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クローズド・ノート  著  雫井 脩介

クローズド・ノート    著  雫井 脩介

大学生の香恵は、マンドリン部に所属。
文房具店の万年筆売場でアルバイトもしている。
友人の葉菜ちゃんは、年上の恋人がおり、
ただいま留学中。時折電話で話をするが、なんだかしっくりこない
ことを感じる日々。彼氏とうまくいっていないからか・・
そんな頃、売場に石飛さんというイラストレーターが万年筆を求めて
やってくる。なぜか波長が合うのを感じる香恵。
一方、葉菜ちゃんの恋人鹿島さんも最近モーションをかけてくるのも
気になる。
そんな迷う気持ちの中、香恵は、自分の部屋に忘れられたノートを見つけ、読み始める・・・・・・・


感想  携帯サイトでの連載中に話題だった本。
恋愛小説ということは知っていたけど
意外と爽やかな路線。
なぜか、感動する恋愛小説というと、死がまつわりついているのが多くてまたか・・と思うんだけれど(実際
またか・・の路線ではあった)
ちょっと変わった作風になっていたので飽きずに読むことが
できました。実はそうだったの・・みたいな
ことが後半に隠されてはいるものの・・・これは
すぐにわかるネタでもありますね。
でもわかっていても、面白かったです。


2つの物語がクロスしているような感じの構成。
大学生の香恵のプライベート世界と(恋に友情に悩む姿アリ)
と、香恵が偶然手に取ったクローズド・ノートで展開する世界。
そのノートにおける主人公は伊吹先生と4年2組の子ども達。
そして伊吹先生の恋物語もあわせて紹介されるんですよね。


つまり、伊吹先生の前向きで明るい性格、でも恋に悩める女性としての繊細な部分を香恵自身が知ることによって
自分も変化していくという展開。
・・ノートの中から、伊吹先生は香恵に色んなことを
教えてくれたようです。 愛するものと出会えたことの素晴らしさと
仕事に信念をもって取り組むことの素晴らしさ。
ボ~としている香恵にとっては、ある意味教科書的な
存在であったのかも。


香恵の送る大学生活は、読んでいて
懐かしい気分になりましたよ。ああ・・私もああいう時代が
あったな・・・って。2人の男性が同時にアピールしてきて
どっちか迷うような贅沢な悩みはなかったにしろ・・笑・・
気になる相手の気持ちを把握できないときの気持ちって
わかる・・わかると・・・共感できましたわ。

また伊吹先生にまつわるお話。
これは学校の生活での悩みでもあるんだけれど、
先生としての生徒を思いやる一生懸命さがにじみでていて
素直に感動しましたわ。

とてもリアルに描かれていたと思ったら
それもそのはず。あとがき見ると、実際現場で働いていた
方の文書を引用していたのですね。
その文を引用した経緯については、あとがきに詳しく書いてあったけれど、これにも、ちょっと感動したりしました。

作者の別の思いがこの小説に表れているのかも
知れないと思うと、大事に読まないといけないのかなと
思いますね。

香恵のキャラが、“天然ボケ”というのは
わりあいいい印象。
だって自分と似ているところを感じるんだもの。
これがやたら生真面目でいたら
かえって小説を暗くして
マイナスになってしまった思うんですよね。


石飛さんは・・まあ・・・繊細であるとは思うけれど
やや、押しが足りない人だよね。
こういう線の細い人は、わりあい小説で
描かれたりするけれど、どうも、大好きにはなれないかな。
優しいだけの男というのは、物足りなかったりしますもの。
かといって、鹿島さんみたいに
押しが強すぎで、調子いいのも困り者だけどね。

またこの小説の
一番の特徴は
万年筆の薀蓄にかなり時間を割いているということ。

私はまったく万年筆は使わないのだけれど、
こういうこだわりを持てる道具というのは
神秘性があって、好きだったりします。
なぜか、使いたくなってしまいますね。


読後感はとってもいいので、
お薦めの本です。
ちなみに小5の娘も読みました。
恋愛本なので、エッチがあったらダメだよ・・と思い
先に私が読んでから・・・笑。(エッチ部分はないんだよね・・これ)
学校生活の部分が面白いので
わりと気に入って読んでいましたが、
大人の駆け引きになるとちょっとわからないところもあったみたい。
そして・・「死ぬような物語はいやだ」と
言われてしまいました。

大人になったら読もうね・・。

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フットルース

フットルース(1984 アメリカ)


監督: ハーバート・ロス
製作: ルイス・J・ラックミル
クレイグ・ゼイダン
ダニエル・メルニック

 
出演: ケヴィン・ベーコン
ロリ・シンガー
ジョン・リスゴー
ダイアン・ウィースト
フランシス・リー・マッケイン
サラ・ジェシカ・パーカー
クリストファー・ペン


ロックもダンスパーティも禁じられているアメリカ中西部のある小さな町に、都会から一人の青年が転校してくる。彼は自分たちの自由を取り戻すべく、仲間を集めて大人たちへの逆襲を開始するが

感想

 週末テレビ東京でやっておりましたね・
ダンスと音楽の映画で
それだけでしかないんだけれど、やっぱり懐かしい

だって私の青春時代・・・♪
80年代の作品は、思い入れが深いものばかりなので
再放映されると、どうしても観てしまうんですよね。

これも何度目か。
当時流行ったサントラ。

これとフラッシュダンスだったかな。
両方とも、カセット(これが古くていいでしょう・・・)
で、もっていますわ。

その当時はノリノリでよかったんだよね。

この「フットルース」は、日本でもカバーされた曲が多いんだよね

「フットルース~メイン・テーマ」。
歌はケニー・ロギンス。
トップガンで使用された「デンジャー・ゾーン」も大ヒットでしたね。
ちなみにトップガンもサントラもっています。

「パラダイス~愛のテーマ」。
映画のラストで流れる曲なんだけど・・。
私の記憶に間違いがなければ
TVドラマでは金妻で使われていたはずです。
金妻って何?・・・笑・・という方は検索してくださいな。

「ヒーロー」。トラクターで
度胸試しするシーンで使われました。
のどかな・・シーンでしょ・・笑
歌はボニータイラー。

TVでは『スクール☆ウォーズ』で
麻倉未稀が歌っていました。
ドラマがヒットしたからその印象も強いけど
オリジナルはこの映画から・・。

「ネバー」。
これはケビンが1人倉庫で踊りまくるシーンで
使われる曲。
あらためて映像で見てみたが・・。
当時はカッコイイと素直に思っていたが
今見てみると、なんてこったい・・、
妙だったりする・・・笑

