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親密すぎるうちあけ話

親密すぎるうちあけ話 (2004  フランス)
CONFIDENCES TROP INTIMES
INTIMATE STRANGERS


監督: パトリス・ルコント
製作: アラン・サルド
製作総指揮: クリスティーヌ・ゴズラン
脚本: ジェローム・トネール
撮影: エドゥアルド・セラ
美術: イヴァン・モシオン
衣装: サンドリーヌ・ケルネール
編集: ジョエル・アッシュ
音楽: パスカル・エステーヴ
 
出演: サンドリーヌ・ボネール( アンナ )
ファブリス・ルキーニ ( ウィリアム )
ミシェル・デュショーソワ ( モニエ医師 )
アンヌ・ブロシェ ( ジャンヌ )
ジルベール・メルキ ( マルク )

舞台はパリ。
とあるビルにオフィスを構える税理士ウィリアムの元へ
一人の女性が訪れる。
税の相談かと思いきや、突然夫婦仲を語られ
戸惑うウィリアム。
どうやら同じ階にある精神科の医師と間違えた模様。
真実を話そうかと迷ううちにそのきっかっけを失ってしますウィリアム
しかし、彼女も自分の間違いに気づき始め・・。



感想  久しぶりにルコント作品を鑑賞。
いやいや・・・フランス映画ですね・・。
おフランス・・ですよ♪
同じような設定でハリウッドが作ったら
こんな粋な雰囲気にはなりませんね。

きっとこんな感じ~~


人違いから始まった2人の出会い。
会うたびに、なぜか気になる2人・・。
やがて恋愛感情が芽生え・・
ついに男が・・いや・・女でもいいけれど、
愛を告白・・・。
でも相手には夫が・・いや・・妻がいて・・
すんなり事が運ばない・・。
すったもんだの挙句、2人ははれて自分たちの世界を築き始める
新しい出発~~~

あれ~~~これじゃあ、陳家な不倫ドラマになっちゃうよ。
脚本家としてはダメね・・・笑


とまあ・・そんなことはいいとして本題の↑の映画に戻ります。
確かにストーリーだけ聞くと、偶然の出会いからの恋愛劇・・・
というよく使われるパターンの話なのだけれど、
今までにない大きなポイントがこの映画には
あるのですよ。
<他人の秘密を知る&知られるという特殊な関係>
さらに<真実はどこにあるのか・・・一瞬わからなくなる
巧みな構成>ですね。


ルコンの恋愛映画って主人公が
理解しがたい世界を持っていて
ちょっとついていけない部分がある作品もいくつかありますよね。
そんな男は気持ち悪いよ・・・と思うことも
しばしば。。
でも、そんな風に感じてもやっぱり、好きな作品になってしまうのが
不思議なところ。
結局のところ主人公の男性は皆、ピュアな気持ちを持ち続けているからじゃないのかな・・・と後になって考えていますよ。
また、男ってこんな人もいるのね・・・と
新たな発見をするのも、自分としては面白く感じているのかも
しれませんね。


今回の税理士の主人公は「仕立て屋の恋」の主人公を
連想させます。お相手もサンドリーヌ・ボネールですしね。
でも仕立て屋・・・よりノーマルに感じるかな・・笑・・です。
いたってまとも。
他人の秘密を聞いて、ドキドキしたり戸惑ったり
しますけれど、それは普通の感覚に違いないと思うからです。
初めから自分にそういう趣味があるのではなく(覗き的な趣味ね)
予期しないうちに巻き込まれてしまっただけなのですからね。
可哀想といえば・・可哀想。
でも・・他人の秘密を聞くというのは
案外、後を引く行為なのかもしれませんね。
実は、止められない面白さを感じていたのかもしれません。

自分だけに打ち明けるということ・・・
誰も知らない秘密・・


男の人って、
相手がミステリアスな女性だと感じれば感じるほど
もっとその先を知りたいと思うし
小出しに出される相手の魅力に嵌ってしまうものなのでしょうね。


彼女の話は真実なのか。
もしかして
嘘を並び立てているだけじゃあないのか・・

一瞬、そんな展開も想像してしまいます。
先の展開がわからず、好奇心をかりたてられましたね。


精神科医が人の秘密を知るのは当たりまえ。
それがお仕事なのだから、ドキドキもしません。
でも、主人公の税理士の彼は
まったくもってそんなお仕事ではないのだから
唐突に語られる夫婦の秘密には
かなりドキマギしていたでしょう・・。

心の中の不安は誰かに語ることで楽になることがあったりしますよね。
たとえ、直接的な解決法を示していなくても
自分の意見に同調してくれれば、
それだけで、気持ちが軽くなるはず。
彼女が、人違いとわかったあとでも
この税理士を訪れたのは
どこかで気持ちが楽になるべく居場所だと感じたからではないかしら。
もちろん、それは税理士の彼のかもし出す人間性に
よるものかもしれないけれどね。

「バルニーのちょっとした心配事」のファブリス・ルキーニ
が意外といい男に映ってしまって
ビックリ。
バルニーでは3枚目だったのに。いや・・もてていたけどね・・笑。
元妻がなかなか離れないのも
どこか女を引き寄せるオーラがあるのではないかな。

サンドリーヌ・ボネール・・・
最初はあら~~~意外とふけたのね・・と
思っていたら役作りだったみたいね。
夫との関係に疲れていたから
あんなに野暮ったかったわけですよね。
税理士のところに訪れるたびに
段々と綺麗になっていく彼女・・

やっぱり・・女は不思議な生き物ですわ・・・・♪

それにしてもおフランスの夫婦の秘密は
かなり刺激的な内容ではありました。
日本じゃあそうはいかないよね・・。


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ハッピー フィート   

ハッピー フィート   (2006  オーストラリア・アメリカ)

