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ホリデイ

ホリデイ   (2006  アメリカ)

THE HOLIDAY


監督: ナンシー・マイヤーズ
製作: ナンシー・マイヤーズ
ブルース・A・ブロック
製作総指揮: スザンヌ・ファーウェル
脚本: ナンシー・マイヤーズ
撮影: ディーン・カンディ
美術: ジョン・ハットマン
衣装デザイン: マーリーン・スチュワート
編集: ジョー・ハッシング
音楽: ハンス・ジマー
出演: キャメロン・ディアス   ( アマンダ)
ケイト・ウィンスレット   (アイリス)
ジュード・ロウ   (グラハム)
ジャック・ブラック    (マイルズ)
イーライ・ウォラック   (アーサー)
エドワード・バーンズ   (イーサン)
ルーファス・シーウェル   (ジャスパー)
ミフィ・イングルフィールド   (ソフィ)
エマ・プリチャード   (オリビア)
シャニン・ソサモン (マギー)
サラ・パリッシュ   (ハンナ)
ビル・メイシー   (アーニー)
シェリー・バーマン   (ノーマン)
キャスリン・ハーン   (ブリストル)
ジョン・クラシンスキー

監督は「恋愛適齢期」のナンシー・マイヤーズ。
 ロンドンの新聞社に勤めるアイリス。
元恋人の婚約発表を目の前で見せられ、気分はどん底・・・。
ロサンジェルスで映画の予告編製作会社を経営するアマンダ。
相手の浮気が原因で同棲中の恋人とケンカ別れ。
そんな傷心の2人は、インターネットを介して
“ホーム・エクスチェンジ”=お互いの家を交換し、相手の家具や車を自由に使える
という休暇を過ごすことを決める。
違う環境で2週間のクリスマス休暇を送ることになったアイリスとアマンダ。
やがて、アイリスはアマンダの仕事仲間マイルズ
アマンダはアイリスの兄グラハムとの新しい出会いがあるのだが・・。



感想   なかなか機会がなくって、今頃の鑑賞。
この時期にピッタシで、タイムリーだったわ。
確か公開は春先だったような・・・。
春に観た方ももう一度再見してもいいよね


ジュードと キャメロン・ディアスのキスシーンが早くてビックリ~~~
初対面なのに・・・・笑。
でも傷心休暇でもあるディアス→役名アマンダね、としては
つい成りゆきで・・・・ってことになるのね・・・・ふむふむ・・。
でも危険だわ・・・。チェンジ先の持ち主のお兄さんだとあとあと面倒になりそう・・
と、現実的なことを考えてしまった私・・・・笑

それにしてもこの2人はラブラブモードの連続で(キスシーンが多い・・・)
あまりキュンとすることはなかったけれど、(わりと波長があっていたみたいだし
相思相愛よね・・・)
このカップルにはいい夢をみさせてもらいましたから満足でしたわ・・・。
すばり・・・・憧れ・・・ですよ。現実的には無理でしょう・・・(だってドア開けたらイケメン
→キスだよ・・・・)と思いますけれど、もうそんなの
関係ない・・・・♪って小島よしお・・・状態・・・・笑☆


本当ならキスはここぞ~~~~~というときに
一回が好きなんだけど・・・・笑

ケイトとディアス、2つの話が同時進行なわけだけれど
どちらかというと
ケイト話の方に肩入れかな・・・。
ジュードとディアスはあまりにも美男美女だったから・・・
もう、いいな~~~いいな~~~~でしか観れないところがありますね。
ジュードは結局ああいう事情をかかえていたわけですけれど
それがマイナスにあまり感じないほど・・・素敵でしたもの・・・。
疲れなんてみせずにあくまでも、カッコイイまま、輝いていた・・・・笑
ジュードファンにはお徳感いっぱいだと思いますね。


ケイトは恋人と思っていた男に振られちゃうでしょ?っていうか
相手の男はあきらかに天秤状態で女をあつかっていたよね・・
あの出来事って、絶対女性なら憤りを感じるし
感情移入しちゃうところだと思うのですよね。
ああやって平気で無神経に女に接してくる男って
最低・・・。
そんな男に・・・でも惚れた手前振り回されてしまう
ケイトが・・・不憫でね・・。
冷たくできないんだよね・・・。ちょっと自分の行動に自信ないところが
なんとも愛らしい・・・・。いつも観る大胆ケイトをとまた違った感じだったでしょ?
それがすご~~~く良かったです。
もう、冒頭のエピソードから、どっぷりケイト心情に入り込んじゃった・・・。

でもケイトの休暇中においてのお相手がジャク・ブラックなんて意外。
ジャック・ブラックが真顔だよ・・・・・笑
もうちょっと叩いてしぼめて・・・って思ってはいるけれど、
ああいうお顔でも(失礼・・・・)根はいいやつなんですよね。

そんな男は顔じゃない性格だよ・・・・って思わせる彼のキャラが
また素敵だわ(でもジャックブラックは苦手・・・・笑)
優しかったしね・・・・☆



この映画恋愛以外の
小出しのネタが面白かった・・・です

時々ディアスに聞こえる映画の予告編の声。
自分の行動を予告編的に作ってしまうのって、職業病でもあるけれど
すごく面白い・・・・。
いつも自分を主役においてしまうんだね・・・・

ディアスがケイトのお部屋で
ワンコとにらめっこするのも楽しかったし、
大声で歌い出しちゃうところも某映画を連想させて微笑ましい


ケイトのほうはおじいさんとのエピソート話がよくってね。
人の温かさを十分に感じて気分は爽やか・・・。
映画通にはなるほど~~と思える話も沢山聞くことができて
お得な気分。
さらに、しんみりしてしまうところもあり、
そのバランス加減がほどよかった・・・・のも高ポイント。


なにより、ジャック・ブラックと安易な恋愛関係に陥らないところがいい。
友情からそのうち恋に発展しそう・・・という予感を感じさせる
演出がいいじゃない?
これ、ディアスとジュードが甘かったから、同じような路線になると
厭きちゃうことにもなるものね・・・・・。

うんうん・・・いいよ・・・(自己納得)



カメオ出演であんなところにこんなところに
意外な人物が出演していて
これを発見したうれしさ・・・
誰かに大声でいいたいよね~~(ほとんど皆さん知っているよね・・・・笑)


ジェームズ・フランコの2丁拳銃使いもっと見てみたい~~
ビデオ屋で○○○・・・に遭遇したい・・・・・♪


と、色んな部分に仕掛けがある
楽しい・・・楽しい・・・映画でした。
お互いのお家も車も、お洒落で憧れちゃったわ。

とくにイギリスのお家に住みたいな・・・
寒いけど素敵な彼がいてくれれば・・・・いいからさ・・・・・・☆


↓ジャックの目が恐いよ~~~笑

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クリント・マンセルの曲

ちょっと独り言~~

「ファウンテン 永遠につづく愛」 は
レンタル開始になったのでしょうか。

内容は難解とききますが、クリント・マンセル の曲が
聞きたいわ~~


しつこく、また
レクイエム~のビデオ
探してもってきました・・・・笑http://youtube.com/watch?v=YlkQrib-l3Q&feature=related

前にも記事に書きましたけれど、
たま~~に、レクイエム~のメインテーマ曲、聞きたく(映画を観たいとはいわないが・・・笑)
なるのです。
作品自体はおお~~~~という衝撃度なんですけれど、
音楽が好きで・・・・。

なんだか自分を落ち着かせるのです・・。
この映画を観て落ちつくといっているわけじゃあないから
いいよね・・・・笑

ダーレン・アロノフスキーのπパイも
そのうち観たいな~~

私にも妻がいたらいいのに  

私にも妻がいたらいいのに  (2001  韓国)

I WISH I HAD A WIFE


監督: パク・フンシク
脚本: パク・フンシク
撮影: チョ・ヨンギュ
音楽: チョ・ソンウ
出演: チョン・ドヨン  (チョン・ウォンジュ )
ソル・ギョング   (キム・ボンス)
チン・ヒギョン (特別出演)
ソ・テファ

