fc2ブログ

別れる決心

別れる決心   (2022年、 韓国、138分)
原題:Decision to Leave

監督
パク・チャヌク
脚本
パク・チャヌク チョン・ソギョン
撮影
キム・ジヨン
美術
リュ・ソンヒ
衣装
クァク・ジョンエ
編集
キム・サンボム
音楽
チョ・ヨンウク

パク・ヘイル(チャン・ヘジュン)
タン・ウェイ(ソン・ソレ)
イ・ジョンヒョン(アン・ジョンアン)
コ・ギョンピョ(スワン)
パク・ヨンウ
キム・シニョン(ヨンス)

男性が山頂から転落死する事件が起こる
被害者の妻ソレが怪しいとにらんだ、刑事ヘジュン。張り込みをしはじめるヘジュンは次第に、ソレに惹かれていくのだが

2022年・第75回カンヌ国際映画祭で監督賞を受賞。


感想

パク・チャヌク監督、6年ぶりの新作。楽しみにしていました。
とっても後を引きずる映画で、面白かったですね~~。賛否両論で
、嵌る人には嵌るけど、そうでない人には、なんだ~~~って感じの映画なのかなって気がしました。

私は、嵌ったな~~(笑)、もう一度観たいっていう気持ちになった映画だったし(拾いきれない要素多数あり)、観る人によって
いろんな解釈ができる部分もあるので、映画ならではの楽しみを感じるような作品でした。
まあ、人によっては、モヤ感ありの苛立ちも覚えるかもですが・・。

監督作はわりと見ている方なんですけど、今までに比べて、暴力&裸のエロ・・が少なかったも、好印象。
目を覆うようなシーンはほぼないので(死体ぐらいかな)見やすいです。そして特有の、ブラックユーモアー?、も、
ところどころ散りばめていて、そこは今まで同様の、変わりなしでしたね。

以下ネタバレもあり(未見の人はスルーで)

あらすじを聞いたとき、容疑者と刑事の恋愛?それって、「氷の微笑」みたいじゃん(⇒そういえば、同じ時期2月17日、
ポール・ヴァーホーヴェンの新作も公開だったな~~、)と、よくある題材なのになあ・・・って思ってた部分はあったのですが、
やっぱり、この監督ならではの特徴があり
こういう風に見せてくるのねってことで、惹きつけられました。カメラワークも(専門的な用語はわからないけど)独特で、厭きることなく
物語の行く末を見守ることができました。
ミステリー要素もありますが、それはほぼ背景として。やはり恋愛映画だと思います。
あと裸のエロは少ないという部分、主人公と妻のエッチシーンはあるものの、メイン2人、刑事と容疑者の、身体接触はキスのみで
ほぼなし。それなのに、漂う雰囲気が、とっても艶めかしいです。
この漂う雰囲気が、何とも言葉では表現しにくいんですよね。だからみて、そこは各自が感じ取るような映画なわけで。

容疑者ソレは中国人で母国語が中国語、そして刑事は韓国人。当然、言葉の解釈の違いもあったりします。

愛しているとか、好きって言葉がなくても、惹かれ合う、通じ合うことの不思議さ、相性とかね、そういう男と女の不思議さを
しみじみと感じ取ることができるんですよね
すれ違う気持ちの変化も
興味深かったです。思いがすれ違うゆえに、二人の決心のタイミングも違っていたのかなって思ったりもします。
ただ、翻訳ソフトを使ってソレが中国語を韓国語に訳する、それを日本語に訳した字幕で
私たちが観るという部分もあったので、多少、戸惑うところもありました。私の理解が鈍いというか。
言語って翻訳ソフトをつかったからといって、すべてが正しく伝わらないんですよねえ。
微妙なニュアンスの違いっていうのはあるだろうしね・・・。



自分のためにも内容整理
物語上で事件は、2つ。ただし、映画の中では、刑事ヘジュンが追い続けている事件も描かれています(ややこしい、ね)
容疑者は追い詰められて自殺してしまうという末路です。これに関しては、メインの物語には特に関係なし。
さらに、後半、スッポンを盗む事件(違ったかな?)なんかもあったかな、これもメインの物語には特に関係なし(ややこしい・・・)
で、ソレにまつわる2つの事件を整理。

①前半、山からの転落事件、ソレの夫が亡くなる
②後半、山の事件が片付いてからの数か月後の事件。ソレの次の夫の殺人事件。プールで座った状態で発見。

この①と②で、二人の気持ちの変化もあり。
①の事件でヘジュンは気持ちの整理をして、別れの決心つけた?だからこそ、妻の住んでいる街に引っ越し心機一転
(妻とは、週末婚みたいだったもんね)なのかな…って感じました。物理的に距離。
②の事件は、ソレがヘジュンを思い焦がれての事件。つまりソレは思いが高まっていた、忘れ難かったのかな・・・と推測。
録音テープ何度も聞いていたしね。ソレの別れの決心は、ラストの行為につながるのかな。。


とまあ、一回見ただけではやはり、拾いきれなかったし、解釈も違っていたかもって思ったり、
わけわからないけど(笑)、とにかく、最後までも、見届けることが出来て良かったです

①の山の事件で、出てくる、認知症?っぽい、おばあさんが聴いていた、チョン・フニっていう人の歌謡曲。霧っていうのかな
これ、韓国でヒットした曲なんですね。ラストではデュエットの形で流れてきましたけど、
これについても、韓国の方は知っているんだろうけど、私全然知らなくって、そこでの反応は鈍かったです(笑)
でも、霧っていう歌の歌詞は映画自体のイメージとあっていて、非常に魅力的でもありました
クラシカルでしたね・・・日本でいう昭和歌謡。
そして、また、
①山のシーン、アリバイを崩すシーンでの曲。
マーラー 交響曲 第5番使われていました
オールドボーイでは、ヴィヴァルディ「四季」、「冬」でしたものね。良いですね・・格調高くて。
曲の選曲も
監督ならではで、素敵でした


しかし、こだわりの小道具が多かったですね

しま寿司、ザクロ、スッポン、青や緑にも見える服
アメリカンドッグ、目薬、沢山のポケット、くらげ、不眠症、
走馬灯のように浮かんできていますわ==(笑)

主人公は「殺人の追憶」のパク・ヘイルさん
あ~~あの映画のラストの出てきた青年かあ。その他の作品をみていないので殺人~~の
印象しかないけど。私的には、谷原章介さんのような印象⇒あくまでの雰囲気(笑)
ソレは、「ラスト、コーション」のタン・ウェイさん。ラスト・コーションは見てないので残念ですが、とてもお綺麗な方でしたね。