HAPPY FEET

監督: ジョージ・ミラー
共同監督: ジュディ・モリス
ウォーレン・コールマン
製作: ジョージ・ミラー
ダグ・ミッチェル
ビル・ミラー
製作総指揮: ザレー・ナルバンディアン
グレアム・バーク
デイナ・ゴールドバーグ
ブルース・バーマン
脚本: ジョージ・ミラー
ジョン・コリー
ジュディ・モリス
ウォーレン・コールマン
振付: セイヴィオン・グローヴァー (マンブル)
ケリー・アビー
音楽: ジョン・パウエル
アニメーションディレクター: ダニエル・ジャネット
 
声の出演: イライジャ・ウッド (マンブル)
ブリタニー・マーフィ (グローリア )
ヒュー・ジャックマン ( メンフィス )
ニコール・キッドマン (ノーマ・ジーン )
ヒューゴ・ウィーヴィング (長老ノア )
ロビン・ウィリアムズ (ラモン/ラブレイス )
カルロス・アラズラキ (ネスター)
ジョニー・A・サンチェス (ロンバルド)
ジェフ・ガルシア (リナルド)
ロンバルド・ボイアー (ラウール)
マグダ・ズバンスキー (ミス・バイオラ)
ミリアム・マーゴリーズ (ミセス・アストラカン)
アンソニー・ラパリア (アルファ・スクーア)
E・G・デイリー (ベイビー・マンブル)
声の出演(日本語吹替版): 手越祐也 マンブル
ブラザー・トム ラモン/ラブレイス
園崎未恵 グローリア
てらそままさき メンフィス
冬馬由美 ノーマ・ジーン
水野龍司 長老ノア
石井隆夫 アルファ・スクーア
真山亜子 ミセス・アストラカン
さとうあい ミス・バイオラ
稲葉実 ネスター
多田野曜平 ロンバルド
小森創介 リナルド
高木渉 ラウル
加藤清史郎 ベイビー・マンブル


南極。皇帝ペンギンの国で
何より大事なことは、自分だけの“心の歌”を見つけること。
歌を歌うことで、最愛の人を見つけられ
子孫を残すことができるのだ。
ノーマ・ジーンとメンフィスも歌をきっかけに結ばれた。
彼らの間に生まれた子はマンブル。
しかし彼はものすごい音痴だった。
その上、歌のかわりにタップダンスを踊ってしまうという
特殊な能力があった。
そんなマンブルゆえ、仲間はずれにされてしまう。
やがてアデリー・ペンギンの5人組“アミーゴス”と
出会い、自分の能力を認められ
ダンスを積極的に踊るようになっていくのだが・・。



感想   豪華な字幕版の面々なのに
なぜか、吹き替え版で観てしまいました。
どうしても・・・下の子が字幕は嫌だというのでしかたがありませんね。
ただ、吹き替えでも歌の場面は字幕版と同じみたいです。
歌声は英語で字幕が下に出ました。
ちょっと大人の歌詞なのでたぶん、小さい子どもには
理解しにくかったのではないかな・・・

アニメといっても、ミュージカルアニメなので
見る人を選ぶところはあるかもしれません。
話はわかりやすいのですが
後半に入ってからラストにかけて
バタバタ・・・としたところがあるので、
腑に落ちない部分も多かったです。
子どももいっておりました。
「どうやって・・・水族館から出てきたのだろう・・・」


私はてっきり、人間どもに利用されてしまうのかと
心配もしましたが
そんなひどい人間達ではなかったみたいですね。
なんだか・・無理がある展開ではありますが。
だって、魚をとってペンギンを追い詰めていたのは
人間達なんですよ。そんなに簡単にペンギンの見方に
なるのでしょうか・・。
人間達の気持ちの変化が
描き足りないような気がします。
自然と人間の関係って難しい問題ではありますよね。


でも、この映画はそんなことは・・・あまり気にせず、
ペンギンたちの
素敵なダンス&歌声に
一緒になって
心躍らせればいいのです♪
それで満足でもいいのでは・・。
だってとっても魅力的でしたもの。


ステップ・・踏みたくなりますよ・・

ペンギン・・ぺんギン・・ペンギン・・が
まあ・・まあ・・まあ・・
リアルな状態で
ごちゃごちゃ・・ごちゃごちゃ・・・
出てきて
迫力あります。

恐いくらいです・・。

赤ちゃんペンギンが
とにかく可愛いです。
毛もフサフサしていて・・
歩き方がひょこひょこしていて・・
お家に連れて行きたいくらいでした。
まるでぬいぐるみみたい・・。

ジェットコースターに乗っているような
気分も味わえる映像でしたので
そこは子どもさんにお勧めかも。

気持ちがいいですよ。
ただし、ちょっと寒さも感じます・・笑


なかなかユニークなミュージカルアニメ映画でした♪

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テキサス・チェーンソー

テキサス・チェーンソー  (2003  アメリカ)

THE TEXAS CHAINSAW MASSACRE


監督: マーカス・ニスペル
製作: マイケル・ベイ
マイク・フレイス
製作総指揮: ジェフリー・アラード
テッド・フィールド
アンドリュー・フォーム
ブラッド・フラー
脚本: スコット・コーサー
オリジナル脚本: キム・ヘンケル
トビー・フーパー
撮影: ダニエル・パール
編集: グレン・スキャントルベリー
音楽: スティーヴ・ジャブロンスキー
ナレーション: ジョン・ラロクエット
 