手品が趣味のさえない銀行員キム・ボンス。
向かい側の子供学習塾の講師チョン・ウォンジュと
蛍光灯の修理がきかっけで出会い、挨拶する間柄となる。
チョン・ウォンジュは、彼の素朴な人柄に惹かれ好意を持つのだが
まったくその気持ちに気付かないキム・ボンス。
そのうち、彼の方は偶然であった同窓生と再会し付き合い始めるのだが・・



感想   劇場未公開。

ソル・ギョングとチョン・ドヨンの共演ということで、
観てしまった一本です。
ほのぼのとしたラブストーリー・・・・ということで
安心して観ることができました。
成り行きは予想通りということですが、韓国の恋人達ってこんな会話を楽しむにね・・・と
色々な発見もあって楽しかったです。

2人のキャラ設定が面白いです。
ソル・ギョングって今までシリアスな演技ばかり観ていたので
この映画のような平凡な役柄はとても新鮮。
ちょっとさえないところがあるのが、また可愛いです・・・・笑
手品が趣味なんですよ・・・・・・。
ホームビデオに思いを語りかけているようなオタクな彼です。

一方の学習塾の講師のチョン・ドヨンもまた地味な感じですね・・・笑
同じく、防犯カメラに思いを語りかける・・これもまた
ちょっと内気な感じのする女性です。

もうすでにお似合い・・・って感じなのですが
銀行員の彼は違う女性に目がいってしまうんですね。

もっとよく吟味すれば・・・・と思うのですが、馴染みの彼女といると楽なのか・・・
ついつい気持ちが入り込んでしまう。
でも同窓生の彼女は、彼のこと、友達ぐらいにしか思っていなかったんじゃないかな・・。

彼に片思い中のチョン・ドヨンはせつないばかり・・・。
わかるわ~~
勇気をもって
一緒に食事を~~~といっても
彼が鈍感でね。断ってしまうの・・・

もう・・バカバカバカのソル・ギョングです。


雨のシーンが多いのでそれにまつわるエピソードもいろいろあったり
お互いメガネマンだったので、それにまつわる些細な行為もまた
味わい深かったかな・・・。

ヤクルト?だったかな・・その飲み物を変わった飲み方していたり(確か後ろから
あけていた?)
飼い犬の鳴きかたで盛り上がったり・・・・。
2人のやりとりがとにかく、面白かったですね。

私にも妻がいたらいいのに・・・

これって男側も言っていましたけれど
女の方からも言っていましたね。

「妻がいたら便利じゃない?」って。
ある種プロポーズにも似たものですよね


男もここだ・・・というときは
怖気ず頑張って欲しいものですよね。



追伸  チョン・ドヨンの最新作「シークレット・サンシャイン」が気になる私。
監督は「ペハー・ミントキャンディ」のイ・チャンドンです。
東京フィルメックス上映ではどうな感じだったのでしょうね・面白いのかな~~・
つまがいたら

善き人のためのソナタ

善き人のためのソナタ    (2006  ドイツ)

DAS LEBEN DER ANDEREN
THE LIVES OF OTHERS



監督: フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク
製作: クイリン・ベルク
マックス・ヴィーデマン
脚本: フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク
撮影: ハーゲン・ボグダンスキー
衣装: ガブリエル・ビンダー
編集: パトリシア・ロンメル
音楽: ガブリエル・ヤレド
ステファン・ムーシャ
出演: ウルリッヒ・ミューエ   (ヴィースラー大尉)
マルティナ・ゲデック   (クリスタ=マリア・ジーラント)
セバスチャン・コッホ   (ゲオルク・ドライマン)
ウルリッヒ・トゥクール  ( ブルビッツ部長)
トマス・ティーマ
ハンス=ウーヴェ・バウアー
フォルカー・クライネル
マティアス・ブレンナー


 1984年、壁崩壊前の東ベルリン。
国家保安省(シュタージ)の局員ヴィースラー大尉は真面目で優秀な男。
ある日彼は、反体制的疑いのある劇作家ドライマンと恋人の舞台女優クリスタを監視するように命じられる。
さっそくドライマンのアパートには盗聴器が仕掛けられる。
真面目に職務に勤めるヴィースラーだったが、
ドライマンたちの、音楽や文学の世界・互いに深く愛し合う姿を
を知り、心に変化が生じてくる。
とくに、ドライマンがピアノで弾いた“善き人のためのソナタ”という曲を耳にした時・・
ヴィースラーの心は激しく揺さぶられてしまう・・・。


感想  あちこちから評判の高さがきこえていたこの作品。
やっと鑑賞できました。
社会派のヒューマンストーリで、見応えがありました。
終始重苦しい雰囲気でしたが
事の成り行きが気になり、一気に観てしまいました。
素晴らしい作品でしたね。
何より、このような形で(監視される者&監視するものという、相対する関係・・)
旧東ドイツ国家のあり様を描いた作品というのは今までなかったという点で
高い評価を与えたいですね。

一方的な方向だけでなく、多面的な方向から描く作品っていうのは
惹きつけられるものがあります。



盗聴していたヴィースラーを変えていったもの・・
それは、思想の自由、愛の深さ・・という
人間が人間らしく生きていくための基本的なもの。


ドライマンに接すことで
自分の中に眠っていた本来の自分が目を覚ましたということでしょう。
本人は気づかなくとも、
その基盤になるものは、ドライマンに接する前から
持ちえていたのかもしれませんね・・・。

題名になる音楽。
ドライマンが奏でるソナタの音色によって
彼の心がさらにさらに変化していったといえますが
そこは、やや控えめな演出だったと思います。
ここだ・・・という盛り上げ方もされていませんでした。

でもこの控えめな感じが、私は良かったと思います。

淡々とした中に思いが凝縮しているように感じたのですから・・。

主人公は寡黙ですべての思いをうちに秘めた人物像でありましたけれど、
彼の視線や些細な行動の中から
彼の心情の変化は充分理解できました。
とっても魅力的に感じましたね。
先日の映画で(4分間のピアニスト)で、気持ちがわからないという表現を
したわけですけれど、この作品の主人公については
そうは思わなかったかな・・・・・。


人間って愚かな行動を時にするものだけれど、
それを軌道修正する能力もまた同時に持ち合わせているんですよね。
だからやり直しというか方向転換が誰でもいつでもできるわけです。


でもその勇気って、並々ならぬものですよね。
自分の生き方を変えてしまうわけですから・・・。

また、相手に、影響を与えることができる
人生を歩んできたという、ドライマンも
人間として魅力ある人物ですよね。


自分の人生を振り返って(ちょうどそんな時期でもあったんだろうね・・・・)
自分にないものを相手が持っていると知ったとき。
どうしようもない虚無感が押し寄せてきたのではないでしょうか。
何よりもヴィースラーは自分の孤独感を再確認し
今までの人生に無意味さを感じ取ってしまったのではないでしょうか。

それが結果的に自分の行いの是非まで
考えるに及んだに違いありません。



ラスト・・・素晴らしかったです。
ドライマン、ヴィースラーともに
人間の大きさを感じた一瞬でした。
これ以上の表現はもうないのではないかと思えるくらいの
言葉でしたね・・。



今年一番のラストでしたかね・・・。


善き人のためのソナタ

4分間のピアニスト

寒い日が続きますがいかがお過ごしですか・・。
最近、映画の感想がたまりぎみですが
徐々にUPしていきたいと思います。
また他への訪問もゆっくりになっておりますが
必ず、コメント返しさせていただきますのでよろしくお願いします。
掲示板の方へのコメント返しも、同様です。お待ちくださいませ・・
目は必ず通しております。いつも本当にありがとうございます。
もう・・日々、色々大変で・・・・・ね・・・・泣

さて、↓映画の感想をやっとUP.
先週のレディースデイ鑑賞だったのにもかかわらず、今頃ですよ・・・汗
同じく、ドイツ映画の「善き人のためのソナタ」もその前に
鑑賞しているのですが、この感想はどこへ・・・笑
ボチボチUPします・・・




4分間のピアニスト (2006  ドイツ)

