田一真と由美夫妻との会話。
由美、旧姓加藤由美は、大学時代からひときわ魅力をはなっていて
まかさ、織田と早々と結婚するとはだれもが思っていなかった。

織田が言う。

「あの時、あそこにいたのが彼女で本当に良かった」⇒この章ではこのセリフが一番♪

ラストで再び、冒頭のシャンプー彼女と、意外な再会。恋の予感?
ちなみに
モチーフとして
バズ・ライトイヤーの人形。
そういえば
今この感想を書いているとき、トイ・ストーリー4の上映開始よね
ボクシングも、今、村田さんの挑戦試合、みたばかりだし。
エピソードとしてはなかなかよいタイミング、今のこの時期ね

★ライトベビー

美容師、美奈子。
客、30歳手前、板橋香澄。
ボクシング選手、ウィルトン小野の話がでるが、格闘技は苦手と美奈子はいう。
そんな中、ひょんなことから、板橋香澄に、自分の弟、紹介してあげるよといわれる。
数日後、彼女の弟から電話が入る。顔もみたことのない相手と、電話だけの会話でつながる関係になるのだが。
場所は変わり。
美奈子は、山田寛子と日高亮一、10代の頃へヴィメタバンドライブで顔見知りになったのをきかっけに友人関係になった
2人と居酒屋で会話する。香澄に紹介された弟との関係も話にはでる。話題はつきないが
帰りには、路上で商売をしている、斎藤さんのところに行く彼ら。
斎藤さんは、
そのときに状況を話すと即座にメロディー化してくれるという、商売をしている⇒この章ではこの登場人物が一番面白いねえ。
斉藤和義を連想させると思われる。ただ、私はそれほど詳しくないのが残念。

美奈子と学(紹介された弟の名前ね)のその後は?

面白い♪
この結末は面白いよ♪

★ドクメンタ

藤間さんのお話。最初の話にでてきた上司の藤間さんね。妻に逃げられた(笑)
運転免許更新時に毎回出会う、女性とのエピソードが中心ね

こんな出会いあるの?っていうくらいの
関係性だったけど、変に恋愛関係でないところがよいよね
通帳をつかった
コメントっていうアイディア。なるほど~~
しかし面倒ではないかと思ってしまったけど(笑)
この章のおちもやっぱり面白い
私はこまめに記帳派かな~~

★ルックスライク

ここの章は人間関係が複雑。
時系列が絡み合っているのがポイント。
人間関係を紹介。
ほぼネタバレ。
若い男女と高校生の
エピソードの2つで構成。

高校生のエピ
登場人物。
30代後半深堀先生
英語の先生。
久留米和人、織田美緒。2人とも生徒。

若い男女は
笹塚朱美。
彼女を助けた男との出会い。のちに付き合うのね。

和人の父親が
笹塚朱美の元彼氏というのが
驚きの展開ということか・・。

胸が大きい人か~~
ふ~~ん(笑)
カップル時って
そういうところ
女性は気になるよなあ~~(笑)

★メイクアップ

佳織と結衣。化粧品メーカーの同僚。
いじめっ子の話。
旧姓は高木結衣⇒窪田結衣
高校時代のクラスの中心人物として君臨していた、小久保亜季と仕事関係で出会う
いわゆる、いじめっ子ね。
いろいろあるが(省略・・(笑))
ある意味
復讐は果たすって感じかな
ああいうタイプ
いやだよね~~

★ナハトムジーク

総まとめって感じ(笑)

過去現代
いろいろ飛んでいるので
わかりづらかったかな


以上。

映画は楽しみ
余談だけど
私は
三浦春馬に

嵌っているんだよ(笑)

かがみの古城   著  辻村 深月

かがみの孤城


著  辻村 深月


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感想

ずいぶん前に読んだのですが
こんな時期になってしまい
時間ないので簡単に。


話題作ですよね、これ。



後半から
色々な事実が判明して
どんどん入り込んでいきます

読み応えあり

最後は涙が出ちゃったかな

悩み多い思春期の子供たちに是非読んでほしいと思います
でも大人の私たちでも
充分心に響く物語。
やっぱり私たちも子供だった時期があるからかな・・・

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君の膵臓をたべたい   著  住野よる

君の膵臓をたべたい   著  住野 よる


偶然、僕が病院で拾った1冊の文庫本。タイトルは「共病文庫」。
それはクラスメイトである山内桜良が綴っていた、秘密の日記帳だった。
そこには、彼女の余命が膵臓の病気により、もういくばくもないと書かれていて――。

 
( amazonnより引用  )


感想


2作目は既読。
順番違いますが、話題のデビュー作を読みました。
ちなみに映画化決定済み。
そして、映画はだいぶ感じが違うような出来になる予感が・・・

この物語は、読む年齢によっても感想が分かれるかも。

私は、ものすごく感動した・・・というところまではいきませんでした。
泣くまではないかな。

私が今まで読んでいた作家さんとは雰囲気が違うので
やはり、慣れるまでに時間がかかりました。
2作目でもそう感じました。
これは好みの問題です。
年齢的なものなのかな~~