これもTVで「不良少女と呼ばれて」で使われていましたよね。
懐かしいな・・。


まさに体操選手。ストレス発散するにしても、これはちょっと
すごいかも。
すごいといえば、ケビンに絡む大柄の女性も(恋人になるのだが)
今見るとあまり魅力があるようには見えない。
まして、取っ組み合いのけんかをして
元恋人と別れるとは・・・すごいファイトの持ち主であったりする。

でも、ヒロインだから、突っ込まない方がいいよね。



クリストファー・ペン ・・・残念だよね。
この頃出ていたなんて知らなかかったよ。
だいぶ年月たって容貌が変わったよね。
気づかなかったのも無理ないわ。



放映されたのは吹き替え。

たぶん。。。マッチだと思います・・声・・・
私は大抵の吹き替えには寛大な態度を示すけど、
これは・・・・・
ダメだよ・・・・。

なんとかならなかったのか。
俳優のイメージと映画のイメ-ジを重ねるのは
わかるけど
やっぱり能力で採用して欲しいですわ

最後に・・ケビンが若かった・・・



Foot.jpg

フェリシア

フェリシアの旅 (1999  イギリス・カナダ)


*DVDの題名はフェリシア。

監督  アトム・エゴヤン 
原作  ウィリアム・トレヴァー
衣装  サンディ・パウエル 
音楽 マイケル・ダナ 
 
出演: ボブ・ホスキンス
エレイン・キャシディ 
ジェラード・マクソーリー 
アルシネ・カーンジャン
セイア・レイド
ニズワー・カランジュ
アリ・ヤシネ


恋人を追いかけてアイルランドからバーミンガムへ
渡ってきたフェリシア。
そんな彼女にヒルディッチが優しく声を掛ける。
恋人探しをしている彼女に、勤めているかもしれない
工場を教えてあげる。
しかし、なかなか見つからない恋人。
ヒルディッチはその後も彼女をなにかと面倒みることにする・・。


感想  「秘密のかけら」に引き続き
エゴヤン作品をなにか一本観てみようと思い
レンタルしたのがこれ!!!。
サスペンス・・・の部類に属していましたけど、
微妙な感じです。
ヒューマンストーリーでもあるのかな。
ちょっとジャンルわけしづらいところもあります。

この作品も、過去と現在の時間軸が入り組んでいますが
意外とわかりやすかったです。
フェリシアの過去・・と
ヒルディッチの過去も交差していく構成。
一見複雑に見えますけど、
丁寧に描写されているので戸惑うことはなかったです。
フェリシア・・・彼女は付き合っていた
恋人を探すために
1人見知らぬ土地にきました。

騙されているんだよね・・・って即座にわかるんですけど、
彼女が一途に相手を思っている姿を映し出されると
その気持ちに答えてあげる誰かの存在を信じてみたい気分になりますね。だって、健気なんだもの。純な少女は応援したくなりますわ。

一方のヒルディッチ。一流レストランの支配人&グルメなのね・・
ていうのはわかるけど
なにやら妖しい雰囲気。いい人ぶっているけれど、
なにかありそう・・。お家でビデオを見ながら
料理する様にどこか変質的なものを感じるのは、私だけでは
ないはずです。そう思っていると・・やっぱり・・
そうか・・・・笑

でも、見た目ではわからないわね。
まさか、そんな秘密が隠されていたなんて。

母親ってやっぱり偉大。影響力は大きい・・。
幼少期の満たされない思いがあると、
大人になって、どこかに暗いものを
落としていくようになるのね。
孤独・・っていうことばを、ヒルディッチは発していたけれど、
彼は自分でその孤独から出ようとはしなかったんじゃあないのかな。
選ぼうとしたらチャンスはいくつでもあったはずなのに。
殻に閉じこもってしまったのは彼自身のせい。

終盤の宗教団体の存在は、異様に感じたところ。
そして宗教者の説教臭いシーンはちょっと長く感じてしまいましたわ。
あの程度の語りで
ヒルディッチの、行動が
変化するのだろうか。イマイチ理解できないところ。
どのような変化があったというのかしら。
また、彼の最終的な行為も、
これでいいのか・・・唐突では・・と思うところ
ではあります。

でも、ミステリー漂うこの映画の雰囲気は
やはり最後まで、観続けさせてしまう
力を持っていると思いました。


知らない人に
簡単についていったら
やっぱりダメダメ。
教訓です。

変身  著  東野圭吾

変身   著  東野圭吾


成瀬純一は強盗に遭遇し、凶弾により脳の一部を損失。
しかし、脳外科の権威・堂元教授らの
おかげて、史上初の脳移植に成功。死のふちから
生還することとなる。
やがて日常生活を送ることができるまでに回復する純一だが
嗜好、美的感覚、ものの考え方など、
以前の自分とは異なっっているということに気づき始める。
そしてなにより、恋人、恵への愛情が変化したことが
彼にとっては耐え難いことだった。彼に何が起こったのか・・。

感想

 映画版を先に観て、ちょっと消化不良のところが
あったので原作に挑戦しました。
今まで??的な部分が本を読みことですっきりできたのが
何よりよかったかな・・・笑

まず、純一の家族については冒頭で説明があるので納得。
映画ではよくわからなかったからね・・。
・・設計事務所を経営する父は純一が高3時に死亡。
母1人の収入ということもあって、彼は美大から
専門学校へと志望を変える・・。しかし、在学中母も死亡。
それ故・・1人・・・ということ・・ですね・・・


次に、堂元教授の研究メンバーの1人
橘直子について。彼女の存在、および行動も
映画では唐突に思えたところでしたけど
本では順序だって段階踏んで
描かれているので、これも納得。
一番重要ななぜ純一が直子に惹かれていくのかが
理解できるようになりましたね。
文面での彼女は、魅力的な女性に感じるんですよね。
もちろん、彼女の真意を知る前の段階での印象ですけどね。
映画だとね・・・どうも無表情なところが多くて
冷たい美人という印象。それゆえ、なぜか、心の温かさが
伝わってこなかったような気がしたのですよね。