VIER MINUTEN
FOUR MINUTES

監督: クリス・クラウス
製作: アレクサンドラ・コルデス
マイク・コルデス
脚本: クリス・クラウス
撮影: ユーディット・カウフマン
プロダクションデザイン: ジルク・ビューア
衣装デザイン: ジョイア・ラスペ
編集: ウータ・シュミット
音楽: アネッテ・フォックス
出演: モニカ・ブライブトロイ  ( トラウデ・クリューガー)
ハンナー・ヘルツシュプルング   (ジェニー・フォン・レーベン)
スヴェン・ピッピッヒ   (ミュッツェ)
リッキー・ミューラー   (コワルスキー)
ヤスミン・タバタバイ   (アイゼ)
シュテファン・クルト
ヴァディム・グロウナ
ナディヤ・ウール


 ピアノ教師として刑務所を訪れたトラウデ・クリューガーは、
天才ピアニストとして将来を嘱望されながらも道を踏み外してしまった
ジェニーのレッスンをすることになる。
衝動的に暴力を振るう彼女。
周囲が反対する中、ジェニーの才能を見抜いたトラウデは所長を説得して特別レッスンを始める。情熱をもって指導に当たるトラウデに、ジェニーも次第に心を開き始めるのだったが…。


感想   音楽関連映画はかかさず観に行くことにしている自分としては
絶対押さえておきたい一本と思っておりました。
最近のドイツ映画は、どれもパワーを感じますね。


題材は音楽→ピアノ音楽を扱っていますが、そのイメージから連想する
柔らかさはあまりなく、骨太で重厚感溢れる内容でありました。
今までの音楽映画のどれとも違う、新しい形の作品だったと思います。

今回の映画もそうですが、ドイツという国の歴史的背景がそうさせるのか
どこか重苦しい雰囲気が漂いますね。過去の悲惨な出来事が
物語に絡んでいくことも多いような気がします。
ここでは、ピアノの教師クリューガーの過去が、そうでした・・・。


音楽表現は、自己の魂の叫びでもあるのだということを
あらためて感じさせられたように思います。

ただ、はっきりいって好みがわかれるところかもしれません。


題名にある4分間のピアニスト。
この4分に何かが隠されているというのは薄々ながら
わかるわけですが、正直、驚きましたね。

きた~~~~~~~~って感じです。

どこかに鳥肌もの・・・って表現があったのですが、まさに体が震える感じがしましたね。
予想を裏切るような展開、それに続くあのラストのショット・・・(ジェニーの○○○・・)
というのは、確かに非常にインパクトがありました。
彼女の並々ならぬ決意というか、これが私よ~~~という
自己主張の強さは、明らかにこちらを圧倒させました。

あの4分間がこの映画のすべてであったのではないかな・・・とさえ
思います。言いたいことの何もかもが・・・ここに集約していたという感じ。


ただ、非常に衝撃を受けましたし、体も震えましたけれど・・笑
そこに至るまでの2人の関係に
どうも入りこめないところがあったにも事実です。
それはドイツ人の気質にも関連するのかな・・・なんて
思います。主人公2人はどちらも心うちが
わかりづらい部分があり
内面を推し量るのが難しかったような気がします。


だから、どの人物にも感情移入ができず、わりと
客観的に観てしまっていた私です。
主人公の2人の女性の気持ち・孤独感が理解できるという
領域には達していなかった自分ということですね。
頭ではわかるのですが、感情としてはどうも・・・。
2人の言葉のやり取り、仕草の中で
信頼関係が結ばれはじめているという実感が
乏しかったのです。冷静に考えれば
あれほどのタイプの違うOR世代も違う2人が
短時間に簡単に打ち解けあうわけもないだろうし
時間かかるのは当然の成り行きではありましょう。
逆にそれまで、ピンとこなかった関係だからこそ、
最後のあの演奏場面で、どんなに相手に尊敬の念をもっていたか、
心の拠り所として思いあっていたかが
わかるのだと思いますが・・・
でも、やっぱり、小出しにでも、それまでの過程で
お互いへの思いをわかりやすく描いてもらいたかったな・・・・・・と。

前にドイツ気質と書きましたけれど、
それって、素直になにかを表現するのが、苦手なんじゃないかな・・・と
勝手に思っております。だからそれがキャラとしてあらわれやすくなっているのではないかな・・・と思ったわけです。
まあ・・・こういう流れに免疫がない私だけが感じることでしょうね・・・笑

コミュニケーションを簡単にとり、
心を開き、最後にはハグするといった、感動路線を
期待していたわけではなかったんですけどね・・・・・笑

次に、それぞれのキャラについてね・・・。


ピアノ教師のクリューガーは、愛するもの守れなかったため
自責の念に苛まれていたのだと思います。
愛する者の才能を見出してあげることもできなかったゆえ、
ジェニーという才能ある若い女性の出会い、このまま埋もれさせてはいけないという
思いが湧いてきたんでしょうね。
彼女を育て上げることが、自分の罪の償いだと思っていたところも
あるのでしょう。
が・・・そこまでは納得できるのですが、ジェニーを育てる中での
葛藤感があまり感じられなく、過去の恋人への思いも具体的にどうか・・・というのが
ストレートには私には伝わってこなく、気持ち的には入り込めなかったのです。
あまりにも頑固で頑な態度、行動がどこか私を寄せつけなかったのでしょうか・・・笑
もちろん、だからこそ、ラストでのクリューガーは
気持ちの中で何かが吹っ切れたのであろう(過去の自分をも吹っ切れたのでは・・)
と思われるのですが、今までクリューガーに入り込んでいなかった自分にとっては
共にその思いを味わうことはできず・・・・。


そして、ジェニーですね。
この子が暴力的ですぐキレるのです。猛獣みたいですよ・・・笑
彼女の過去も悲惨でした。心がボロボロになってしまうのもわかります。
でも、あのキレぐあいには、やっぱり引きます。
彼女の優しさが垣間見られるところがあればいいのですが、
(ダンスを踊るシーンとか・・・ありましたけど・・・)私的にはもっとストレートに
出てこないとやっぱり一線を置いてしまいます。入っていけないのです。
彼女の過去についてはフラッシュバックシーンは一切なしで、
自己の告白と身内の話だけです。涙を流したり人間的な部分はありましたけれど、
彼女に同情し、その痛みを理解できるまでには私は至りませんでした。


・・・あの4分間ですが、
彼女自身のあり様を表現したという点では見事としか言えませんが
それまでの過程にもう少し、気持ち的にグググ~~~とくるものも
欲しかった気がします。

さらに、、私は・・物語の構成上、過去、現代が行きつ戻りつするのが
妙にわかりづらいと感じましたね。
単なる回想シーンだけならいいのですが、
そうじゃあなかったでしょう。
ジェニーとクリューガーの現在の師弟関係の話において
行きつ戻りつのところがありましたよね。
最初に一つの出来事を見せ、すこしだけ前に戻って
その出来事に至るまでの話を描くというカタチ。
具体的には病院からジェニーが脱走するシーンを描くまえに
そのことを示唆するような証言を入れ込むとか・・・。
その手がこんだ構成が逆に物語の中に入っていくのをむずかしく感じさせてしまった気もします。


あと・・・音が多かった・・・・笑
最初からギンギン音が出ておりました。
冒頭の不穏な空気が漂うところは好きなのですが、
こんなに流していいの・・・と思うばかりの音楽・・・笑


まあ・・・いいのですが。

そもそも、ピアノ音楽は癒し系が好きなもので、
こういう現代的なアレンジは苦手なのかと思います・・・自分。
単なる趣味の問題ですね。
音楽には愛情をもって接して欲しいと思うところもまたあるわけですけれど、
この主人公達が音楽に歓びを感じて演奏しているという
部分が見えにくかったのが(いや・・・愛しているのだと思うのだが・・・)
私には気になるところではありました。笑顔がないのよ・・・




と・・・意外と否定的なことも書いておりますが
見終わってから観た夏木マリさんのナレーター入りのトレーラーは
結構好きだったりしています。あわせてチラシのショットも好きです・・♪



追伸  モニカ・ブライブトロイの息子さんってあの方だったなんて・・
知らなかった・・・。

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unknown アンノウン

unknown アンノウン (2006   アメリカ  )