主人公と少女の
会話部分に魅力があるのかと思いますが
私はどちらかというと苦手でした。
このやりとりは。
死生観や人との関わり方など
共感する台詞もありましたが
そうでない部分もありましたので。
実際、学生でこんな理屈っぽい会話する男女がいるのかなと思いました。
もったいぶった言い方するんだもの。


ただ、
単なる難病ものや
恋愛ものになっていないところは興味深かったです。
人間同士の結びつき
少年の成長を強く感じ
悲しい結末ですが
後味は悪くありませんでした。


後半
日記において
少女の心情が明らかになるわけですが
それをうけて
主人公がこらえられなくなって号泣となっていきます。

盛り上がり部分だと思いますが
泣くという行為を<うわああああああああ>という
漫画の吹き出しのような表記にするのが
気になってしかたがありませんでした。
こういうのは苦手。そこを目にして、これは感情移入が逆にできなくなるなと思いました。

主人公の名前を最後まで隠すことの意味、よくわかりませんでした。
知ったことで、
ああ・・あの有名作家さんたちの上下の名前ね、という
感想しか持てず、なぜそんなことをしたのかなといまだ疑問。
少女の死の原因は確かに意外性はあり、
人の生死のあっけなさを感じることはできましたが
意外とあっさりで、そのことに関して後々ふれないことも
どうなのかな…と感じました。

私だったら、そういう状況での別れを経験したら
混乱してしまうものなので。むしろそこの部分掘り下げてもらいたい感じでもありますもの。


年齢いっているもので
いろいろ思ってしまいましたが
題名のインパクトは半端ないので
多くの人は、気になってしまう本であることは
間違いないなと思いました。
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また、同じ夢を見ていた   著  住野  よる

また、同じ夢を見ていた   著  住野  よる



友達のいない少女、リストカットを繰り返す女子高生、アバズレと罵られる女、一人静かに余生を送る老婆。

amazonnの紹介文より


感想

初作家さんに挑戦。
デビュー作は、ベストセラーとなった「君の膵臓(すいぞう)をたべたい」ですね。
その次の作品がこれ。ちなみに、デビュー作は未読です。

主人公は
小柳奈ノ花ちゃん。
賢い小学生だけど、友達はいないの。
両親は共働き。
でも淋しくはない。
彼女には学校以外に友達がいるから。
外出時は何時も傍にいる猫。
リストカットを繰り返す女子高生。
アバズレと罵られる女性。
そして老婆ね。

奈ノ花ちゃんの口癖は
人生は~~~なようなもの。

これが結構、面白いたとえで、なるほどな~~~とうなずいてしまう

例えば

人生とは素晴らしい映画みたいなものよ⇒お菓子があれば一人でも十分楽しめるから
人生はプリンみたいなもの⇒甘いところだけで美味しいのに苦いところをありがたがる人もいる。
人生ってかき氷みたいなもの⇒たくさん好きな味があるのにすべてを食べることはできない

とまあ、文中、たくさん出てきます。

小学生としては、ちょっと理屈っぽいので、人によって可愛いと思うのか
鼻につくと思うのか、意見もでるかもしれないけど、
これは一種のファンタジー。

幸せとは何か・・・ということを
テーマにした作品です。それを主人公が追い求めるという構成。
学校の宿題になっていて
主人公は、周りのお友達に尋ねていくんですね。
そして最後に自分の中で答えがみつかる
自分にとっての幸せはいったい何なのか。


丁寧に読んでいくと様々な伏線がちりばめられていて
なかなか面白い作風になっているように感じました。
ただ
小学生が主人公で小学生の言葉で語るという文体なので
慣れないとなかなか、入り込みにくい感じもします。(好きな人は大丈夫よ)
ちょっと今まで違った路線の本ばかり読んできた自分だったので
私は最初の方、そうでした。読み進めていけば気にならないけどね。



でも面白かったですよ。
さすがに泣くまではいきませんが。

もう一人の自分が
どこかで生きていて
そしてもう一人の自分は人生後悔ばかりして
やり直したいと思っているかもしれません。
パラレルワールドって
映画でもよくみたな~~


