マスカレードホテル   著  東野 圭吾

マスカレード・ホテル   著  東野圭吾

 


連続殺人事件が起き、
現場には謎のメッセージが。
メッセージを解読し
次の犯行が高級ホテル「コルテシア東京」で行われると知った警察は
捜査員をホテル内の各所に配備させる。
若手の刑事、新田は
フロントにホテルスタッフとして配置。指導するのは
若く有能なホテルマンの山岸尚美だ。反発していた新田だったが・・・




感想


面白かったです。
事件の真相も
まったくわかりませんでしたし、当然
犯人が誰かも変わらず、最後までどうなるのか・・・・気になるお話になっていました。
一気に読めます。

事件とは直接関係なくとも
ホテル内で起こる様々な人間模様も、よくできていましたね。
それにしても
ホテルマン・・・さすがプロですね。
私なら仕事として
こういう接客ができるかどうか・・・。
プロって凄い・・・と思わずにはいられません。


新田刑事に
必要までに
ネチネチ嫌味を言ったり、無理難題を押し付ける
おじさん・・・
これが一番興味深かったです。
私なら真相知ったら
ぶ~~ぶ~~言っちゃいそう。
よくぞ、新田刑事
、ホテルマンらしく接したね。


ドラマになったら楽しいだろうな・・・


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真夏の方程式   著  東野  圭吾

真夏の方程式   著  東野  圭吾



夏休み
伯母一家が経営する旅館で過ごすことになった少年・恭平。
湯川も、その宿に滞在することに。
次の日
その宿の宿泊客が変死体でみつかる・・





感想

読んだのが夏休みなもので、感想も簡単になります。


舞台が美しい海が広がる田舎町なので
のどかな気分になりますし、夏休みに読むのにぴったし。
しかし、そんなのどかな町で大きな事件が起こり
浮かび上がってくる旅館の人々の過去。被害者の過去。



そういう過去だったのか・・・・
そういう人間のつながりだったのか・・


と驚くこと何度も。


しかし
故意ではないにしろ犯罪を起こしてしまった〇〇。
〇〇のために、罪をかばった××。
また、自分が犯罪に加担したことになってしまった△△。

やるせないことばかりだよね・・・。


面白かったです。


ところで今、「白夜行」を再放送で観ていますが
段々、腹立たしくなってきて思わずここに感想を。


↑の作品にも通じることがあるんだけれど、

犯罪者にもそれぞれに過去があり
犯罪するにもそれなりの理由があった・・

そんな物語展開が多いように感じるのですが、
やっぱり、殺されちゃう人は可哀想。


昨日の白夜行で
育ての母親の八千草さんが殺されてしまったときに
その思いが頂点に。


ぶわ~~~と思いました。


手紙    著  東野圭吾

手紙    著  東野圭吾

武島直貴の兄・剛志は、
弟を大学に入れてやりたいという思いから強盗殺人を犯してしまう。
判決は、懲役15年。
それ以来、直貴のもとへ月に1度、獄中から手紙を送ってくる兄。
直貴は、犯罪を犯した兄のため、、進学、恋人、就職と、
思うようにならない・・。
やがて直貴はある決意をする・・・。



感想   旧作ですが東野さんの本・・今回は↑を読みました。
映画化にもなりとっても有名ですが、全然内容知らなくて・・。
今頃?という感じですが手を出しました。
今回はミステリーではなく、ヒューマンストーリーですね。

今年は薬丸さんの作品をいくつか読んだり、
吉田さんの「悪人」を読んだりと
事件においての加害者&被害者について、色々考えることが多かったように思います。
では、この「手紙」はというと・・。
これは、犯罪者の家族という立場に焦点を絞った作品で
新たな視点で物事を考えることができた一作でありました。

