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譜めくりの女(2006)

譜めくりの女 (2006 フランス)


LA TOURNEUSE DE PAGES

監督: ドゥニ・デルクール
製作: ミシェル・サン=ジャン
製作総指揮: トム・デルクール
脚本: ドゥニ・デルクール
ジャック・ソティ
撮影: ジェローム・ペルブラン
衣装: アントワーヌ・プラトー
編集: フランソワ・ジェディジエ
音楽: ジェローム・ルモニエ
出演: カトリーヌ・フロ アリアーヌ・フシェクール
デボラ・フランソワ メラニー・プルヴォスト
パスカル・グレゴリー ジャン・フシェクール
グザヴィエ・ドゥ・ギュボン ローラン
クロティルド・モレ ヴィルジニー
クリスティーヌ・シティ プルヴォスト夫人
ジャック・ボナフェ プルヴォスト氏
マルティーヌ・シュヴァリエ

少女メラニーの夢はピアニストになること。大会予選の日、
無神経な審査員アリアーヌの態度に心を乱され、散々な結果に。
これによって夢を諦めたメラニー。
十数年後、彼女は、アリアーヌとの再会を果たすのだが・・
2年前に交通事故の被害に遭い心に傷を負ったアリアーヌは、
演奏に対する恐怖心を感じていた。
やがてメラニーはそんなアリアーヌのピアノの手伝いをすることになり。


感想   85分の短めサイズ。
でも緊張感あふれた展開で(片時も目が離せない)
とっても面白く観ました。
ピアノを題材にした心理ドラマって初めてかも。

以下ネタバレ。


面白かったのですが、個人的に疑問に感じるところ少々。


まず、メラニーは↑のことだけで復讐をしたの?
そうあらすじに書いてあるのだからそうなんだろうけれど、
その程度でと思ってしまうのは一般人だからか・・笑
この予選にクリアーしなければピアニストを諦めるってそこまで悲壮感あったっけ?
そういえば、家族でこれに失敗してもピアノはまた続けていいよ・・・って
話をしていたような気がしたけれど(だいぶ前に観てうる覚え)
ピアニストにはなるならない・・・とは別問題ということか。

この↑のピアニストに、なんらかの原因で指つぶされたとか、
もっとガツンとしたことをされたのならば
あなたの気持ちもわかるよ・・(復讐する気持ちも理解できるよ)
ってことになるけれど、これだけだと、単なる被害妄想でしかないよね。
あ・・・
それがきっと狙いなんだね。

そう考えると余計恐いよね・・・


じゃあ、あの交通事故も彼女の仕業?
それは考えすぎか。
もしそうだとしたら、ひとおもいにやらなくてじわじわやるタイプなのね。
恐い。。

ただ、あのピアニストの家庭に侵入したのは偶然からだよね。
譜めくりの仕事もたまたま・・
ということは計画的な犯行はしていないわけだよね。
偶然でもそういうチャンスが巡ってくるなんて
なんて運がいい女なんだろう・・

恐い。


さらにここが一番の疑問。
彼女はアリアーヌが、その・・・・
自分に好意をもってくれるという確信はあったのかな。
成り行きかな。
そもそも、アリアーヌにその気がある(そういうタイプ)人でないと
この作戦は失敗に終るんじゃない?
譜めくりとして頼るというのが、それ以上の関係を欲するということになるというのは
アリアーヌが、そういうタイプの女性じゃないと、無理でしょ。
だったら、コンテストの時から
選ぶ時は自分の好きなような子を選択していたんじゃないのかなと
深読みをしたりして。


復讐をしたメラニーは達成感はあったのかしら。まだまだという感じなのか。
一方被害にあったアリアーヌは何が何だか分からない状態だったのよね。
原因というか、どういことで恨んでいるのか
メラニーは口に出さなかったものね。


息子もあの楽団の怪我した人も
巻き添え食ってかわいそうです。


フランス映画らしく、どう出るかわからない雰囲気が魅力でした。


美人には気をつけよう・・
ひ7めくり
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シークレット・サンシャイン(2007)

シークレット・サンシャイン(2007)

