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コースト・ガード

コースト・ガード (2001  韓国)

COAST GUARD
海岸線

監督: キム・ギドク
製作: イ・スンジェ
脚本: キム・ギドク
撮影: ペク・ドンヒョン
音楽: チャン・ヨンギュ

出演: チャン・ドンゴン (カン上等兵 )
キム・ジョンハク (キム上等兵)
パク・チア (ミヨン)
ユ・ヘジン (チョルグ)
キム・テウ



海兵隊員として軍事境界線に近い海岸
で勤務することになったカン上等兵(チャン・ドンゴン)。
ある夜、闇の中で人影を発見、
北の工作員が潜入したと思い射殺する。
しかしそれは情事を楽しむカップルの一人だった・・・。
そこからカン上等兵の
運命は変わってくる。



感想    ギドク監督のこの作品.
今回は戦争がテーマでした。
チャン・ドンゴンと戦争というと私の中ではブラザーフッドを
思い出してしまうのですが
それとは雰囲気の違う作品です。
派手な銃撃戦もなければ、、起伏がある作品でもありません。
淡々とした静かな作品ですが
主人公と一緒になって精神的にグイグイ追い詰められていく緊張感を
味わうことができ、見応えのある作品に仕上がっていたように
思います。

ギドク作品のお決まりのアイテム
魚や海も・・出てきましたし、
ところどころに、目を覆いたくなるシーンも
ありましたね。


「夜7時以降の侵入者はスパイとみなし射殺する」
そんな境界線領域を守るカン上等兵。

それを承知で酔った勢いで
無謀な行動に出てしまったのが一組のカップルです。
気が大きくなっていたんでしょうね。
まして、情事の最中だもの。
行くところまでいってしまうでしょう・・。

一方のカン上等兵はきっと迷った部分もあったでしょうね。
スパイかどうかもはっきりせず、
どう判断していいか一瞬戸惑ったはずです。
でも
「スパイなら射殺」という命令が頭に甦ってきたはず。
スパイを射殺することは仲間の喝采も浴び、
名誉なこととされます。
やるしかない・・・・と思ったことでしょう。

職務に忠実に行動するしかないんだと・・。

でも
結果的には、ものすごい罪を犯してしまったのです。
民間人の射殺。

民間人たちからは当然責めたてられます。
どうして撃ったんだと・・・。

でも軍隊間では
その行為は正当化されたのです。

「忠実に任務を遂行した」として表彰され、休暇まで与えられるのです


すっきりしないまま、外界に出るカン上等兵.
しかし現実は厳しかったのです。
人殺しと見られる自分・・・。
恋人からも恐れられ、友達も近寄らなくなります。
軍の仲間も影では何を言っているか・・わからない・・・。
自分の居場所がどちらにもなくなってしまうことへの
恐さ。
軍隊の中における
価値観と外界における価値観の間で
精神を病んでいきます。

帰るべきところは軍隊しかない・・・そう思っても
狂気的な行動をし始める彼に
軍の仲間は彼を見放します。




彼が精神的に病んでいく姿は痛々しいものがありました。

時を同じくして
自分の居場所が
わからなくなってしまった女性がいました。
カン上等兵が誤って撃ち殺したカップルの
生き残りの女性です。
彼女の苦しみは
おそらく、カン上等兵以上のものだったと
思います。
目の前で恋人が木っ端微塵になったのですから。

やがて
彼女は軍の兵士相手に
衝撃的な行為をし始めます。
気持ち・・わからなくもありません。
彼女の時は恋人との情事のままで終っているのですから・・・。



同時に彼女は海で戯れたり
魚に終始こだわったり・・・
そんな奇妙な行動もします。
もはや現実の世界にはいないのですよね。
その姿が実にもの悲しく、かつ美しくみえます。
とくに海のシーンですね。
なぜ、こんなに痛々しい姿を美しく美しくとらえる事ができるのか
不思議です。
兵士達それぞれにキスをして罪を暴き出す
シーンも。。。印象的でしたね。



それにしても
兵士達が
彼女にした行為の数々、そして後始末には
腹立たしさを覚えます。
人間として恥ずかしい・・・
それを認識できない未熟さ・・。



ラストは、ちょっと不思議な感じでまとめられます。
カン上等兵の歌声が
耳にこびりつくラストでした・。


全体的に見応えがあり
よくできた作品ですが
DVDで観たからか
兵士達の誰が誰で・・・という
判別がしにくかった感じでした。

なにしろ、兵士たちは
顔を黒く塗って登場するシーンが多いので。
また、誤った狙撃をした
場面ですが
こちらも画面が暗く・・(暗闇の設定なので当然ではありますが・・・)何が起こったのか
一瞬戸惑ってしまうところがありました。
まあ・・だいたいの様子はわかるのですが
細かいところでね・・・。



ギドク監督自身、海兵隊で過ごした経験があるのだそう。
そういった経験が作品に反映されているんでしょうね。


痛々しい内容で(だいたいそうですが・・)
これもギドク作品では忘れられない一本になりそうです。
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イノセント・ラブ 

イノセント・ラブ  (2004  アメリカ)


A HOME AT THE END OF THE WORLD


監督: マイケル・メイヤー
製作: ジョン・N・ハート・Jr
トム・ハルス
パメラ・コフラー
ケイティ・ルーメル
ジェフリー・シャープ
クリスティーン・ヴェイコン
ジョン・ウェルズ
製作総指揮: マイケル・ホーガン
ジョン・スロス
原作: マイケル・カニンガム
脚本: マイケル・カニンガム
撮影: エンリケ・シャディアック

出演: コリン・ファレル
ダラス・ロバーツ
ロビン・ライト・ペン
シシー・スペイセク
マット・フルーワー
エイジア・ヴィエーラ
ロン・レア

1960年代のアメリカ、クリーヴランド。
幼くして家族を亡くしたボビーは
親友ジョナサン一家と暮らすことになる・・。
兄弟同然のように仲良く育っていくボビーとジョナサン。
やがて、2人は友達以上の感情を抱き始める。
ジョナサンは高校卒業とともにニューヨーク。
そしてボビーも彼の元へ。
ジョナサンは同居人のクレアと暮らしていた。
そのクレアと親密になるボビー。
居たたまれなくなり、両親のもとへ去っていくジョナサン。
やがて、3人は新しい形の家庭を築くことにする