強盗殺人が書かれているので気持がいいものではありませんが
次はどうなるのだろう・・・・どうなるのだろうと・・気になってしかたがない
展開になっています。やっぱり、一気読みしたくなってしまいます。
読者の興味をひきつけるような出来事・・様々な困難が、
主人公には待ち受けているのですよね。
バンドの件にしても、恋人の件にしても
ちょっと作られているな・・・・・・という感はするものの・・(才能があり、もてる感じのする主人公が
現実的にどうかな・・・と)やはり、読みたいという気にさせる持っていきかたはさすがだな・・・と思うのです。文体もわかりやすいしね。

読者としての私は、彼の行く末を心配し、早く、とやかく言われない
落ち着いた生活をして欲しいという願いを終始もっておりました。
ただ、読みながら、もう1人の私もいるんですよね。
犯罪者の身内が自分の傍にいたら
はたして、優しい気持ちで
接することができるかという自問自答する自分です。

綺麗ごとじゃないよ・・・。本当だったらどうよという気持。

彼には静かに穏やかに暮らして欲しいと願いながら
その穏やかな生活を邪魔する本人はまさに自分ではないかという思い。

殺人者を身内に持つ人が身近にいて・・
その事実を知って
普通に接することができるのだろうか・・・
差別することなしに・・・。

正直いって、自信ないです。
そんな善人ではないから。

以前、映画で性犯罪者が近くに住んでいるという設定で
子を持つ親たちがみんな一斉に逃げてしまうという(リトル・チルドレンかな)
ものがありましたけど。あれと同じで
やっぱり、変なことにかかわったらどうしようという不安は
ぬぐいきれないと思います。


例えば、このお話の中で。
主人公が付き合う、裕福な娘の親が彼の身内の罪を知って、
娘と別れてくれと言い出すシーンがありましたが。
当然の成り行きかと思ってしまう自分がいるんですよね。
やっぱり、親としては、最初からそうだとわかっているところには
いかせたくないと。


彼が犯罪を犯したんじゃない・・・、身内じゃないか・・
そう思っていても、どこかでつながっているという不安があるかぎり
人は安心しないのではないかと思うのです。

人一人が犯した罪というのは
それほどまでに、大きな代償を伴ってしまうということですよね。
家族まで巻き込んで。
でもある意味、致し方ないところもあるのかもしれません。
なぜなら、被害者の立場になってみれば、
理性的に対処できないということを、感じることができるから。
あなたは関係ないから・・・別にいいのよ・・・って、割り切って接することなどできないでしょう。
やっぱり、関係者となると、複雑な心境が湧いてくるのが人間でしょう。
じゃあ、まったく関係のない第三者も、
同じように犯罪者とかかわりのある人を差別していっていいのか・・というとまた別問題に
なりますけれど。


そもそも、差別という言葉を使わないまでも、人って、日常生活で
似たり寄ったりしていることってあるような気がするのです。
どういうこと?っていうと答えに困るけれど。
ちょっと宗教的な考えになってしまうけれど、
心が広く誰にでも平等で、疚しさも、不純さも無く、純粋な気持で人と接することって
神様じゃないかとさせ思っているから。
人を嫌ったり、避けたいと思ったりする気持・・そういう気持ちをもったことのない人って
いないんじゃあないのかな・・。



ちょっと話が横道にそれたのでこの本に戻るけど・・。

この小説のなかでね、私は、この兄という人に
同情というか・・そういうものはあまり感じなかったのですよ。
貧乏ゆえの犯罪とか、成りゆき上だったとか、
弟思いゆえの行為とか・・・言いようはありますけど。
結局、自分勝手な判断で犯してしまった罪ですよね。
例えばこれが、正当防衛だったとか・・・自分にまったく非がないのに
トラブルに巻き込まれて犯罪というなら別ですけれど
明確な意志があって行った行動でしょ。
人はね・・殺しちゃ・・ダメなんですよ。ましてや、なんの罪も無い人でしょ?
金のためというのがどうしても許せない・・
そもそも、盗んだ金で学校行かせて、それで良しと考えちゃう
甘さがどうしても許せないところだったのです。

