聖なる犯罪者
聖なる犯罪者 (2019年、115分、ポーランド/フランス・合作)原題:Boze Cialo
監督
ヤン・コマサ
製作
レシェク・ボヅァク アネタ・ヒッキンボータム
脚本
マテウシュ・パツェビチュ
撮影
ピョートル・ソボチンスキ・Jr.
美術
マレク・サビエルハ
衣装
ドロタ・ロクエプロ
編集
プシェミスワフ・フルシチェレフスキ
音楽
エフゲニー&サーシャ・ガルペリン
バルトシュ・ビィエレニア(ダニエル)
アレクサンドラ・コニェチュナ(リディア)
エリーザ・リチェムブル(マルタ)
トマシュ・ジェンテク(ピンチェル)
レシュク・リホタ(バルケビッチ)
ルカース・シムラット(トマシュ)
第92回 アカデミー賞(2020年)
ノミネート
国際長編映画賞
少年院に服役中のダニエル.
仮釈放が近くなり、司祭に、聖職につきたいと申し出るが犯罪歴があるものはダメだと却下される
結局、田舎の製造所で働くということになるのだが、そこに向かう途中で立ち寄った村で
司祭と間違えられてしまう。戸惑いながらも、司祭の仕事をこなすようになるダニエルだが
感想
GYAOでの視聴。
考えさせられた映画で、とても良かったです。
無料でこんな良作、観られるなんてお得・・・(笑)
題名通りのストーリーなんだけれど、とにかく深かったです。
偽った本人が更生して、皆に崇められて、皆がハッピー、ありがとう☆、みたいな、感動路線になっていないところも好印象
予想外の展開でした
一言でいえば暗いです。じめーとした雰囲気なんですよ。
グレーかかった風景も観る人をどんよりさせるんですよねえ
まず、ポスターでもわかるけど、主演の彼が怖いです・・・(笑)
みるからに、なんかやってない?くすりやってんだろう?みたいな、人相でもう・・・。
若いときのクリストファーウォーケン が、病気になってやつれた感じです
彼は少年院にいるんだけれど、そろそろ仮出所の日。
実は彼、少年院で説法してくれる、司祭に憧れを感じていたんですね。あ~~いう風になりたいな~~って。
で、仮釈放で行き先が決まっていたにも関わらず、立ち寄った教会で司祭と間違えられたことがきかっけに
あれよあれよのうちに、その地域の新任司祭として働くことに・・・。
信仰ってなんなんだろうね・・・。私は特定の宗教を信じている人でないので
何とも言えないけど、人は何かにすがりたくなることもあるし、誰かに助言もらいたいときもあるはず。
だから宗教っていう存在があるわけだけれど、それを伝える、神との間の伝道者たるもの、司祭が
どれほどの人物かっていうのは、そこは難しいですよね
そもそも、その人は神様ではないのだから。人間なのだから。
あと、やっぱり見た目から入るっていうのもあるので医者の制服着ていたらお医者様、警官の服着ていたら警察官
という感じで、司祭の服を身に着けていれば、多少物足りない感じでも、司祭ですものね・・・って
思えてきてしまうものかもしれませんね。
ダニエル・・・けっして少年院でも、品行方正ではないの。でも信仰に関してだけは、忠実。
神学校にも行きたいっていう夢もある。でもどうやら、犯罪歴がある人はダメみたいなのよね
といいながら仮釈放されて、すぐに、酒も女もやっちゃているじゃん・・・・(笑)
(トップガンの愛は吐息のように~~が遊んでいるクラブで流れていたねえ・・・)
神学校に行きたい?神学校にいけないから生活変えないのかな?自分を変えたいという思いから、神学校にいきたいのかな
でも、偽司祭になってからも、一所懸命村人に尽くそうとした姿は
それは本物だったと思うし、自分の言葉で一生懸命教えを伝えようとしている場面を見ると
過去の罪が思わず消えてしまうくらいの感じにも、思えてきてしまいます。
でも見ている中でいつばれる?大丈夫か?っていうひやひや感はありました。
大勢の前でお話なんてできるの?って心配もしていたのですが、好きこそものの上手なれ‥って感じで
案外と、うま~~くお話できていて驚きもしました。
でも、過去に罪を犯したっていう事実は事実だしね~~過去は消えないし。
ダニエルって、信仰については真摯なのに
酒も薬もたばこも、女も、我慢するって感じでもなかったようなのよね。それは司祭の仕事をしていても同じ
村の若い女のことも、関係持ってしまっていたし・・。
でも、じゃあ、司祭って本当にそこまで禁欲な生活しているの?っていわれれば