感想  マイケル・カニンガム の
「この世の果ての家」の映画化。
劇場未公開です。
原作は未読ですが
お友達のサイトからこの映画のことを知りいつか見ようと
思っておりました。
なんといっても、「めぐりあう時間たち 」の原作者
ですからね。あの作品が好きなので絶対チェックしなきゃ・・と思いつつ今頃になってしまいました。

実はコリンファレルが苦手なのですよ・・・笑
顔の好みなんですがね・・。


この作品
男性陣の幼少期、少年期、青年期、ぞれぞれ別の役者さんが
演じているのですが、その成長容姿に違和感ないのが
驚きです。
そっくり・・・ですね。
とくにボビーの少年期の長髪の男の子から
青年期のコリンに映るところは
本当・・・同じだよ・・・と感心してしまいました。
長髪の男の子はインパクトありますね・・(忘れられない顔・・・笑)
コリンの長髪は微妙でしたが・・・ファンじゃないので
シビアでごめんなさい・・。
途中髪をカットしたときはちょっと安心しました。
だって暑苦しそうだったんだもの・・。


この映画では今までにないコリンを観ることができました。
「ニューワールド」と同じような路線かな。
あれよりもっと繊細・・。
役柄としては、違和感なく受け入れられることができましたよ。
熱く濃くなく・・・演技としては薄めのコリンです。


で・・・全体的な感想。

ちょっと難しいです。
それぞれの思いが見えそうで見えない・・ところも
感じられ、なんとも言いがたいところなのです。
これは私が原作本を読んでいないからかもしれませんが
安易にどうだこうだといえない何かを感じます。
だから
私の感じ方は間違っているかもしれないのがちょっと不安。
なにせ、この映画だけで感じたことなのですから・・・。

この映画で描かれる人間関係は
今までになく新鮮。
3人の男女というと大抵ドロドロしちゃうのに
そういう気配がなく、バランスの取れている関係に
みえるの。でも、心の中はそれぞれに葛藤があるのだろうけれどね。


気持ち的によくわかるのはジョナサンかな・・・
ボビーをはっきり意識しているのがよくわかりましたからね。
クレアと暮らすようになって
他にもたくさんの男友達と関係を結んではいるけれど
彼の心の中にいるのはボビーだけだったと思います。

でもボビーに本心を打ち明けなかったのは
自分と同じくらいボビーが自分のことを思っているのか
自信がなかったからじゃないかな・・・。
自分のボビーに対する気持ちとボビーが自分へむけてくれる気持ち
には違いがあると思っていたんじゃないのかな。
ボビーって、皆に優しい感じがしたから。
ボビーはジョナサンの気持ちはどういう風に受け止めていたのかな。
ダンスしながら
キスするシーンがありましたけれど
あれは気持ちに答えているようにも感じますが・・?
でも「兄弟のキスだ・・・」ともいっていましたね。
それって、ジョナサンのことを考えると
なんだか残酷な言葉じゃないかな・・・。


ボビーはクレアと付き合い始めたことからも
わかるように、けっして、同性だけにしか
愛を感じないという人ではないみたい・・・。
男とか女とか・・関係なく
人を愛せる人なんですよね。


一方のジョナサンはクレアと同居生活を送っていましたけれど、
ボビーとクレアのような関係には
ならなかったですよね。
でも本当にところクレアはどう思っていたんだろう。
ボビーと付き合うことになってしまったけれど、
ジョナサンのことはやっぱり好きだと解釈できる感じでも
ありますし・・・。
映画でもそんなこと言っていたかな・・・。

なんだか書いていてややっこしくなって
自分でもわからなくなってしまったけれど・・・笑
そういう複雑な感情が入り乱れている関係であるって
ことだけはなんとなく理解はできるけれど
それが観る人に
しっかり伝わっているかどうかが
微妙なところがありました。



ジョナサンのお母さん。
自分の子どもが友達とマリファナ吸って、妖しい関係に
あろうかと思われる場面に遭遇しても
それをけっしてとがめない。
一緒になって、マリファナ、吸ってしまったりするの。
彼らと同じ視線で物事を観たり
息子の人格すべてを批判することなく認めることができる・・・。
なかなか存在しないタイプじゃないですか・・。
そこらへんの人間的な魅力もの
もっと突っ込んで欲しかったりしましたね・・・。



イノセント・ラブ・・・
そういう言葉でまとめ上げてしまうのは
残念な気がしますね。

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夜想   著  貫井徳朗

夜想   著  貫井徳朗



事故で妻と娘を亡くした雪籐。
暗闇の中にいる彼を支えているのは
カウンセリングの北条先生と時折現れる亡き妻のアドバイス。
しかし悲しみが癒されることはなく
存在意義に疑問も感じ、生きる希望が湧かずにいた。
そんな時、定期券を拾ってくれた女性が
自分を見て涙する。
「シンクロしてしまった」と言う彼女。
彼女=天美遥は持ち物に触れるとその人の
心が見えるという。
今はアルバイト先の喫茶店で時々人から相談を受けるという
ボランティアをしていた。
自分を初めて理解してくれた人がいる・・
雪籐は遥を支持していこうと決意する・・



感想  「慟哭」から14年たっての作品。
扱っているテーマは同じ新興宗教。
今年になってから「慟哭」を読んだので今だ記憶は
新しい自分。同じ路線を想像させ、読む前からどんより~~とした気分でした。  でも今は読んでよかった・・・という気持ち。
どんより~~した気分にはなりません。グイグイ引っ張ていく
力が文体にあり一気読みでした。
途中、途中で重めな展開もありましたが
後味は良かったです。

「慟哭」は
最初に宗教があり、その中へ
自らが突入していく主人公・・という流れであったのに対して
こちらは中から=宗教を立ち上げる過程を・・
順を追って描いていく作品でした。

この雪藤がかかわる組織を
宗教といういい方で表現していいのかどうかは
わからないけれど、客観的に見れば
そういう認識でとらえられてしまうのは致し方ないでしょうね・・。
人を救うという目的をかかげているのですから。
そして人の拠り所となっているのですから・・・。

どうしても胡散臭い印象をもたれてしまう新興宗教。
金銭関係が絡んでもめたり
一般的な物事の判断が尋常を超えてしまったりするのを聞くと
どうしても、身構えてしまいますよね。