「あたたの未解決事件になりたい」っていうのも、変化球的な愛しているなのかな~~

wajarerukesshinn gazou


映画comから画像引用

スポンサーサイト



ワンダー 君は太陽(2017)

ワンダー 君は太陽(2017)
WONDER
上映時間 113分
製作国 アメリカ
監督: スティーヴン・チョボスキー
製作: デヴィッド・ホバーマン
トッド・リーバーマン
製作総指揮: ジェフ・スコール
ロバート・ケッセル
マイケル・ビューグ
R・J・パラシオ
アレクサンダー・ヤング
原作: R・J・パラシオ
『ワンダー』(ほるぷ出版刊)
脚本: スティーヴン・チョボスキー
スティーヴ・コンラッド
ジャック・ソーン
撮影: ドン・バージェス
プロダクションデ
ザイン: カリーナ・イワノフ
衣装デザイン: モニク・プリュドム
編集: マーク・リヴォルシー
音楽: マーセロ・ザーヴォス
音楽監修: アレクサンドラ・パットサヴァス

出演: ジェイコブ・トレンブレイ オギー
オーウェン・ウィルソン ネート
ジュリア・ロバーツ イザベル
マンディ・パティンキン トゥシュマン先生
ダヴィード・ディグス ブラウン先生
イザベラ・ヴィドヴィッチ ヴィア
ダニエル・ローズ・ラッセル ミランダ
ナジ・ジーター ジャスティン
ノア・ジュープ ジャック
ミリー・デイヴィス サマー
ブライス・ガイザー ジュリアン
エル・マッキノン シャーロット
ソニア・ブラガ

 R・J・パラシオの全米ベストセラー『ワンダー』を「ルーム」のジェイコブ・トレンブレイ主演で映画化した感動ドラマ。顔に障害のある男の子が、10歳で初めて学校に通い、イジメや偏見にさらされながらも、家族の深い愛情と勇気に支えられて、少しずつ困難を乗り越えクラスメイトと友情を築いていく姿を描く。共演にジュリア・ロバーツ、オーウェン・ウィルソン。監督は「ウォールフラワー」のスティーヴン・チョボスキー。
 顔に障害を抱え、27回も手術を受けている10歳の少年、オギー。一度も学校へ通わず、ずっと自宅学習を続けてきたが、母のイザベルは心配する夫の反対を押し切り、5年生の新学期から学校に通わせることを決意する。しかし案の定、学校ではイジメに遭い、孤立してしまうオギーだったが…。
(allcinemaより引用)

感想

ストーリーが読めるかな…王道だし・・・・と
観る前はそれほど惹かれなかったのですが、想像と違った感じの構成で
とっても良かったです。素直に感動出来ました。
万人受けする作品だったと思います。観終わったあとの
後味は最高ですし、優しい気持ちに包まれますね。

顔に障害を持つ主人公ではありましたが
彼を取り巻く周りの人物たちにも焦点を当てていて、
そのバランスの良さがよいですね。
それぞれの立場の人の気持ち、充分理解できます。
こういう
種類の作品って、感動の押し付けや
ちょっといやらしい感じのつくりも多かったりするのですが
そういうところまったく感じられず。
さらに、暗くなりがちでもあるのに、
そうはまったくならず。
むしろ、笑える部分もあるなんて・・・奇跡的ですよね。

少年の
家庭がまず、非常に居心地が良い空間だったってこと。
両親の役割。
母親がリードしていて、父親は一歩引いたところから
少年を見守っているという形が、素敵でした。
父親・・・ユーモアーを常に忘れないで、
辛い状況の少年をさりげなく励ます。


たぶん、
現実的にはもっと厳しいことも多いだろうと思うんです。
現実になぞらえたお話だって作ろうと思えば作れるし。
でも
都合良いと思いながらも、こういう作品ってやっぱりいいじゃあないですか。
できるできないは別にして
人に優しくしたい・・・・という気持ちになる作品だもの。


主人公の少年。
ルームの子ですよね。
今回もちょっと特別な環境の子供を演じるということで
またまた演技としては大変だったんじゃあないのかな・・・と思うものの
・・さすがの演技力。
この子、声がかわいらしいですよね。まだ、子どもっぽくて。
あの感じで
「どうして僕は醜いの」なんて言われたら、どう答えていいかわからないし
泣いてしまう・・・。でも映画の母親はちゃんと答えを出してくれて
親としてもいろいろ見習いたいことばかり・・・。

お姉ちゃん、確かに
弟で家族がいっぱいいっぱいになってしまうから、かまってもらえないという
つらさはありますよね。
彼女とおばあちゃんとのやり取りとか
ラスト近くの演劇シーンでの回想場面(母親と幼少のお姉ちゃんが、赤ちゃんが欲しいと会話する場面ね)
とか、
ツボを押さえた演出がこれまたよいですねえ。
恋人もできて、良かったな・・・って思いました。

お姉ちゃんの友人のエピね。
疎遠になる過程はわかるものの、
仲直りまでの過程が意外とあっさりかなとは思いました。
女子のこじれは、結構複雑だと思うので。


主人公少年のいじめ問題。
理解してくれる子もいて良かった・・・ですよね。
最終的に仲直りする少年がいますよね。
案内してくれた3人の中の奨学金の子。
あの子も可愛かったな~~。
いじめの張本人は、悪い奴なんだけれど、
親が親だったからねエ。ああいう教育されていれば、精神ねじまがってしまうのも
わかる気がしますよね。でも、校長先生の話から、過ちを認める発言していたでしょ?
きっと彼も、
根はいいやつなのよ。やっぱり、家庭環境ね・・・って思いました。


全体的に
ものすごい悪人は出てこないので(しいていえば、いじめ張本人の両親がダメ・・・)
安心してみることができますよね。


いい忘れていました。わんこも可愛いです。
子どもとわんこ(動物)が良いと
だいたい作品はよいのよね。
ジュリア・ロバーツが母親役って私も年をとるよね・・(笑)

3wannda-kimihataiyou[[20

わたしは、ダニエル・ブレイク

わたしは、ダニエル・ブレイク(2016)
I, DANIEL BLAKE
上映時間 100分
製作国 イギリス/フランス/ベルギー
監督: ケン・ローチ
製作: レベッカ・オブライエン
製作総指揮: パスカル・コシュトゥー
グレゴワール・ソルラ
ヴァンサン・マラヴァル
脚本: ポール・ラヴァーティ
撮影: ロビー・ライアン
プロダクションデ
ザイン: ファーガス・クレッグ
リンダ・ウィルソン
衣装デザイン: ジョアンヌ・スレイター
編集: ジョナサン・モリス
音楽: ジョージ・フェントン

