クローズド・ノート 著 雫井 脩介
クローズド・ノート 著 雫井 脩介
大学生の香恵は、マンドリン部に所属。
文房具店の万年筆売場でアルバイトもしている。
友人の葉菜ちゃんは、年上の恋人がおり、
ただいま留学中。時折電話で話をするが、なんだかしっくりこない
ことを感じる日々。彼氏とうまくいっていないからか・・
そんな頃、売場に石飛さんというイラストレーターが万年筆を求めて
やってくる。なぜか波長が合うのを感じる香恵。
一方、葉菜ちゃんの恋人鹿島さんも最近モーションをかけてくるのも
気になる。
そんな迷う気持ちの中、香恵は、自分の部屋に忘れられたノートを見つけ、読み始める・・・・・・・
感想 携帯サイトでの連載中に話題だった本。
恋愛小説ということは知っていたけど
意外と爽やかな路線。
なぜか、感動する恋愛小説というと、死がまつわりついているのが多くてまたか・・と思うんだけれど(実際
またか・・の路線ではあった)
ちょっと変わった作風になっていたので飽きずに読むことが
できました。実はそうだったの・・みたいな
ことが後半に隠されてはいるものの・・・これは
すぐにわかるネタでもありますね。
でもわかっていても、面白かったです。
2つの物語がクロスしているような感じの構成。
大学生の香恵のプライベート世界と(恋に友情に悩む姿アリ)
と、香恵が偶然手に取ったクローズド・ノートで展開する世界。
そのノートにおける主人公は伊吹先生と4年2組の子ども達。
そして伊吹先生の恋物語もあわせて紹介されるんですよね。
つまり、伊吹先生の前向きで明るい性格、でも恋に悩める女性としての繊細な部分を香恵自身が知ることによって
自分も変化していくという展開。
・・ノートの中から、伊吹先生は香恵に色んなことを
教えてくれたようです。 愛するものと出会えたことの素晴らしさと
仕事に信念をもって取り組むことの素晴らしさ。
ボ~としている香恵にとっては、ある意味教科書的な
存在であったのかも。
香恵の送る大学生活は、読んでいて
懐かしい気分になりましたよ。ああ・・私もああいう時代が
あったな・・・って。2人の男性が同時にアピールしてきて
どっちか迷うような贅沢な悩みはなかったにしろ・・笑・・
気になる相手の気持ちを把握できないときの気持ちって
わかる・・わかると・・・共感できましたわ。
また伊吹先生にまつわるお話。
これは学校の生活での悩みでもあるんだけれど、
先生としての生徒を思いやる一生懸命さがにじみでていて
素直に感動しましたわ。
とてもリアルに描かれていたと思ったら
それもそのはず。あとがき見ると、実際現場で働いていた
方の文書を引用していたのですね。
その文を引用した経緯については、あとがきに詳しく書いてあったけれど、これにも、ちょっと感動したりしました。
作者の別の思いがこの小説に表れているのかも
知れないと思うと、大事に読まないといけないのかなと
思いますね。
香恵のキャラが、“天然ボケ”というのは
わりあいいい印象。
だって自分と似ているところを感じるんだもの。
これがやたら生真面目でいたら
かえって小説を暗くして
マイナスになってしまった思うんですよね。
石飛さんは・・まあ・・・繊細であるとは思うけれど
やや、押しが足りない人だよね。
こういう線の細い人は、わりあい小説で
描かれたりするけれど、どうも、大好きにはなれないかな。
優しいだけの男というのは、物足りなかったりしますもの。
かといって、鹿島さんみたいに
押しが強すぎで、調子いいのも困り者だけどね。
またこの小説の
一番の特徴は
万年筆の薀蓄にかなり時間を割いているということ。
私はまったく万年筆は使わないのだけれど、
こういうこだわりを持てる道具というのは
神秘性があって、好きだったりします。
なぜか、使いたくなってしまいますね。
読後感はとってもいいので、
お薦めの本です。
ちなみに小5の娘も読みました。
恋愛本なので、エッチがあったらダメだよ・・と思い
先に私が読んでから・・・笑。(エッチ部分はないんだよね・・これ)
学校生活の部分が面白いので
わりと気に入って読んでいましたが、
大人の駆け引きになるとちょっとわからないところもあったみたい。
そして・・「死ぬような物語はいやだ」と
言われてしまいました。