UNKNOWN


監督: サイモン・ブランド
製作: ダービー・パーカー
リック・ラッシュブルック
ジョン・S・シュワルツ
製作総指揮: ランドルフ・デ・ラーノ
タマラ・デ・ラーノ
フレデリック・レヴィ
アリール・ヴェネツィアーノ
セドリック・ジャンソン
脚本: マシュー・ウェイニー
撮影: スティーヴ・イェドリン
プロダクションデザイン: クリス・ジョーンズ
衣装デザイン: ジェーン・アンダーソン
編集: ポール・トレホ
ルイス・カルバリャール
音楽: アンジェロ・ミィリ
出演: ジェームズ・カヴィーゼル
グレッグ・キニア
ブリジット・モイナハン
ジョー・パントリアーノ
バリー・ペッパー
ジェレミー・シスト
ピーター・ストーメア

廃棄工場の中で意識を取り戻した5人の男たち。
彼らは記憶を失っていた。
やがて彼らのうちの2人が誘拐された人質で、
残る3人が誘拐犯であることが判明する
5人は疑心暗鬼のまま、協力して脱出を試みる。
真実は一体・・・。


感想   出だしの部分からして、これ「ソウ」に
似ている~~~と思った私。
あとでいくつか感想覗いてみたら
そういった意見がちらほら・・・あるようで・・
やっぱりね!!って思ったわ。
フラッシュバックで過去が甦っていくところなんかソックリだものね。
でも、グロイ部分はまったくないからね・・・。
心臓には優しい映画だと思うわ・・・・笑


廃棄工場に閉じ込められた5人のうち
3人が誘拐犯で2人が被害者であるということはすぐさま
わかります。(記憶を失っているものの、冒頭でかかってきた
電話&その場の状況から推測できたのですね・・・・)

だからといって、
ず~~と、疑心暗鬼になってその場で言い争いをしている場合では
ないのです。
なによりも先決なのは
ここ(廃棄工場)から抜け出さなくてはならないこと・・・。
なぜなら仲間の誘拐犯が戻っ
てきてしまうからですね・・・。
また、ガスも吸っているわけですし(これが記憶喪失の原因・・・♪)早くに医者にもかからなくてはならないということも
あるでしょうね。

だから、
相手を疑いながらも
同じ目的(脱出)に向かって突き進むという
成り行きになっていくのです。

記憶を失う前は敵味方の関係だったのに
今では、協力し合う関係になっているわけですからね。
どこかしら妙な成り行きですよね。


お互いの言い争いを聞きながら
皆、どこか自分は悪者ではない・・・という
主張をしているように感じられて
人間って面白いな。。。。って気がしましたね。
「俺はやっぱり犯人のような気がする・・・!!」なんて
言い出す人誰もいないものね・・・・笑


閉じ込められた男の中で
ジェームズ・カヴィーゼル
グレッグ・キニア
バリー・ペッパー
ここらあたりが私の知っている人たちだし、
メジャー感もあるので
きっと重要な役割を担っているはずでしょう・・・と推理できますね・・

ただ、私の中ではグレッグ・キニアはコメディ系のイメージが
あるので、この手の(サスペンス系)の作品に出演していると
なぜか違和感。見慣れないせいでしょうね・・・・笑
それに彼って、脇役なことが多いので
やっぱり、ジェームズかバリーが、一番妖しいかな・・・・



といことで真相は・・・確かめてくださいね。
色々推測しながら観ると楽しいです。



あまり緊張感はなかったけれど、
(このまま、廃棄工場にとどまれば、死ぬぞ~~という差し迫った
ものが感じられない・・
そのうち誘拐犯の仲間が戻ってくればすべてはっきりするのだから
無理することないのではという思いも湧き上がる・・・・
さらに、皆の記憶も断片的だが戻りつつあるような感じだから
そのまま様子をみていてもいいんじゃないかとさえ、・思う自分も
いる・・・・笑)

でも、一致団結して事を推しすすめていく
涙ぐましい努力には
応援したくなる気持ちもありました。
また男の友情?(ジェームズ・カヴィーゼルと バリー・ペッパーね)
があらわれる兆しもあったりして、
そこそこ楽しめる作品でありました。


なにより85分という短さが良いです・・・笑



軽くネタバレになってしまうかも・・・・・・



これって、最後の最後にどんでん返しが
あるんですね。
そうか・・・コレで終りかと思ったら
最後におお===真実はそうだったのかって
ことが明らかになるの。

おお====と書いたけれど
そんなに驚きなことでもなく
そうだったのね・・・・・・・という感覚で
しか受け取れないものだったのですけどね。
こんなオチでもあるんだぞ・・・どうだ、面白いだろう・・・という下心がちょっと見えてしまうような感じがしたから。

だって、オチが説明的すぎたような気がして
伏線も無く突然でしょ?
あれじゃあ、何でもありになってしまいそうでね・・。



そうやって考えていくと
「ユージュアル・サスペクツ」のラストは
唸らせるものだったわね・・・と今さらながら
感じますね



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華麗なる恋の舞台で

華麗なる恋の舞台で (2004  アメリカ )


BEING JULIA

監督: イシュトヴァン・サボー
製作: ロバート・ラントス
製作総指揮: マーク・ミルン
マリオン・ピロウスキー
原作: サマセット・モーム 『劇場』
脚本: ロナルド・ハーウッド
撮影: ラホス・コルタイ
プロダクションデザイン: ルチャーナ・アリギ
衣装デザイン: ジョン・ブルームフィールド
編集: スーザン・シプトン
音楽: マイケル・ダナ
音楽スーパーバイザー: リズ・ギャラチャー

出演: アネット・ベニング ( ジュリア・ランバート)
ジェレミー・アイアンズ  (マイケル・ゴセリン )
マイケル・ガンボン   (ジミー・ラングトン)
ブルース・グリーンウッド   (チャールズ卿)
ミリアム・マーゴリーズ  (ドリー・デ・ヴリース)
ジュリエット・スティーヴンソン ( エヴィー)
ショーン・エヴァンス  (トム・フェネル )
ルーシー・パンチ   (エイヴィス・クライトン)
モーリー・チェイキン  (ウォルター・ギブス )
シーラ・マッカーシー   (グレース・デクスター)
ローズマリー・ハリス
トム・スターリッジ
リタ・トゥシンハム
リー・ローソン

サマセット・モームの『劇場』の映画化。
1938年。ロンドン。
ジュリア・ランバートは女優。
舞台監督の夫マイケルとの生活も順調だが
変化の無い毎日にうんざり気味。
そんな時、親子ほども年の離れた
アメリカ人青年トムがジュリアの前に現れ、一気に恋に落ちてしまう。
若いトムと恋人気取りの毎日。
ところが、トムは若い女優エイヴィスに心移りしてしまう。
しだいに、トムとは離れるように・・。
ある日、トムはジュリアにエイヴィスを今度の新作で使ってほしいと願い出るのだった…。



感想  アネット・ベニングがゴールデングローブ賞主演女優賞に輝いたこの作品。
監督は「太陽の雫」「メフィスト」のイシュトヴァン・サボー。
「太陽の雫」・・・は大河ドラマで重厚な作品でしたが
今回は、コメディタッチの、軽めの映画。誰でもが気軽に
鑑賞できると思います。
衣装・調度品・音楽はともに、その時代を忠実に表現していて
豪華で優雅で申し分ないです。目の保養になります。
私の好みにピッタシ・・・。
とにかく、楽しい映画でした。
やっぱりこれはラストの爽快感にあるかな・・
こちらかというと若い子よりは、人生いろいろあって、ちょっとお疲れ気味の奥様(おばさんではない・・・!!)にピッタシ・・の
映画かと思います。

この映画を観て、思わず、自分も彼女と一緒に
乾杯~~~♪したくなりました。
自分の為にお祝いっていいよね・・・
一人でおいしいお酒もいいじゃない・・・笑

脇役も魅力的で
特に、チャールズ卿が良かったですね。
欲しいな・・・ああいう人。
○○の友達っていいのよね・・・・・笑。
コレ見ていながら、ベスト・フレンズ・ウェディングを思い出しました。
あれも○○の素敵な友達がいましたもの・・。