出演: デイヴ・ジョーンズ ダニエル・ブレイク
ヘイリー・スクワイアーズ ケイティ
ディラン・フィリップ・マキアナン ディラン
ブリアナ・シャン デイジー
ケイト・ラッター アン
シャロン・パーシー シェイラ
ケマ・シカズウェ チャイナ



 社会派の名匠ケン・ローチ監督が、格差と分断が進む世の中で切り捨てられようとしている社会的弱者の心の叫びを代弁し、カンヌ国際映画祭で「麦の穂をゆらす風」に続く2度目のパルム・ドールを受賞した感動のヒューマン・ドラマ。実直に生きてきた大工職人が、病気をきっかけに理不尽な官僚的システムの犠牲となり、経済的・精神的に追い詰められ、尊厳さえも奪われようとしていた時、同じように苦境に陥っていたシングルマザーとその子どもたちと出会い、互いに助け合う中で次第に絆が芽生え、かすかな希望を取り戻していく姿を力強い筆致で描き出す。主演はイギリスの人気コメディアンで、本作が初の映画出演となるデイヴ・ジョーンズ。
 イギリス北東部ニューカッスル。59歳のダニエル・ブレイクは、長年大工として働き、妻に先立たれた後も、一人できちんとした生活を送り、真っ当な人生を歩んでいた。ところがある日、心臓病を患い、医者から仕事を止められる。仕方なく国の援助を受けるべく手続きをしようとすると、頑迷なお役所仕事に次々と阻まれ、ひたすら右往左往するハメに。すっかり途方に暮れてしまうダニエルだったが、そんな時、助けを求める若い女性に対する職員の心ない対応を目の当たりにして、ついに彼の堪忍袋の緒が切れる。彼女は、幼い2人の子どもを抱えたシングルマザーのケイティ。これをきっかけに、ケイティ親子との思いがけない交流が始まるダニエルだったが…。
<allcinemaより引用>



感想

ケンローチらしい作風。
メッセージ性が強く考えさせられました。
全部ではないのですが
初期から監督の作品はみています。変わらず、強い思いで作品を作り上げる姿勢に
感動を覚えます
このような社会派の作品は多くの人に見てほしいものです。
知ってもらうことが大事なのだから。

中盤から
悪い方に物語が進んでいかないかと願っていたのですが
最悪の結果になってしまい
本当につらかったです。

アナログ世代の人が
ネット社会に適応しようと、一生懸命にもがいている姿が
いたたまれなかったです。
もっと親切にしてあげて・・・
お役所は
型にはまった対応でなく
人対人で、対応してほしい・・・
ず~~~と願っていました。

ラストの手紙文では涙が。

そう・・・
彼は尊厳をもって
生きてきたのですよね。
奥さんに対しても一生懸命に介護して。
真面目に働いてきたのに、
病気になって・・・その後思うように働けなくなってしまって。


世の中
なんでこんなに、やるせないことばかり続いてしまうんでしょう。

胸が痛くなる
映画でした。

danierugureibu640.jpg

われらが背きし者

われらが背きし者(2016)
OUR KIND OF TRAITOR
上映時間 107分
製作国 イギリス/フランス
監督: スザンナ・ホワイト
製作: ゲイル・イーガン
スティーヴン・コーンウェル
サイモン・コーンウェル
製作総指揮: ジョン・ル・カレ
オリヴィエ・クールソン
ロン・ハルパーン
ジェニー・ボーガーズ
テッサ・ロス
サム・ラヴェンダー
原作: ジョン・ル・カレ
『われらが背きし者』(岩波書店刊)
脚本: ホセイン・アミニ
撮影: アンソニー・ドッド・マントル
プロダクションデ
ザイン: サラ・グリーンウッド
衣装デザイン: ジュリアン・デイ
編集: タリク・アンウォー
ルチア・ズケッティ
音楽: マーセロ・ザーヴォス

出演: ユアン・マクレガー ペリー
ステラン・スカルスガルド ディマ
ダミアン・ルイス ヘクター
ナオミ・ハリス ゲイル
ジェレミー・ノーサム
ハリド・アブダラ
マーク・ゲイティス
ヴェリボール・トピッチ
アリシア・フォン・リットベルク
マーク・スタンリー
グリゴリー・ドブリギン
マレク・オラヴェック
カーチャ・エリザローヴァ
パヴェウ・シャイダ

 ジョン・ル・カレの同名ベストセラーをユアン・マクレガー主演で映画化したスパイ・サスペンス。平凡な大学教授とその妻が、ロシアン・マフィアの大物が画策する英国への亡命計画に巻き込まれて繰り広げる危険な大冒険の行方を、関係者それぞれの濃密な人間ドラマとともに描き出す。共演はステラン・スカルスガルド、ナオミ・ハリス、ダミアン・ルイス。監督は「ナニー・マクフィーと空飛ぶ子ブタ」のスザンナ・ホワイト。
 弁護士である妻ゲイルとの関係修復を図るべく、モロッコへと休暇にやってきた英国人大学教授ペリー。ひょんなことからロシア人のディマと知り合い、いつしか心を許していく。そんなペリーに、ディマは思いも寄らぬ告白を始める。実は彼は、ロシアン・マフィアでマネー・ローンダリングを担当していたが、今は組織から命を狙われる身となっていたのだ。そこで自分と家族の英国亡命を希望する彼は、組織の情報が入ったUSBメモリーをMI6に渡してほしいとペリーに依頼する。ディマの家族の命がかかっていると知り、戸惑いつつもこれを引き受けるペリーだったが…。


<allcinemaより引用>

感想

なぜ僕を選んだーーーー君しかそのバーにいなかったから

答えになっているようないないような。

ユアン見たさにレンタル。
トレスポ2観たかったよ~~

この映画
ジョン・ル・カレの同名ベストセラーの映画化ということで
難しいの?って思っていたけど、意外とゆったりとして見やすかったです。
スパイ・サスペンスなので
007やミッション~~みたいなものを想像していました。
スピーディーな展開やアクション全開かと思っていたんですよね。
でも意外に
大人しいです。しかし、淡々とした中にも緊張感は漂っていて
ドキドキしながらの鑑賞でした。
一般人のユアンが
巻き込まれてしまう事件なので
もしかしたら自分も~~~という、思いがあったからかもしれないですね。

それにしてもユアン良い人~~~( ノД`)シクシク…
ステラン・スカルスガルド演じるロシア人のディマの頼みごとをしっかり聞いてあげるなんて。
マフィアだからひいちゃったりするよね、最初は。
でもディマの家族思いの姿に
助けてあげたいという思いがわいてきたのかもしれないよね。
ディマも、感じ悪くない人だったし。