世の中には他人には計り知れない
苦しみを背負っていく人は
たくさんいて・・・。

何かにすがりたいという気持ちは
当然でてくるはず。

だから雪籐がのめりこんでいく気持ちは
わからなくはないです。


それは宗教がいいとは悪いとかという問題とは
別なところですよ・・。

彼が救いを求めている姿は痛々しいゆえ、
その行動が納得できてしまうのです。
自分だったらどうなっていくんだろう・・・って。


この物語の中で、指導者とされる
天美遥は、そういう宗教組織を人一倍嫌う人物像として
描かれます。ここは新鮮。
悪巧みがあるわけではないのですよね。

純粋に自分の能力を人助けに役立てたいと願っている女性なのです。

もちろん、主人公の雪籐も最初はそうであったはずです。
彼女を巷にいる教祖というようなものの・・・位置づけにしたくないと
いう思い・・


でもことはそんな簡単なことではすまされません。
組織となれば金も要るし
人が集まれば摩擦も生じる・・

すべては彼女のためだと言い聞かし、
どんどん深みにはまっていく雪藤。

こうやって一個の団体、集合体が
湧き上がっていくのかも
しれないですね。
生々しい・・。

ミステリータッチで描かれており
ところどころ・・
そういうことだったんだ・・・という衝撃的な事実が発覚していき
ミステリーとしても楽しめます。

同時進行で
語られる
夫に死なれてから女で一つで娘を育ててきた子安嘉子の
娘探しの件も
上手い具合に
遥たちの団体「コフリット」に絡んできます。

さすがに、上手い展開です。


途中から会の運営に携わる
笠置は、悪者であるという意識しか持たず、
絶対雪籐たちを混乱に陥れると思っておりましたが
彼は彼なりの心に葛藤を秘めていたんだな・・・って
わかることが驚きでした。



「悲しみっていうのは絶対乗越えなきゃ
いけないものなのか。。。
どうしても乗越えられない悲しみだってあるんですよ。
だったら無理に乗越え必要はない。」

笠置さんがこんなこというとは思っても見なかったな・・・




「悲しみが一生消えないほどに心に食い込んでしまったなら
悲しみとともに生きていくしかありません・
救われたいと願っているうちは、けっして苦しみから
逃げることはできないのです。
自分を救うのは自分自身しかいません。」


雪藤の言葉は、苦しみ、悩んだものだからこそ
いえる言葉ではなかったでしょうか。
心がボロボロになるまで苦しんだあげくに
たどり着いたものが
前向きな人生の選択だったことに
ホット胸をなでおろします。



      自分を救うのは自分しかない・・


これがこの物語の言わんとすることだったのかな・・・と
思います。



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ミス・ポター

ミス・ポター (2006  イギリス・アメリカ)

MISS POTTER

監督: クリス・ヌーナン
製作: マイク・メダヴォイ
デヴィッド・カーシュナー
コーリー・シエネガ
アーノルド・W・メッサー
デヴィッド・スウェイツ
製作総指揮: レニー・ゼルウィガー
ルイス・フィリップス
ナイジェル・ウール
スティーヴ・クリスチャン
脚本: リチャード・マルトビー・Jr
撮影: アンドリュー・ダン
プロダクションデザイン: マーティン・チャイルズ
衣装デザイン: アンソニー・パウエル
編集: ロビン・セイルズ
音楽: ナイジェル・ウェストレイク
追加音楽: レイチェル・ポートマン
出演: レニー・ゼルウィガー   (ビアトリクス・ポター)
ユアン・マクレガー   (ノーマン・ウォーン)
エミリー・ワトソン   (ミリー・ウォーン)
ビル・パターソン   (ルパート・ポター)
バーバラ・フリン   (ヘレン・ポター)
マッティエロック・ギブス
ロイド・オーウェン
アントン・レッサー
デヴィッド・バンバー

ピーターラビットを生んだ女流作家ビアトリクス・ポターの
伝記ドラマ。
1902年のロンドン。
まだ上流階級の女性が仕事を持つなど考えられてはいなかった時代。
そんな中、裕福な家庭に育った32歳の独身女性
ビアトリクス・ポター。
彼女は動物たちの絵を描き物語を作り上げていた。
ある日、出版社に“ピーターラビット”を主人公にした物語を
持ち込む。やがて出版されることに。
“ピーターラビットのおはなし”はたちまちベストセラー。
一方、新しい出会いも。
お世話になった出版会社の兄弟の末弟で編集者のノーマンと
恋に落ちたのだ。




感想   私が観た伝記もの・・の中では
一番爽やかな仕上がりでした。
なにせ、今までみた女性の半生ものは
理解しがたい行動をするキャラで
展開もかなりドロドロだったりすることが多かったからね
そりゃ・・・傍にいる人は皆大変よね・・・と
思わず同情したりすることもありました。

でも、このポターは、思いっきり
愛らしいキャラ。
ピーターラビットというキャラのイメージを
壊すことない原作者の姿です。
そして、主役にレニーを持ってきたということも
成功の一つじゃあないのかな・・。
だって彼女って、美人というより親しみのあるキャラでしょう。
動物を愛し、夢を追うという・・・
永遠の少女みたいな役には最適じゃあないでしょうか。。
レニーは製作総指揮も務めているんですよね。
うまく自分にあった作品を選んだ、作ったな・・・って
気がします。



彼女の魅力満載この映画。

対するお相手はユアン♪

久しぶりにピュアな彼のお姿を堪能できました。
なにしろ・・2人の・・・けっして若くない2人の・・・笑
恋の進行が微笑ましい・・。

テーブルで手が触れ合って・ビク!!としたり、
歌声を響かせてダンスをしたり・・(ユアンの歌だよ・・・♪)

ポターのプロポーズの返事に
歓びを隠せないユアンがもう・・可愛い・・・

あ・・主役はレニーね。

湖水地方で過ごすために
2人が引き離されてしまったときは
まあ、なんていう両親って思ったけれど、
冷静に考えれば父親の言い分はもっとも。

娘が可愛いんだね。

今も昔も遠距離恋愛はせつないですね。

そして今さらながら手紙で思いを語り合うのは
素敵と感じます。

電話じゃあっけないよね・・。



余韻を引きずるところまではいかなかったけれど、
(あっさり・・・の内容だったからね・・・)
私好みのイギリスのお屋敷・風景・調度品を堪能
できたし、お気に入りユアンの、お姿も大画面で
観る事ができたので(ちょっと途中で・・あ・れ・だったのは・・
残念だったけどね・・・泣)
満足度は高いです。

