レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで(2008 アメリカ・イギリス)
REVOLUTIONARY ROAD
監督: サム・メンデス
製作: ボビー・コーエン
ジョン・N・ハート
サム・メンデス
スコット・ルーディン
製作総指揮: ヘンリー・ファーネイン
マリオン・ローゼンバーグ
デヴィッド・M・トンプソン
原作: リチャード・イェーツ
『家族の終わりに』(ヴィレッジブックス刊)
脚本: ジャスティン・ヘイス
撮影: ロジャー・ディーキンス
プロダクションデ
ザイン: クリスティ・ズィー
衣装デザイン: アルバート・ウォルスキー
編集: タリク・アンウォー
音楽: トーマス・ニューマン
音楽監修: ランドール・ポスター
出演: レオナルド・ディカプリオ ( フランク・ウィーラー)
ケイト・ウィンスレット (エイプリル・ウィーラー)
キャシー・ベイツ ( ヘレン・ギヴィングス夫人 )
マイケル・シャノン (ジョン・ギヴィングス)
キャスリン・ハーン (ミリー・キャンベル)
デヴィッド・ハーバー (シェップ・キャンベル)
ゾーイ・カザン (モーリーン・グラブ)
ディラン・ベイカー ジャック・オードウェイ
ジェイ・O・サンダース バート・ポラック
リチャード・イーストン ギヴィングス氏
マックス・ベイカー ヴィンス・ラスロップ
マックス・カセラ エド・スモール
ライアン・シンプキンス ジェニファー・ウィーラー
タイ・シンプキンス マイケル・ウィーラー
キース・レディン テッド・バンディ
原作はリチャード・イェーツの『家族の終わりに』。
1950年代のコネチカット州。
“レボリューショナリー・ロード”と名づけられた新興住宅街に
フランクとエイプリルのウィーラー夫妻は、二人のかわいい子供とともに
暮らしていた。
しかし、理想と現実は違っていた。
フランクは事務機会社に勤めるもセールスマンの仕事に嫌気が差しており、
エイプリルも女優志望の夢が実現しなかったことで、いらいらがつのっていた。
フランクの誕生日の夜、エイプリルは、家族一緒にパリで暮らそう・・と提案する。
感想 この映画の題名を初めて目にしたのは「リトル・チルドレン」を鑑賞したおりに
手に入れたパンフレットの中。
「リトル・チルドレン」のトッド・フィールド監督は、当初、このリチャード・イェーツが1961年に
発表した「Revolutionary Road」↑の映画化を考えていたそう。でも、映画化権が
獲得できず、類似性のある「Little Children」を映画することになったとか。
結局、↑の作品は、ケイトちゃんの旦那様、サム・メンデス監督が
映画化することになったわけです。
類似性といっていたとおり、両方観てみると同じような雰囲気。
こちらの方が、観た後、後味が悪かったかな・・・。
思っていた以上に、重めでした。
でも、面白く観ることができましたよ。
誰でも秘密がある・・・いう感じで。
結局、見た目では家庭の内情ってわからないものなんですよね。
幸せそうにみえても、うまくいっているかどうかなんて、本人たちしかわからない。
そこは現代でもいえるかな。
<「タイタニック」以来の再共演となるレオナルド・ディカプリオとケイト・ウィンスレット>
つけくわえて、キャシー・ベイツも出演しています。
あの頃皆、若かった~~笑。というわけで、ディカプリリ~~ン★、より大きくなって
帰ってきました・・・。演技もカラダも・・・です。
ラブシーンもありましたけれど、とにかく、言い争いが凄かったですね。
仲直りすると、異様にラブラブになるのに、けんかになるとトコトンまでいってしまう・・・
なんと、激しい夫婦!!ではないか・・と思いながらの鑑賞。
ケイトは、家庭的なことしていましたけれど、
男性的なパワーをもったキャラですよね。
こういう女性を、家に閉じ込めておくというのは
見るからに無理そう・・。
自分は人とは違う・・違った生き方をしたい・・現在の生活場所に
自分の居場所をみつけられない・・・
そういった夫婦(とくに妻の方が顕著・・)の物語。
舞台は、1950年代。人々が皆、郊外の芝生のある一戸建ての生活に
憧れ、移り住むものが続いていた・・・・そういう時代。
たぶん、結婚している人と、未婚の人では感想もまた違ってくるような話では
ありますね。
擦ったもんだしているときに、
じゃあ、さっさと別れちゃって、好きなことすればいいじゃん・・と思う人も
当然いるだろうしね。まあ、そういったら、全ての夫婦がすぐ離婚しちゃうわけで・・・笑
忍耐っていうものも必要じゃあないですか。
そして、これが大事なんだろうけれど、やっぱり、
根底に、2人とも愛し合っているというのがあったと思うんですよね。
少なくとも中盤までは。
それが、終盤になってくると雲行きが妖しくなって。
エイプリルがフランクに、「浮気したのを告白するのって、私に嫉妬してもらいたいから?」とか
「愛していないわ」とか、「会話せずに一緒に暮らしましょう・・」みたいなことを
言い出したじゃあないですか。
あれは、ひどい・・な・・・やっぱり。
フランク可哀想。
フランクはね、最後までエイプリル好き・・って思っていたと思うんですよ。
そもそも、エイプリルがね、
今のこの生活がイヤだ→だから、パリに行こう~~と言い出す。
そういう結論に行き着くということが、理解できなかったかな・・・・
あの郊外の生活がイヤだとなんで、パリ~~なんだろう・・・。
また、ディカプリオもディカプリオで、初めはその話に難色示していたのに
まんまと、言いくるめられちゃって・・・笑・・・その気になってしまうのは
はっきりいって、浅はかだと思ったかな。
夫としてはこの段階でビシ~~と決めて欲しかった。
エイプリルが働いて、彼がプーでいるって?