夫役はジェレミー・アイアンズ 。
カサノバ同様、ちょっと肩の力を抜いた役柄。
調子のいい、旦那様・・・って感じで
浮気なんかも簡単にしちゃうわけだけれど、
この映画の場合、奥さんも奥さんだから・・
結局、似合いの夫婦というところなんでしょうね。
奥さんの才能は高くかっているみたいだから、
腐れ縁でつながっている夫婦でしょう。
こういうのも、年月経ってくれば、ありゆるカタチでしょうか。



冒頭でも名前を出しましたけれど、この作品はアネット・ベニングの
熱演に尽きますね~~。
アネット・ベニングを映画で観るのは
アメリカン・ビューティ以来。
地味な印象でしかなかっただけれど、
この映画は色んな意味で強烈なキャラ。
舞台女優というからにはこういうキャラって当然いる・・・いる・・・って感じでしょうか。
でも嫌味な存在には感じなかったですね。
年が近いからかな~~~~笑

息子と同じ歳の子と恋愛しちゃうなんて、
私みたいな普通人では考えられないけれど
(憧れはあるけどね・・実際行動に移すってなかなか・・・・笑)
でも、いい年して・・・とは思わなかったですね
そんな大胆な人生もまたいいんじゃない・・女優なんだし・・
ゲイの肥やし・・(あれ~~~こんな言い方もうしないか・・・笑)
にもなるしね・・・という感覚。

恋に目覚めた彼女は
小娘のようにルンルンしちゃって
情熱的に相手にも迫り、さらにはエクササイズに日夜
励むようにもなるのです。
まあ・・・やるわね・・・・って
そのパワーに、驚き。
成り行きは常に心配するものの
やっぱり頑張れ~~って応援しちゃいます。
いくつになっても、一生懸命になる姿勢は
忘れたくないですし、
女としてまだまだ諦め無い・・・笑・・という
態度って見習いたいところはありますからね。


でもあのTOM・・・妖しいぞ・・・と思ったら
案の定でした・・・ね。
絶対魂胆があるはずだって思っていましたよ。
だって調子良かったもの。


TOMの恋人でもある若手女優は
アネット・ベニングの旦那さんにも手を出していたようで
したたかな人なんですよ。
この若い女優=野心家っていうのは
オーソドックスだったけれど、あきることなく観ることが
できました。
あまり美人じゃなかったので、
なんで~~~2人の男性が惹かれるの・・・って思いましたけど。



マイケル・ガンボンが時折現れて
ジュリアンの演技について助言を述べるところは
ユニーク。演技の師であり、霊みたいな存在なのですよ。

そんな彼が

「劇場の外で大衆が現実と呼んでいるのは空想に過ぎない。
舞台で演技ているときは舞台こそが現実だ・・・」な~~んていう
言葉を語るのです。


まさに女優にむけられた言葉。

この言葉にもアッパレと
思ってしまいました。



女優さんは舞台で輝いてこそ、一流なんですね。

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カンバセーションズ

カンバセーションズ   (2005  アメリカ・イギリス)


CONVERSATIONS WITH OTHER WOMEN


監督: ハンス・カノーザ
製作: ラム・バーグマン
ビル・マッカッチェン
ケリー・バーデン
製作総指揮: クウェシ・コリソン
マーク・R・ハリス
クジェール・ラスムッセン
グレン・レイノルズ
脚本: ガブリエル・ゼヴィン
撮影: スティーヴ・イェドリン
プロダクションデザイン: ジョディ・リン・ティレン
衣装デザイン: ダグ・ホール
編集: ハンス・カノーザ
音楽: スター・パロディ
ジェフ・エデン・フェア
出演: ヘレナ・ボナム=カーター
アーロン・エッカート
ノラ・ゼヘットナー
エリック・アイデム
ブライアン・ジェラティ
ブリーアナ・ブラウン
オリヴィア・ワイルド
トーマス・レノン
セリナ・ヴィンセント


マンハッタンのホテル。
ウェディング・パーティの会場で10年ぶりに再会した元恋人の2人。
お互いの心の中の探り合いが始まる。
やがて、一緒に同じ部屋へ向かう2人・・・




感想   このDVDの副題は「終らせた恋のはじめ方」。
そう書かれていると、興味そそられますね・・。

どんな始まり方があるの~~~?
終わちゃたのに、始まるってことがあるの?
男はそういう気持ちがありがちだと思うけれど
女は簡単にはいかないんじゃないの?

な~~んて、観る前から、色んなことが頭の中を渦巻いていたわけですよ。


映画はほとんど2人の会話で成立しています。
それが、2分割、(デュアル・フレームっていうのね・・)という
手法で描かれるのです。
同じシーンでも、アングル違った場面が映し出されるの。
さらには、2人若かりし日のシーンと現代のシーンが同時に
映し出されたり。
今までに無い斬新な方法だと思います。


会話内容からは、男女の駆け引きなるものが感じられたり、
男、女、それぞれの受け取り方の違いなどが感じられ、
これが、性別の違いなのね!!・・・・・・・と感心するところも
多いです。

男は自分の感情に素直に従い、後先考えないで行動しちゃう感じだけれど女はその先を考えどこか冷静さを残しているような気がするわ・・・。
もちろん、女は年をとったからこそ、冷静さというか理性的で
あることに磨きがかかってきたのだと思うわ。

若いときは、まあ、男女とも同じようなところあるけれど、
女の方が年月たってくると、成長するような気がするのよね。

だって、この映画のヘレナだって、恋人と別れてもしっかり
その後の、私生活を作り上げているでしょ?
でもアーロンの方は、まだふらふら~~~って夢見ている感じで
あるしね・・・・。

そういう男と女の違いもわかって、
とっても面白いものには思えたけれど
なにせ、この2分割という演出方法が、見慣れないからか、
疲れを感じてしかたなかったです。


一部かと思っていたら、映画全体がそうなんだもの・・・・笑

ここは!!!ってとこだけ、2分割でいいんじゃないのかな・・って
思ってしまった私は、もはや古い人間なのかしら・・。


ラブシーン(ベッドシーン)を、
2分割、別映像で見せられると、もう、一体何しているのか
全然わからないのよね。もうちょっと落ち着いてみたいものだと
思ってしまうのは・・やはり私だけ?・・・笑


昔の恋人を裸にして
「太ったわよね」って、ヘレナは言っていたけれど
あれぐらいは、許せる範囲だと思うわよ・・・。

普通はそうとう、見苦しくなると思いますし・・・。
アーロン・エッカート まだまだ、いける!!と思います・・・。


最初の方、パーティでの会話だけでは、2人の過去が
よくわからなかったので、正直あまり乗れないところも
あったのですが(意味深な会話が多くて・・・ね・・・)
エレベーター→部屋内の様子から・・・次第に
2人の過去が見えてきたでしょ。
あそこからが、俄然面白く感じたかな・・・。
アーロンが、昔の恋人へ思いを募らせていく・・
(アローンの方がとくにそう感じる・・)過程がちょっとせつないもあり、可愛らしくあり・・・という感じでした。



でも最後はね・・・結局、
現実的な感じに納まったのには、やや残念感が残ったかな・・・。

いや・・・それが当然なのかもしれないけれど
映画だから、ちょっと夢見たかったかな・・・ってところも
あったのですよね。
なにせ、邦題が↑ですもの。
期待しちゃいますよね・・。
(全然、邦題と違うじゃないの!!)