優秀な弟、大学にいかせてやりたい・・・
自分がそういう立場じゃないからいえるんじゃないかと言われれば
もともこもないとは思いますけれど
貧しくても、生活苦でも犯罪者にならない人は沢山いるわけだから
同情はないのですよ。
栗を弟に持っていくために引き返したところで、住人にみつかって殺したって・・・
被害者の立場にたてば、栗があったゆえに、殺されたっていうことでしょ?
もうやるせないですよ・・・そんなことで殺されちゃたら。

そして手紙ですね。
これはね・・・・書かなくてはいられないという気持はわかります。
でも、私はね、最初の頃から、兄はもうちょっ身内に配慮してもいいのではないかと
思っておりました。迷惑じゃないかな。。。とか。
返事が来ないことで何か感じることはなかったのだろうか。
一方的に思いを伝える・・・その気持もわかるけれど、
ことの重大さを考えたら、もっと深読みができたのではないのだろうか。
弟に迷惑かけているんじゃないかってこと。

逆にいえば、そういうところがない分、純粋であるといえるのかも
しれませんけど。自分の気持を伝えることが精一杯であるということ。
周りが見えないということ。そうでなければ、この犯罪は犯さなかったわけですしね。


弟の決断はつらいものだったと思います。
でも・・・彼がその決断によって家族を守っていけるというならば
致し方ないのだろうと思っております。
そういう社会なのだから。
その社会自体を変えていけるのならいいのだけれど、
現実としてそれは厳しいでしょう。


そしてもう一つ。
兄弟でも姉妹でも
家庭を持つとやっぱり、また違ってくると思うのです。
この兄弟はすごくつながり度が濃い関係だと思いましたけれど、
現実の男兄弟って
こんなに濃い付き合いはあまりしないのではないでしょうか。


憧れの関係であろうかと思います。
だからこそ、そんな素敵な兄弟の関係が
途切れてしまうということに
なんともやるせないものを感じるんでしょうね。
ラストの刑務所慰問に関しても、2人の心境が手にとるようにわかる分、
やるせなくなりますよね。


涙を流すというよりも
私は、罪を犯してしまうということは
こういうことなんだよ・・・という厳しさをひどく感じましたね・・。





手紙


赤い指    著  東野圭吾

赤い指    著  東野圭吾


金曜日の夜。就業後も会社にいる前原昭夫のもとに
突然妻から電話が入る。
「早く帰ってきて・・・」
実母との揉め事か・・・と重い気持ちで帰宅した彼。
そこにあったのは少女の死体だった。
殺したのは・・自分の息子だった。
妻に頼み込まれ、死体を外に捨てるのだが、警察の目はごまかせられない。
追い詰められた彼らは、思いがけない行動をとる。



感想   直木賞受賞作の「容疑者Xの献身」の次の作品として発表されたこの本。
たまたま東野作品で、図書館に入っていたのがこれだったから
(最新作はいつも予約でいっぱいなの)流れで読みました。


主人公の前原の企ては、わりと早い時期でわかりました。
あ~~~、あの人を犯人に仕立て上げるんだな・・・って。
本来の犯人を隠すという方向は
前作の「容疑者~~」と流れ的には同じです。

最後の最後に、どんでん返しというか
衝撃的な事実が判明します。
これも前作と同じ。

刑事加賀と松宮のコンビが、犯人を追い詰めていくのですが
強引な手段で・・・というわけではありません。
隠蔽をした前原自身に告白をさせよう・・・・という
心優しい試みをします。