出演: ジェシカ・ビール ( エリン)
エリック・バルフォー ( ケンパー )
ジョナサン・タッカー ( モーガン )
エリカ・リーセン ( ペッパー )
マイク・ヴォーゲル (アンディ )
アンドリュー・ブリニアースキー トーマス・ヒューイット/レザーフェイス
R・リー・アーメイ (ホイト保安官)
デヴィッド・ドーフマン
ローレン・ジャーマン
ヘザー・カフカ


  1973年8月18日、テキサス。
エリン、ケンパー、ペッパー、アンディ、モーガン、
5人の若者はテキサスの片田舎トラヴィスで
一人の少女をクルマに乗せる
彼女は異常なほど何かにおびえていた。
やがて彼女は
ピストルで自分の頭を撃ち抜いてしまう。処理に困る
彼らは・・・近くの給油所に駆け込む。


感想   深夜放送枠を録画しました。
せっかくなので観てみようかと・・。
有名な作品のリメイクだそうですね。
私はホラーファンでないので過去作品との
比較もできないので、大した感想はかけそうにありませんわ。
そもそも、
・・ホラーって感想が難しいのよね。


印象に残ったことを少し・・。

チェンソーを振り回す男だけの話かと思ったら(それだけでも
充分恐いけど・・)
まわりに居る人が皆、不気味で癖のある人ばかりなのね。

こんなところ・・・行きたくない~~


足が早くないと・・きっと助からない~~~~


勘弁してよレザーフェイスの顔・・・


保安官・・異常



素敵な男性でもいるかと思ったのですが
いなかったな~~~~~。

でも絶対映画館では観ることはできない作品だわ。

こういうものを観ることができる人って

すごいよね・・。

絶対・・ダメだわ。


そうそう、
この映画を観た次の日
お庭のお手入れをしましたよ。なぜか・・・・
高枝バサミ使って・・・
綺麗にしましたわ~~~。すっきり・・・・

モノレールねこ    著  加納朋子

モノレールねこ   著  加納朋子





感想  初加納さんの作品です。
表紙のねこパズルに惹かれて読んでみました。
この絵、可愛いですよね。
ふてぶてしいねこだけれど、どこか憎めないわ。
こういった小太りのねこって意外と
身近にいますよね。


お話は、いくつかの短編から成り立っています。


「モノレールねこ」・・表題作です。
モノレールねこ・・という名付けが、いいですわ。
一度も会ったことのない人物との文通。
それもねこを通してなんて・・。
人と人のつながりって、意外なことから始まっていくのですよね。
ねこちゃんは可哀想だったけれど、
素敵な橋渡しをしてくれましたね・・。



 「パズルの中の犬」・・・こちらは犬のお話です。
好きなお話でしたわ。
寂しげな犬の姿が脳裏に浮かんできて
想像力を膨らませることができました。
主人公の孤独感もよくわかるわ・・。

 「マイ・フーリッシュ・アンクル」・・ろくでもない
叔父さんと、主人公との同居生活。
叔父さんとの関係がいいですよ・・。

 「ポトスの樹」・・こちらはしょうもない父親の話。
最後の父親の行動にビックリ。


 「シンデレラの城」・・・この話も好き。
こんな家族の形があってもいいよね・・・・。
主人公の彼女・・の思いが最後にわかるところが
なんとも印象的。

「セイムタイム・ネクストイヤー」・・1年に一度、
同じ部屋に泊まろうとするお客の話。

「ちょうちょう」・・人気ラーメン店を負かされた
主人公のお話。

「バルタン最期の日」・・・主人公はザリガニ。
どんな生き物にも心があるのよね。
ザリガニから見た人間の様子がリアルで
面白かったですわ。

いくつかのお話の中には
悲しい場面があるのですが
悲壮感は漂いません。
むしろ、読んだあと、心が温かくなります。

素敵なお話ばかりでした。
日常の中にそっと入り込んだファンタジー
という雰囲気でした。


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シネマ・キッチン

春休みももうすぐですね。
そろそろ映画鑑賞冬の時代に入ります・・笑
お休みは
自由が利かないもので・・。


今日は、図書館で見つけた面白い本を紹介。
映画関連の本は好きでよく借りるのですが
これは、目の保養にもなってお勧めですよ・・。

こちら・・→http://www.funfan.jp/cinemakitchen/index.html
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映画の中で登場するお料理・・色々ありますよね。
皆さんなら何を思い出します?

う~~ん、私は

マーサの幸せレシピ・・これはドイツにあるフランス料理店のシェフ、マーサが主人公で、女性の成長物語。
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感想こちら→http://www.h4.dion.ne.jp/~oshidori/kazokuai-eiga.htm#ma-sa

ディナー・ラッシュ・・・これはニューヨークの人気イタリアンレストランが舞台で、サスペンスがらみの群像劇
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感想こちら→http://www.h4.dion.ne.jp/~oshidori/suirimono.htm#dhina-


などかな・・。

ちなみに↑2つはこの本には載っていませんでした。


おいしそうな料理を眺めていると、
おなかがなってきそうです・・。

ごちゃごちゃ言っていないで、こういったものを作らなくてはね・・笑

パフューム ある人殺しの物語

パフューム ある人殺しの物語 (2006 ドイツ・フランス・
                          スペイン)