女はね・・・・・過去を振り返らないものかな・・・・やっぱり・・笑


で・・・あんなラブラブだった過去の2人が
別れた理由って
一体なんなのか・・・気になりますね・・・・。



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毛皮のエロス/ダイアン・アーバス 幻想のポートレイト

毛皮のエロス/ダイアン・アーバス 幻想のポートレイト

(2006  アメリカ)

FUR: AN IMAGINARY PORTRAIT OF DIANE ARBUS



監督: スティーヴン・シャインバーグ
製作: ローラ・ビックフォード
パトリシア・ボズワース
アンドリュー・ファイアーバーグ
ウィリアム・ポーラッド
ボニー・ティマーマン
製作総指揮: アレッサンドロ・ケイモン
エドワード・R・プレスマン
マイケル・ロバン
原作: パトリシア・ボズワース 『炎のごとく 写真家ダイアン・アーバス』(文藝春秋刊)
脚本: エリン・クレシダ・ウィルソン
撮影: ビル・ポープ
プロダクションデザイン: エイミー・デインジャー
衣装デザイン: マーク・ブリッジス
編集: クリスティーナ・ボーデン
出口景子
音楽: カーター・バーウェル
出演: ニコール・キッドマン (ダイアン・アーバス )
ロバート・ダウニー・Jr   (ライオネル)
タイ・バーレル   (アラン・アーバス)
ハリス・ユーリン
ジェーン・アレクサンダー
エミー・クラーク
ジュヌヴィエーヴ・マッカーシー
ボリス・マクギヴァー
マルセリーヌ・ヒューゴ
エミリー・バーグル
リン・マリー・ステットソン
クリスティーナ・ルーナー
マット・セルヴィット
デヴィッド・グリーン


1958年、ニューヨーク。
ダイアン・アーバスは、
夫である写真家アランのアシスタントとしていた。
何不自由ない生活を送りながら、何か物足りないものを
感じる毎日。
そんなある日、マスクで顔を隠した謎めいた男ライオネルが、彼女の隣に越してくる。
興味をかき立てられたダイアンは、カメラを手に彼の部屋のベルを鳴らす。やがてライオネルには秘密があることがわかり・・・。




感想   「セクレタリー」のスティーヴン・シャインバーグ
の新作。セクレタリーがとっても良かったので
鑑賞を楽しみにしていました。
公開は短く、DVD化は早く、さらに旧作に落ちるのも早かったのは
喜んでいいのか悲しんでいいのか・・・複雑です・・・笑

でも、早くに鑑賞できたのだからいいか・・・・・。



この映画は「伝記ではなく、ダイアン・アーバスにインスパイアされた
独自の物語。オマージュである」とことわりがしてあります。
伝記じゃないので・・・
彼女自身について、わからないところは多かったです。
ちょっと思っていたものとは違った・・・という
ところはありました。

私、彼女のことをあまり知らなかったのですよ。
だから余計、
描かれていた幼少期のことや夫婦のあり方については
もっともっと踏み込んで欲しかったな・・・という思いが
働いてしまったのかもしれません。


ただ、この映画がきっかけで
彼女について、色々知りたいという願望が湧いてきたということに
おいては、映画を観た意味があったとは思います。


ライオネルによって、自分の中に眠っていたものが
引き出されたということになっていますけれど、
そもそも、なぜあんなに自分自身を押し殺していたというか・・・
偽りの自分でいたのか・・(自分ではそうだとは気付いていなかった
のだろうけれど・・・)
その部分に関してどうしても気になってしまうのですよね。




前半はそれほどでもなかったのに
後半一気にロマンス色が強くなり(それはそれで見せ場多くて
好きだけど・・・・・・)ややバランスの悪さを感じました。
やっぱり、唐突じゃあなかったかな・・・・・
あの2人の結びつきは
恋愛感情という単純なものには思えなかったし
(普通の人の感覚においての好きとは違う感じ・・・)
それ以上の結びつき=仲間感?う~~ん、なんというか
同じ道を歩んでいく同志という感じ・・
のように思えるのですが、そこがあまりにも感傷深く描かれたことによって結局、どういう位置づけであったのか
わかりづらくなってしまったように思います。


前回の「セクレタリー」は
性癖の部分で共通事項があったのだから結びつきに関しても
納得できるものがあったけれど、
今回は単純に理解できる範囲内のものではないような気がするんですよね。

まあ、彼女はそういったものに興味がある・・という
言葉一つで片付ければ
簡単でしょうが・・。


単純に毛が好きなのか・・
そんな短絡的なことでもないのだろうけれど・・・
そういえば、夫は後半ひげをはやしていたな・・・笑



興味があるものを撮る=それはフリークスだった=
本来の自分の目覚め・・

ほ~~~~、そういう目覚めもあるのね。。。としか
言えないです。



自分が撮りたい被写体を見つけた途端、
彼女の振る舞いは、通常の人から観れば
やや異質に思えてくるのですが
彼女自身は逆に生き生きとしてくるのです。
それが言動にも
服装にも表れていく
過程が面白かったです。



芸術家というのは
やっぱり凡人とは違う感性を持っているところが
あるのだから
そういうもの自体を理解しようとする
のは、不可能なのかもしれませんね。
ただ素直に受け入れればいいのかも・・・。

そうなんだな・・・って。


ちょっと、あれもこれも詰め込みすぎたのかも
しれません。
一つ一つは面白い要素があるのもかかわらず
描ききれなかったように感じましたね。
焦点がぼけちゃっていて残念。


でも、雰囲気はいいので
嫌いじゃない作品です。
今回はブルーがイメージカラーでしょうか・・
ニコールの服もブルー、お部屋の感じもブルー。

そして
あの、覗き見するような撮り方・・・笑
遠近感をもたらせながら
観ている人の
好奇心がそそられるような感じで撮っていくのよね。
そこがどうもいやらしい・・・・な・・・笑


なんだかね・・・君もこういう世界興味あるんじゃないの?
観たいでしょ♪・・・みたいでしょう♪・・・って
もったいつけながらの
映像なのよね・・・


冒頭のシーンは
ちょっと驚いたけれど
あの○の人たちととニコールの会話には
思わず笑みがこぼれたわ・・ボカシなしね・・・♪



お友達のブログで
この感想を読んだ時
ロバート・ダウニー・Jr  がチューバッカ・・・って書かれていて
まさか・・・あれは誇張して言っていたんでしょ・・と思いきや
あまりにも本当すぎて・・
これにも思わず笑みがこぼれてしまったわ。
私はライオン丸かと思ったわ・・・笑



俳優さんって大変!!


でもあれって、手入れしていった方がやっぱりいいんじゃないのかな
あのままいるのはかえって生活しにくいのでは・・・。


↑色々言っていますけれど
結局、この手の話は好きなんでしょう・・・。
たぶん、また新作出た折には
観てしまうだろうな~~~~・・笑


ロバート・ダウニー・Jr  ・・素顔が見れて
なんだかほっとした・・私。






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Sigur Ros (シガーロス ) VaKa

前回「アフター・ウェディング」の音楽も良かった・・・と
書いたわけですが、調べました・・・♪

劇中で、印象的に流れるこの曲・・

シガーロスの楽曲で

「(  )」というアルバムの1曲目に収録されているそうです。


こちらの一曲目・・・試聴できます



http://www.amazon.co.jp/dp/B00006LLNU?tag=
gonewithseaga-22&camp=243&creative=1615&linkCode=
as1&creativeASIN=B00006LLNU&adid=1QD1S6GZGKS296S79VC6&




さらにビデオ・・
こちらhttp://youtube.com/watch?v=gbqMz7pGv5A


11月7日には「HVARF HEIM」がリリース。
こういう情報があり・・・・・→http://musico.jp/contents/music_news_item.aspx?id=1114

こんな感じで  http://www.amazon.co.jp/Hvarf-Heim-Sigur-R%C3%B3s/dp/B000W1USNG/ref=sr_1_2/249-7763208-3745147?ie=UTF8&s=music&qid=1194192844&sr=1-2


これにも『アフター・ウェディング』の使用曲が
入っているようです
自分のための覚書でした・・・・♪

アフター・ウェディング 

アフター・ウェディング  (2006 デンマーク・スウェーディン)

EFTER BRYLLUPPET
AFTER THE WEDDING



監督: スザンネ・ビア
製作: シセ・グラム・ヨルゲンセン
製作総指揮: ペーター・オールベック・イェンセン
ペーター・ガルデ
原案: スザンネ・ビア
アナス・トーマス・イェンセン
脚本: アナス・トーマス・イェンセン
撮影: モーテン・ソーボー
美術: ソーレン・シェア
衣装: マノン・ラスムッセン
音楽: ヨハン・セーデルクヴィスト
出演: マッツ・ミケルセン  ( ヤコブ )
ロルフ・ラッセゴード   (ヨルゲン )
シセ・バベット・クヌッセン   (ヘレネ)
スティーネ・フィッシャー・クリステンセン  (アナ)
クリスチャン・タフドルップ   (クリスチャン)
フレデリック・グリッツ・アーンスト   (マーティン)
クリスチャン・グリッツ・アーンスト  ( モートン )
イーダ・ドゥインガー  (アネッテ)