温かみといっているけれど、実際は
当初思っていた人物像とは違って、
企みを秘めていた・・悪い女だったのだけれど、それは
純一同様見抜けなかったですね。


小説はね、わりとサスペンス的な要素が強かったような気がします。
もちろん、根底にあるのは、愛する人への思い・・
だったと思うけれど愛だけを終始訴えているわけではなかった
ような気がします。
人格が変わっていくことで起こる事件、そしてその後の展開・・
自分が自分でなくなることへの恐怖・。
今までの自分を否定して生きることは果たして可能なのだろうか・・
と、考えなけらばならない問題も
数々織り込まれていて
その部分でも読み応えがありました。

彼に誰の脳が移植されているのか・・というのが
謎解きの一つになっていたわけですが
これは、映画を観ていたのですぐに理解。
結論には簡単には行き着かない
構成にはなっていたけれど、感のいい人なら
この謎・・についてはすぐにわかるはずだと思います。

脳の持ち主の性格付けも
思っていたより詳しく書かれておりました。
映画だと、父への恨み&世の中の不公平さ、すべてへの反発から
・・と、わかるんだけど、いまひとつ
インパクトが弱かったような気がしたのですが、
小説では納得できる答えがありました。
かなり凶暴な性格なんですよ。だからそれがどこからきているのか
知りたくなるんですよね。これは育ってきた環境によるところも
ありますね。あと家族への歪んだ思い。妹、母へのね。
凶暴といいましたけれど、正直、映画なんか比じゃないくらい
すごい描写がありました。グロイ!!!
ラブストーリーとして読みすすめていたら驚きになるのでは
ないかな。


本文、抜粋

「あんたにはわからないさ。
脳を特別な存在と考えてはいけない、なんていっている
あんたにはね。
脳はやっぱり特別なんだ。あんたに想像できるかい?
今日の自分が、昨年の自分と違うんだ。
そして明日目が覚めた時、そこにいるのは今日の自分じゃない。
遠い過去の思い出は、全部別人のものにしか過ぎなくなる。
そんなふうにしか感じられないんだ。
長い時間をかけて育ててきたものが
ことごとく無に帰す。・・・それは死ぬってことなんだよ。
生きているというのは、単に呼吸しているとか、心臓が動いているとかってことじゃない。脳波が出ているってことでもない。
それは足跡を残すってことなんだ。後ろにある足跡を見て、たしかに
自分がつけたものだとわかるのが、生きているということなんだ。・・・」

ガツンときた文章でした。

今、医療は確実に進歩しているけれど、その中で
忘れてはならないこともあると思います。
なにより、
人間らしい生き方、自分らしい生き方・・。

考えていきたいですよね。

小説と映画で最大に違うところ。
それはラストなのです。

小説のラスト・・ここで涙した・・という人も多いみたい。
私は涙までは流れませんでしたが・・。
しかし、余韻の残る素敵なラストです。
愛する恋人達の思いが凝縮されたような・・

苦い結末ですが、
一瞬でも幸せだと感じられた時期があったのは
救いではありました。


映画とあわせて読みすすめるのも
いいと思いますよ。
ちなみに、小説を読んだ限りでは恵は、
蒼井優の雰囲気とはちょっと違うように感じました。

M:i:III 

M:i:III (2006)

( アメリカ)
監督 J・J・エイブラムス
製作: トム・クルーズ 
ポーラ・ワグナー 
 
出演: トム・クルーズ ( イーサン・ハント)
フィリップ・シーモア・ホフマン ( オーウェン・デイヴィアン)
ヴィング・レイムス ( ルーサー)
マギー・Q ( ゼーン)
ジョナサン・リス=マイヤーズ ( デクラン)
ミシェル・モナハン ( ジュリア)
ローレンス・フィッシュバーン ( ブラッセル)
ケリー・ラッセル ( リンジー)
ビリー・クラダップ 
エディ・マーサン 
バハー・スーメク 

感想  あまりアクション映画は観ないのですけど、
たまたま時間があったので行ってきました。
これか・・サイレントヒルで迷ったのだけど、
夏休み前、カツ!!を入れるなら爽快な映画の方が
いいよね・・・笑・・とこちらを選択。

前作、1、2はともにお家での鑑賞でしたので
初の大画面でのミッション・・です。
面白かったですよ。
主役はトムさんですからどんなことがあってもいなくなる・・って
ことはないでしょ・・?
つまり不死身。
それがわかっているから、どんな過酷なミッションでも
安心しても観ていられます。
敵に囲まれようとも・・、拳銃で頭を撃たれようとも
心臓が止まろうが・・え・・!!・・・私たちの
もとへトムは帰ってくるのですよね。
これぞ、ヒーローありきのの王道物語。
でも今回はちょびっと・・・・人間らしく(いやもともと・・人間か・・)悩んだりもします。
愛する人と結婚して一般人と同様に
生活したいと考えているからですね。
裏のお仕事を愛する人に隠しているんですよね・・。
どうしよう・・本当のことがいえない・・・
でも信じて欲しいんだ!!!
って、いうシナリオはどこかで聞いたことがあるような・・。
スーパーマンもバットマンもスパイダーマンもみんな
そんな風なこといっていたような・・。
でもトムは一応超能力も無い普通の人間・・・笑(シツコイ・・)


という背景がある中で
仲間の救出のため、現場復帰を果たします。

ベルリンでの救出劇。
バチカンでの敵の拘束。
上海でのラビットフッド獲得作戦。
どこも見せ場だったと思うけれど、
私が
好きなのは
バチカン!!かな。

あの段取りの良さに、頭が下がる思いです。
私も日々あの、フットワークの軽さで手際よく
行動すれば、物事がスムーズに片付くのではと思いましたわ。
あやかりたい・・。
変装の手順・・・なるほど・・。
ああやって作成されるんですね。これはとっても面白かったわ。
ただ単純な疑問として、トムが小太りの男には変装できるけど
お痩せちゃんとか、または、非常に大きな人物への変装だと
やっぱり困難極めるんだろうね。顔はともかく体型まで
似せるのって難しいのではないかなって・・・感じました。
チーム中紅一点のゼーン。バチカンでの魅惑の
ドレスはなんでしょ・・。
素敵ですね・・。露出多くて・・・・笑
アレじゃあ・・目立ってしょうがないじゃん、と思いますが
男性じゃあなくても見所になるところかも。ちなみに
乗っていたクルマもかっこよかったですよね。