しかし、
ユアン教え子と浮気していたのね。
今回のモロッコ旅行は奥さんとの関係修復の旅。
すまんね^^奥さんっていうことで旅行していたのに
こんな面倒な用事、引き受けちゃって、奥さんとしては
まったくもう・・・・なんていう旦那さんなの!!!って思っしまうのは当然★
奥さんのナオミ・ハリス。
弁護士さん
できる奥さんって感じで怒らせちゃうと怖いよね~~


モロッコ
イギリス
パリ
と国々をまたがり
陰謀渦巻く世界に巻き込まれていく主人公夫婦。

男同士の友情には、熱いものがこみ上げてくるし
家族思いの男の心情にはウルウルとなったし
夫婦の絆を再確認できてほっとしたりと
いろいろな感情をもちながら
最後まで楽しく鑑賞できました。


ユアン…かっこよいな
今回は大学教授でした。
よいな~~声も。
歌って~~~(笑)

ステラン・スカルスガルドもマフアらしい
器の大きい男を魅力的に演技ておりました。
男でも惚れちゃうよね、こういう人間味ある男。
それでいてちょっと怖いところはあるんだけどね。

warerasomukishimono STILL-12-760x507

私の少女時代-Our Times-

私の少女時代-Our Times-(2015)
我的少女代
OUR TIMES
134分
製作国 台湾
監督: フランキー・チェン
脚本: ツェン・ヨンティン
撮影: ジャン・ミンチュアン
リー・グォロン
音楽: クリス・ホウ

出演: ヴィヴィアン・ソン 林真心(リン・チェンシン)
ワン・ダールー 徐太宇(シュー・タイユィ)
ディノ・リー 欧陽非凡(オウヤン・フェイファン)
デイヴィ・チェン 陶敏敏(タオ・ミンミン)
アンディ・ラウ
ジョー・チェン
ジェリー・イェン

 本国台湾で2015年のナンバーワン・ヒットに輝いた青春ラブ・ストーリー。90年代の台湾を舞台に、アイドルに夢中の平凡な女子高生が、イケメン優等生と不良学生との間で思いがけず繰り広げる甘酸っぱい三角関係の行方を、ピュアかつノスタルジックに綴る。監督はこれまで数多くの人気TVドラマを手がけてきた女性プロデューサーで、これが初監督となるフランキー・チェン。
 90年代の台湾。香港の人気スター、アンディ・ラウとの結婚を夢見る平凡な女子高生、林真心(リン・チェンシン)。学校でも学園の王子さま的存在のイケメン優等生・欧陽(オウヤン)に憧れを抱いていたが、彼女には手の届かない高嶺の花。しかも欧陽には才色兼備の学園のマドンナ敏敏(ミンミン)というお似合いの相手もいた。そんな中、“不幸の手紙”がきっかけで、学校一の不良・大宇(タイユィ)に目を付けられてしまう真心だったが…。


<allcinema   より引用>


感想


個人的には
しっとりした雰囲気の回想映画が好きなので
見始めたときは
ええ~~~~~ってなりました(笑)
ちょっとドタバタで、少女漫画雰囲気モロ・・だったので。
あくまでも好みです。

映画は「若葉のころ」同じく、初恋を思い出す系。
あのときは、本当にキラキラしていたよな~~~~的な。

主人公の女の子は
双子のまなかなちゃん風。
不良少年は体操の池谷君風でした。

どちらも、私的にはツボの感じではありませんでしたが(笑)

白線流し・・・みたいな三角関係でしたね。


どちらかというと後半からの展開のほうが
ぐっときますかね。
本当は、不良少年
まなかな風女の子(一応容姿に自信なしという設定)に
好意をもっていたということが
判明。
しっかり告白しています。(直接ではないです)

これも少女漫画的ですが。

冒頭とラストで
現代の(成長した)
女の子と、不良少年が登場します(別俳優さん演じる)

ここがね・・・
ちょっとイメージが違いすぎ。
女の子は、まあ、大目に見ていいとして
不良少年のほうが、びっくりの雰囲気。
ちょっとがっかり感はあります(笑)
男の子は
最後の最後の登場だったから余計ね。

ただ、
アンディ・ラウ の使い方が良いです☆
アンディーファンではありませんが
やっぱり
かっこいいですね。
登場の仕方も素敵でしたし。

話題作とあったので
ちょっと期待した感はあって
ハードルあげすぎたところはありましたね、私の中では。
でも、
この手の話が好きな人は
楽しめると思います。

なによりハッピーエンドですしね♪

watashinoshoujojidai gazoudesu

若葉のころ

若葉のころ(2015)
五月一號
FIRST OF MAY
十七歳
製作国 台湾
監督: ジョウ・グータイ
原案: ジョウ・グータイ
脚本: ユアン・チュンチュン

出演: ルゥルゥ・チェン バイ/1982年のワン・レイ
リッチー・レン リン・クーミン
アリッサ・チア ワン・レイ
シー・チーティアン 1982年のリン・クーミン
シャオ・ユーウェイ
アイヴィー

 台北で離婚した母と祖母と3人で暮らす17歳の女子高生バイ。楽しい学園生活を満喫していた彼女だったが、親友のウェンと男友達のイエを巡って思わぬ三角関係に。一方の母ワンは、娘と出かけたコンサートで高校時代の同級生リンを見かける。声は掛けられなかったものの、淡く切ない初恋の記憶が鮮やかに甦る。ところが数日後、ワンは交通事故で意識不明の重体となってしまう。そんな中、バイは母のパソコンにリン宛ての未送信メールを発見し、それを送信してしまう。初恋の相手からの突然のメールに動揺するリンだったが…。


<allcinema>
より引用

感想

わ~~ん
だから台湾映画はいいのよ。青春バンザイ・
たとえ
美化していると言われようが
いいの。
昔を愛おしんでどうよ。。と思われてもいいの。

これはね、
年ある程度とった人には
ドツボになるのよ。
現実的にはどうよ・・・ってはそりゃあ、思いますよ。

あの中年男、今までどう生きてきたんだろうか。
女性とちゃんと付き合えなかったのかな。
いろいろ疑問もあるけれど。
お互い初恋の人を引きずっていた人生って
どうなのとか
思う時もあるけれど、
そんなの関係ないって思えちゃうところはあります。


主人公の女の子が
めちゃくちゃ可愛いので(雰囲気が良い)→2役やっています
こういう展開もありと思えちゃう。
中年男も
若い男の子も
現代も昔もね
みんなイケメンだし。

いや~~~台湾青春映画の若者たちって
なんでこんなに清潔感あふれているの~~


ということで

私の少女時代・・・・12月公開中の
台湾映画も見たいなと思うこの頃
wakabanokorodesub8294cd4bfe653d2bfecaf62d58187ae.jpg