インドで孤児たちの救援事業に従事する、ヤコブ。
そんなヤコブのもとに
デンマークの実業家ヨルゲンから巨額の資金援助の申し出がくる。
面会のために
久々に故郷デンマークへと戻ったヤコブ。
面談を終えたあと、ヤコブは、ヨルゲンから週末に行われる娘アナの結婚式に招待される。
そこには昔の恋人が・・。
そして衝撃的な事実が判明する。




感想  「しあわせな孤独」の監督さん&マッツ・ミケルセン出演ということで興味惹かれての鑑賞。
あとで知ったのですが
これ、アカデミー外国語映画賞ノミネート作品だったのですね。
(ちなみに、受賞作は「善き人のためのソナタ」。パンズ・ラビリンス
もノミネート作品。・・・パンズ~も観たかったのですが
時間的な都合で、こちらの作品を優先しました・・・)



「しあわせな孤独」はある偶然の事故から始まる
4人の男女の人間模様という物語展開であるのですが
今回の話も、その延長戦上にあるようで
それぞれが、それぞれの言い分を持ちながら
運命を享受していくようなお話でした・・・。
どの人の立場も理解できそうであり
そうでなかったりと、観た人それぞれが考えを深められる作品に
なっておりました。



この4人の人間関係、そして生じる出来事云々については
実にドラマチックすぎる事柄ばかり・・・です。
身近に起こりそうな・・・というものも
ありましたけれど全部が全部でもなさそうでしたし、
たとえ、自分の身に生じたとしても、登場人物たちと同じような
行動&決断をとるかどうかは、これまた観る人にとって
違ってくるでしょう。
そういう風に考えを意見を交わしたいと思わせる
魅力が作品にはありましたね。


うまいのです。完全に物語に入り込んでいきます。
登場人物たちの内面に潜んでいる感情を、細かな仕草などから
的確に表現していくんですよ。そこがとてもリアル・・。
顔のUPが、わりと多く、
一瞬の表情も、逃さないという姿勢を貫いている感じです。


この作品を観て、細かな部分で反発意見をもつものの
(それはどうかな・・・強引過ぎじゃあ・・・などという感覚ね)
それはそれで観た人の価値観に基くものであろうと
思うし、そう思わせることできたことは
作品の出来が良かったことにもつながるのだと
思います。



題材は泣けてしまうようなものではあるけれど
けっして、押し付けがましい演出はしていなく
自然と涙がこぼれてしまうのではないかと思われます。
まあ・・私は大抵、相手を思いやるような展開には
涙腺弱いので、いってしまうのですが・・・笑



以下ネタバレ・・・・・

中盤までヨルゲンの秘密(死が近い・・・)は観るものに隠されているので、ヨルゲンの行動の真意が計り知れなく、
そこがミステリアスにもなっているわけです。
が・・映画を見慣れている人ならなんとなく察しがつくような流れ。
また、予告編ではあっさり「俺はもうすぐ○ぬんだ」みたいな言葉が
発せられているので、そこに驚きというものは正直感じないだろうと
自分なりに思っていました。(本当は知らないほうが当然よいのですが・・)
でも、驚きというものはなかったにしろ、やっぱり、この人は○ぬんだという事実が明確になってしまうと、せつない・・・・苦しい・・・・という・・そういう感情は沸きあがってきてしまうのですね。ヨルゲンの事実を突き止めた妻の気持ちがとってもよく
理解できました。



富も権力もあるヨルゲンは、ある種、それを利用して
自分の願いを叶えようとしておりましたね。
ヤコブをデンマークに留まらせる、、自分の家族を見守って欲しいという願いは、独善的すぎるきらいも感じます。ヤコブにはヤコブの人生が当然あるわけだしね・・・。
ただ、彼(ヨルゲン)の立場になってみれば、致し方ないのかもしれません。相手のことを考えている余裕などないだろうし、
何を優先するかといえば、自分の愛するもの・・・・なのでしょう。
ああいう手段でしか行動できないのは、ヨルゲンという人間性の
問題でしょう。それをとやかくはやっぱりいえませんが
自分ならそこまでしないだろうという気がします。


2人の男性に愛される奥さんは、やっぱり複雑な心境だったでしょうね。タイプの違う男性でしたものね。
20年前に別れた恋人=ヤコブ(マッツ・ミケルセンね♪)とは
すれ違いゆえの別れ(どちらも頑固で折れない性分って感じね)
のようで、けっして憎くて別れたという感じでもなかったかな・・。
愛しているけれど、生活を一緒にするには難しいって感じ。
まあ、よくあるパターンか・・。
人生を一緒に歩む決断するにはお互い若すぎたのかもしれないですよね
20年も経って、現れた彼が昔より、よりよくなっているのって
これは普通は奇跡かもしれないけど(見た目は変わるから・・・)
実際そうだったら、ちょっと揺れるかもしれない・・・ですね。
私は、このカップルのシーン中で、印象的だったのは
こう・・・手をすすす~~~~となでるシーンなのですよ。
確か、ヤコブがまだインドにいるときに回想シーンで、一度?数回か?
映りますよね。これってきっと恋人のことを思い出しているんだな・・・・って想像できるんですよ。
それから、ヤコブがデンマークにきて、彼女と対面して、
2人っきりで語らうシーンが用意されるでしょ。そのとき、彼女が
昔の思い出話をしながら、、彼の手をすすす~~~~となでるんですよね。同じように・・・。思わず、さすが、女性監督!!って思いましたね。いい表せない感情表現が出ているなって思いました。



で・・・娘アナね。もうあんな男に引かかって・・・笑・・・て思いましたよ。この女優さん、可愛らしい方でしたよね。
お母さんのほうも素敵だったけど・・・。
結婚式で、アナの養父=ヨルゲンへの思いをひしひしと感じたゆえ
実父判明後にあんなにもすぐさまコンタクトとったことに関して
意外だわ・・・なんて思いました。もうちょっと父に対して反発心が
湧いてくるのじゃないかな・・・って思ったんですよね。
でも、やっぱり血のつながりって、過去を帳消しにしてしまうほどの強い物があるのかもしれませんね・・。


そして、マッツ・ミケルセン演じるヤコブ。
過去は酒びたりで他にも女がいて、どうしようもない男のように語られていたけれど現代の姿を観る限りそう見えない・・・感じさせないものを持ち合わせて
いましたよね。逆に
信念の元、行動しているところが、凛々しくもあり好印象に
感じました。対するヨルゲンのほうが
どうしても(過酷な運命を抱えているとは思いながらも・・・)
合理主義的なところはあるかな・・・って思います。
もちろん、悪い人じゃあないとは思うけど・・
ヨルゲンって森の熊さん
みたいで包容力もあり家庭人としては素晴らしいのかもしれないけれど
(子煩悩だった・・・・♪)企業人としては容赦なく、利益にならないものはバシバシ切り捨てるところは多分
あるんじゃないかな・・・・。
少なくとも、ヤコブが携わっていた
インドの救援事業に関しては興味なさそうでしたし・・。
まあ・・・そういった対比する性格だから
一方が成功して一方は、成功しにくい人生になったのかもしれませんね。



ヤコブは結局、ああいう選択をしましたけれど、
どうなんでしょう・・・。
ヨルゲンの願いだったというだけでなく、
自分自身の今までを振り返って
家族の大切さを再認識したのかもしれませんね。
ヨルゲンの子の、ジャンバーのファスナーを直してあげるところが
ありましたよね。
あれって父親=ヨルゲンとまったく同じ行動。
ジワジワ~~ってきましたね。


でも、孤児院の子との血のつながらない親子関係という
選択も、捨てがたかったですよね・・・
彼が迷うのもわかります。可愛がっていたからね・・・。
あの孤児院の子が健気な分、
彼の今後も気になるところでした。






そんなこんなで・・・・色々考えた映画でした
(長いよ・・・・笑)
家族のいる幸せ・・・
相手を思いやる心・・・
かけがいのない人生だから
ヨルゲンのように「君がいて良かった」といえるような
人生を送りたいですね・・・