お話は「24」のような雰囲気だったわ。場面展開が
早いところと、組織の中に裏切り者がいて、
トムがはめられる・・・っていう流れがね・・。
ただ、妻の存在があるから、ところどころ甘いムードも
流れていたけど。

最後がちょっと、あれ・・・って思うところかしら。
意外とあっさり犯人がやられちゃうからね。
ただ、妻の職業が医者だとか、トムが教官だったとか、
2人の共通の想い出の場所の湖の名前とか・・、
前半でのエピソードが、後半での伏線につながっていたのは
ひねりを入れた構成でもあったのかな・・・って感じました。



上海での、トムの疾走シーン。
走り姿が、綺麗ね。あらためて感じましたわ。
それにしても、サングラスをかけたトムをみると
いまだトップガンを思い出してしまう・・私です。
変わっていないよね・・。
映画「カクテル」を思い起こすようなパーティーシーンも
あって、楽しかったです。

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十二夜

十二夜  (1996年  イギリス)

監督: トレヴァー・ナン 
製作: スティーヴン・エヴァンス
デヴィッド・パーフィット 
原作: ウィリアム・シェイクスピア 
脚本: トレヴァー・ナン 
撮影: クライヴ・ティックナー 
音楽: ショーン・デイヴィ 
 
出演: ヘレナ・ボナム=カーター 
イモジェン・スタッブス 
トビー・スティーヴンス 
リチャード・E・グラント
ナイジェル・ホーソーン 
ベン・キングズレー 
スティーヴン・マッキントッシュ
ニコラス・ファレル 
 
19世紀末期イタリア。
双子の兄妹セバスチャン(スティーブン・マッキントッシュ)とヴァイオラ(イモジェン・スタッブス)は、
船旅のさなか嵐に遭遇。それぞれが離れ離れになる。
助かったヴァイオラは、男装してその土地の領主オーシーノ公爵(トビー・スティーヴンス)に仕える。
やがてヴァイオラは公爵に恋心。
でも公爵は伯爵令嬢のオリヴィア(ヘレナ・ボナム=カーター)を
愛していた。
さらにオリヴィアは男装のヴァイオラを女性とは知らずに恋してしまう。

感想
 カサノバに影響されたのか、
今日はシェイクスピアを観たい気分・・・。
ということでレンタルしてきたのは
これ!!。
シェイクスピアものでは、ハムレット・・真夏の夜の夢を
観ているけれど、これはまだ未見だったのよね・・。

たしか、「恋に落ちたシェイクスピア」のラストは
この十二夜に繋がっていたはず。
これは是非確認しなくてはね・・。


ハッピエンドの恋物語。恋愛のベクトルが
皆さん、違う方向に向いているので
どうなるか・・やきもきしちゃうんだけど、
最後は納まるところに納まりますので、観ていて安心・・。
後味もよろしいです・・。

有名な物語・・、原作もあるし、
舞台化にもなっているので、・・ご存知の方も多いはず。
私は、まったく知らなかったもので・・・
その他のものとは比較はできないのは残念。

この作品だけの感想になってしまいますね。

始まりがね・・・意外と暗め・・・笑。
双子の兄と死に別れ(本人が思っている・・)
してしまうんですよね。
なんだか前途多難の幕開けで・・
どこが恋?って感じなのですが、その後の展開からが
恋物語の始まりなんですね・・。

生き残った妹は
彼女はオーシーノ公爵のところで、おつきとして働き
始めます。でも男性として・・。
このヴァイオラがお髭をつくって
男装する姿が見所の一つ。
思いいれのある兄の姿になるんですよね・・。
女性が男性の姿をするのですが
これがとっても決まっている!!!!

個人的に好きなシーンは
道化フェスタの歌を聴いて、ヴァイオラがロマンチックな
気分になるところ。。
そのあと、公爵がオリヴィアへの愛を訴えるの・・。
「女の愛はこれほどまでに大きくない。
女の愛に比較できないほど、自分の愛は深い・・」と
愛に対する思いをせつせつに語る・・公爵。
対してヴァイオラが
「女性にも男性と同じ恋する心が
ありますわ」と訴えるシーン。
なぜかうるうるきちゃったわ・・・。
そうだよね・・・男性の思いだけが
強調されちゃうみたいだけど・・
女性だって恋する気持ちは同じもの。
まして片思いならなおさら。
男女に違いはありませんわ・

お風呂のシーンもいいわね。
ちょっとドキドキしちゃうヴァイオラが可愛い

オーシーノ公爵はトビー・スティーヴンス。
オネーギン~や抱擁に出ている彼。
今回は感じのいい役・・・。
骨格がしっかりしているのでややごっつい・・
悪役の方が似合うかもしれないよね・・・。
セバスチャン役にスティーヴン・マッキントッシュ。
観るのは2回目ね。前回はスカートの翼ひろげて・・でしたっけ。
出番は少なめでした。



この物語を、
語るのが、道化フェステのベンキングズレー。
道化ってお茶目な感じはするけれど、
彼の場合は・・・、知的って感じ・・。
心の中では色々考えていそう・・。
彼が全部この恋物語をお膳立てしたみたいなところも
感じたりして・・・。


ヘイホウ・・ヘイホウ・・・♪
歌声は耳に付くわね。

ハッピーエンドといいましたけど
執事に関しては
えええ~~という結末。
ちょいっと可哀想じゃあないの?
彼をだますのが見所、笑いどころだとしたら
ちょっと嫌だわ・・。


オリヴィア(ヘレナ・ボナム=カーター)が、男装したヴァイオラ
に恋するのはわかるとして・・(魅力的だったものね・・)
兄の方にも、すぐ恋するのは短絡的・・・笑
同じ顔だからいいってことは・・ないだろうに・・。

まあ、これも深く考えないで、
気楽に楽しむ映画なんでしょうね。

さらに付け加え・・。
セリフは、文学的です。
味わって観るのもいいかもしれませ~~~~ん♪

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カサノバ

カサノバ  (2005  アメリカ)

監督 ラッセ・ハルストレム
脚本: ジェフリー・ハッチャー キンバリー・シミ
音楽: アレクサンドル・デプラ
出演:
ヒース・レジャー シエナ・ミラー ジェレミー・アイアンズ オリヴァー・プラット レナ・オリン オミッド・ジャリリ チャーリー・コックス ナタリー・ドーマー