ダニエルが、偽司祭になった、村の、老司祭も、アル中で病気になっているっていうことだから
結局完璧な人間なんてそりゃあ、いないのかなって思ったりもしますが。
要は、そこの、線引きが難しい所でしょうね
規則みたいなものがあるのならそれはそれでだめだろうし・・・。
ダニエルが偽司祭として働く、村では、とある事件が過去に起こっているのです。
交通事故で、7人の村の人が死んでいるけれど、お葬式もしてもらえないみたい人がいて。
その人のせいで、みんなが死んだと思っているから、村人たちもその人の奥さんを村八分にしているわけね。
1対6の交通事故。
でもそのおじさん運転手はお酒を飲んでいなくって、飲んで騒いでいたのは、他の人たち6人。
これはもうどっちが悪いっていうのは明確ではない感じ・・・
ダニエルは
村八分にしていた、村人たちにも声をあげるし、葬式はだそうと、先頭に立って試みていくの。
たぶん、今までの司祭ならこんなことはしなかったはず。見て見ぬって感じ。
そういうことをするダニエルは、もしかしたら、根はいい人なの?って思ってしまうんだけれど。
本当に悪いやつなら、もっと適当に仕事をやるでしょう。
後半、自分の身元が仲間の密告で(昔の仲間に偽司祭の姿をみられた)
少年院にいたときの司祭にばれてしまって・・・・。
追い詰められた彼は
村人へのミサのとき、自分をさらけ出してしまうのうのよね・・上半身脱いで、刺青をみせる・・・
ここ、ドキドキしました・・・
あ~~~ばらしちゃうのね・・・って。
そして衝撃的なラスト
少年院に戻った彼を待ち受けていたのは
殺した相手の兄の復讐攻撃。暴力です
殴り合いは怖かったな~~~あ~~司祭として穏やかに語っていた彼だったけれど、暴力の世界に戻されたら
やっぱりそれは暴力で立ち向かってしまうのね。
ギラギラした闘志しかみえなかったです
それでも彼は、司祭の仕事もできた子なんですよね~~
人は二面性がありますよね・・・…誰でも。
置かれた環境で、置かれた自分になってしまうのかも
どちらにこれから転んでいくのかは彼次第
なかなか難しいですよね

(映画Comより画像引用)
監督
ヤン・コマサ
製作
レシェク・ボヅァク アネタ・ヒッキンボータム
脚本
マテウシュ・パツェビチュ
撮影
ピョートル・ソボチンスキ・Jr.
美術
マレク・サビエルハ
衣装
ドロタ・ロクエプロ
編集
プシェミスワフ・フルシチェレフスキ
音楽
エフゲニー&サーシャ・ガルペリン
バルトシュ・ビィエレニア(ダニエル)
アレクサンドラ・コニェチュナ(リディア)
エリーザ・リチェムブル(マルタ)
トマシュ・ジェンテク(ピンチェル)
レシュク・リホタ(バルケビッチ)
ルカース・シムラット(トマシュ)
第92回 アカデミー賞(2020年)
ノミネート
国際長編映画賞
少年院に服役中のダニエル.
仮釈放が近くなり、司祭に、聖職につきたいと申し出るが犯罪歴があるものはダメだと却下される
結局、田舎の製造所で働くということになるのだが、そこに向かう途中で立ち寄った村で
司祭と間違えられてしまう。戸惑いながらも、司祭の仕事をこなすようになるダニエルだが
感想
GYAOでの視聴。
考えさせられた映画で、とても良かったです。
無料でこんな良作、観られるなんてお得・・・(笑)
題名通りのストーリーなんだけれど、とにかく深かったです。
偽った本人が更生して、皆に崇められて、皆がハッピー、ありがとう☆、みたいな、感動路線になっていないところも好印象
予想外の展開でした
一言でいえば暗いです。じめーとした雰囲気なんですよ。
グレーかかった風景も観る人をどんよりさせるんですよねえ
まず、ポスターでもわかるけど、主演の彼が怖いです・・・(笑)
みるからに、なんかやってない?くすりやってんだろう?みたいな、人相でもう・・・。
若いときのクリストファーウォーケン が、病気になってやつれた感じです
彼は少年院にいるんだけれど、そろそろ仮出所の日。
実は彼、少年院で説法してくれる、司祭に憧れを感じていたんですね。あ~~いう風になりたいな~~って。
で、仮釈放で行き先が決まっていたにも関わらず、立ち寄った教会で司祭と間違えられたことがきかっけに
あれよあれよのうちに、その地域の新任司祭として働くことに・・・。
信仰ってなんなんだろうね・・・。私は特定の宗教を信じている人でないので