あの湖水地方の風景・・・素晴らしいですよね。
私もひと夏・・・ああいうところで
過ごしたい・・

ついでに素敵な出会いもしたい・・・・笑


自分の夢を貫くことができるのは
理想ですよね。
ポターお母さんは口うるさかったけれど
けっして悪気があるわけでなく、ああいう時代だもの
娘の将来に口を出さずにいられないのはしかたがないかも。
そういう状況の中
本当に自分のしたいこと、恋愛も自由に・・・という
ことを実践した彼女は
やっぱり、意志の強い方だったのだと思います。



ポターは裕福な家庭に育ったようで
金銭的に不自由しているという感じは見受けられませんでした。
そういう意味では幸せものですよね。
世の中には才能あっても、生活面で苦労している人
一杯いますからね。

子どもの頃から
おやすみなさ~い、お父さま・・
なんていって
お決まりの挨拶する姿が上品でいいわ・・。
スカートを持ち上げるのよね。



ピーターラビットをはじめ
様々なキャラが時折アニメとして登場するのも
愛らしい・・。
これがやりすぎだと興ざめなんだけれど、
ほどよい割合だったわ・・・。


お付きがいる生活も大変だよね・・・。



↓コレ見て見て~~
もうユアン~~~いいじゃん・・・って
興奮だよ笑



追記・・ エミリー・ワトソン久しぶり♪
ふけましたか・・・。


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フランキー・ワイルドの素晴らしき世界

フランキー・ワイルドの素晴らしき世界
( 2004 イギリス・カナダ)
IT'S ALL GONE PETE TONG


監督: マイケル・ドース
製作: ジェームズ・リチャードソン
アラン・ニブロ
製作総指揮: ルパート・プレストン
キム・ロバーツ
ロブ・モーガン
脚本: マイケル・ドース
撮影: バーラージュ・ボリゴ
プロダクションデザイン: ポール・バーンズ
編集: スチュアート・ガザード
音楽: グレアム・マッシー
音楽スーパーバイザー: ロル・ハモンド
出演: ポール・ケイ  (フランキー・ワイルド)
ベアトリス・バタルダ   (ペネロペ)
マイク・ウィルモット   (マックス)
ケイト・マゴーワン ソーニャ



スペイン、 イビサ島のクラブ・シーンを中心にヨーロッパ中を
熱狂させているDJ、フランキー・ワイルド。
そんな彼を、ある日悲劇が襲う。
聴覚が限界に達し、ついに聴力を失ってしまったのだ。
全てに見捨てられた彼は
読唇術を教える女性教師ペネロペと出会う。
やがて、フランキーは音を聴くのではなく、
全身で感じ取る術を身につけていく・・。





感想   ぶっ飛んだDJでございました・・・笑
きっと劇場で観たら、テンション上がって良い経験が
できたことでしょうね・・・。
お家鑑賞だとその点は盛り上がりに欠ける部分があるので
残念に思います。


これ・・・冒頭に、「実話に基づいている・・」って
但し書きがありましたし、
映画の中でも、様々な仲間のDJたちが、彼のについて
語っている(ドキュメンタリータッチでした・・)ので・・・
「実在する人物なんて・・・、凄いな~~~」なんて感じていたのですが、違うんですって!!!
彼のキャラクターは実在する複数のミュージシャンの
エピソードをもとに生み出された人物だそう。
ここまで全てにおいてハチャメチャな感じ(酒・女・クスリと
結構いっちゃっています・・・)じゃなくても
似たような要素を持ちの方はいます・・・ということでしょうね・・・笑
そして職業病として聴覚障害も充分考えられるという
ことなんでしょう・・・。



才能豊かな彼に
突如として起こった不幸。
それは職業柄、もっとも重要と思われる
聴力が衰えてしまうこと・・・。

ベートーベンのようですよ・・。

障害をもった彼がどうやって立ち直るのか・・・。

妻子にも見捨てられ(この奥さんひどくないですか・・・。
最初は傍にいるわ・・なんて言っていたのに
別の男のもとに行っちゃうなんて・・・・怒)
仕事仲間からも見放されてしまった彼は、
やがて読唇術を学ぶべき、一人の女性の元を
訪れるのです。

この女性の存在は確かに
大きなものに違いないのですが
どん底まで落ちた彼が読唇術を学ぼうというところまで
決意できるようになったのは
誰の力でもなく、自分自身の力なのですよ。

そこが何よりも凄いな・・・。
自分自身で這い上がってきたということが・・。
意外とあっさり描かれているので、
大きな感動とまではいかないのですけれど、
自分の進むべき道をきちんと選択できた彼に
拍手を送ってあげたいです。

やがて彼は
音楽をカラダで感じるという方法を
見つけ出します。
耳が使えなくても音楽を味わえることができる・・・。
昔と同じ感動を得ることができる!!!


諦めないこと・・。
もう俺はだめだ~~人生真っ暗だ・・・と思っていても
生きていさえすれば、
いつか道が開けてくるんだな・・・なんて
月並みだけれど、感じとることができました。
良かったわ・・フランキー.



ポップな音楽の中に生きるエネルギーをひしひしと感じたかな。


そしてこの映画の結末はとっても素敵。
フランキーの選びとった人生。
すばらしき世界は、どんなものだったのか・・・。
自分の居場所をきちんと選び取ったフランキーが
輝いてみえましたわ・・・。

後半のいろいろあって・・・・大きくなった
フランキーのほうが好きです。
ちょっとレイフみたいな感じしていない・・あごの線かな?
青い目が素敵・・・だったわ・・。

頻繁に出てくる
アライグマか?・・・なにか・・得体の知れない・・笑
着ぐるみ動物との葛藤が面白かったわ・・・。



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緑茶

緑茶   (2002  中国)

GREEN TEA


監督: チャン・ユアン
脚本: チャン・ユアン
ジン・レンシュン
撮影: クリストファー・ドイル

出演: チアン・ウェン   (ミンリャン)
ヴィッキー・チャオ  (ファン/ランラン)
ファン・リジュン
ワン・ハイジェン

大学院に通う地味で内気な女性ファンは、
見合いをしてばかり。
この日現われたのはサングラスをかけたミンリャン。
ファンはいつものように緑茶を注文し、
緑茶占いをする友達の話をする。
ミンリャンは、そんな彼女に興味を持ち始める。
少しずつ打ち解けていくふたり。
しかし、ファンとケンカ別れした夜、
ミンリャンはホテルのラウンジで、ファンそっくりな
ピアノの弾き語りの女性、ランランと出会う