嗤う分身

嗤う分身(2013 イギリス)
THE DOUBLE
ザ・ダブル/分身(第26回東京国際映画祭)

監督: リチャード・アイオアディ
製作: ロビン・C・フォックス
アミナ・ダスマル
製作総指揮: マイケル・ケイン
グレイアム・コックス
テッサ・ロス
ナイジェル・ウィリアムズ
原作: フュードル・ドストエフスキー
『二重人格』
脚本: リチャード・アイオアディ
アヴィ・コリン
撮影: エリック・アレクサンダー・ウィルソン
プロダクションデ
ザイン: デヴィッド・クランク
衣装デザイン: ジャクリーン・デュラン
音楽: アンドリュー・ヒューイット

出演: ジェシー・アイゼンバーグ サイモン・ジェームズ/ジェームズ・サイモン
ミア・ワシコウスカ ハナ
ウォーレス・ショーン パパドプロス
ヤスミン・ペイジ メラニー
ノア・テイラー ハリス
ジェームズ・フォックス
キャシー・モリアーティ
フィリス・サマーヴィル
ジョン・コークス
スーザン・ブロンマート
ブルース・バイロン
J・マスシス
トニー・ロア
サリー・ホーキンス
クリス・オダウド
パディ・コンシダイン
クレイグ・ロバーツ
カーストン・ウェアリング


ドストエフスキーの『分身(二重人格)』を映画化した不条理ドラマ。
 内気で要領が悪く、驚くほど存在感の薄い青年サイモン・ジェームズ。
仕事でもプライベートでも何ひとつ良いことがない、冴えない人生を送っていた。当然、秘かに想いを寄せるコピー係のハナにもまるで相手にされないサイモン。そんなある日、彼の会社に新入社員がやって来る。期待の新人と紹介されたその青年は、サイモンとまったく同じ容姿をしていた。おまけに名前はジェームズ・サイモン。すっかり混乱するサイモンをよそに、人当たりの良いジェームズはどこでも要領よく立ち回り、すぐに周囲の人望を集めていく。そんなジェームズのペースに巻き込まれ、ますます自分の居場所がなくなっていくサイモンだったが…。
<allcinema>より

感想

ジェシー・アイゼンバークが良かったです。
それぞれ違うタイプの人物を演じ分けるのだけど
さすがに上手い。
要領のよい、出世株の男はやはり早口で頭の回転の速さを印象付けていました。
ソーシャル・ネットワークの彼みたいよ。

確かこの作品と同じ時期に、ドッペスゲンガー作品、「複製された男」もあったようだけど
そちらも是非ともみてみたいなと思わせるわね。
ドッペスゲンガーって非常に興味あるもの。
同じ人間が同時出現しているっていうこと自体、
とんでもない話だから
感想としては、難しいな。
いわゆる、謎解きがあるわけでもないし
答えが決まっている映画でもないしね。

そういう映画なので
実はこうで、ああでと、
解釈していくっていう楽しみはなかったと思うの。
もう、この不条理の世界観をとにかく
有無を言わせず、受け入れろ・・・・って感じよ(笑)

そもそも、主人公の会社も同僚も、普通の感覚では理解できないキャラなのよね。
言っていることむちゃくちゃだし。
大佐ってなんだよ・・
会社って何やっているんだよ・・
と、まあ・・・よくわからない設定です。
つまり
疑問をもつことは許されない世界観というわけですね。


ほ~~~そうなんだ・・・とただただ受け入れるのみ★

不条理ミステリーといっていることば
は、まさに、この映画にふさわしい。

だからか
正直、楽しめたかと言えば
私の場合、
ちょっと微妙でした。
ジェシー・アイゼンバークじゃなくって
まったく知らない人だったら、もっと見るのがつらかったかもと思っちゃう。
彼とミアちゃんだったから
見たっていうのも大きな理由だから。

この手のお話はたぶん、
好みもわかれると思うんですよね。
私もここまで、摩訶不思議な世界観だとは思っていなかったから、ちょっとびっくりしちゃったところがあって
なかなか馴染めなかったというのがありました。
最近こういうの見ていなかったし。
また
この映画の前に、
かなりバシバシ映画を見ちゃって(一日何本か続けてみたからね)
それもすべて、いろいろ考えることに楽しみを感じるような作品ばかりみていたのよね。
ついついこの作品も、
その調子で鑑賞に及んでしまって
深く考えようなどと無駄な努力をしてしまったのが失敗だったと推測←すでにこんなことまで考えている自分。


今度体調の良い時にまったりした気分で見てみたら
また違ったものがみえてくるかもと思った一本でした。


何も考えず
不条理世界だけを見ればよかった
そしてジェシーだけを・・・・・みれば・・・・笑


こういう世界観がツボにはまれば
好きな作品となるんじゃないのかなと思われます☆

冒頭の、ジェシーが
電車の中で
不気味な男に「ここは俺の席だ」と言われ
さっさと席を立つシーン。
あそこはワクワクしていたんだけどね、
怪しい会社が嫌だったのかな・・・・・笑

ちなみに
日本の1960年代のポップスが流れました♪

坂本九の「上を向いて歩こう」とか
ブルー・コメッツ「ブルー・シャトー」なんかね。
世代的にはちょっと違うんだけれど
この映画で
この音楽をきくのか・・・というのは正直驚き
それも意外とあっているのよね、場面的に。
デートを仕掛けるところなんか、よい演出でしたね。


レトロと
近代さが、入り乱れたところが
これまた、不思議な世界観をかもしだしていて
面白い作品になっていたとは思いますよ

嵌る人には嵌る作品かもしれませんね~~
((´∀`))ケラケラ分身20141109213513

わたしはロランス

わたしはロランス(2012  カナダ・フランス)
LAURENCE ANYWAYS


監督:
グザヴィエ・ドラン
製作:
リズ・ラフォンティーヌ
脚本:
グザヴィエ・ドラン
撮影:
イヴ・ベランジェ
美術:
アン・プリチャード
衣装:
グザヴィエ・ドラン
編集:
グザヴィエ・ドラン
音楽:
ノイア
出演:
メルヴィル・プポー
(ロランス・アリア)
スザンヌ・クレマン
(フレッド・ベレール)
ナタリー・バイ
(ジュリエンヌ・アリア)
モニア・ショクリ
(スージー・アームグレン)
イヴ・ジャック
(ソフィー・フォシェ)
カトリーヌ・ベジャン

 モントリオール在住の国語教師ロランス。
彼は30歳の誕生日に恋人フレッドに
ある秘密を打ち明ける。
自分の本来の姿は女である・・・と・

戸惑う
フレッドだったが、ロランスの気持ちを受け止め彼に協力するのだが・・・


感想

グザヴィエ・ドラン監督の3作品目。
前2作も感想UPしたけど
やっぱりこれが一番好き。
最初に鑑賞したので、インパクトが大きかったのと
感情移入しやすかったから・・・。
168分の長い映画だけれど
中だるみもせず鑑賞できたのも良かったわ。