色んな女性と情事にふけるカサノバ。
ある日、役人たちに追われながら
大学の講堂へと忍び込んだ彼・・。
そこで男性相手に女性の解放を訴える美しい女性、フランチェスカ・ブルーニーに出会う。
出会いもつかのま、追っ手に見つかったカサノバは、
彼女の目の前で逮捕される。危ういところをヴェネチア総督に助けられた彼は、婚約者をもって、立場を安全にしろとアドバイスされる。
早速婚約者を決めた彼だが、その婚約者に恋焦がれる
青年に決闘を申し込まれる。
決闘の場で、出会ったのは、以前あったことのあるフランチェスカ
だった。



感想  ヒース好きですよ。
    ヴェネチア好きですよ。
    コスチュームもの好きですよ。
というわけで、絶対チェックしなくてはと思っていた
このこの作品。
観終ってみれば、楽しかったという一言に尽きますね。
この作品、ヒース作品で言えば、
「恋のからさわぎ」&「ロック・ユー」を足したような
雰囲気。「ロック・ユー」の爽快さと、
「恋のからさわぎ」のキュートさがあったという表現でも
いいかしら。

ちょっと意地悪な人がいて邪魔なんかするけど・・・
後味すっきり、皆がハッピーになって、幸せ気分。
最後に、おお~~そうきたか・・と
思えるオチがあって、綺麗にまとまるので
本当観ていて気持ちがいいののです。

ヒース可愛いかったです。
お茶目で、憎めない・・
どこか母性本能くすぐりますよね。自分に振り向いてくれない女性に
一生懸命になる姿はいじらしく、ついつい応援してしまいたくなる
タイプです。
軽い感じの仕上がりで、深みはなく・・(笑)
気楽に観ることができますよね。

でね・・
もちろん、これはこれで楽しかったし、とっても良い作品だし、
ヴェネチア風景も素晴らしかったし、クラッシックな音楽も心地よくって気分がいいんですけどね・・

ただね・・・
私、しっとり&ロマンチックでシリアスさらには、ドロドロ・・
あり・・みたいなものを想像していたのですよ。
だってカサノバっていう題名でしょ?
どう考えたってそちら路線を想像するでしょ?
また、ヴェネチア舞台では、
シリアス物語であってほしいという願望もあったわけです。
まあ、先入観ですよね・・私個人の。
それに・・・・・予告が予告でしょ。
いかにも、怪しい雰囲気プンプンだったので
よしゃ・・・っていう気合を入れていたのが正直なところ。
ドロドロとか、ベタベタっていうのは、ひく人はひくんでしょうけれど私・・・大丈夫なもので・・。っていうかむしろ好き。
もちろん、ラブコメも嫌いじゃあないですけど、
そのときの気分っていうものがあるじゃあないですか。
チョコレートケーキ食べたかったのに、
ショートケーキが出てきて。
ショートケーキは大層おいしかったけれど、
チョコレートケーキを食べるつもりでいたから、やっぱりないと
寂しいかな・・・・って。
そういう心境だったんですよね。

だから、正直ドタバタを感じる最初の出だしに
あ・・違うんだ・・・という思いが大きく、気持ちの整理をつけるのにちょっと時間がかかったりしました。
入り込んでしまえれば
そんなこと気にならなくなってしまうのが
多いんでしょうけどね。

この映画カサノバっていうネームより
ずばり「恋のからさわぎ」という題名でも
いいかもって思いましたよ。
って、色々いっているけど
他の作品のカサノバは観たことはないんですよね。

「危険な関係」みたいな映画があるでしょ。
あんな感じで展開されるのかと思っていましたよん。
あと、「鳩の翼」のような、濃い男女関係とか・・笑
好きでね・・・ちょっと期待しておりました。

まあ、これをヒース主演で展開されたら、逆に違った意味でう~~んて
思ったのでしょうけれどね。
アイアンズが出演しているっていうのが
私に、別の期待を持たせたと思うんですよね。
彼が出ているなら絶対、妖しいはずだっていう思い・・・笑

でも、意外や意外・・。彼・・3枚目役でしたものね。
笑わせるキャラ。そりゃ・・・おかしいよね。
あの髪型だし・・。でも彼ほど、紫が似合う人って
いないと思うな・・・・。

個人的には前半より
中盤の気球騒ぎから(カサノバの正体がわかる)
ややシリアスムードで話が盛り上がってきてからが
好き、だったりしますね。
そしてラストに向けての
まとめかた・・がお見事だったわと思っているのでその点で
前半の思い(コメディーなんだ・・・ビックリ・・!!)
とあわせて差し引きゼロになったと思っているの。


ヒースはですね・・個人的には前半の白シャツ&黒パンツ姿
&肌はだける・・~~・って感じの雰囲気の時が
一番好き。あの銀のカツラはどうもな・・。
胸キュンシーンは少なかったけど、
最後に素敵なショットを観ることができたので
それでよし!!としています。
結構UPでしたよね・・・笑



出演者はみんな楽しんでいるのね・・・って感じが
していたしね。それぞれ個性的なキャラなので
そこは見所だったかな。

公開もメジャーじゃないから、ちょっとあくのある作品かと
思うけど、メチャメチャ・・万人受けしやすい
内容じゃあないですか。ヒース主演なのに、地味な扱いなのが
不思議なくらいですね。

私みたいに
ごちゃごちゃ言わないで
純粋に楽しめば
いい・・映画だと思いました・・笑



e0006910_1848477.jpg

M:I-2

M:I-2 (2000)
 ミッション:インポッシブル2

( アメリカ )


監督: ジョン・ウー 

出演: トム・クルーズ( イーサン・ハント)
ダグレー・スコット  (ショーン・アンブローズ)
タンディ・ニュートン( ナイア・ホール)
ヴィング・レイムス (ルーサー)
リチャード・ロクスバーグ (ヒュー・スタンプ)
ジョン・ポルソン (ビリー・ベアード)
ブレンダン・グリーソン (マックロイ)
レイド・セルベッジア (ドクター・ネロルヴィッチ)
ウィリアム・R・メイポーサー (ヴァリス)
ドミニク・パーセル (ウールリッチ)
アンソニー・ホプキンス (司令官)