SECRET SUNSHINE
密陽


監督: イ・チャンドン
製作: イ・チャンドン
原作: イ・チョンジュン
脚本: イ・チャンドン
撮影: チョ・ヨンギュ
音楽: クリスチャン・バッソ
出演: チョン・ドヨン イ・シネ
ソン・ガンホ キム・ジョンチャン
チョ・ヨンジン パク・ドソプ
キム・ヨンジェ イ・ミンギ
ソン・ジョンヨプ ジュン
ソン・ミリム チョンア
キム・ミヒャン キム執事
イ・ユンヒ カン長老
キム・ジョンス シン社長
キム・ミギョン 洋品店の女主人

シングルマザーのシネ。
夫を亡くし、息子ジュンと2人で、夫の故郷・密陽(ミリャン)に引っ越してきた。
そんな彼女に地元の小さな自動車修理工場の社長ジョンチャンは、
何かと世話をやく。
ある日、息子のジュンが誘拐される。
身代金として渡したものの、結局ジュンは遺体となって発見。
絶望の末に、薬局の女主人に勧められたキリスト教への入信を決断するシネだが…。




感想  ず~と観たかった一本でした。
主役のチョン・ドヨンがカンヌ国際映画祭主演女優賞に輝いた作品・・・・
そのことだけ予備知識としてもっていたので
まずは確認してみようという、そんな程度の気持ちでした。
でも・・・予想以上に重たいテーマで、結構、悶々としてしまったかな。
いや・・・だからといって後味悪かったというわけではなく、
むしろ希望に満ちた感じでの締めくくりで
救いは感じられたのですがやっぱり、考えてみたくなる要素いっぱい。

宗教が絡んだ物語というのは興味があるところで
映画でも本でも色々読んだり観たりしたこともあるのですが
今までにない切り口で(面会場面から・・・の展開)
そうくるのか・・・・・と思わず、驚き。

「汝の敵を愛せ」という言葉を、クリアーするのは
かなり難しいことですよね。
私は特定の宗教を持たないから、余計そう感じるのかもしれないけれど。
あの時、あの場面で
ソン・ガンホ 扮する社長さんは
まっさきにこういっていましたよね。

「シネさん、聖人じゃあないのだからなにもそこまで・・・」って。
私もそうだよな・・・って感じていました。
絶対感情的に無理でしょ・・・って。
宗教関係者がみな集まって、行って来いよ~、頑張れ~~みたいな
励ましも、やっぱりそれが大きなハードルであるって
わかっていたからなんでしょうね。

信仰にのめり込んで、過信があったんじゃあないのかな。
そもそもシネって女性って自分が思い込んだら絶対間違いないみたいな
頑なところありましたものね。
夫はとうに自分たちから気持が離れていたみたいなのに、
いや・・彼は私たちを愛していたみたいに言い切るところあったし・・
彼女、加害者と会ったとき、
冷静に言葉を交わしていたのよね。
きっと、信仰を得て生まれ変わったのだから彼を受け入れられると途中までは
自信もあったはずだわ。
一見、成功したかに見えた面会。
でもシネはある事実をしってしまった・・・・
<自分が許す前に神が加害者を許していたということ>
なぜ神は自分の苦しみを理解してくれなかったのか。私が苦しんでいた時に
彼はとっくに神に許され、心穏やかに過ごしていた・・・
それがたまらなく許せなかったということなんですよね。神によってすでに許されてしまった人を
どうして私が許すことができるのか。
そこで、こんどは別の苦しみが出てきた・・・・
加害者への憎しみ以上に苦しい、神への不信感。
信じていたものに裏切られたという思い・・


神というものに対してここまで踏み込んでしまうのって、ともすれば
危険を伴うことかな・・・って思いました。
今までにない・・といったのはそのこと。
やっぱり、信仰をもっている人にとっては、こういう部分には
感じるものあったんじゃあないのかな。感想知りたい気分。
もちろん、そのこと自体(宗教云々)が、この映画の言わんとすることではないと思うけれど。

この映画って、シネばかりが目立つように感じますけれど
実はソン・ガンホの存在が重要なんですよね。
シネを支える人物として描かれている彼は、映画自体も陰で支えているようでした。
だってあのままシネが突っ走るままだったら、
それこそ、見ていて痛々しいだけで終わってしまうもの。