性同一性障害のロランスと彼を愛するフレッドの
10年に及ぶ、恋愛劇。
どちらかというと、ロランスより
このフレッド側の心の揺れが
痛くて痛くて、どっぷりつかってしまいました。


構成としては
作家として成功したロランスが過去の話をインタビュー相手に語っていく・・・形です。
ロランスの現在はかなり成功しているご様子。

そもそも
出会いは
男性であるロランスと
女性であるフレッドとして・・・。
フレッドは当然、異性として、ロランスを知り
恋をしたんだと思うんですよね。


それがある日・・・
ロランスが
自分のありのままの姿で生きたいと言って・・・・
女装し始めてしまうの。

私は難しことはわからないんだけれど
ロランスは、女性という姿になりたいと思うものの・・
恋愛対象は男性でなく、女性であり、
関係も女性とできるみたいですよね。

男性女性という性別で恋愛するんじゃなく
フレッド個人を愛していると表現するのが良いのか・・・

でもフレッドとしては、
女性の姿をしたロランスを認めて愛していくというのは
なかなか困難なようで・・・
最初は
彼のために、彼が女性として生きやすいように、協力はするものの、
やっぱり、ストレスがたまってくるみたいで・・・。

中盤
喫茶店でフレッドが怒りを爆発させるシーンがあるんですよ。
女装しているロランスを、店員が
興味本位で、無駄に話しかけるから
一気にカ~~~とフレッドきちゃうのよ。

「彼氏のかつらを買ったことある?」・・・そりゃあ・・ないわ・・・笑
彼のシャツとか、パンツとかを彼女としてみたてたとしても
彼氏のために、女ものをみたてるのは
そりゃあ・・・複雑な心境だし、ストレスもたまるでしょう・・・よ。

私は、ロランスずるいとさえ、思っちゃう時があったわ。

「きみがのぞむものはなんでもあげる・・
何をのぞんでいる・・」って、ロランスが、フレッドを問い詰めていたけど、
そう簡単には説明できないよね・・・
ロランス・・・
結構、(押せ押せ・・・で
自分の感情をぶつけていて、
フレッドの方も、負けじと、途中からはどんどん感情ぶつけあってきて・・・
それが、
みていて、
限りなくせつない・・・・よ。
愛していても
どうにもうまくいかない現実を、嫌というほど見せつけられている感じだからね

フレッドが
見た目は気にしない
世間も気にしないと思うように努力してもしても・・・・
彼女の中に備わった、男性像…女性像・・という価値観が
完全には消えなかったんじゃあないのかな。
ロランスの言うように、生きようと思っても
フレッドはできない・・・

普通の恋愛における別れと同じように
価値観の相違っていうことかもしれないよね・・・

だからこの映画は
性同一性障害を扱っているけれど
基本的には
シンプルな恋愛劇でもあるんじゃあないのかな・・・って思うわ。

「わたしが女にならなくても、2人は終わっていた」と
別れた後再びバーで再会したロランスがフレッドに言うセリフが
あるんだけれど、
そういう言葉・・・非常にせつないよね・・・
って、この状況下で、ロランス、言わないでくれ~~~って思っちゃたよ。

女、男・・なんてこだわりは
2人の愛が本物ならば乗り越えられた・・・とロランスは思っているんだろうね。
でも、ロランスにとっては、自分が女性でいることは、そんな特別なことでないと考えていても
(自分が女装して、皆の前に出ていける
だけの勇気があるんだから強い人だと思うよ)
フレッドにとっては彼の姿が女というのは
2人の愛の根底を揺るがすくらい、重要な部分で、あったんだろうと思うよ。

将来のこととか、
子どものこととか・・・
女性としては世間体(こういういい方、いやかもしれないけど)を
考えちゃうのも分かる気がするし・・・。


ラストカットが
2人が出会った場面の魅力的な
プポーのウィンクシーンで終わるんだけれど、
すべてを知ってからの
こういった、始まりのシーンをみせつけられると
観ているものとしては
せつなさ…マックスだよ。
その後に待ち受ける
彼らの恋愛アップダウンを知っているからね~~



人を愛するというのは
性別でわけへだてるということでなく・・・・
その人そのものを愛する

言葉にすれば
簡単だけれど
待ち受ける現実は厳しいし・・
乗り越えるのは大変よね。

音楽も
映像も
とっても素敵なので
是非
この目で確認してみてくださいね
watashiharorannsudesusus.jpg

ワン・デイ 23年のラブストーリー

ワン・デイ 23年のラブストーリー (2011  アメリカ)

ONE DAY


監督: ロネ・シェルフィグ
製作: ニーナ・ジェイコブソン
製作総指揮: テッサ・ロス
原作: デヴィッド・ニコルズ
『ワン・デイ』(ハヤカワ文庫刊)
脚本: デヴィッド・ニコルズ
撮影: ブノワ・ドゥローム
プロダクションデ
ザイン: マーク・ティルデスリー
衣装デザイン: オディール・ディックス=ミロー
編集: バーニー・ピリング
音楽: レイチェル・ポートマン
音楽監修: カレン・エリオット
主題歌: エルヴィス・コステロ
出演: アン・ハサウェイ エマ
ジム・スタージェス デクスター
パトリシア・クラークソン アリソン
ケン・ストット スティーヴン
ロモーラ・ガライ シルヴィ
レイフ・スポール イアン
トム・マイソン
ジョディ・ウィッテカー
アマンダ・フェアバンク=ハインズ
ジョージア・キング
トビー・レグボ
ジョゼフィーヌ・ドゥ・ラ・ボーム




 「幸せになるためのイタリア語講座」「17歳の肖像」のロネ・シェルフィグ監督作品。
1988年7月15日。真面目な優等生エマと自由奔放な遊び人デクスター。
大学の卒業式で初めて言葉を交わし
お互い気になるものの、一線を越えずに、友だちの関係のまま・・・。
作家を夢見るエマ。
テレビの人気司会者となるデクスター。
2人は、親友として互いに微妙な距離を保ちながら年月を重ねていくのだが




感想


ああいうラストが待っているとは知らなかったわ。
予想出来た人もいるのかな。
衝撃のラストって言葉を知っていたら
ピンとくる人もいるかもしれないよね。


でも、こうい結末は悲しくて嫌だったよ。
そりゃ…人間
ず~~と一緒にっていうわけにはいかないかもしれないけどね。
あの突然のシーンは
平凡な日常生活送っている身にはガツンとくるわね。だって・・・
ものすごく突然あっけない・・・・出来事だったから。