何とも言えないけど、人は何かにすがりたくなることもあるし、誰かに助言もらいたいときもあるはず。
だから宗教っていう存在があるわけだけれど、それを伝える、神との間の伝道者たるもの、司祭が
どれほどの人物かっていうのは、そこは難しいですよね
そもそも、その人は神様ではないのだから。人間なのだから。
あと、やっぱり見た目から入るっていうのもあるので医者の制服着ていたらお医者様、警官の服着ていたら警察官
という感じで、司祭の服を身に着けていれば、多少物足りない感じでも、司祭ですものね・・・って
思えてきてしまうものかもしれませんね。
ダニエル・・・けっして少年院でも、品行方正ではないの。でも信仰に関してだけは、忠実。
神学校にも行きたいっていう夢もある。でもどうやら、犯罪歴がある人はダメみたいなのよね
といいながら仮釈放されて、すぐに、酒も女もやっちゃているじゃん・・・・(笑)
(トップガンの愛は吐息のように~~が遊んでいるクラブで流れていたねえ・・・)
神学校に行きたい?神学校にいけないから生活変えないのかな?自分を変えたいという思いから、神学校にいきたいのかな
でも、偽司祭になってからも、一所懸命村人に尽くそうとした姿は
それは本物だったと思うし、自分の言葉で一生懸命教えを伝えようとしている場面を見ると
過去の罪が思わず消えてしまうくらいの感じにも、思えてきてしまいます。
でも見ている中でいつばれる?大丈夫か?っていうひやひや感はありました。
大勢の前でお話なんてできるの?って心配もしていたのですが、好きこそものの上手なれ‥って感じで
案外と、うま~~くお話できていて驚きもしました。
でも、過去に罪を犯したっていう事実は事実だしね~~過去は消えないし。
ダニエルって、信仰については真摯なのに
酒も薬もたばこも、女も、我慢するって感じでもなかったようなのよね。それは司祭の仕事をしていても同じ
村の若い女のことも、関係持ってしまっていたし・・。
でも、じゃあ、司祭って本当にそこまで禁欲な生活しているの?っていわれれば
ダニエルが、偽司祭になった、村の、老司祭も、アル中で病気になっているっていうことだから
結局完璧な人間なんてそりゃあ、いないのかなって思ったりもしますが。
要は、そこの、線引きが難しい所でしょうね
規則みたいなものがあるのならそれはそれでだめだろうし・・・。
ダニエルが偽司祭として働く、村では、とある事件が過去に起こっているのです。
交通事故で、7人の村の人が死んでいるけれど、お葬式もしてもらえないみたい人がいて。
その人のせいで、みんなが死んだと思っているから、村人たちもその人の奥さんを村八分にしているわけね。
1対6の交通事故。
でもそのおじさん運転手はお酒を飲んでいなくって、飲んで騒いでいたのは、他の人たち6人。
これはもうどっちが悪いっていうのは明確ではない感じ・・・
ダニエルは
村八分にしていた、村人たちにも声をあげるし、葬式はだそうと、先頭に立って試みていくの。
たぶん、今までの司祭ならこんなことはしなかったはず。見て見ぬって感じ。
そういうことをするダニエルは、もしかしたら、根はいい人なの?って思ってしまうんだけれど。
本当に悪いやつなら、もっと適当に仕事をやるでしょう。
後半、自分の身元が仲間の密告で(昔の仲間に偽司祭の姿をみられた)
少年院にいたときの司祭にばれてしまって・・・・。
追い詰められた彼は
村人へのミサのとき、自分をさらけ出してしまうのうのよね・・上半身脱いで、刺青をみせる・・・
ここ、ドキドキしました・・・
あ~~~ばらしちゃうのね・・・って。
そして衝撃的なラスト
少年院に戻った彼を待ち受けていたのは
殺した相手の兄の復讐攻撃。暴力です
殴り合いは怖かったな~~~あ~~司祭として穏やかに語っていた彼だったけれど、暴力の世界に戻されたら
やっぱりそれは暴力で立ち向かってしまうのね。
ギラギラした闘志しかみえなかったです
それでも彼は、司祭の仕事もできた子なんですよね~~
人は二面性がありますよね・・・…誰でも。
置かれた環境で、置かれた自分になってしまうのかも
どちらにこれから転んでいくのかは彼次第
なかなか難しいですよね

(映画Comより画像引用)
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