扱っている題材は
引きこもり・・・・・認知症・介護・・・嫁姑の関係・・・と
なんだか頭が痛い内容。
キャラは典型的なパターンです。
どこに家庭にもあるとおもわせます。
読んでいて暗くなります。
ただ、重めの題材を扱っているわりには、そんなにぶ厚くないので
軽い印象を持ってしまうかな。
私は社会派の作品はじっくり、どっしりした感じが好きなので
物足りない感じにも思いました。
もっと書き込んで欲しいわ~~~と思ったのです。
ただこんな重い話、延々と読みたいという人もいないかな・・


加賀刑事の推理は見事だと思います。
些細な出来事で、事件の本質に気付いたいう点。

ただ赤い指にまつわる
意外な事実というべきものが・・・

私には無理があるように感じます。
これは感動を促すようなものなのでしょうが、
不自然さの方を感じてしまって、素直に読むことが出来ませんでした。

そんな遠まわしな・・ことして・・・・!!と思ってしまいましたし
何より、考えられるの?本人が・・と思います。

感動を意識したつくりという感じがしなくもないかな。


サイドストーリーとして刑事の加賀さんと父親の関係がありました。
これも納得行かないな・・・
色んな親子関係があると思うけれど、
死ぬ時ぐらいさ・・・お互い会おうよ。
そこまで自分を追い詰めるのは何故?
罪の意識?
思いやりってそれが?

ここもう~~んというところでした。
加賀刑事は他の作品にも出て来るそうなので馴染みのある人にとっては
面白く読めるのかな。



次は、お友だちのお勧めでもある
「手紙」読んでみようと思います。

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容疑者Xの献身 著  東野圭吾

容疑者Xの献身    著  東野圭吾


映画の内容参照




感想   映画を観てから、原作を読みました。
あらすじは、映画と同じなので省略してます。
展開をすでに知っているわけですから、さらに、読みやすかったです。
驚いたのはやはり、石神の容貌ですかね。
このお話から、映画の堤さんのイメージは湧いてきませんね。
ダルマの石神で、目は細く、髪も薄い。
柔道部の顧問ということで、
ずんぐりむっくり・・、でもがっしり感あり・・ですか。
頭の回転はさすがに早く、論理的に述べる様は
理数系の天才ということを文面からもひしひし感じます。

でも堤さんで良かったかも。

原作どおりの雰囲気で誰?って思い浮ばないし、
みている側が何かしらの気持が入り込めるような
存在でなければいけないのだから。演技力もないとね・・



やはり、映画を観てからだと、どうしても違いというものに
興味をもってしまいますね。
ストーリーがわかっている分、その相違について、気が回ってしまうのは
致し方ないのかも。

だからといって、イチイチあげていても、それは作品の本来の感想には
なりませんよね。

ただ、どうしてもここだけは思ったのは
工藤の存在です。

本では工藤、かなり出番の多い人物でした。
そして魅力的でもあります。けっして妖しい人物ではなかったのです。
彼女の気持の揺れの原因になる1人というのも当然かと思いました。


でも映画のダンカンはやっぱり違うな・・・・。
容姿から入ってはいけないのだろうけれど
どうもイメージが違うの・・。これ石神で感じたのとはまた別の感じ。
主人公が、幸せになりたい相手と思える人物には思えなかったけど。
いい人だと思うけれど、ダンカンは見た目がインパクトありすぎのような気がします。
だた個人的な意見で。


やっぱり、原作があとなので
感動というなら、映画のほうが上になってしまうのはしょうがないですね。
最初に本を読んでいたらどうかな・・・
感動は覚えたかな・・

献身についてだけど。
それはやっぱり、どうよ・・・という気持がどこかにあります。
映画ではその部分を感じさせないだけの迫力があったけど、
あらためて2回目、同じようにストーリーを追っておくと
ムムムと疑問もわいてきます。
歯車になった彼の・・
その人生が不憫だからかな。
そして、自分と好きな女性しか見えない、考えない。
そういう世界を良しと認めるのは、いいのだろうかという思い。
愛ゆえに、こういう行為をしてしまう
こういう判断しかできない男の哀れさを感じましたね。