だれかがほんの少しの助言してくれたら
その人生は変わっていったのかも。

自分も
いま
夢の中でいいから助言してもらいたいな。
間違いない選択をしていきたいと思うから。

なかなかどうして難しいですね。

薔薇の下では・秘密か・・
洒落た言葉を散りばめていますね。
憎い作りです。

onajiyume miteitamiteita

アノニマスコール   著  薬丸 岳

アノニマスコール   著  薬丸 岳

(「BOOK」データベースより)引用

3年前のある事件が原因で警察を辞めた真志は、妻の奈緒美と離婚、娘の梓と別居し、自暴自棄な生活を送っていた。ある日、真志の携帯に無言電話がかかってくる。胸騒ぎがして真志が奈緒美に連絡すると、梓は行方不明になっていた。やがて、娘の誘拐を告げる匿名電話があり、誘拐事件は真志がすべてを失った過去の事件へつながっていく。一方、真志を信じられない奈緒美は、娘を救うため独自に真相を探り始め―。予想を裏切る展開の連続と、胸を熱くする感涙の結末。社会派ミステリの旗手による超弩級エンタテインメント!!作家生活10周年記念作品。


感想


前に読んだ薬丸作品「誓約」とちょっと設定がかぶりませんかね。
一気読みはできるし、面白いかと言えば面白いけど
「誓約」と同じだからか、誰だかわからないやつの電話に振り回されるという流れに
新鮮味がなかったです。同じ感じなら「誓約」のほうが良かったかな

個人的には
こういう作品より
もっと
深みのある
グイグイ心に響くような作品を期待しています
最近では「友罪」かな

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感想UPした数日後
手元にまた一冊借りてきました
今度のはグサッときそうなので
、頑張って読みたいです
でも忙しい・・・

代償  著  伊岡  瞬

代償  著  伊岡  瞬


圭輔は火事で両親をなくす。
遠縁の親子に世話になることになる圭輔。
同じ年の達也、継母の道子。
しかし、達也も道子もとんでもない人だった・・・


感想


新聞の書評でみつけて、初めての作家さんでしたけど読んでみました。


ミステリーです。
面白かったのですが
気分悪~~~~です・・・・・笑


それは、胸糞悪い、登場人物がいたからですね。



まず・・・
達也・・とんでもない悪です。
小学生から性格ねじれています。
継母の道子と、関係しています・・・・驚

自分では手を下さず悪いことばかりするんですよ。
逃げ道を用意しているんですよね。
俺は関係ないって・・・。
相手に精神的なダメージを与えて
その姿をみることを、喜びとしている奴です。
相手の幸せをみると、むかつくみたい。

中学生を卒業するまで
粗悪な達也との関係は続くのですが
知り合った友達
によって、助け出されます。


やがて圭輔は弁護士となり在る事件の容疑者である
達也と再び出会うことになります。

後半は
事件の真相解明。
二転三転します。


結局悪い奴は
それなりの報復を受けるってことですが
こいつの(失礼、達也ね)犯した数々の行為が
もう・・・・むかむかしていたので
早くどうにかしてほしかったです。


圭輔の母親にも手を出していたんでしょ?
そんな小学生ってどうよ・・
また中学に入学してからであった女の子
結局、暴行されて、転校してあげくに
早死にで、むくわれないわ。

圭輔のあの家庭環境で
やがて弁護士にまでなるって言うのは
ちょっと無理じゃないか・・・って思うけど(勉強はできたけど、
実際、大変だよね)
お話としては、立場が違っての再会は面白かったですね。

ちょっと説明的な部分が多くて
あれよあれよ…の間に、ことが起きてしまっているって
印象でした。
一気読みできる作品ですよね。

代書9784041107102

ママン愛人(ラマン)   著  佐藤亜有子

ママン愛人(ラマン)    著  佐藤亜有子




表題作の
「ママン愛人」他
「死の花嫁」
「蜘蛛」の三作



感想


今年急逝された、作家さん。
某新聞のコラムで
その人物像を知り、少し興味があり
遺作となった本作を読みました。


経歴は調べてみてください。

一躍有名になった
「ボディ・レンタル」も知らないし
ただ、最後の作品だけというのも
失礼かもしれませんが、
やっぱり興味が尽きなかった・・・・。
その人自身のことが。
内容についてはあまりよく知らなかったんだけど
三作全ての話
死がテーマであることが
とっても悲しかったです。
執筆中苦しかったんだろうな・・・・
こういう世界を作りあげて
それが実生活を思わせるような感じもして
痛々しくもありました。


希望も何もない
ただただ
死んでしまいたいと思える心境
愛する人の不在はそれだけ心に大きな苦しみと葛藤を抱えるものだけど
それでも
生きたいというエネルギーが
少しでも
漂ってほしかったな・・・

負の世界。
読んでいても
正直気持は
減いるだけなところはあります。
ただ
読み手としては
それでも生きるってことは
まんざらでもないんだよと
反論しながら
読みおえました。
マイナスばかりの人生ってないんだよ・・・・って。



ママン・・は
愛する息子の死
(近親相姦の雰囲気)
死の花嫁では
愛する夫の自殺
そして
蜘蛛は
夫に先立たれた
孤独な老婆・・・
と、
皆結局
死を求めていました。




ご冥福をお祈りします。

ままんらまん
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みみこ

  • Author:みみこ
  • レイフ・ファインズ好き
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