感想  スタイリッシュに描いた新感覚ラブ・ストーリー・・
そういうキャッチコピーに惹かれての鑑賞。
撮影がクリストファー・ドイルとくれば
期待するな・・・というのが無理なもの。


いや・・なかなか良かったですよ。
まったりとした進行なので
好みは分かれると思いますが、会話と映像に魅力を感じることが
できれば充分楽しめることができると思いますよ。
ただ、いきなり、ラストを迎えてしまうので
少々、置いてきぼりをくらいます。
まとめあげてはいますが(結論だしていますが・・・)
やや・・強引すぎないかい・・・って。
そこが難かな・・。

ミステリアスな雰囲気を最後まで・・というのは
わかりますし、
すべてにおいてクリアーにしなくてはいけないっていう
わけじゃあないとは思いますので、
話の流れ的には悪くなかったとは思うのですが
最後にきて、駆け足になってしまったかな・・・という
気がします。
ちょっと、とってつけたような
エピソードがあるのも気になりましたし。
最後の食事をしているときの
緑茶占いと、いきなりのビンタね
あれは、冒頭を連想させるってことなのかな・・。

でもその後の映像はとっても好きなので、
不満はあるけれど
まあいいや・・・そんなこと・・・細かいことはいいや・・と思っております・・・笑
すりガラス越しの2人がいいのよ~~~



タイプの違う女性2人。
そんな2人の女性に惹かれてしまうミンリャン。
男ってそういうところあるかもね・・・
いや女にもあるのかもしれないけれど
2面性を持つというのはやっぱり女性でしょう。
女って複雑な面を持ち合わせていますからね。

迷うミンリャンに
友達はこう助言するのです。

ピアノの女は森林の道のようなもの。
道と見えていても実は道などない・・。
もう一人の女=院生はローマへの道だ。
道がないようにみえて実は道ばかり。
全ての道はローマへと続くのだから
院生の女の方を選べと・・・


面白い言葉でしょ。

女性は対策をとりやすいほうを選ぶべきかしらね・・・笑

院生の彼女が話す友達も
ピアノ弾きのランランも
すべて同じ女性と見るほうが自然かなと思いますけれど
そこは想像に任せるって感じなのかな。
私は、そうだよな・・・って解釈していますけれど、
そういう細かいところは考えず
この映画は男女の駆け引きを楽しめばいいのかな・・という
気がします。


緑茶っていう渋い響きもいいですよね。
日本とはまた違った飲み方なのね。
コップの中にお茶の葉を直接入れて
熱い湯を注ぐのよね
ガラスの中でユラユラゆれて広がっていくお茶の葉が
また綺麗でね。
とても神秘的な飲み物のような気がしましたわ。

二役を演じたヴィッキー・チャオ が
素敵。ちょと菅野美穂似。
どちらが好みですか・・・笑
私が男なら院生かな・・・。
対するチアン・ウェンは、いかにもイケメンっていう感じがしなかったのが良かったです。
映画でみるのは初めてなのですが、あんなに人の話を一生懸命に
聞いてくれるなんてちょっと感動。
いいよね・・・話をきいてくれるって人。
あと囁くような感じの話し方も良かったかな・・。

「目の前に虹があるのに
雨にうたれることはない」

「君は肝心なところが鈍感で変なところが敏感だ」

色々意味深なセリフもあって、
それらの意味を味わいながらの鑑賞もまた
面白かったです。なかなか使えないだろうけどね・・・
映像は申し分ないです。好みです。
赤がいいね・・。
舞台になるバーや喫茶店もとてもお洒落で
今までにない中国映画という感じがしました。



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ホワイト・ライズ

ホワイト・ライズ (2004  アメリカ)

WICKER PARK


監督: ポール・マクギガン
製作: アンドレ・ラマル
ゲイリー・ルチェッシ
トム・ローゼンバーグ
マーカス・ヴィシディ
製作総指揮: ヘンリー・ウィンタースターン
脚本: ブランドン・ボイス
オリジナル脚本: ジル・ミモーニ
撮影: ピーター・ソーヴァ
音楽: クリフ・マルティネス

出演: ジョシュ・ハートネット  ( マシュー )
ダイアン・クルーガー   (リサ)
ローズ・バーン   (アレックス)
マシュー・リラード   (ルーク)
クリストファー・カズンズ  (ダニエル)
ジェシカ・パレ (レベッカ)
ヴラスタ・ヴラナ


1996年に製作されたヨーロッパ映画「アパートメント」をハリウッドでリメイク。
広告代理店のエリート・ビジネスマン、マシュー。
彼は、婚約者もおり、順調そのもの。
中国へ出張を控えたある日、
2年前に彼の前から突然姿を消した恋人リサの後ろ姿を目撃する。
マシューは、リサの本当の気持ちを確かめく
中国出張をあとにし、
彼女を探し始める。
やがてあるアパートの一室に辿り着く。
しかし、その部屋にいたのは同じリサという名を
持つ別の女性だった。



感想  フランス映画の「アパートメント」をレンタルしたかったのに
うちの行きつけのレンタル屋では
「取り扱っていない・・」と悲しいお返事。
たしか、数年前は置いてあったのに・・。
いつかみよう・・いつかみようと・・・思っていると
レンタル回数が少ない作品って、お店から取り除かれて
しまうんですよね。
悲しい~~~~~泣。

ということで、リメイクされた方・・「ホワイト・ライズ」を鑑賞。
監督は ポール・マクギガン。
今年鑑賞した「ラッキーナンバー7」の監督さん。
私、ラッキーナンバー、意外と好きな作品なのですよ。
だから期待しておりました。

面白かったです。オリジナルのストーリーがきっと
いいのだろうな・・・と思われるところも
ありますけれど、ハリウッド的な作りも
嫌いじゃなかったです。
ただ一ついえることは
オリジナルはきっとこんなラストじゃあないよね・・・って
いうことかな。


よかったね・・・で終らない何かがきっとオリジナルには
ありそうな気がしますね・・・(って予感がする・・・笑)



アレックスを非難するのは
簡単だけれど、
彼女の気持ちもわからなくもないかな・・・・て
思うのはやっぱり、片思いの苦しさがわかるからかな・・・。

そりゃ・・・お気に入り彼にこれから
お近づきになろう・・・・、
アッタクしよう・・・という気持ち満々だったのに
横からす~~~~すす~~~と誰かに持っていかれたら、
気持ちの整理もできないよね。
それに、その持っていった相手は
同性からみても、憧れを感じる女性。