もちろん、推理部分は、なるほど・・と思えて
面白かったですよ。
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変身  著  東野圭吾

変身   著  東野圭吾


成瀬純一は強盗に遭遇し、凶弾により脳の一部を損失。
しかし、脳外科の権威・堂元教授らの
おかげて、史上初の脳移植に成功。死のふちから
生還することとなる。
やがて日常生活を送ることができるまでに回復する純一だが
嗜好、美的感覚、ものの考え方など、
以前の自分とは異なっっているということに気づき始める。
そしてなにより、恋人、恵への愛情が変化したことが
彼にとっては耐え難いことだった。彼に何が起こったのか・・。

感想

 映画版を先に観て、ちょっと消化不良のところが
あったので原作に挑戦しました。
今まで??的な部分が本を読みことですっきりできたのが
何よりよかったかな・・・笑

まず、純一の家族については冒頭で説明があるので納得。
映画ではよくわからなかったからね・・。
・・設計事務所を経営する父は純一が高3時に死亡。
母1人の収入ということもあって、彼は美大から
専門学校へと志望を変える・・。しかし、在学中母も死亡。
それ故・・1人・・・ということ・・ですね・・・


次に、堂元教授の研究メンバーの1人
橘直子について。彼女の存在、および行動も
映画では唐突に思えたところでしたけど
本では順序だって段階踏んで
描かれているので、これも納得。
一番重要ななぜ純一が直子に惹かれていくのかが
理解できるようになりましたね。
文面での彼女は、魅力的な女性に感じるんですよね。
もちろん、彼女の真意を知る前の段階での印象ですけどね。
映画だとね・・・どうも無表情なところが多くて
冷たい美人という印象。それゆえ、なぜか、心の温かさが
伝わってこなかったような気がしたのですよね。

温かみといっているけれど、実際は
当初思っていた人物像とは違って、
企みを秘めていた・・悪い女だったのだけれど、それは
純一同様見抜けなかったですね。


小説はね、わりとサスペンス的な要素が強かったような気がします。
もちろん、根底にあるのは、愛する人への思い・・
だったと思うけれど愛だけを終始訴えているわけではなかった
ような気がします。
人格が変わっていくことで起こる事件、そしてその後の展開・・
自分が自分でなくなることへの恐怖・。
今までの自分を否定して生きることは果たして可能なのだろうか・・
と、考えなけらばならない問題も
数々織り込まれていて
その部分でも読み応えがありました。

彼に誰の脳が移植されているのか・・というのが
謎解きの一つになっていたわけですが
これは、映画を観ていたのですぐに理解。
結論には簡単には行き着かない
構成にはなっていたけれど、感のいい人なら
この謎・・についてはすぐにわかるはずだと思います。

脳の持ち主の性格付けも
思っていたより詳しく書かれておりました。
映画だと、父への恨み&世の中の不公平さ、すべてへの反発から
・・と、わかるんだけど、いまひとつ
インパクトが弱かったような気がしたのですが、
小説では納得できる答えがありました。
かなり凶暴な性格なんですよ。だからそれがどこからきているのか
知りたくなるんですよね。これは育ってきた環境によるところも
ありますね。あと家族への歪んだ思い。妹、母へのね。
凶暴といいましたけれど、正直、映画なんか比じゃないくらい
すごい描写がありました。グロイ!!!
ラブストーリーとして読みすすめていたら驚きになるのでは
ないかな。


本文、抜粋

「あんたにはわからないさ。
脳を特別な存在と考えてはいけない、なんていっている
あんたにはね。
脳はやっぱり特別なんだ。あんたに想像できるかい?
今日の自分が、昨年の自分と違うんだ。
そして明日目が覚めた時、そこにいるのは今日の自分じゃない。
遠い過去の思い出は、全部別人のものにしか過ぎなくなる。
そんなふうにしか感じられないんだ。
長い時間をかけて育ててきたものが
ことごとく無に帰す。・・・それは死ぬってことなんだよ。
生きているというのは、単に呼吸しているとか、心臓が動いているとかってことじゃない。脳波が出ているってことでもない。
それは足跡を残すってことなんだ。後ろにある足跡を見て、たしかに
自分がつけたものだとわかるのが、生きているということなんだ。・・・」