PERFUME: THE STORY OF A MURDERER



監督: トム・ティクヴァ
製作: ベルント・アイヒンガー
製作総指揮: フリオ・フェルナンデス
アンディ・グロッシュ
サミュエル・ハディダ
マヌエル・マーレ
マーティン・モスコウィック
アンドレアス・シュミット
原作: パトリック・ジュースキント 『香水 ある人殺しの物語』(文藝春秋刊)
脚本: トム・ティクヴァ
アンドリュー・バーキン
ベルント・アイヒンガー
撮影: フランク・グリーベ
美術監督: ウリ・ハニッシュ
衣装デザイン: ピエール=イヴ・ゲロー
編集: アレクサンダー・ベルナー
音楽: トム・ティクヴァ
ジョニー・クリメック
ラインホルト・ハイル
演奏: ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
指揮: サイモン・ラトル
ナレーション: ジョン・ハート
 
出演: ベン・ウィショー ( ジャン=バティスト・グルヌイユ )
ダスティン・ホフマン ( ジュゼッペ・バルディーニ )
アラン・リックマン (リシ)
レイチェル・ハード=ウッド ( ローラ )
アンドレス・エレーラ
サイモン・チャンドラー
デヴィッド・コールダー
カロリーネ・ヘルフルト


パトリック・ジュースキントの禁断のベストセラー『香水 ある人殺しの物語』の映画化。
18世紀のパリ。
魚市場で産み落とされた赤ん坊はグルヌイユと名付けられる。
母親は子殺しの罪で死刑にかけられたため
彼は孤児院へ。類まれなる嗅覚だった彼は、
その能力のためか友達もできず、孤独な世界に生きることになる。
やがて、青年となったグルヌイユは、赤毛の少女の匂いをかぎ
その香りの虜となる。その香りを永遠に残すことはできないのか・・。
彼は香水調合師バルディーニに弟子入りし
技術を習得しようと試みるだが・・。


感想   原作を読んでいらっしゃる方も多いですよね・・この作品。
残念ながら原作のほうは未読です。
↑好奇心そそられる題名ですから、映画化には前々から
興味を持っておりました。
・・・香りを映像でどう表現するかしら・・・。



ということで早速鑑賞。


そのまえに・・・・


映画を観てあらためて思ったのですが
予告でかなりのシーンが使われていることが
わかりました。
いかんね・・・・あれは。
私はテレビCMでしっかり予告を観てしまったので
ちょっとショックを覚えました。
重要な部分がすでに露出していたんだな・・って。
興味本位で観る人を誘っているのかしら・・。
確かにね・・・・・突然画面に出てくれば
普段映画を観ない人でも何?何?って思いますよね。
どんな理由で観てもそれはあり・・なんだろうけれど、
やっぱり、流していい場面とそうでない場面があると思いますね。
あそこだけクローズアップされるのもどうかと思いますもの。
 ちなみに楽しい家族の夕食時。皆で観ました・・予告。
さすがに、コレ観にいこうと思っているんだ・・・と
すぐさま言えなかったな・・・・私・・・・・・笑



と前置きが長くなりした。
私はよく出来た映画だと思いましたね。
面白い作品だったとか好きな作品だったとか・・そういう風には
表現できないのですが、文学作品を
上手に映画化していたんじゃあないのかな・・・(原作も知らずに言っておりますが・・)
映像という手段でも充分匂いを想像でき
ましたからね。

例えば・・

主人公が少年時代。寝そべって匂いを感じとるシーン。
カメラは彼が次々と匂いを感じとるもの・・
草や木・・そして池の中を
スピード感溢れるように映し出し、
まるで自分たちがそのものの匂いを感じとっているような
気分にさせてくれます。

また、グルヌイユが仕事でパリの街中を訪れるシーン。
街中における、色々な匂い・・(・それは街のにぎやかさを象徴するように多種多様な匂い・・・)が混在していたに違いありませんが
これも、場面切り替えを早くすることで
彼の意識があちこちに飛んでいるのを的確に表現しておりました。
もちろん、肝心の鼻で匂いを嗅ぐ仕草も
きちんと描かれているので、観ている人は彼が
どんなにか好奇心で満ち溢れているのかが理解できます。

そして一番印象的だったのは
香水調合師バルディーニに、グルヌイユが作った
香りを提供するシーン。
バルディーニがその香りを嗅ぐとすぐさま
場面は・・・パット明るくなり花が咲き、女性が愛を語り・・・
気分はハッピーになるのです。
ああ・・・素敵な香りって・・・映像で表現したら
こういう風になるのね・・・と素直に受け入れられます。


もちろん、匂いが漂うシーンだけでなく、リシのお屋敷や
ラベンダー畑など美しい場面もいくつかありましたが
やっぱり匂いが伝わってくるようなシーンが
一番見所だったかな。


冒頭の誕生シーンは
かなりグロテスクでしたが
そこを乗り越えれば、最後までいけると思います。
匂いに敏感な赤ちゃんの存在は
気持ち悪いというより、ユニークにも感じましたよ。
どこかホラーチックでもありましたね。
赤ちゃんなのに
嗅ぎ分けられるのですよ・・凄い~~


ダスティン・ホフマン の白塗りも楽しかったですね。
まさか。。あんな風にして登場するとは思わなかったので
ビックリ。
そういえば、トッツィー演じていたのよね。。っとしみじみした気分に。


匂いをとるために何人もの女性を殺し続けるという
異常な行為が描かれる映画だけれども
嫌悪感は感じなかったです。

どこか寓話的なお話のように思えてきて
(ラストがラストだからね・・・)
冷静な目で観ることができたからではないかな・・。
ファンタジー的なものも感じますよね。

また、ユーモアが見え隠れするお話でもありましたよね。
グルヌイユが係わり合いをもった人間達が
彼が立ち去ったあとに
あっけなく死んでしまうのも、
可哀想を通り越して、可笑しささえも感じてしまいましたよ。
そんな・・・都合よく・・って思えてしまいますもの。