あたってくだけたならまだしも
アッタックするまえに、誰かのものになってしまっているなんて。。

最初に見つけたのは自分なのに・・・・・・・・笑・・
っていう悔しい気持ちもあるみたい・・・。




華やかさが漂うのはリサ。
地味な存在はアレックスだよね。
美人かどうかは、人それぞれの価値観によって違うけれど、
男からみて「付き合いたいというか・・・触れてみたい・」という
オーラーが出ていたのは、リサなのかもしれないよね。
だって、色気があったもの・・・笑
だいたい、靴を選ぶ時
店員さんに、あんなに足を突き出すものかいな・・。
誘っているとしか思えない態度だけれど
男はまいちゃうんだろうね・・・。
さらに、
デートしてすぐに部屋に招き入れるしね。これいっちゃあ、
どの恋愛ものでも、話にならないか・・・。

だからといって、アレックスがよいとは思わないよね。
やっぱり、やっていけないことと
やっていいことがあるわけだし・・。

その基準を迷わしてしまうのが恋なのかな・・
恐い~~~


アレックスもマシューも
恋のスタートは同じでしたよね。
ストーカーまがいのことしていたわけだし。
ただ違うのは失敗パターンと成功パターンだったってこと。



ほんのすれ違いで
男女の運命って変わってしまうのですね・・。それもまた
縁がないっていうことかもしれないけれどね。
あのとき・・あの一瞬・・あの言葉・・・で
運命変わってしまうのだと思うと、恐いような・・・楽しみなような
複雑な思い。

人生ってわからないものよね・・・と思ってしまいます。


ジョシュが彼女を待つ公園では
雪が降り・・・・・吐く息の白さが
印象的でした。
心もきっと寒かったんだろうな・・・。


一組のカップルが幸せになると
誰かが不幸になるなんて・・。
ジョシュの婚約者も可哀想・・・。
同じく、訳わからないまま、終りを告げられてしまわれたルーク
だってどうしていいか・・・。。わからないよね。
今度は彼らが
妬みを覚えなければいいけれど・・笑



それにしてもアレックス。
2年前の手紙を
今だ持っていたってこと?
そんなもの捨ててしまえばいいのに・・・。
これってどこか良心の呵責があったのかな・・。

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the EYE 【アイ】

the EYE 【アイ】 (2002  香港・タイ・イギリス・
                         シンガポール)

THE EYE
見鬼



監督: オキサイド・パン
ダニー・パン
製作: ピーター・チャン
ローレンス・チャン
製作総指揮: ピーター・チャン
ローレンス・チャン
エリック・ツァン
脚本: オキサイド・パン
ダニー・パン
ジョージョー・ホイ
撮影: デーチャー・スリマントラ
編集: オキサイド・パン
ダニー・パン
音楽: オレンジ・ミュージック

出演: アンジェリカ・リー( マン・ウォン)
ローレンス・チョウ (ワ・ロー)
キャンディ・ロー (マンの姉)
チャッチャー・ルチナーノン( リン)
エドマンド・チャン (ロー医師)
ワン・スーユエン (リンの母)
コウ・インペン (マンの祖母)
ソー・ヤッライ (インイン)
ウィルソン・イップ


幼い頃に失明したマン。
20歳になり角膜手術を受ける。
視力を回復させたマンだが、
その直後から不思議な出来事を体験するようになる。
彼女は、心理療法士ワ・ローに相談するが・・・。


感想  深夜放送を録画して観ました。
もちろん、明るい昼間の鑑賞・・・・笑
だって、この手を作品は夜一人はちょっとね・・・。

かなり恐いよ・・・と噂には聞いていましたからね。

案の定・・・恐かった・・・前半・・・。
コレ・・絶対、生活音が聞こえる明るい時間での鑑賞じゃあ
なかったら、途中で止めていたと思うわ・・。


角膜移植をした直後ははっきりものが見えない主人公。
観ているこちらもボヤ~~とした曖昧な映像を
見せられるので、
なにか妖しい人影が映っていても・・うん?アレは何?
程度の軽い違和感しか最初は感じないのです。

でも・・次第に明らかになる世界。
彼女がしっかりと見え始めた直後には
普通では考えられないような異様なものが
現れ、始めるのですよ。

シックスセンス・・みたいな感じ。

病院内での不気味なおばあさんや、
エレベーターのおじいさんなど・・・恐い・恐い。
意味なく(いや・・あるのかもしれないが・・)
唐突に現れるからね。
私、実際 遭遇しようものなら
腰が抜けてしまいそう。(想像したくないけど)

真正面からも恐いけど背後に、いるいるいる・・・と感じながらの
状況はもう耐えられないよね。

劇場で観たら泣いていると思います。
じわじわじわ~~~とくる恐怖は本当に恐いです。

でもただ幽霊が見えるだけなら
お話的にはつまらないよね・・・と思っていた自分。


意外とお話もしっかりしていて、
最後まであきずに観ることができました。


前半は恐いシーンの連続。
後半はストーリーでひっぱていくという感じ。


彼女は、入院中同室だった女の子からの手紙を読むことによって
衝撃的な事実を知るのです。


え~~そうだったのか・・・。これはビックリ。


ちょっとリングの貞子の運命を思い起させるような設定も
あり、そこは気になりましたけれど。
やっぱり、誰にも信じてもらえないということはつらいですよね。


主人公の女性と心理療法士とに、微妙にロマンスが
漂っていましたが
この医者があまりイケメンでなく
頼りにならない感じなのがかえって面白さを感じたりも
しました。大丈夫か・・心理療法士。
最後のバスの中では大口あけて眠っていて間抜けっぽかったです・・笑

リメイクはどうなんでしょうね・・・・。



どうでもいいですが↓ビデオパッケージが恐いです・・・
載せなければいいのに・・自分・・・笑


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とかげの可愛い嘘

とかげの可愛い嘘  (2006  韓国)

DOMABAM
LOVE PHOBIA

監督: カン・ジウン
撮影: キム・ヨンフン
音楽: パク・キホン

出演: チョ・スンウ (ジョガン)
カン・ヘジョン (アリ)
カン・シニル  (ジョガンの父)
チョン・ソンファ  (ジュンチョル)
イ・ジェヨン  ( 僧侶 )
パク・コンテ ジョガン(子供時代)
ビョン・ジョヨン アリ(子供時代)