ガツンときた文章でした。

今、医療は確実に進歩しているけれど、その中で
忘れてはならないこともあると思います。
なにより、
人間らしい生き方、自分らしい生き方・・。

考えていきたいですよね。

小説と映画で最大に違うところ。
それはラストなのです。

小説のラスト・・ここで涙した・・という人も多いみたい。
私は涙までは流れませんでしたが・・。
しかし、余韻の残る素敵なラストです。
愛する恋人達の思いが凝縮されたような・・

苦い結末ですが、
一瞬でも幸せだと感じられた時期があったのは
救いではありました。


映画とあわせて読みすすめるのも
いいと思いますよ。
ちなみに、小説を読んだ限りでは恵は、
蒼井優の雰囲気とはちょっと違うように感じました。

レイクサイド

レイクサイド    著 東野圭吾

湖畔に集まった並木俊介、藤間、坂崎、関谷・・それぞれの親子。彼らは受験生の親。子どもたちは塾講師津久見の主導の下
この湖畔の別荘で、勉強に励んでいたのだ。そんな彼らの前の
並木の愛人高階恵里子がやってくる。並木の奥さん美菜子の
秘密をもって・・。しかし、彼女は殺されてしまう・・
誰が・・なんの為に?

公開中の映画「レイクサイド・マーダーケース」の原作です。
東野さんの作品って、「秘密」しか読んだことがないのです。
あ・・サンタのおばさんもあったっけ・・笑
ミステリーものでは、もっと重厚な作品を沢山書いていらっしゃいますよね。その中においては、割と、軽めのタッチの作品
だと思います。なにぶん、すらすら~読めますし、登場人物も
少ないので、頭の中で整理しやすいです。
舞台も湖畔の別荘のみ。(多少動きますが。。笑)
読み手は、登場人物、それぞれのキャラと、心理描写を
楽しむことができる作品だと思います。

犯人は、だいたい予想はつきますが、曖昧なカタチでラストを
締めくくっています。犯人に、罪を告白させたわけでもないし、
罪を追求するようなこところも一切ありません。
モヤモヤ感が残ってしまうわけではありますが、背景に潜むものの、大きさを考えると
なぜか、複雑な気持ちになってしまうストーリーでした。

親と子の関係をちょっと見つめなおしてみたくなりますね・。
受験戦争・・愛人・・他人の子・・とオーソドックスな
要素が入り込んでいます。ここらへんは、目新しさはないかな。
逆に言うと、身近に感じる要素があるということですよね。
一番、面白く読めたのは、アリバイ工作。
頭の回転が早い人は、すごいね・・。ああいう発想を瞬時に
思いつくのもまた、才能の一部ですよね。
そうじゃあなければ、受験生の親といえないのかな。

映画の配役はとても面白そうですよね。
どういった感じに仕上がっているのか、興味ありますが、
たぶん、ビデオ鑑賞となるでしょう。
どうも邦画は、自宅で鑑賞というカタチに
なってしまいますね。洋画中心・・・・。
最近、原作の映画化が多いでしょ。だから、原作読んで楽しんじゃお・・・っていう考えが身についてしまっているのですよね。

原作の魅力を生かした映画ならば、いいのですが、それに反した作品も沢山あるしね・・・。
そうそう、
模倣犯は、原作が面白かったので、ものすごく期待して映画に行ったらアレ・・・笑ですからね。
やっぱり・・自宅にいようと・・思いました・・・・♪
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みみこ

  • Author:みみこ
  • レイフ・ファインズ好き
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