実際、ソン・ガンボが何か特別なことをしたというわけではなく。
彼女がどんな苦しいときでも、けっして見放さなかったということのみ。
こちらから見ているとこんなにわかりやすいアプローチをする彼が
ときに滑稽でときにもの物哀しくもあったわけだけれど、
一人の人を思う気持は本物であると、終始感じていたわ。
シネの弟に、「あなたは姉のタイプではない」とさりげなく厳しいことを
言われてもめげずに、つくしていた彼。
そもそも、相手の言葉に気づ付くような繊細な人間ではなかったけれど・・笑
だからこそ、最後まで彼女に付き添っていられたんだよね。
あんな過酷な状況になり、心を病んでいくすさまじい彼女を傍でみていたら
普通だったら、俺無理かも・・・って尻ごみしてしまうのに・・・。
いいよね・・・・彼。
シネが彼に惹かれるかどうかは、答えとして描かれてなかったけれど、
私としては願わくば・・・という思いはやっぱりあるかな・・・

でも恋愛関係以上に心地よい関係というのもあるかもしれないよね。
表題がそのまま、ソン・ガンホの存在につながっているというのも
なかなか深いわ・・。


<最初、「目に見えるものを信じ、目に見えないもには信じない。」そう言い切っていたシネ。
薬局のおばさんに、すべての日差しの中に神が存在すると諭されても
その意味が理解できずに、否定してきた彼女。
でも、自分が不幸に陥り神の愛を知り
その日差しの意味を理解し始める。神に愛されているという幸せを感じ始める>

私もね、↑の心境はよくわかるわ・・って思ったの。
だれでも、関心がなければ、神様がどうのこうの・・・と言われても、
すぐに入っていけないと思うのよね。
でも、なにかすがりたいものを求めていたり、自分が生きるうえで迷っていたりした場合は
その答えを見つけるためにも、そういう道(宗教に)入っていくのはありかもしれないって。
だからシネの行動の変化は納得できたの。
ただ、このとき感じたのは
あちらの国では宗教というと、祈ったり歌ったり、結構オーバーアクション的な行動を
するってこと。やはり私としてはちょっと異質な感じにも映ったかな。
あれが普通なのかな。私はよくわからないけれど、ああいう感じだとどうも
引いてしまうところある・・・・・・・。日本だとまた違うような気がするけれど・・。

何かにすがりたいとき、すがることで自分が救われるのなら
たとえそれが、目に見えないものであっても、いいと思う・・・・
自分自身が楽になるなら・・
否定はしないかな。
でも、目に見えないものばかり追いかけてはいけないときもあるんじゃあないのかな・・。
現実をみ、そばにいる人間自体をもっとみつめることも必要なんじゃあないのかな。
だって生きていくのに、人とのかかわりは不可欠なんだから。


<彼女はやがて信じてきたものに
失望を感じ、矛盾を感じ、失意の底に陥る。
その日差しに挑発的な態度を示し自分自身を
見失って・・・・>


目に見えないものを信じたことで
身近にいるものの存在価値に気付かされたのだ・・・・・そう考えたと
したら、彼女が信仰に携わったことは価値があることだと思うけれど。


人生を考えていく上で
またひとつ勉強したかな・・・っていう気分です。





miryan.jpg

切羽へ   著  井上荒野

切羽へ   著  井上荒野


直木賞受賞作。

セイの勤める学校へ男性教師が赴任してきた。
夫がいるセイの心が微妙に変化していく・・・



感想   面白かったです。直木賞という言葉で手をとった作品。
恥ずかしながら、作者も今まで知らなかった方でしたけれど、
とっても面白く読むむことができました。

本を読み終ったあとに
この作品が書かれた背景や作者の経歴を調べ、
なるほど・・・・と思い当たる部分を多く感じました。

そしてもう一度読み返したりして・・・・・・笑
文章に隠された、深い思いをもう一度確認したいという思いに駆られるのですよね。

意味深な部分もあるのでどう推測していくかが読者の読みにかかっているかな・・・って思います。
想像力もかきたてられます。

主人公のセイの心情が中心ですので、女性としては共感できる部分も多くあります。
何故惹かれるのかは別にしても(そこは主人公にしかわからない部分だけど)
心のざわめきの過程が
非常に綿密だな・・・って思うのです。