大人になったら読もうね・・。
大学生の香恵は、マンドリン部に所属。
文房具店の万年筆売場でアルバイトもしている。
友人の葉菜ちゃんは、年上の恋人がおり、
ただいま留学中。時折電話で話をするが、なんだかしっくりこない
ことを感じる日々。彼氏とうまくいっていないからか・・
そんな頃、売場に石飛さんというイラストレーターが万年筆を求めて
やってくる。なぜか波長が合うのを感じる香恵。
一方、葉菜ちゃんの恋人鹿島さんも最近モーションをかけてくるのも
気になる。
そんな迷う気持ちの中、香恵は、自分の部屋に忘れられたノートを見つけ、読み始める・・・・・・・
感想 携帯サイトでの連載中に話題だった本。
恋愛小説ということは知っていたけど
意外と爽やかな路線。
なぜか、感動する恋愛小説というと、死がまつわりついているのが多くてまたか・・と思うんだけれど(実際
またか・・の路線ではあった)
ちょっと変わった作風になっていたので飽きずに読むことが
できました。実はそうだったの・・みたいな
ことが後半に隠されてはいるものの・・・これは
すぐにわかるネタでもありますね。
でもわかっていても、面白かったです。
2つの物語がクロスしているような感じの構成。
大学生の香恵のプライベート世界と(恋に友情に悩む姿アリ)
と、香恵が偶然手に取ったクローズド・ノートで展開する世界。
そのノートにおける主人公は伊吹先生と4年2組の子ども達。
そして伊吹先生の恋物語もあわせて紹介されるんですよね。
つまり、伊吹先生の前向きで明るい性格、でも恋に悩める女性としての繊細な部分を香恵自身が知ることによって
自分も変化していくという展開。
・・ノートの中から、伊吹先生は香恵に色んなことを
教えてくれたようです。 愛するものと出会えたことの素晴らしさと
仕事に信念をもって取り組むことの素晴らしさ。
ボ~としている香恵にとっては、ある意味教科書的な
存在であったのかも。
香恵の送る大学生活は、読んでいて
懐かしい気分になりましたよ。ああ・・私もああいう時代が
あったな・・・って。2人の男性が同時にアピールしてきて
どっちか迷うような贅沢な悩みはなかったにしろ・・笑・・
気になる相手の気持ちを把握できないときの気持ちって
わかる・・わかると・・・共感できましたわ。
また伊吹先生にまつわるお話。
これは学校の生活での悩みでもあるんだけれど、
先生としての生徒を思いやる一生懸命さがにじみでていて
素直に感動しましたわ。
とてもリアルに描かれていたと思ったら
それもそのはず。あとがき見ると、実際現場で働いていた
方の文書を引用していたのですね。
その文を引用した経緯については、あとがきに詳しく書いてあったけれど、これにも、ちょっと感動したりしました。
作者の別の思いがこの小説に表れているのかも
知れないと思うと、大事に読まないといけないのかなと
思いますね。
香恵のキャラが、“天然ボケ”というのは
わりあいいい印象。
だって自分と似ているところを感じるんだもの。
これがやたら生真面目でいたら
かえって小説を暗くして
マイナスになってしまった思うんですよね。
石飛さんは・・まあ・・・繊細であるとは思うけれど
やや、押しが足りない人だよね。
こういう線の細い人は、わりあい小説で
描かれたりするけれど、どうも、大好きにはなれないかな。
優しいだけの男というのは、物足りなかったりしますもの。
かといって、鹿島さんみたいに
押しが強すぎで、調子いいのも困り者だけどね。
またこの小説の
一番の特徴は
万年筆の薀蓄にかなり時間を割いているということ。
私はまったく万年筆は使わないのだけれど、
こういうこだわりを持てる道具というのは
神秘性があって、好きだったりします。
なぜか、使いたくなってしまいますね。
読後感はとってもいいので、
お薦めの本です。
ちなみに小5の娘も読みました。
恋愛本なので、エッチがあったらダメだよ・・と思い
先に私が読んでから・・・笑。(エッチ部分はないんだよね・・これ)
学校生活の部分が面白いので
わりと気に入って読んでいましたが、
大人の駆け引きになるとちょっとわからないところもあったみたい。
そして・・「死ぬような物語はいやだ」と
言われてしまいました。
大人になったら読もうね・・。
スポンサーサイト