追伸・・・音楽が好みでした






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しあわせな孤独

レディースデイに、
「アフター・ウィディング」を観てきました・
時間が空いたので行っちゃいました・・有楽町まで・・・♪


「しあわせな孤独」同様
リアルな心理描写で、すっかり入り込んでしまいました。
深い映画で思うこと多かったです。

11月後半には「ある愛の風景」も公開されるとか。
こちらは「しあわせな孤独」のニコライ・リー・コスが出演
しています。お久しぶりです・・・笑
予告観た感じ、「ひまわり」みたいな展開ですね・・・。

楽しみです。いけるといいな~~


で・・・「アフター・ウェディング」ですが感想はのちほど。
(音楽も良かったのよ・・・)


とりあえず、
自分の記憶の整理のためにも
「しあわせな孤独」をUPしておきます。
(かなり前に観た感想ですけどね)





しあわせな孤独  (2002  デンマーク) 



監督  スザーン・ビール  
出  ニコライ・リー・コス(ヨアヒム) 
   ソニア・リクター(セシリ)
   マッツ・ミケルセン(ニルス)   
   パプリカ・スティーン(マリー)
   スティーネ(スティン・ヴジェ・レガード)
 
セシリとヨアヒムは結婚前の恋人同士。
ある日、セシリの運転で、ヨアヒムを外出先に送る途中、2人は事故に合ってしまう。加害者はマリーという主婦。
医者であるニルスと3人の子供がいる平凡な女性だった。
ヨアヒムは、この事故が原因で全身不随の体になってしまう。恋人セシリの愛も受け付けないほどに荒んだ心を持ってしまうヨアヒム。
一方にセシリはヨアヒムの拒絶された自分をどうしていいかわからず、何かとやさしくしてくれるマリーの夫ニルスを
精神的に頼るようになる。同情から始まった2人の関係はやがて、恋というカタチに発展していくのだが・・・。



感想   デンマークでヒットした作品。ドグマのルールに基づいて、撮影された映画です。
かなり重い、大人の恋愛映画。
これは若い人よりも、人生経験を積んでしまった年齢層の方が、心に響いてくる作品なのではないかなと思います。 
きれいごとだけでは恋愛はできないということを、身にしみて感じてしまいます。
この映画の中で起こりゆることに、共感をもてるかどうかが、評価の分かれ目ではないかなとも
思います。 実際に痛い恋の経験をした人なら、とくに思うこと多しではないかな。
この映画は、登場人物それぞれの気持ち、言い分が極め細やかに描かれている分、どれも、よくわかってしまって、観ていて
胸が痛むことがとても多かったです。そして色んなことを考えさせられました。
いわゆる不倫恋愛です。   ただ、この映画の場合、不倫相手の女性の恋人が事故で全身不随になっているという
衝撃的な出来事が背景にあります。単なる不倫では済まされないのですよ。
ヨアヒムとセシリの幸せいっぱいの、カップルは、交通事故によって運命が一変してしまいます。
車のドアを開けた瞬間、ヨアヒムが後方から来た、マリーの車に轢かれてしまうのです。これは避けられない事故とマリー側の家族は
マリーらを慰めます。う~ん、どうでしょ。確かに被害者側にも落ち度はありましたが、マリー側も娘と口論していた様子で、
不注意的な部分も大いにありそうです。
たとえ、避けられない事故と思っても、被害者が全身不随となってしまったいう事実は加害者にとっては
重いはず。マリー側が、のんきに食事をしている神経が私には理解できませんでした。恋人のセシリは可哀想ね・・・なんていっている
次元ではないと思います。
医師のニルスとセシリの恋。これは男性の弱い部分と女性の弱い部分がパズルのようにピッタリ一致した結果のような
展開ですよね。
ニルス・・・・何不自由なく幸せを絵に描いたよう家庭の中で生活している男性です。
でも友達の医師にふともらした言葉から察するには
夫婦関係があまりないよう。いわゆる、夫婦を男と女でみないようになっている関係ですよね。
愛しているけれど、情熱的な関係にはもうならない夫婦。これは現実過ぎて恐いです。大抵の夫婦はこういう形になるはずです。
だから、若くて魅力的な女性が、自分の傍に来て、自分しか頼る人がいないと泣き崩れた場合、心が揺れるのは当然といえば
当然なのでしょうね。 もちろん、それ以上踏み出すか、出さないかは本人の理性にかかっているわけですが、
ニルスの場合はバシバシ踏み込んでいって、ぬかるみにはまり込んだ状態にまでなってしまいますね。
家庭で良き夫と思われている人ほど、一旦、気持ちが燃えると、
一気に突っ走ってしまうというカタチは、ありえるかもな・・・・・。真面目な夫ほど気をつけた方がいいということでしょう。
私は女性ですから、こういった男性の意志の弱さを責めたいけれど、理屈では解決できないんだよって、言い返されたら
それ以上は言えないかもしれませんよね。恋って理屈ではないからね。

セシリ・・・・・彼女は一見、我侭かに見えます。でもどうでしょ。これも私が女性だからこそわかるのですが、
時々もう一人の別の自分が
存在するような気がするときってありませんか。  ヨアヒムを愛している自分もセシリの一部だし
ニルスに頼ってしまう自分もセシリの
一部。そうしなければ、自分が壊れてしまいそうな時期だったんでしょうね。   
自分勝手だといわれてもしょうがない・・・。自由の利かないヨアヒムに申し訳ないじゃあないかと責められてもしょうがない・・・
でもでも、それが、自分なんだからどうしようもない・・・。ずるいとわかっていても、頭で理解していても、感情は自然のものだから、
常識で簡単には片付けられないのかもしれないよね、私自身もかなり混乱しました。 
私だって、どんな行動をするか
わからないですからね。  不道徳なことも平気で行ってしまうかもしれないものね。そもそも恋を道徳だのっていう堅苦しい言葉で
言いくるめること自体、おかしいことかもしれないものね。  気持ちが苦しくて、たまらなくなっって、どうしようもないときに、
誰かを頼ってしまうのは、しかたがないことかもしれないよね。それを罪だって責めることは、客観的に観ていれば
できるかもしれないけれど、当事者になってしまえば、できないんじゃあないのかなって思います。
マリー・・・・う~ん、彼女ね、夫をセシリのところへ行かせるのは、彼女が罪の意識を感じているからなんですよね。
ただ、それが 自分たちの幸せを覆す結果になろうとは、想像もつかなかったことでしょう。親切心が、アダとなったんですよね。
皮肉ですよね。しかし、マリーは夫を失ったあと、非常に精神的に強いものを感じさせます。
ああいう風に、自分を裏切った夫を、時間が経ったとはいえ、すんなり許すって言うことは、なかなかできないことだと思います。
そこに、女性の芯の強さを見たような気がします。母親なんだよな・・・・。

最後にヨアヒム。実はこのヨアヒムに、一番泣かされました。彼の心の動きは、やはり一番観る人の気持をとらえるんではないかな。 恋愛できるうちはまだいいのです。彼の将来はどうなるのでしょう。
いつも相手の気持ちを疑っていなくてはいけない、恋愛になってしまうんじゃあないかな。
どこかで自分自身、相手に対して申し訳ないという、一歩ひいた気持ちになってしまうんじゃあないかな。そう思うと、
私もどうしていいかわからないくらい苦しい気持ちになります。  彼が一番苦しいことを、皆分かってあげなければいけないのに、
他の人たちは、自分たちもそれぞれ苦しいんだという様子をみせているでしょ。それが、反発を感じる部分でもあったり、
現実的過ぎてすごく理解できたりと、とてもとても複雑な心境になりました。

しあわせな孤独・・・この邦題はとてもいいです。気にいっています。孤独と幸せって、一瞬でどうにでもなることでしょ。
だからこそ、日々生きている中で、時々恐い気がするのです。よく幸せすぎて恐いといいますよね。
あれは本当かもしれませんね。   いつ、どん底に陥るかわからないんですからね。孤独を感じるのは、すでにしあわせを知っているから・・
う~ん、ある意味とっても厳しい言葉でもありますよね。



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