・・・このお話、2人の間(セイと、東京から来た石和との間)には
性的な行為は何も起こらないのですよね。
抱擁もキスもなし。
唯一、・・・保健室に足の怪我で石和がやってきて、その処理をするシーンでは
触れていましたが。
そのときの会話が月江(同じ島に住む女性)と寝たかどうか・・・です。
ここ、会話の内容だけ読んでいるとなんていうことはないのですけれど、
お互いの心にはもっと複雑な思いが湧いているのかな・・・と想像できるような
気がしてとっても印象的なシーンでした。

こんな風に表面的に何も起こらない小説ってもしかしたら初めてかも。
でも、行為がないにもかかわらず、
文章表現はとても艶かしいです。

「そんなとき私は、自分が卵の黄身になったような気持ちがした。
たとえばマヨネーズを作るとき、白身を分かつために、殻と殻との間で注意深く揺すられる卵の黄身」(3ページ)
↑の表現がすごく印象的。女性的だなって感じました。

<舞台は、父で作家の井上光晴が故郷と語った長崎県の炭鉱の島・崎戸>・・・読売記事より

本文には舞台になる島の名前、場所ははっきり
書かれていないのですが、↑のような設定のようです。
だからキリストの像なのですね。方言もその土地を象徴しているのでしょう。


2008年の読売の著者のインタビューから・・・・・
<結婚したばかりのころ。最愛の男性と暮らす幸福感と安心感の中で、「いつかこんなに好きな夫を愛せなくなる日がくるかもしれない。ふとそう思ってこわくなった」。その思いが作品の根底にあるという。>

↑これを読んだ時、結婚したてですぐに思ってしまうなんて・・・と驚き。
でもたしかに、一生同じ強さで愛し続ける関係というのは自分だとしても
無理。ただ愛せなくなるとは思ってはいないな・・。そこに別の愛が生まれると常々思っていますけど。
そりゃ、出会ったときと同じ情熱でというのはちょっとね。
おそらく多くの人はもっと落ちついた愛着のようなものを夫婦間で作り上げて
いくのではないかな。

最愛の夫がいるのに
別の人に惹かれてしまうということ。
夫が嫌いなわけじゃあなく、その愛情とは別の所で
まったく別の感情が生まれてしまうということ。
・・・・・そういう精神的な不倫とでもいいましょうか。
やっぱり面白いです・・・・笑


対照的に出てくる月江さんは、肉欲バリバリで思ったことはすべて行動に
移し、また発言もする・・・。
だからといって、気が多いわけでもなく、「本土さん」を一途に愛しているわけです。
自分に嘘偽りのない生き方の月江さんは
魅力的でさえ感じます。


小説では、主人公セイが石和に惹かれる
これ!!!といった、きかっけも、理由付けもありません.
正直、読んでいる限り、夫は素敵な男性と思われ(いつも妻を気遣い、愛し、大切にしていてくれる様が読み取れる)
るのに、何故っていう疑問さえ持ってしまいます。
でも、人が人に惹かれるのに
やっぱり理由なんかない・・・・というのを示したかったからこそ、こういう設定なのかな
と・

2008年の読売の著者のインタビューから・・・
<石和の人物像も、小説誌連載時から大きく書き換えた。「連載中は、セイが好きになる理由が必要だ思ってたからもっといいやつだった。でも、理由がなくても人は人を好きになる。好きになるってそういうことだと思って……」>

↑ああ・・やっぱり、そうなんだ。
確信犯的に設定していたんですね。

連載中の部分も読みたかった気がするけれど・・・。
逆に石和のほうからも、自分を好きだという光線を発していたのかもね。
それを察したからこそ、惹かれたということもあるし・・



トンネルを掘っていくいちばん先を、切羽と言うとよ。
トンネルが繋がってしまえば、切羽はなくなってしまうとばってん、
掘り続けている間は、いつも、いちばん先が、切羽」 (195ページ)


↑これで、題名の意味がわかり、ハッとしました。
それまでは、どういう意味かわからなかったから。
意味も深く、素敵な題名ですよね。


「あの人の奥さんのことを化け物みたいって思っていたけど。
あなたも妖怪ね。妻って人種はきっとみんな妖怪なのね。遠慮してよかったわ」
(198ページ)