休暇中のイーサンのもとに、緊急指令が
下る。
テロ集団に奪われた致死細菌“キメラ”の奪回すること。
早速新チームが編成。
女盗賊・ナイアを使ったおとり作戦にでる。


感想  Ⅲが公開されてヒット?しているのかな。
今頃遅れてⅡを鑑賞。

アクション満載の作品でした。
Ⅰは数年前に鑑賞しています~~。
前作とは雰囲気がえらく違うのですね。
個人的には1の方が好きです。

今回はトム1人の頑張りがより目立っていたかな。
トムをいかにかっこよくみせるかに
力を入れて作った作品のよう。
銃の撃ち方にしろ、素手の戦いにしろ
絵になる・・絵になる・。
バイクのシーンの見せ場もすごいのね。
サングラスかけちゃって、バッチリ決めていて、
そりゃ・・もう、俺ってカッコイイだろ・・・って
感じに仕上がっていました。
ファンだったら、絶対喜ぶシーン。
私はとくに・・大好き・・ってわけじゃあないけど、
若い頃の作品はたぶん、ほとんど観ていると思うわ。

何年たっても彼・・あんまり変わらないですよね。
太らないしさ・・。
笑顔も相変わらず健在だしね。

今回ストーリーが単純だったかな。
アクションだからそれもいいけど。
スパイ・・・っていうのは、依頼された事柄を
忠実にやりとげるのが使命かな・・・と思っていたけど
(私情ははさまない・・)
最終的には個人的なことを優先していて、人間味溢れていたわね。
愛する人を救うために闘う・・・っていう感じ。

それもそれでいいか・・・笑

トムさんと恋に落ちるにはタンディ・ニュートン。
最近はクラッシュでも見かけたわね。
私は、「シャンドライの恋」のイメージが強いので、
まさかこんな風にアクションものに出ているとは思わなかったわ。
髪型で印象も変わるのね。


ジョン・ウー監督といえば、
2丁拳銃、スローモーション、鳩・・・。
フェイス・オフと同じね・・と思うけれど・・・笑
確認できたのは、よかったわ。
だって、そこが見せ所でもあるんだもの。

でも鳩がさ・・・あの場所にあんなに沢山いるって言うのも
なんだか不思議。どういう場所なんだか・・・笑

ラスト・ハッピーエンドなんだけど、
これ・・そのままⅢにはつながっていないんだよね。
Ⅲでは新たに恋人ができていたよね。

じゃあ・・・ナイアとは終っちゃったんだ・・・
そうなんだ・・・。


悪役のリチャード・ロクスバーグ (ヒュー・スタンプ役)
素敵ね・・・と思ったら
ムーランルージュの伯爵さんなのね。

知らなかった・・。
ムーラン~のときは、おっさん臭かったから・・笑
今回渋いね。
出演作を観てみたら
私があまり観ないタイプの作品ばかりでした。
機会があれば、別作品でまたお顔を観たいです。

ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ    

ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ    
(2001  アメリカ)   
監督/脚本 ジョン・キャメロン・ミッチェル
                                出 ジョン・キャメロン・ミッチェル(ヘドウィグ)
  マイケル・ピット(トミー・ノーシス)  
  ミリアム・シェア(イツハク)ヘドウィクの夫

昨日、深夜放送でやっておりましたね。
前に一度観ているのですが
今回せっかくなので再鑑賞。
やっぱりせつないな・・。


全米各地を旅している売れないロックシンガー・ヘドウィグ。
彼は東ドイツで男の子ハンセルとして育つが、自由の国アメリカに憧れ、ロックを愛するようになる。
やがて、米兵と出会い結婚。国を出るには、それなりの犠牲を払って・・・ということで、性転換手術を試みるが失敗。
怒りの1インチ(アングリーインチ)が体に残ってしまう。やがて、夫と離婚。色々な仕事をして生活をしていた頃、ロックスターに
憧れる17歳の青年トミーに出会う。彼を自分の片割れとして愛情をそそぎ、ロックの曲も提供し教え込んでいたヘドウィグだが、
トミーは裏切り、彼の作った曲を自分の物として発表し、一躍スターになってしまう。それから、ヘドウィグは彼の公演先についてまわり
自分の半生を語り、立場を主張し始める。


前に観た時の感想↓


感想  原案はロック・ミュージカルです。ミュージカルと同様、監督、主演はジョン・キャメロン・ミッシェルです。この映画はかなり反響があったようですが、好みがだいぶ分れてしまう作品だと思いました。
何をこの映画に求めているかで・・・・深く入り込めるかどうかが
決まってくると思うんですよね。ロック好き・・ミュージカル好きならそういう面を中心にしてみて行くと、存分に楽しめると
思いますが、騒がしい曲はどうも・・・と思える人には楽しめる部分が少ないかもしれません。ストーリーを重視してみていこうにも
曖昧さが目立つ部分もあるので万人受けとはいえないでしょう。
私・・最初は彼のヘドウィグのパワーに押されてしまった
ところがあって、戸惑うところがありました・
この勢いについていけるかな・・っていう不安もありましたよ。
でも、後半のトミーとの出会いあたりから、歌の歌詞が流れる度に、せつなくなってしまって、涙~~。どこがどう・・・っていうのは
難しいんですけど、たぶん、歌に感動したっていうことかもしれません。「愛の起源」は何度も流れるんですが、最初はふんふん・・・と
楽しいアニメにつられて、何気なく聞いていた程度。それが、トミー話に入ってから、あらためて聞いてみると、とっても
良い曲だって、思えてくるんですよ。冒頭から、ものすごく化粧をしたヘドウィグがでてくるので、どうしてもひいてしまう所は
あるんですよね。でも、自分の生い立ちを語る過程で、少年の頃のヘドウィグ・・・、青年の頃と素顔のヘドウィグを見ることができると
こだわりが消えてくるんです。派手な衣装と顔をしていても、素顔は純粋なだけの人間なんだ・・。
誰よりも傷つきやすい人間なんだな・・・・って。
性別にこだわらない生き方をしようとしているだけなのに、
なんで彼をこんなに苦しめるんだろうって
思わずにはいられません。
自分に正直に生きているだけなのに、傷ついていくヘドウィグが、
痛々しくってしょうがありませんでした。