8歳のジョガンは
転校生の少女アリに心奪われる。
アリはいつも黄色いレインコートを身につけて
ポケットにはペットのトカゲを入れていた。
黄色のレインコートを着ているのは
自分に触ると呪いが移るからそれを防ぐためだという。
ジョガンは彼女に触れた翌日、はしかに罹ってしまう。
やがてアリも姿を消してしまい、
10年後、高校生時に再び再会。
楽しい日々が続くかと思いきや
アリはまたしても姿を消してしまう。
さらに8年後。
銀行員となったジョガン。
再び現れるアリ。
彼女は、8時間後にはアメリカに旅立つのだという。




感想   ファンタジック・ラブロマンスですね。
最初から引き込まれる映画は、大抵、見終わったあとに
満足度が高いものということをあらためて感じました。
これ・・・悲しいかな・・
最初から全然映画の世界に入っていけなくって・・・。
見続けるのもつらく、途中挫折しようかと何度も思いましたが
頑張りました・・・笑

明らかに作品選びを失敗した・・自分。
韓国映画の純愛系はまったくは否定はしないのですけれど、
作品によりけり。
この映画のシリアスな部分と
コミカル的な部分の調和が私には違和感ありありで
ダメでした・・・。

題名の嘘というように
彼女は奇想天外な嘘を色々つくわけですが・・
それが私には合わなくて・・・合わなくて・・・笑

可愛らしい嘘ね・・・と
純粋に思えればいいのですけれど、
私が男だったら、
いいかげんにして!!といっちゃいそうな内容ばかり。
子どもだったらまだ可愛いものの・・
大人になっても
言い続けるなんて。
ファンタジーですから・・・と思ってみても
あ・・・やっぱりダメです。


もちろん、からかうために彼女は嘘を言ったわけじゃあなくて
それなりに理由があるわけで。
それがまあ・・・いかにも
泣いてください・・というような理由で
一挙に興ざめ。

やっぱり、その手の(よくあるパターン)
話ですか・・・泣。



私宇宙人なの・・。

なんて真顔で言われ。

ボンドのようにくっついて離れないとか
靴紐で彼女がどこへもいかないように縛るとか・・・
ちょっと恥ずかしくなるような設定ばかり。

憧れるという年齢は過ぎている自分にとっては
つらいばかりです。


ミステリーサークルのエピソードに関連づけての
最後のシーンが
やはり見せ場でしょうか。

綺麗ですけど・・・・・・長いです・・。モニョモニョ・・・。


出演者に魅力を感じての鑑賞ならいいのではないでしょうか。
カン・ヘジョンは「オールドボーイ」では光っていたんだけどね。
ここでは普通・・・・。

冒頭の子役の黄色いカッパの女の子の方が
インパクト高かったです。


追記・・・あとおすしが美味しそうでした♪



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エンジェル・アイズ

エンジェル・アイズ   (2001  アメリカ)

ANGEL EYES


監督: ルイス・マンドーキ
製作: ブルース・バーマン
マーク・キャントン
エリー・サマハ
製作総指揮: ニール・キャントン
ドン・カーモディ
アンドリュー・スティーヴンス
脚本: ジェラルド・ディペゴ
撮影: ピョートル・ソボチンスキー
音楽: マルコ・ベルトラミ
出演: ジェニファー・ロペス  ( シャロン)
ジム・カヴィーゼル   (キャッチ)
ジェレミー・シスト   (ラリー )
テレンス・ハワード  (ロビー )
ソニア・ブラガ   (ミセス・ポーグ)
ヴィクター・アルゴ   (ミスター・ポーグ)
モネット・メイザー   (キャシー・ポーグ)
シャーリー・ナイト   ( エラノラ・デーヴィス)


 シャロンはシカゴの警官。
家族の問題を抱えており
恋愛にも臆病で、心を閉ざしていた。
ある日、シャロンが同僚とダイナーで昼食をとっていたとき、
ストリート・ギャングに襲われる。
そんな彼女を助けてくれたのが
キャッチ。ロングコートを身にまとい、、毎日街をあてもなく
歩く彼。過去については何も語らない彼。
シャロンはそんなキャッチに惹かれるものを感じ、
付き合い始めるが…。


感想  深夜放送を録画して鑑賞。
しっとりとしている大人の恋愛映画。
ミステリアスな雰囲気が漂っていて、ちょっと暗め。
でも、ハッピーエンドでまとめてあるので
後味はよろしいです。
監督は「男が女を愛する時 」「メッセージ・イン・ア・ボトル」
「ぼくの美しい人だから」のルイス・マンドーキ。
一筋縄ではいかない恋愛ばかりを
描いておりますね。こういういろいろあった末、
行き着く先はどこ~~~?・・笑・・という系統は好き。

ジェニファー・ロペスは、ウェディング・プランナー、メイド・イン・
マンハッタン・シャル・ウィ・ダンス(コレは未見か・・)などに
出ていますけれど、今まで素敵~~と思ったことがなかった女優さん・・・笑。でも今回の心に傷を負った警官役はお似合いで
とっても良かったわ。
あのがっしりとした体つきに、警官という凛々しい姿が
板に付く・・・。


街を彷徨っていたジム・カヴィーゼル 扮するキャッチが、
偶然窓越しに見つけた、彼女に心を奪われている最中に
事件が起こり、とっさに助けに駆けつけたというのが
出会いの始まり。

でもキャッチが彼女に心を惹きつけられてしまったのには、
一目ぼれという単純なことだけではなくって・・。
過去の出来事が原因としてあるわけ・・
ここはミステリータッチになっているので、興味深く、観ることができます。

キャッチと出会ってすぐに部屋に招待してしまう彼女。
あんなにも男に対して警戒心をもっていた
彼女が気を許すのはどうなのかという気もするけれど
それは「出会う運命だったんだよ・・・」という彼の言葉で
片付けてしまえることかもしれませんよね・・・笑
「同じ臭いを感じる・・」ってこともキャッチは言っておりましたけれど、
これは2人ともが心に深い傷を抱えているという
ことにつながっているのかな・・・・。

同じ種類の人間って、なんていうか、自然と分かり合える
ものがあるのかもしれませんよね。



彼女が抱えていたこと・・・これは家庭内の問題。
自分の父親が暴力を振る人だったんですね。
つまりDV問題。家族は皆、おおごとにするな・・・っていうにもかかわらず、彼女は自分の父親を逮捕してしまうのです。
他の家族の反感もかう彼女。おまけに、すでに家に舞い戻っている
父親とも関係はこじれてしまうのです。
お酒もそうだけれど・・・・普段はいい人なんだけどね・・というケースが多いですよね。だから、なかなか、警察沙汰にしたくない肉親もいるはず。
そんな葛藤を抱えているから常に悩みが多く、仕事に没頭するしかない彼女。