この映画に限っては
2人、これから~~~っていう感じだった頃じゃない?
子供がなかなかできなくって
でも、頑張ろうって思っていて
ちょっといい争いしたけど、ごめんね・・・、悪かったわって
素直に言い合える良い関係を作っている2人だったのに、
運命って残酷。
実際
世の中には残酷なシチュエーションっていっぱい用意はされているんだしな・・・・と
暗いこと考えてしまったよ。


アン・ハサウェイ演じるエマが
ああいう形になってしまうって知った瞬間から
この物語は
・ジム・スタージェス 演じるデクスター視点からの
物語になったわけじゃない?
今まで
ただなんとなくみていた
23回のワンデイが
彼の気持に同化してあらためて振り返ってみると
ものすごくグッと胸に迫ってくるものがあるよね。
正直
あの出来事が起こる前までは
やや退屈にも感じた2人の23年でもあったりしたのよ。
こんなこと言ったら変だけど、
一緒に過ごしてきたお相手を失ってみて
初めて、その人と過ごした数年間が
なんて愛おしく、光り輝いたものだったんだろうと
気付いたってことじゃないかな。
まあ・・・失うっていうのは
なにも、死んじゃうっていう形にしなくても
良かったんじゃあないのかな・・・普通にお別れの形でもとは思うけど
この2人の場合は
結婚していても、恋人がいても・・・
ずるずる会っているわけだから、
こういう形でしか、切り離すことはできなかったのかもしれないよね。


描かれる年月が長い分
一つ一つのエピソードが浅い感じ、(良く言えば想像力が膨らむわけだけど)に
なっている感じがしたところはちょっとあったかな。
やっぱり、こういうラストは嫌だなと感じても
じゃあ、
結婚して、子供が出来て、めでたしめでたしというわけになって
映画観終わった場合、どれほどの感情が湧きあがってくるのかな・・って
考えた時、それほどグワ~~ンとはなかったかもしれない。
死んじゃうラストは嫌だけど
見た後の余韻を感じるためにはこれしかないのかなと思ったりしました。



あの頃の、こんなことやあんなこと・・・
思い出を2人で語ることができるっていう瞬間は
永遠に来ないんだよ。
エマ~~~。


23年間の2人についてだけど、
エピソードが浅いっていうのと
同時に、うん?と思うことも、各時代、時代で感じたのよね。

あんな遊び人のデクスターのどういうところにエマは惹かれたんだろう。
出会ってすぐ意気投合した2人⇒寝ないっていう選択の上、友達関係を守る・・・
う~~ん、これはいろんな映画で描かれてきたパターンだけど
この映画の場合、最初の出会いでベットまでは入いっちゃっているからね~~
旅行したときは、裸で泳いでなかったっけ?
それでも、一線は越えなくって・・というのは、なんだか健全ではないような気もしたり…笑
エマはいいとして、デクスターは、どういう気持ちだったのかな。
女と男は違うと思うけど。
でも一線はたしか離婚したあたりで、超えたんだよね、描写にはなかったけど。
違ったかな・・。(ここら辺はさらりと観ていたのでもはや記憶が定かではない)

いろいろ細かいところで思うことは
あっても俳優さんの魅力があったので
最後まで見届けてみたいという気持ちは消えることはなく・・・。

そう・・・
主役、2人、
ともにとっても素敵だったよね。
その時代、時代にあった、服装や会話が
興味深かかったわ。


アンは、小説家として成功するとともに
どんどん、垢ぬけてきて女性からみても憧れちゃう


ジム・スタージェスは
個人的には
やさぐれちゃった時の方が素敵に感じたよ・・・・笑
「アクロス・ザ・ユニバース」みたいに
歌歌ったらたぶん惚れる・・・笑

でも映画の中でもジムのキャラは
どうしようもない、
ダメ男って感じだったよね。
女には軽いしさ~~~
ロモーラ・ガライ・・浮気しちゃたね。
夫に子守させて
浮気ってなんだかね・・・・。


アンの最後の相手
ジャズピアニストだったけ?
どうなったのかな。

前の彼氏・・・さえなかったけど・・・。

wanndeinogazou18ea2466-s.jpg


↑このシーンをはじめ
素敵なショットがいくつかあったよね。

さらりと前半は観ちゃったけど
意外に余韻は大きかったので
もう一回しみじみとした気分で観てみたいな


私が、生きる肌

私が、生きる肌 (2011  スペイン)

LA PIEL QUE HABITO
THE SKIN I LIVE IN



監督: ペドロ・アルモドバル
製作: アグスティン・アルモドバル
エステル・ガルシア
原作: ティエリ・ジョンケ
『私が、生きる肌』/『蜘蛛の微笑』(早川書房刊)
脚本: ペドロ・アルモドバル
アグスティン・アルモドバル
撮影: ホセ・ルイス・アルカイネ
美術: アンチョン・ゴメス
編集: ホセ・サルセド
音楽: アルベルト・イグレシアス
出演: アントニオ・バンデラス ロベル・レガル
エレナ・アナヤ ベラ・クルス
マリサ・パレデス マリリア
ジャン・コルネット ビセンテ
ロベルト・アラモ セカ
ブランカ・スアレス ノルマ
スシ・サンチェス ビセンテの母親



形成外科医のロベル・レガルは、
人口皮膚開発の権威。
そんな彼の大邸宅には、メイドのマリリアと、
彼女の監視下で暮らす、ボディ・ストッキングをまとったベラという女性がいた。
それにしても彼女はそっくりだわ・・・とマリリアがいうように
ベラは彼の死んだ妻に顔が似ていた。
彼の本当の妻は
交通事故でやけどをおい、すでに亡くなっていたのだが・・・




感想


久々に映画鑑賞☆
選んだのは・・・ペドロ・アルモドバル作品・・♪
監督作品は、私は、バッド・エデュケーション以来なのよね・・・・。
途中いくつかパスしてきてそのまま、だったし・・・。


ということで、楽しみにしていた、今回・
面白かった~~~~。

妖しく危ない世界観・
でも、嫌悪感はあまり感じなかったな・・
監禁やレイプまがいなシーンも出てくるんだけれど
それほど、重々しくないような気がするのよね・・。
まあ、そういう描きかたをしていなかったのかもしれないけど。
やっていることは異常だからそこを容認はしないけどね。
韓国映画のそれとはまた違うのよね~~
そもそも、主人公、バンちゃんのような思考回路は
普通は湧いてこないよな・・・というものが根底にあって
あくまでも
バンちゃんは、特別だよ・・・・として観ていたところがあるから
なんだと思うわ。
実際
こんなこと起こりゆる世界だったら
怖くてやっていられないよ・・・・・・・・。