トミーのヘドウィグに向けた歌もよかったな・・・・。あれはヘドウィグとトミーが同化してしまったような映像でした。

わかりにくいんですが、現実と素直に受けとっていいのかどうか迷うところでした。その後のライブシーンでのイツハクとの関係も
抽象的な映像で、理解しにくかったです。ただ、ラスト漠然と彼は、自分の片割れを
永遠に探し続けるのかな・・・ありのままの自分の姿をさらけ出して・・と、そんなふうに感じました。

ちょっと難しかったです。  



あらためて加筆感想。

前回観た時、難しい・・わからないと言っておりますね・・私・・笑。
今回は、丁寧に観たせいか、より入っていけたような気がします。

歌詞の意味を噛締めながら、
聞いて&観たせいもあるかな・・。
あと今回はイツハクの気持ちをより理解できるようになりました。
自分の気持ちが伝わらないっていうのは
苦しいものだな・・・・・・・って思わずにいわれません。
相手も同じ分量だけ愛してくれているとは限らない・・・
すれ違う心、信じているものからの裏切り、
それでも前に進まなくてはいけない現実って
やっぱりつらいよね・・
でも片割れを探すためには進まなくてはいけないのだから・・
幸せになって欲しいね・・誰もが・・。




愛の起源・・「オリジン・オブ・ラブ」・・
「ミッドナイト・レディオ」・・
どれもいい曲。・・やっぱり素敵な歌だわ。
でも一番好きなのは
薄汚れた街・・・なんだ・・。


サントラ持っているので
今日はまた聴いてみようと思っています♪


三上さんの舞台も観にいきたかったです・・・

秘密のかけら

秘密のかけら  (2005年/カナダ・イギリス・アメリカ)

監督・脚本:アトム・エゴヤン
原作:ルパート・ホルムズ

出  ラニー・モリス:ケヴィン・ベーコン
   ヴィンス・コリンズ:コリン・ファース
   カレン・オコナー:アリソン・ローマン
   モーリーン:レイチェル・ブランチャード
   ルーベン:デヴィッド・ヘイマン
   サリー・サンマルコ:モーリー・チェイキン
   アリス:キルスティン・アダムス
   ボニー・トラウト:ソニヤ・ベネット
   オフラハティ夫人:デボラ・グローヴァー
   

1950年代。ラニーとヴィンスは、
人気絶頂な国民的なアイドルのデュオ。
華やかなショウビズ界の中で、いつでも注目の的だった。
だが、あるスキャンダルによって、彼らの
築き上げた世界は崩壊してしまう。
宿泊予定のホテルの部屋で発見された美女モーリーンの全裸死体。
自殺か他殺かも釈然としないまま・・、
闇の葬られてしまった事件。
ラニーとヴィンスには完璧なアリバイがあり、容疑をかけられることはなかったが、それをきっかけに、
ふたりの中はこじれ、デュオは解散に追い込まれた。
 それから15年後。
1人のジャーナリストが彼らの前に現れる。



監督  アトム・エゴヤン監督作。
彼の作品は「スウィート ヒアアフター」しか鑑賞していません。
やっぱり彼らしいね・・と言い切るまで、作品を観こなしていないのは
残念です。ただ、時間軸が入り組んでいく
構成は同じでしたね。
出演者も結構メジャーで、ジャンルはサスペンス。
一般受けしそうな要素はあるけれど
好みは分かれる作品に仕上がっていました。
私は、嫌いじゃあないですよ。
でもちょっと艶かしいシーンが
多すぎたかなって気がします。
しかしながら、やっぱり見せ所はきちんと抑えていますね。
この手のエロチックサスペンスって、
下手すると、下品な作品に成り下がってしまうと
思うんですよね。
でも、どこか格調高く感じるところも残されているの。
絡み合うキャラたちの
性格付けがしっかりしていたからだろうな・・・・って
思いました。

妖しい香りが漂う作品なので、かなりお腹が
いっぱいになるのは間違いはありませんが。
R-18・・・よくきいておりました・・笑
(濃いベットシーンでもあるのかしら・・という程度の予測でしたが
なんのなんの・・とっても妖しげなシーンが
数多く登場してきました)


作品は50年代と70年代をいったりきたりして
謎が謎を呼ぶ構成になっていますが、
意外と単純なお話。
誰が彼女を殺したか。
真相・・謎解きはやられた~~!!と
思うほどのものはなかったのですが、
人間関係部分は見応えがあって面白く観ることが
できました。

羨望の眼差しで観られていた、2人のスター。
彼らは、手に入らないものがないほどで、何にもかもが
自由にできた・・。
でも栄光のあとに待っているのは
いつでも苦い挫折だけ・・だったり。
スターにありがちな末路。
華やかな世界にいればいるほど、
その後のギャップの大きさには、
自分自身信じられない思いでいっぱいになるはず。

ショービジネスの裏でうごめいたものは
欲望・・。セックスとドラック・・・。
これもつきものなのかな・・・悲しいかな。


成功と富、名誉。それらを持ちえている
スターである2人だけど、知られていない秘密も
沢山もっていたわけ。人間なんて完璧じゃあないし、
偽善者ぶっていても、欲望を打ち消すことなど、できないんだよね。
2面性のある彼らだったけれど、
誰も責めることはできなかったはず。
もちろん、事件隠蔽に関してはいただけないけどね。


秘密が秘密のままであったのなら
2人は何事もなく生涯を終えていたのかも。
少なくともヴィンスは
あんな悲しい最後を
迎えることはなかったはずだよね。

カレンが真相を知りたいっていう気持ちは
彼ら2人を崇拝していたゆえの
行動だと思ってはみても、
結果、彼女の存在が穏やかな2人それぞれの暮らしに波風を
立ててしまったのかなと思えなくもないですよね。

誰でも秘密はあるのだから・・(あれ・・これじゃ、イ・ビョンホン
の映画の題名だ・・・笑)


それにしても、興味をそそられる出演者たち。
エゴヤン監督という以上に出演者に興味があったとも
いえるでしょう。


アリソンちゃん、
今回、えらく大人の雰囲気。
ビックリしました。
特にアリスちゃんとのシーンでは、こんなことしちゃって
いいの・・・って衝撃。
今まで童顔だったゆえ、幼い役が多かったけれど、
今回は年相当ということでしょうか。
でも、ビックフィッシュ・・・・の後だとギャップが・・。