死刑台に送り込まれる前までの彼は
人間的な感情が乏しく、何を考えているのか
よくわからない人物に思え、特別思いいれもなかったのですが
死刑台での彼がね・・・・。
唯一素直な感情を見せるでしょう。。

初めて彼の抱えている苦しみを視覚的に感じとれて
ちょっと可哀想な気持ちがしました。


匂いがない=存在否定される・・・
人間として生まれてきているのに
愛し愛されない人生って、哀れですよね。


そういう意味では最後の最後のあの結末は
彼にとっては幸せなことだったのかな・・・・。

彼が最初に興味を抱く赤毛さん・・
彼女・・・魅力的でしたね。
レイチェル・ハード=ウッド はお人形さんみたい
でした。まだ若いんだよね。


そういえば、アラン・リックマン演じるリシは、自分の娘ほど
綺麗な子はいないから、絶対ねらわれるって
確証をもっていましたけれど、
そういった自信をもてる子が欲しいわ。
私などは狙われないかしら・・・
綺麗な子=いいにおいってことかしら。
匂いは性格や美貌などに・・・比例するのかしら?
知りたいわ。
自分の匂いってどんなものかしら。
この映画を観ると
なぜか匂いに敏感になりますよね。

ちなみに今回パンフを購入しましたが
匂いについてや原作についての
記事も豊富にあって随分知識が深まりました。
グルヌイユの意味がフランス語で蛙ということなど
目からうろこだったわ・・。
そうそう・・実はこのパンフ香りつきです・・・笑
バラの香りがするのよ~~~~~♪


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包帯クラブ   著  天童荒太

包帯クラブ   著  天童荒太


傷ついた箇所に包帯を巻くこと。
傷を癒す目的で作られたクラブ。
でも、ある事件がきっかけでクラブの行く末が危うくなる・・。



感想   お友達のサイトで面白そうな本だと思い
借りてきました。
意外だったのが、小さめの本だったこと。
天童さんというとあの厚くて、重く、痛い「永遠の仔」のイメージが
あるので、この本も同じかしらと思っていましたが
まったく違いましたね。

薄くて読みやすいのですが・・・・時間がかかりました・・・笑
う~~~ん、
いい話だと思うのですが取立てって、先が読みたい・・という
強いものが湧いてこなかったかな。
そうか・・そうか・・の程度。


映画化になるということでそちらのページも観てみました。
映画のほうは面白いかもしれないな・・・。
あだ名で呼び合う箇所が多いので
不慣れが自分は入りづらかったです。

ちょっとファンタジックな物語ですよね。
現実的じゃないような・・・。
メッセージはよくわかるのですが、なぜか、入っていけない自分が
いました。
どうして・・?  YA小説は好きなのですが
今回はどうものれません。
テーマが重い分、期待感があったのかもしれませんね。
登場人物すべてにおいて、好きな人物がいなかったのも
原因です。
それぞれに個性がある人物たちなのだけれど
なぜか顔が見えてこないというか・・・
あくまでも物語のテーマとして扱われるための性格付けという感じが
強くして、その各々の人物の人間性が見えにくかったように
思います。表現しにくいのですが・・・
奥まで突っ込んだ描写がなかったので物足りなく
感じていました。
だから彼らの悩みも
こちらまで響いてくるものがなかったように思いましたね。
苦悩が感じられないのですよね。
全体的にさらりと感じるところが合わなかったのかも。


というものの・・いいところも沢山ありましたよ。


例えば、
<こんなことが傷?と首をかしげたくなるものもあったけれど
きっと当人しか感じとれない痛みでもあるから>

そんな言葉に、ハッとすることもありました。

10代の頃の悩みは
今思えば・・どうしてあんなに悩んでいたのかな・・って
思うようなことも沢山ありますよね。
今では解決法もいくつか用意できるくらいの
人間になっているけれど、
若い頃って・・周りが見えない分
解決策もあまり浮かばなかったりもしますよね。


だからどうしていいかわからず、心が痛くなる・・

それを、癒してくれる誰かが居るということは
とても心強いことだと思うし、たとえ、解決策がなかったとしても
大丈夫よ・・と優しく声かけてくれる誰かがいるのは
ありがたいことだと思います。

その役目を包帯が、してくれる・・
それって実はうれしいことかもしれませんよね。


ただ、あまりにも綺麗ごと過ぎて
どこかで反発も感じていたのも事実。

進学グループにいるテンポだったかな。
作品の後半で
彼女が包帯を巻くという行為に対してグループの皆に
意見を述べるところがあるのですが、

「たとえ誰かの気持ちが軽くなったとしても
そのときだけの幻想としか思えないし、それを見て喜ぶのも
ただの自己満足じゃない?」


このセリフに思わず
そうだよね・・・と同感する自分もいたわけですよ。
それは・・私みたいに人生半分ぐらい生きてしまっていると
色んなことを知ってしまうわけで
たとえそれが意味ある行為であるとわかっていても
ひねたように考えてしまう習性が身についてしまうのですよね。

自分がすでに大人になりすぎているのかも
しれないな・・って思うのですよ。
もちろん、年齢に関係なくもっと純粋にものを観ることができる人間が読めば違った感想を持てると思うのです。
例えば・・この物語の主人公たちと同年代の方が
読めば、もっと感動もするでしょう。



ワラ・・ディノ・・タンシオ・・・ギモ・・・テンポ・・リスキと
・・・沢山のカタカナが並びました。
うまくあだ名をつけたものですね・・。



根本的なものは何一つ変わらないかもしれないけれど
それでも何かしないよりはいいんじゃないの・・


そういう発想を持たないとダメなんだよね・・。

残念ながら感動したか・・というと
そういうところまでは行き着かなかった自分が
ちょっと悲しいです。


他人の手を借りずに自分たちの手で
傷を癒していこうという姿勢はすごくいいことだと思います。
同じ年代のもの同士が
協力しあうということ

その価値の大切さを再確認した
自分です。

映画化は楽しみです♪


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運命じゃない人

運命じゃない人 (2004  日本)