冒頭からボディ・ストッキング、スーツ?をまとった美しい女性の
のびやかな身体が目を見張るの。
柔軟体操?、いや、ヨガで体を伸ばしているのよね。


どうやらこの女性、部屋に閉じ込められて生活をしている模様。
監視カメラがついていて、
お食事や必要なものは、お手伝いの初老の女性が小型エレベーターで送り込んでいるのよ。


妙でしょ?
こんなシチューエーションだから、冒頭からすでに釘付け。
この家の持ち主はバンちゃん(アントニオ・バンデラス)
形成外科である彼はどうやら、患者としてこの女性に、様々なことを施している模様。
皮膚の形成ね。
彼女をかくまっている部屋の隣には(自分の部屋か)
彼女を映し出す大モニターがあって、バンちゃんはこっそり(いや、大胆にか・・・)彼女の全身を
つぶさに観察。
ちょっと、行動的には、気持ち悪いというか、変態チックな雰囲気が漂っている・・・。
彼女の顔は、すでに亡くなっている彼の妻にそっくり・・・なのよね。
ここでのバンちゃんの心境は、愛する妻を思い出しながら
自分の作り出したものを愛おしいとでも感じているのかしら・・・・。
もしかして崇高な愛の物語か・・・なんて想像しちゃたりもするけれど
話はそんな単純なものではなかった・・・・驚。


映画は
現在→過去6年前→現在という構成。
映画の中盤までは、現在の話であり、この女性の過去も全然わからないし
情報も小出しにしかだされないので、まったく話の方向性が予想できないの。でも
虎さん(人間だよ・・・)が登場してから
物語は急に動き出すの。


ある日、この家に、虎さん=虎のぬいぐるみを着た男が訪ねてくるの。
なんでこんな姿をしているんだ・・・というのには理由があるんだけどね。

この男は実は
家政婦 マリリアの息子。警察に追われてこの家を久々に訪ねてきた模様。
初めは追い返そうとしたマリリアだが
息子だから、やっぱりね・・・招き入れてしまう・・・。
そんな息子が画面に映った監禁されている女性を観て驚くの。
おお~~~あの女か・・・って。



で・・・ここから・・・・ネタバレ・・・






実はバンちゃんの
奥さん
この虎ちゃんの男と関係をもっていたのだ・・・・!!
ちなみに、
家政婦さんとして雇っていたマリリアはバンちゃん母親。
虎ちゃん=(セカという)はバンちゃんの父親の違う兄弟。
セかとバンちゃんの奥さんは、関係をもった挙句、この家を逃げ出そうとして
その途中で交通事故にあい
奥さんだけが重い火傷をおってしまったのだ。それを助けたバンちゃんだけど、
奥さんは自分の焼けただれた顔をみて、生きる希望を失い飛び降り自殺をしたという経緯だったのだ。

セカは、てっきりかくまっている女性(ベラ)が
バンちゃんの奥さんだと思いこみ(火事で助かったんだと思った・・)
昔を思い出して関係を迫るんだけど、
ベラはやけに拒否。(当人じゃあ、ないからね)
でも、結局強引にレイプされてしまうの。
バンちゃん、家に帰ってきてその様子を知り、怒って、セカを射殺・・・。
その後
バンちゃん、今までベラと一線をおいていたはずなのに、
セカと関係をもった(できる・・・)と知ると
次の行動に・・・。
彼女ととうとう、関係を持ってしまうのよね。
なぜ、いままで我慢?していたのか、
手を出さなかったのか・・・、
そして彼女は本当は誰なのか・・・。
それは2人の回想シーン(6年前に)遡るの。



回想シーンは省略(映画で楽しんで)



で・・・結論知ってからの感想。
ネタバレだよ。
映画を観た後にみてね。






バンちゃんの心境、理解できる?
できないよね・・・
でもあれ、目の前にあんな素敵な裸体が現れちゃあ、
いろんなこと、すっとんでしまうのかもしれないよね。
最初は、復讐心からだよね。
彼しかできない
復讐方法だとは思うけれど
あんなことも、こんなこともしちゃうなんて・・・・。
娘をレイプした(といってもあの結婚式のあとの状況は
無理やりという雰囲気でもなかったような・・・。ああなる雰囲気プンプンしていたけど)
ということで、
女性の気持ちになってみろ・・・・・とでも言うことかしら。
でもさ・・・失踪した新聞記事の写真にキスしていた
ベラが可哀そうだったよね、ちょっと。
昔の姿に未練あっただろうね。気がつけば、やられちゃっているんだしさ・・・・・。
鏡でちらりと自分の下半身みていたけど、相当のショックだったろうね。
寝ているうちに・・・だものね。
自業自得だとは思っても、代償はかなり大きかった・・・と思うよ。
そもそも、バンちゃんが精神的にそんなに弱い娘ならば
もっとしっかり守ってあげれば良かったのにね。


でね・・・
バンちゃん
奥さんに似せた顔を作ることで
彼女に対しての憎しみが愛に変わったということだよね?
やっぱり目の前に妻そっくり・・・だもんね。
でも、ベラは、○なんだし、
自分がそう作り上げた張本人なのに
できるか・・・・そんなことっていう気持ちもよぎる。関係だよ・・・・・
体はそうでもベラの心は
以前のままだろうに
うまく自分のものになると思ったのかな。
そう思ってしまう錯覚をしてしまうところに
男の弱さがあるのか・・
甘さか・・・。

マリリアの予想通り
やっぱり、
バンちゃんは甘かった・・
でも
その甘い部分も
裏返せば
妻への愛の深さだと思うしねぇ~~
ちょっとバンちゃんも不憫ではあるよ。
奥さんも娘もあんなことになったし、
ベラを奥さんのように愛おしく思い始めた矢先に・・・ねぇ~~。



不安かきたてるような音楽も良かったな・・。


エレナ・アナヤの
あのボディ・ストッキングの姿は
印象的だよね
美しいよ、あのライン。
裸体で見せるより
想像力かきたているようなああいう姿の方が
エロい感じ。

そういえば、
森三中も
あんな恰好してコマーシャル出ていなかったけ?
キャッツアイの宝くじ。
同じ次元で考えちゃあダメか・・・





ラスト・・・
彼女は幸せになれるかな。
母親のその後の反応は
わからないけれど
たぶん、
受け入れるよね。
それが母親だものね~~~



母親はやっぱり強し・・・



ikiru341775view001.jpg


プロフィール

みみこ

  • Author:みみこ
  • レイフ・ファインズ好き
最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ
カテゴリー
全ての記事を表示する

全ての記事を表示する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索
RSSフィード
リンク