ケビン・・。
裸多いね・・今回も・・笑
さらにさらに、エロチックな役がよくお似合い・・・笑
今回歌と、踊りがありましたので、フットルースも
思い出しました。やんちゃな感じは昔から変わっていないね。
いつの間には、個性派俳優化してしまっていますが
昔はアイドル路線で出てきたんですよね。懐かしいな~~~。


コリン・・・一見、穏やかで紳士にみえるけど、
実は暴力的な部分も持ち合わせていたり。
複雑な人物像を演じておりました。
ちょっと可哀想なシーンもあったよね。
ケビンに、色々言われちゃって・・。
なにもあなた・・・そんなにひどいこと言わなくても・・って
本気で思っちゃいましたよ・・・笑


殺されてしまったモーリーン。
自業自得ということもあったけど、(何もあんなあぶない
要求しなくても・・・)、母親の姿を見ていたら
悲しくなってしまいましたよ。


デュオ2人は
若い頃と年取った後の
2パターンを観ることができるので
ファンにはおいしい所。
私はこういう展開を知らなかったので、
急にふけたコリンが出てきてビックリしてしまいましたよ。

若い頃のコリン&ベーコンともに、サングラスかけて
軽快なステップ&話術で決めているので
カッコイイんだよね。


事件の被害者モーリーンと
アリソンちゃんがどこかに接点が
あって、もっと複雑な話が
展開されるのかな・・と思っていましたが
それは考えすぎでした・・・笑

いけないものを観てしまった・・・
そんな気持ちでいっぱいになる作品では
ありましたかね。


himitsunokakera.jpg

変身

変身 (2005)

( 日本)
監督  佐野智樹
原作: 東野圭吾  『変身』
主題歌: 拝郷メイコ  『蒼い花』

 
出演: 玉木宏 成瀬純一
蒼井優 葉村恵
佐田真由美 橘直子
山下徹大 若生健一
松田悟志 京極瞬介
釈由美子 京極亮子 (特別出演)
北村和夫 堂元英隆

脳移植手術によって一命を取り留めた青年・成瀬純一。
病院のベッドで目覚めた彼は、
一切の記憶をなくしていた。
しかし、徐々に甦ってくる記憶。
恋人、葉村恵との甘く幸せな日々。
やがて退院した純一を恵は以前と変わらない優しさと明るさで
迎え、前と変わらぬ日々を過ごそうとしていた。
だけど、思うようにはいかない・・。
絵を描くのが趣味で温厚な純一だったが、退院後の
彼は絵に興味を示さないようだった。
純一の脳移植にまつわる秘密とは。。


感想   東野圭吾作品の映画化ということで観て見ました。
前回のレイクサイドが消化不良のため、
別の作品でもみてみようかと・・挑戦です。
しかしながら、原作は未読。
どうなんでしょう。
だいぶ雰囲気が違うんでしょうか。

映画だけの印象は・・・というとですね、前半は
とても良かったのですが、
後半が、???と疑問を感じることが多かったといったところでしょうか。
まず主演の2人。
すごくピュアなお付き合いなんです。
もちろん、ベッドシーンはありましたけれど、
可愛らしい・・・笑
お互いがお互いを思いやる心。
好きになった人に惜しみなく与える愛情。
私たちが日頃忘れている思いを呼び起こしてくれるような
実に新鮮で、初々しいお付き合いの姿でした。
ちょっと珍しいパターンでは。
でも自分の娘だったらこうであって欲しいという願望も
ありました。
そんな2人だから、
相手の男性の心が離れていったとわかる過程には
胸が痛みます。
演じるのが蒼井優ちゃんでしょ。
これが実に痛々しいのですよ。
思いが伝わらない姿がいじらしくてね。
実家に帰る前に泊めてよ・・といって
彼のベットで添い寝する姿には涙、誘われたわ。
本当は抱きしめて欲しかったんだろうね。

彼は心変わりをしたのではないのですよね。
脳移植のため人格がその脳の持ち主に占領されて
いて、本来の彼女を愛する心も失われて
しまっているんですよね。でも彼女はそんなこと知らない・・。
人を恋する気持ちって
脳から発信されているのね・・・って感じましたよ。

二重人格の物語にも感じますし、
自分自身を見失っていく、記憶が薄れていくという
今時の物語にも思われます。

でも後半はサスペンス。
人が殺されますからね。
この当たりからはちょっと疑問を感じる展開。

ラブストーリー&サスペンスなんだけれど、
サスペンスがなぜか魅力的なものには
感じなかったです。
陳家な感じ。

疑問点も多かったな。

1、事故にあったのは、不動産屋で話をしているときですよね。
彼女は事故にあった彼のことを長い間
どう感じていたのかな。突然いなくなってどれほど
心配していたのか。手術したことは知っていたのか。
今まで会えなくてどうしていたのか。
その辺の描写がないのでちょっと不満。

2、彼の家族は心配していなかったのか。
彼にだって家族がいたはずだろう。突然、長期の入院となれば、
恋人以上に家族の存在も気になる。

3、あの病院の助手。
結局、研究のためのスパイだったんだよね。
だから彼に近づいた・・。体まで提供して、捨て身の女性だと思う。
でもすぐに彼に秘密がバレてしまっていた。
仕事ができるのだか、そうでないのか・。
結局、トロそうにしか思えない。

3、釈さんは、脳の持ち主の妹だといっていたけど
出会いが偶然すぎる・・。それにあの路上での販売姿、不自然だ。

4、一番不可解なのは
脳の本来の持ち主が凶暴な性格であるということ。
生前の脳の持ち主の行動を見ていると
基本的には母親思いの優しい
人格に思われる。
それが成瀬純一 に移植されるやいなや、
かなり凶暴な感じが強調されすぎ。
そんなにケンカぱやかったのか。
ちょっと誇張しすぎないか。

5、最後の病院でのガラス越しの別れシーン。
感動的ではあるが、
中には医者もいたはず。何をしていたのか。
ことの成り行きを見守っていただけか・・・。

蒼井ちゃんが可愛かったので、
それだけは良かったです。
カップル像も素敵でしたよ。
双方、お似合いで。


原作は良さそうときいているので早速読んでみよう・・・と。

プロフィール

みみこ

  • Author:みみこ
  • レイフ・ファインズ好き
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