監督: 内田けんじ
脚本: 内田けんじ
撮影: 井上恵一郎
音楽: 石橋光晴
 
出演: 中村靖日 ( 宮田武 )
霧島れいか ( 桑田真紀 )
山中聡 ( 神田勇介 )
山下規介 ( 浅井志信 )
板谷由夏 ( 倉田あゆみ )

冴えないサラリーマン宮田武。
マンションを購入した矢先に恋人あゆみに去られてしまう。
ある晩彼は、親友で私立探偵の神田に呼び出され、
あゆみちゃんが結婚すると伝えられる。
ショックの宮田を励ますために、神田は
女の子をナンパして、新しい出会いのチャンスを与えてあげようとする。ナンパされた女性は桑田真紀。彼女は婚約者と別れたばかり。
宮田の新しい恋は始まるのか・・。



感想   深夜放送枠でやっておりましたので録画鑑賞しました。
これ・・・観たかったのですよね。
お友達のサイトさんでも評判良かったですし・・・。
映画の解説を読むと・・
< 2005年のカンヌ国際映画祭で批評家週間に正式出品され評判を呼んだ異色のサスペンス・ラブ・コメディ。PFFアワード2002で入選を果たした内田けんじ監督の長編デビュー作>
とあります。
さすがに、世間での評判も高かったのですね。

このPFFアワード・・聞いたことあるな~~と思っていたら
以前観た 「ある朝スウプは」も同じ出所の映画でした。
ある朝スウプは・・・の感想はこちら・・http://mimidorihitorigoto.blog3.fc2.com/index.php?q=%A4%A2%A4%EB%C4%AB%A5%B9%A5%A6%A5%D7


ちなみにPFF・・・・「ぴあフィルムフェスティバル(PFF)」とは、
“映画の新しい才能の発見と育成”をテーマに、
1977年にスタートした映画祭だということです。
詳細はこちら・・http://www.pia.co.jp/pff/award/index.html

今を時めく監督さんの名前が沢山ありますね。
新しい才能をどんどん発掘して欲しいものです。


さて・・この作品。
面白かったですよ。
最初はさえない主人公の恋物語が始まるのね・・と
大して期待もしていなかったのですが
途中から凝った構成になっていることに気づいて、
思わずのめり込んでみてしまいました。
一日の出来事を、複数の視点で描いているのですよね。
そういえば・・・洋画でこんな形式のものを観たような・・
それとも小説だったけ?とちょっと具体的な作品が今は思い出せない状態なのですがけっして初めての経験ではなかったと思います。
でも、日本映画では珍しいのではないかな。
こういった構成は脚本の出来に全てかかっていると
思いますが、
本当、よく出来ています。
終りも実に見事で、
そうきたか!!!!!と
思わず、頷いてしまいました。

コレで終りかと見せかけておいての・・ラストでしたから
気持ちが良かったです。

主人公の宮田武がとにかくさえない男でね・・・笑
私・・初めての俳優さんでした。
肩がなで肩で、なんと頼りない・・。
吹けば飛んでしまいそうです。体の厚みがなさそうなので
抱きついても、壊れてしまいそうかも・・。
実に漫画チェックな風貌ですよね。
その上、真面目そう・・。
絵に描いたようにいい人ですよね。
だけど、付き合うとなるとね・・・と思わなくもないのですが・・笑
皆さんはいかがですか・・・
あまりにも真面目でなんだか面白みがないのですよね。
なんだか、いらいらしちゃうの。
騙されているのもわからんかいな・・・ってね・・。
存在自体は面白いのですが、付き合うとなると・・・・・(こればかり・・ひどいですね・・・自分)
いや・・・・でもこういう人ほど、いい旦那さんになるのですから
つらい思いをしているのを見るとやっぱり、可哀想に思えてきます。


そんな彼に助言してくれる男友達が探偵の神田。
神田さん・・面倒見がいいじゃないですか。
友達想いで、いや~~なかなかいい味出していましたね。
こういう人のほうが一緒に居て楽しいんじゃないかな。

もっと、個性的なキャラが
組長の浅井さん。
この人も面白い~~~♪
どこか余裕ありげなマイペース派の組長。
けっして強面じゃないです。顔はソフト。
で。。この役を山下規介さんがやっておりました。
ジェームス三木の息子さんですよ。
知りませんよね・・・笑

彼らを惑わす女性が
「欲望」の
板谷由夏 さん。
欲望の時の、知的な感じとはまた違った雰囲気をかもし出していて
こちらも魅力的でしたよ。

30過ぎの男は待っていたら
ダメなんですよね。
「30過ぎたら、運命の出会いとか、友達から始まった恋とかないんだよ?学生時代みたいにクラス替えとか、運動会とか、ないんだからさ」
探偵神田さんも宮田さんに言っておりました。
この言葉・・リアルだったわ・・・

とにかくチャンスは自分からつかまなくては



そういう意味では
この「運命じゃない人」という題名は
深い意味があっていいですよね。


機会があれば是非見てくださいな。
適度に笑えます・・・。


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惑星ソラリス

惑星ソラリス (1972  ソ連)
SOLARIS


監督: アンドレイ・タルコフスキー
原作: スタニスワフ・レム
脚本: フリードリッヒ・ガレンシュテイン
アンドレイ・タルコフスキー
撮影: ワジーム・ユーソフ
音楽: エドゥアルド・アルテミエフ
助監督: ラリッサ・タルコフスキー
 