妻は恐いというのは実感としてわかるかも。


夫も月江もあのおばあさんも、
セイの気持ちはわかっていたということなんですよね。
特に夫・・・・
すごく深い愛情じゃない?
感情にさまよう妻を、攻め立てることもせず
静かに待っていたということでしょ。とはいうものの出張もなにげに早く帰ってきたし。
夫は夫で色々思うこともあったんじゃないのかな。
そこら辺は推測するしかないけどね。


最後のシーン・・・印象的でした。
あの、石和さんが残した木切れのクルス。
そしてセイのお母さんがお父さんのプレゼントしたのはマリア像。
その対比もなかなか・・・

う~~ん、映画的なお話ですね。


setuha.jpg


のろのろひつじとせかせかひつじ

のろのろひつじとせかせかひつじ    著  蜂飼耳

みはらしのよい丘に
となりどうしでくらしているひつじ。

のろのろひつじは、その名のとおり、いつでものろのろ
せかせかひつじも、その名のとおり、いつでもせかせか。

でもふたりはともだち。

お互いがお互いの違いを認め合い
そして、良さも知り尽くしている。

相手の気持ちになって考えることができる二人。

みんな違って、みんないい・・・という有名な言葉もあるけれど、
各々の個性を
欠点と思うか良さと思うかで
付き合い方も全然違ってきますよね。


そんな素敵な二匹のひつじさんたちが
いっしょにあそんだり、おしゃべりしたり、
とおくへでかけたり。

のんびりとして気持ちよいお話数々。

そして最後はちっぴり寂しい思いにもなるけれど、
でも友だちは永遠だから。

「せかせかひつじ」と
「のろのろひつじ」
自分はどっちかな・・・と考えながら読んでも楽しいです。


子供向けですが大人も充分満足できる物語。
癒されます。

蜂飼耳さんは詩人さんです。
エッセイスト、小説家、絵本と色々出していらっしゃいますよね。

機会があれば他の作品もまた読んで見たいな・・。



収録作品
○軽くなる日
○箱のなかみ
○葉っぱ
○王さまの町
○青いマフラー
○いとこ


軽くなる日と青いマフラーが好きでした。

こんな友だち欲しいですよね。

のろのろひつじ

季節風*秋*少しだけ欠けた月      著  重松清

少しだけ欠けた月    著   重松  清


・・・収録作品・・・・


サンマの煙
風速四十米
ヨコヅナ大ちゃん
少しだけ欠けた月
キンモクセイ
よーい、どん!
ウイニングボール
おばあちゃんのギンナン
秘密基地に午後七時
水飲み鳥、はばたく。
田中さんの休日


感想   季節は秋。秋の情景を背景に
様々な物語が展開されますが
どれも重松さんらしい作品で、心にグッと染みこみます。



作品の多くに登場するのが、中年の働くサラリーマン。
会社での立場、家庭での位置、そして親の介護など
直面する現状に悩む姿が描かれております。

「風速四十米」
「キンモクセイ」
「よーい、どん!」
「秘密基地に午後七時」
「水飲み鳥、はばたく。」
「田中さんの休日」


なんだか、物悲しくなってしまうかな。
男性ではないけれど、世代的に共感できる部分も多かったから。



逆に

「サンマの煙」
「ヨコヅナ大ちゃん」
「少しだけ欠けた月」

あたりの作品は子どもが主人公になっているので
(サンマの煙は・・親の回想もあり)
子供心の微妙さを感じ取ることができ、子どもの読者も楽しめるかも(といっても
苦い話も・・・)


「ウイニングボール」は
子どもと青年の交流が胸をうちますね。
最後の子どものその後がはっきりしないところがせつない・・

「 おばあちゃんのギンナン」も
勝気なおばあちゃんのギンナン収穫の姿が目に映るよう・・・


この本は、春・夏~と他にも
シリーズがあるようなのでまた読みたいです。


少しだけ

おお~~~~

録画してあった
「アヒルと鴨のコインロッカー」。

今日観ていたら、途中でプッツン。別の番組が・・・。
オオ~~~~誰かが途中で違う番組を重ねたんだ!!!