一方の彼・・・キャッチは・・。
これは映画を観てください・・・・。
事情が事情でも、ロングコートで、うろうろしていて定職もないというのは、妖しいです。警察官なら犯罪者を疑ってしまうのでは
ないでしょうか。
でも惹かれてしまう彼女。
やっぱり、 ジム・カヴィーゼルの暗い目が・・ポイント
でしょうか。なにせ、私の中では
キリストを演じたジム・カヴィーゼルになっておりますからね。
ひどい扱いはできません・・・笑


それぞれが心の傷を乗越えて
そのあとに見えてきたものは新たな希望の光。
定番な幕切れですが、素直に幸せを祈りたくなる気持ちで
一杯になりました。

しかし・・・全部がうまくいったというわけではないのがミソ。
これからも大変なこともあるよね・・・という
課題を少し残しているところが(彼女の家族の問題ね)
現実的で良かったと思います。
何がなんでも全てよし・・・じゃあ出来すぎですしね。


ジム・カヴィーゼルが
映画の中でトランペットを吹くシーン。
「ネイチャー・ボーイ」でしたね。
哀愁漂う曲で・・・。
ムーランルージュでも流れていたので
早速聞いてみました。
なんだか、悲しくなっちゃうわ~~~

秋にふさわしい恋愛映画でした。

お~~と忘れるところでしたが
彼女の同僚役で出演しているのが
テレンス・ハワード。
いいやつです・・・。思いやりもあるし・・素敵な人でしたわ。
妻帯者であったのが残念ですわ。



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ハルさん     著  藤野恵美

ハルさん    著   藤野恵美



主人公はハルさん。
今日は娘のふうちゃんの結婚式の日。
ハルさんは式場に向かいながら、
ふうちゃんとの日々を思いだしていた。
幼稚園の時は玉子焼き消失事件があったな・・
小学生の時は突然失踪してしまったけ・・・
そんなときいつでも助けてくれたのは奥さんの瑠璃子さんの声
だった・・。






感想   素敵な本でしたね。思わず、涙がつつつ~~
~~~~と
流れてしまいました。悲しい涙じゃないのですよ。
もう素直に感動して・・・つつつ~~~~~と・・・。
ジャンルがミステリーとなっておりますけれど、
人が殺されるわけでもなく、日常に潜むちょっとした謎について
パート・パートごとに語っていくという構成です。


そして、全パートに共通するのが
これがすべて、ハルさんこと= 春日部晴彦の娘さん風里ちゃん=
ふうちゃんの、物語だということ。


ふうちゃんはもうすぐ結婚してしまうのです。
ハルさんはその結婚式場に向かう最中。
思い出すのは
ふうちゃんの幼少時から今日までの
様々な出来事。

そんな思い出の数々が、各パートで展開されます。


ここには親が子どもを思う気持ちが満ち溢れております。
奥さんの瑠璃子さんはふうちゃんが幼稚園に入った頃に
亡くなっています。
ハルさん、一人で、ふうちゃんを育ててきたわけですね。
一人娘だもの・・・色んな思いが交差しているのも
うなずけます。


ハルさんの職業は人形作家です。
夢をカタチにする職業ですよね。
ですからどこか、一般のサラリーマンとは
違った雰囲気を漂わせております。
人付き合いが苦手なところもあり
何かにつけて、繊細で相手の行動を気にしやすいです。

一家の大黒柱として、ど~~んと構えて
何がきても大丈夫という安心感はないかな・・・・笑
優しすぎるのですよね。
どうしよう・・どうしよう・・・と
わりとすぐにパニくってしまうタイプ。
でもそんな線の細い頼りないパパにも心強い味方がいるのです。
亡くなった奥さんの瑠璃子さんが、
今でも心の中に住んでいるの。
ハルさんが困った時には
真っ先に現れて、助言をしてくれるんです。


ハルさん・・・どうしたの・・
悩まないで。よく考えてご覧。
私たちの娘だもの。大丈夫よ。



そうやって困難にぶつかるたびに
瑠璃子さんのアドバイスが入るのです。

子育て悩んだときに、
きっちり、アドバイスしてくれる人がいるのって・・
なんて素敵なことでしょう。
愛する人が傍にいるという安心感もありますよね。
それだけ、ハルさんは奥さんのことを思っていたのね・・という
夫婦間の信頼関係も感じられて、読んでいて
とっても心地よかったです。



ハルさんに仕事を依頼する浪漫堂さんの存在も
良かったです。独特の味がある方でね・・・笑
「第4話のサンタが指輪を持ってくる」・・・・での
浪漫堂さんの粋な計らいには
思わず拍手を送ってしまいそうでした。



・・・相手を思う気持ちが強ければどんなに遠く離れていても関係は変わらないと僕は思う・・・

これは「第3話 涙の理由」のなかでハルさんが
言った言葉。
いい言葉だな・・・。
それは亡くなった人に対してもいえることだよね。


子どもは、直接的に言わなくても
言葉や行動で色々な思いを発信しているときが
ありますよね。
親は冷静になってそれを分析することも大事。
そして、何より、子どもを信じてあげることも大事
なんですよね。


ハルさんは、ふうちゃんを育てることによって
親としても成長してきたな・・・という感じがします。
もちろん、瑠璃子さんの影の助けも大いにあった
ことでしょうけど。


是非、多くの人に読んでもらいたい一冊。
とくに子を持つ親が読んだら、共感すること間違いないです。
もちろん、子どももOK.読みやすいです。
ちなみに、うちの子も読みましたが、
面白い・・・と大絶賛しておりました。
親の気持ちがわかるかどうかは微妙でしたが・・・笑



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テーマ : 読書
ジャンル : 小説・文学

伊豆

夏休み最後の週末
伊豆に行きました。

熱川ワニ園のバナナ~~~♪


DSC08869.jpg




伊豆テディベア・ミュージアム・・・・♪


テディベアを粗品にもらいました。
可愛いの。。ラッキー
今・・トトロ展も2階で開催されております。
子ども連れにはいいのでは・・・。



DSC08881.jpg




さ~~て明日から新学期。
頑張りましょう・・
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みみこ

  • Author:みみこ
  • レイフ・ファインズ好き
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