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少年少女飛行倶楽部    著  加納朋子

少年少女飛行倶楽部    著  加納朋子

中一のくーちゃんこと、佐田海月(みづき)は友だちの大森樹絵理(通称ジュジュ)とともに
ひょんなことから、飛行クラブという妙なクラブに入部するはめになる。
そこには、超個性的な部長、斉藤 神(通称カミサマ)と
野球部と兼部のスポーツ少年中村 海星がいた。
(ジュジュの憧れは中村先輩なのでその目的もあり)
部員が5名にいなくて正式な部として認められないことから
部員集めにとりかかるのだが・・。




感想  こちらも、夏休みお子さんと一緒に是非どうぞ~~~的なお話です。
読みやいし、面白い作品です。

なにより、明るく爽やか~~。
最近重松作品などで中学生のダークな人間模様ばかり読んでいるせいか
こういう、理想的な青春物語は
非常に気持ちが良いです。
現実的にはどうかな・・・と思えるところはありますが
小説はある種、夢と希望を持たせてくれるもの。
どっぷりその世界を楽しんでもいいのでは・・。


中学生のクラブ活動。
飛行クラブって・・妙ですよね。
まず、見かけたことがない…笑


鳥人間コンテストではないけれど、
あれは、社会人が挑戦していた競技だもの。
中学生となれば、
できることは限られている・・・
でも一生懸命、自分たちが出来る範囲で
考える彼ら~
なんであれ、努力する姿はいいよね。
そしてその中でわかりあえる仲間意識。

感動作というまではいかないけれど、
面白かったね・・・と素直に感想を述べることができる作品
ではないかな。



部員それぞれのキャラが、個性的でよかったです。
あらすじにはほんの数人しか書いていないけれど
それから、3名ほど部員が増えます。
この部員たちに共通するのは、名前が凝っていること。
こんな読みしないでしょ・・・というものが多くて
笑ってしまいます。
仲居朋…と書いて名前の部分、月2つで、るなるなってどうよ…・笑

一方、イライザなんてあだ名の子も登場するし(これはキャンディ・キャンディからでしょ・・)

くーちゃんの性格もさっぱりしていて好き。
お母さんのキャラもかなりユニークなので
その遺伝でしょうね。


最後はハラハラシーンあり。

カミサマとくーちゃんの関係も微笑ましかったです。

恋は青春につきものよね。



飛行クラブ

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モノレールねこ    著  加納朋子

モノレールねこ   著  加納朋子





感想  初加納さんの作品です。
表紙のねこパズルに惹かれて読んでみました。
この絵、可愛いですよね。
ふてぶてしいねこだけれど、どこか憎めないわ。
こういった小太りのねこって意外と
身近にいますよね。


お話は、いくつかの短編から成り立っています。


「モノレールねこ」・・表題作です。
モノレールねこ・・という名付けが、いいですわ。
一度も会ったことのない人物との文通。
それもねこを通してなんて・・。
人と人のつながりって、意外なことから始まっていくのですよね。
ねこちゃんは可哀想だったけれど、
素敵な橋渡しをしてくれましたね・・。



 「パズルの中の犬」・・・こちらは犬のお話です。
好きなお話でしたわ。
寂しげな犬の姿が脳裏に浮かんできて
想像力を膨らませることができました。
主人公の孤独感もよくわかるわ・・。

 「マイ・フーリッシュ・アンクル」・・ろくでもない
叔父さんと、主人公との同居生活。
叔父さんとの関係がいいですよ・・。

 「ポトスの樹」・・こちらはしょうもない父親の話。
最後の父親の行動にビックリ。


 「シンデレラの城」・・・この話も好き。
こんな家族の形があってもいいよね・・・・。
主人公の彼女・・の思いが最後にわかるところが
なんとも印象的。

「セイムタイム・ネクストイヤー」・・1年に一度、
同じ部屋に泊まろうとするお客の話。

「ちょうちょう」・・人気ラーメン店を負かされた
主人公のお話。

「バルタン最期の日」・・・主人公はザリガニ。
どんな生き物にも心があるのよね。
ザリガニから見た人間の様子がリアルで
面白かったですわ。

いくつかのお話の中には
悲しい場面があるのですが
悲壮感は漂いません。
むしろ、読んだあと、心が温かくなります。

素敵なお話ばかりでした。
日常の中にそっと入り込んだファンタジー
という雰囲気でした。


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