出演: ナターリヤ・ボンダルチュク
ドナタス・バニオニス
ユーリ・ヤルヴェット
ニコライ・グリニコ
アナトリー・ソロニーツィン
ウラジスラフ・ドヴォルジェツキー


 近未来。
惑星ソラリスの軌道上にある
宇宙ステーションで異常事態が発生
原因を追究するべく、科学者クリスが現場に派遣される。
ステーション内には3人の科学者がいたのだが
皆、不思議な体験をしていた。
そのうち、クリスもいるはずのないものを目にする。
数年前に自殺したはずの妻ハリーだ。
ソラリスの海は、その場に居る人間の潜在的なものを
具体化させるのだった。

スタニスワフ・レムの『ソラリスの陽のもとに』を
映画化。




感想  165分。2枚組みとは知らず、図書館で受け取ったときは
驚きました。長いんだ・・・・笑
アンドレイ・タルコフスキー は「鏡」に続いて2回目。

前回は、ちょっと眠くなりましたが
この作品は、意外としっかり観ることができました。
やはり謎めいている物語のその結末を
この目で確かめたいという強い興味が働いていたからだと
思います。
妻は・・・どうなるのか・・。
一体なぜ現れたのか。
夫婦に何があったのか。
自殺したのはどうしてか・・。

それらすべてに答えが用意されていたとは思いませんが
この科学者クリスの心に
深く眠っていたものは妻の存在だったということは
確かです。

ハリーは人間とはみなされていませんでした。
でもハリーと呼ばれる女性は
夫を愛しているのです。
そして夫もその女性を愛します。
科学的な立場だとその存在は、
人間とみなされない・・・。


死んでも生き返るハリー。
クリスがいなくなると、突如取り乱すハリー。

現実には存在しないはずのものでも
クリスの中には愛おしい思いが芽生えてくるのです。


この作品には、独特の映像が現れます。
「鏡」でも同じでした。

火・雪・水・・・

そして母親の存在。妻と混同されるような現れ方です。



そして、物語は
衝撃的な結末へと向かうのです。


正直、言葉が足りない自分はどう表現していいか
わかりません。
ああ・・こういうことね・・と
単純に理解できない世界でした。
難しいです。
自分の存在意義を考えてみたくなってしまうほど・・
人間のもつ記憶というものが
どんな意味があるのかも
ふと考えてしまいたくなりました。


なんていうのか・・哲学的なのですよね。



自分もまたソラリスという惑星の中に
放り込まれているような気分です。


大きく分けて前半と後半。
前半は宇宙船に乗り込む前の地上での出来事。
後半は宇宙船内の出来事です。


冒頭に現れる
水面に漂う水草。
それを見ているだけでも何ともいえない
思いが心の中から沸いてきますよ。


その人の心に潜在的に眠っているものをカタチに
してしまうソラリスの海。


自分なら一体どうなってしまうのでしょう。
恐い気がしますね。


相変わらず、バックに流れる
宗教音楽?が心地よいです。

時間があるときにゆったりした気分で観たい映画ですね。
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リトル・ミス・サンシャイン

リトル・ミス・サンシャイン (2006  アメリカ)

LITTLE MISS SUNSHINE



監督: ジョナサン・デイトン
ヴァレリー・ファリス
製作: アルバート・バーガー
デヴィッド・T・フレンドリー
ピーター・サラフ
マーク・タートルトーブ
ロン・イェルザ
脚本: マイケル・アーント
撮影: ティム・サーステッド
衣装デザイン: ナンシー・スタイナー
編集: パメラ・マーティン
音楽: マイケル・ダナ
 
出演: グレッグ・キニア ( リチャード・フーヴァー )
トニ・コレット ( シェリル・フーヴァー )
スティーヴ・カレル ( フランク )
アラン・アーキン ( グランパ )
ポール・ダノ (ドウェーン・フーヴァー )
アビゲイル・ブレスリン ( オリーヴ・フーヴァー )
ブライアン・クランストン
マーク・タートルトーブ
ベス・グラント
ゴードン・トムソン
メアリー・リン・ライスカブ
マット・ウィンストン
ジェフ・ミード

フーヴァー一家の面々はそれぞれに問題を抱えている。
パパのリチャードは、勝ち組の論理を訴え
それで自分の成功も夢見ている。長男ドウェーンは
パイロットになるために無言を保つ修行をしている。
妹オリーヴはミスコン優勝を夢見て、ダンスを日々練習中。
おじいちゃんは老人ホームを追い出されて息子の家で
お世話になる身。
その上、ゲイである自殺未遂をした伯父フランクも
この家族に加わることになる。
そんなある日、
オリーヴに美少女コンテスト出場のチャンスが訪れる。
娘のためにカリフォルニアに行かなくてはならない。
誰も心配で置いていくことはできない・・。
そこで一家全員で、オンボロのミニバスに乗って
目的地に向かうことに・・・



感想   今年度のアカデミー助演男優賞はアラン・アーキンでしたね。
是非とも、絶賛された助演演技&作品を劇場で観て観たいと
思っておりました。
上映も終りに近づいておりましたが、滑り込みで
間に合いました。黄色いバスに乗れたのよ・・。
良かった~~♪
久しぶりに劇場観客の気持ちが一つになっていると感じた
作品でした。劇場内に漂う空気が
穏やかでしたもの・・。緊張感張り詰めた劇場雰囲気・・という作品も時折ありますからね・・・・・笑
そういう意味ではとってもリラックスできた鑑賞時間でした。
皆、同じようなところで笑い(ガハハ~~笑じゃなくって
上品な感じでした・・・)同じようなところで涙しているのを
自然と感じました。
きっと観た人すべてが同じような感想を持ったのでは
ないかしら。