いや~~、映画に出てくるご近所さん
達じゃあないけれど、これは、いかにも、無謀な計画でしょう・・・と
思わずにはいられませんでしたよ。
別に、ヨーロッパ行ってもいいんですけれど、
もう少し、練りこんで計画立ててもいいんじゃないかな・・・と思わせるくらい
安易な決断に感じたの。
あの、精神病を患っている数学好きの彼は、さかんにその決心について
褒め称えていたけれど、そこまで、人の家庭に首を突っ込んで意見言うこともないのに
と思っていました。(精神患っているっていったけれど、別におかしいようには
感じなかったかな。イヤミないい方はしていたけれど・・。
むしろ、エイプリルの喜怒哀楽の激しさにこそ、異常さを感じましたけど・・笑
妊娠中でもあるからかな・・・・)
確かに、郊外の家で
ご近所付き合いも濃密。いちいち、家庭に入り込むような付き合い方は
私は好きじゃあないんだけれど、
こういう時代の、この手の住宅街だと普通のことなのかもね。よく描かれているよね。
でも2人ともとくに、付き合いが苦痛だとは言っていなかったよね。
エイプリルはね、
若い頃、どの程度の女優の実力があったのかは知らないけれど、
それが今も(結婚してからも)通用すると思っているのは、思いあがりなんじゃあないかな・・
プロはもっとすごいと思うし。
自分は人とは違う・・特別だという意識が異常に強すぎ・・・
なかなかうまくはいかないと思うのよね・・。
だって、結局多くの人は普通の人だと思うのよね。
エイプリルの妊娠。
そしてフランクの昇進。
妊娠ってきいて、また~~~~って呆れちゃっいましたよ。
だからあんな台所だっけ?どこだっけ?すぐさま、しちゃあ・・・ダメだよ・・・笑
計画性がなさすぎ・・・
普通なら、こういった夫婦の価値観のズレがあっても、
両方で歩み寄って、場合によってはどちらかが折れるってことをするんだろうけれど。
いや・・・夫のほうは努力していましたよね。
揉め事のあるたびに、夫婦関係修復しよう頑張っていたよ・・・
でも、妻のエイプリルがいけない・・・・
同姓だけれど、これじゃあ・・・味方にはなれないよね・・。
また、女性って親になると変わるっていうじゃないですか?
母性本能が働いて。
子の幸せを第一に考えて、生活しようとしていくのにそれがなかったのが
不思議だったわ。
子は関係なく、自分の人生だけを考えるっていうのは
自分勝手でもあると思うし。
別に自分の人生を子のために犠牲にしろというわけじゃあないのよ。
もうちょっと、状況整えて、うまく工夫していけばいいのにな・・・と
思ったのよ。
最後にエイプリルはああいう決断をしましたけれど、
あれはフランクにしてみれば、痛いね・・・
以下ネタバレ。
自分でああいう行為をするわけ?
最初にあの道具みたとき(ディカプリオがタオル入れから見つけ出してきた)
何に使うんだろうと思ったわ。ああいう道具なのね。
何も、あんな手段とらなくてもいいのに。
観ていて非常に不愉快。
この映画観ながら
「めぐりあう時間たち」のジュリアン・ムーアを思いだしました。
あちらは、妊娠中だったけれど、出産まで待って、家を出て行ったよね。
そういう決断だってあり?じゃない・・彼女の閉塞感には共感しめしたんだけれど
こちらのエイプリルには賛同できなかったです。
やっぱり、エイプリルは尋常じゃあなかったのではないかな。
あれだと、フランクも子供達もその後トラウマになりそう。
あと、この映画さかんにタバコを吸っていたよね。
男も女も。
時代的なものなの?すごくカラダに悪そう・・
また、悲劇の手前の朝食シーン。
恐いね~~。奥さんが急に優しくなったら要注意かも・・・笑
最後のオチは、ナイスでしたよね。
おじさんの補聴器。
結局、こういうご近所さんいるんだよね・・・って思ちゃいました★
タイタニックのビデオこのあと見よう~~~笑