思うようにいかない人生を生きている人々。
この家族って皆、そんな感じですよね。
グレッグ・キニア演じる旦那さんが説く
成功論。
あの考えを
家族内でも、声高に訴えていたら、家族中が心休まらないかもね・・と
正直思いましたよ。熱くなり過ぎだもの。
係わり合いを持たない態度を示す息子の気持ちもわからくないわね・・などとも思っていました。
でも、息子も息子ですよね・・・頑なに無口を貫き通す
態度・・・笑
おじいちゃんは、ヘロイン吸って、エロ雑誌好き、毒舌を
あたりかまわず、吐く始末で、いや~~嫁の立場としたら
遠慮したいタイプですけど・・笑・・観ている分には
面白いキャラでした。
ミスコンに出場することが決まったオリーヴちゃんは
幼児体型で、決して美人っていうわけじゃあないけれど
その愛らしい姿は、観るものを虜にしますね。
素直で実に子どもらしいですよね。
ちょっと自分の娘を見ている気分です・・・。
まだまだ幼児体型だから・・・。

自殺未遂をはかった叔父さん。いや~~~濃い目のひげが
妙で、さらに服装も妙な感じでしたが、
言っていることは意外と真面目なのですよね。
そのギャップに驚いたりもしましたよ。
存在自体がコメディぽく感じましたからね。
ラストでミスコン会場に走っていく様は
それだけで笑いを誘いませんでしたか・・?
手と脚のバランスが可笑しかったです。


そんな個性的な家族が集まり始まる珍道中。

オンボロバスを無謀に運転している様は
笑い半分、事故心配半分の気持ちでした。

負けとか勝ちとか
何でも、種類別したくなるのが
人間の悪い癖ですよね。
所詮、無意味な事なのに・・。
そんな極端に、人間、分類わけできない代物ですよ・・
だって、人生って当然、浮き沈みがあるわけだし・・


負け組って認めて諦めたらその時点でオシマイなだけ。
チャレンジしつづけることをしている限り
その人はすでに負けではないって
おじいちゃん・・言っておりましたね。
実にいいこといいますね。
単なるエロじいさんではありませんでした・・笑
オリーヴちゃんとこのおじいちゃんの会話は必見ですよ。

ポンコツの黄色いバスを押しながら
それぞれ家族は一番大切なものを見つけたみたい・・。
家族ってやっぱり・・素敵なもの。
家族だからどんなことでも乗り越えられるし
理解し合えるのだと思います。
良さをわかってくれるのは身近な人たちだものね・・・


テーマとしたは目新しいものではないし、
物語の流れもロードムービーの基本のような映画だったけれど、
それぞれの俳優さんの個性が上手に絡み合っていたし、
悲劇と喜劇のバランスも程よくとても観やすかったです。
何といっても、温かい気持ちになれる作品でした。
そうですね・・観た後、家族一緒でご飯が食べたくなる
作品ですよ。一緒っていいな~~~って思えるのですよ。


それにしてもミスコン会場の子ども達・・
妙に大人ぶっていて・・ちょっと不気味でしたね。
昔ジョンベネちゃんの映像を観た時に
思ったのと同じです。違和感ありますね
やっぱり、子どもが媚びへつらうのはダメよね。
天真爛漫でないと。



物語の途中で起こるおじいちゃんの一件には
驚きましたね。
最後まで冗談かと思って、涙もでませんでしたよ。
急に・・ですもの・・・・ね。
まあ・・あのおじいちゃんらしくていい・・
最後だったのかもしれませんけどね・・




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近況報告

すっかり春の気配ですね。
花粉症に悩まされている方は苦痛の季節では
ないでしょうか。
先日も
街でバッタリお友達に会い
「みみこさ~~~ん!!」などと声をかけられたのですが
誰だか???。
大きなマスクでした・・。
髪型も変えていたのでさらにわかりませんでしたよ。
防げるものなら、防ぎたいですものね。
幸い私は大丈夫なのですが、家族のものが・・グスグス・・と。
ふ~~~、洗濯物にも気を使わないとね。


先週、映画は2本観ました。なかなかまとまった時間が取れないので
感想UPは平日にゆっくりと。そのうちの一本は
リトル・ミス・サンシャインでしたが、良かったですよ・・・♪
そろそろ上映も終る頃でしょうか・・・。

テレビドラマ・・。
皆さん続けてみているのってありますか。
私、昔はよくみていたのですが最近は続けて・・というのがあまりありません。
夜の時間が忙しいので(別に夜働いているわけではないよ・・笑)
じっくり観ることがないのですよね。

そんな中で・・無理して頑張って・・観ているのが
金曜、10時のTBSドラマ「花より男子2(リターンズ)」
1も観ていないのに、今回嵌ってしまって、観ております。


宇多田ヒカルのFlavorOfLifeが流れると
グググ~~~と来ちゃうんですよね。
まだまだ気持ちは若いぞ・・・・。

こちらで音楽をどうぞ・・http://www.toshiba-emi.co.jp/hikki/flavoroflife/


宇多田さんの歌ってドラマとタイアップが多いですよね。
ファーストラブもそうだったし。
あれ大好きなんですよね。


このドラマに嵌っているのは主役2人の恋の行方以上に
小栗旬がカッコイイから・・う~~ん可愛いから・・か・・笑

いいよね・・・

来週も楽しみです。

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みみこ

  • Author:みみこ
  • レイフ・ファインズ好き
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