え~~~~ん

後半の、これから真相に・・・というところだったのに。
河崎が誰でブータン人が誰かってわかってこれからだ・・・・っていうところなのに。



これじゃあ、気持ちが納まらないよ。

どうなるのか・・・知りたかったのに・・・


グスン。


怒ちゃあ、いけないよね。
しょうがない・


でもくやしい~~~

エレジー

エレジー (2008 アメリカ)

ELEGY

監督: イザベル・コイシェ
製作: トム・ローゼンバーグ
ゲイリー・ルチェッシ
アンドレ・ラマル
製作総指揮: エリック・リード
原作: フィリップ・ロス
『ダイング・アニマル』(集英社刊)
脚本: ニコラス・メイヤー
撮影: ジャン=クロード・ラリュー
プロダクションデ
ザイン: クロード・パレ
衣装デザイン: カチア・スタノ
編集: エイミー・ダドルストン
出演: ペネロペ・クルス コンスエラ・カスティーリョ
ベン・キングズレー デヴィッド・ケペシュ
パトリシア・クラークソン キャロライン
デニス・ホッパー ジョージ・オハーン
ピーター・サースガード ドクター・ケニー・ケペシュ
デボラ・ハリー エイミー・オハーン
ソニヤ・ベネット
ミシェル・ハリソン
チェラー・ホースダル


初老の大学教授デヴィッド・ケペシュ。
彼は結婚という形式に縛られることなく、自由に恋愛を楽しんできた。
ある時、彼は30歳も年の離れた学生コンスエラ・カスティーリョの
美しさに目を奪われる。
彼女の体の美しさはまさに美術品級であった。
虜になるケペシュ。
やがて彼の嫉妬心が二人の関係を壊してしまう・・・



感想   原作はフィリップ・ロスの『ダイング・アニマル』。
ロスは前作の「ヒューマン・ステイン」も映画化されています。邦題は「白いカラス」。
ニコール・キッドマン・アンソニー・ホプキンス主演での映画化です。
こちらも、映画館で観ておりますが、後味はあまりよろしくないお話。
アンソニー・ホプキンスとニコールのラブシーンというのはあとにも先にもこれしかないので
話題性はあると思いますけれど・・・。

本題へ。


映画を観たあとに原作を読みました。
ダイングアニマル

↑シックな装飾の本ですが、よく観ると女性の裸体ですね。お尻・・・★

年齢差のある男女の恋愛というとロマンチックな雰囲気の映画を想像しますが
このお話はそれだけでは留まらない、人間の、男女の本質に迫っていくような
結構シビアな内容だと思いました。


例えば、同じ設定の
リチャード・ギア主演の「オータム・イン・ニューヨーク 」のようなものとはまったく違うと
考えてもらえばいいかな・・・・・・。(女好きの年上男→年若い女性→愛し合う→お互いの結びつきの強さを知り→でも若い娘は病魔に侵されている→真実の愛に目覚める主人公・・・といったような
内容で、流れとしては同じなんだけどね)

むしろ、「エレジー」と似たような映画ということで一つあげれば
「ヴィーナス」ですね。あちらの方は主人公の死期が迫ってきており
物語としては哀愁たっぷりでした。(←結構好きだった映画★)


「エレジー」・・・この映画の主題は「年齢と性」とでもいいましょうか。
(原作本の方がよりその傾向が強い)
年齢的に死も近い、初老の男性が
その年でも若い女性に熱を上げ、嫉妬心と自分の老いの存在に苦しめられ
どうすることも出来ない、苛立ちのようなものを感じとることが
できます。

邦題は「エレジー」ですが
原題は『ダイング・アニマル』。
原作本でも説明がありますが、
これは、W・B・イェイツの詩の一文から取りあげています。

「わが情念を焼きつくし給え、欲情に病む情念、死を背負う獣性(ダイング・アニマル)に
金縛りになった情念は、身のほどをわきまえぬ」(鈴木弘訳、『イェイツ全詩集』[北星堂出版]
所収「ビザンティウムに船出して」より)。

激しい性欲としにゆく運命を抱えている獣としての人間。そんな人間の
姿がこの小説の中で赤裸々に描かれているのだ。(原作本、訳者あとがきより)


すごいです・・・・・♪
女性の性に対する思いと男性のそれとは
やはり決定的に違う何かがあるんでしょうね。


原作のセックス描写はとっても、具体的なのですが、
あまりにも露骨過ぎて逆に、医学書を読んでいるかのようです・・・笑
映画はその部分を強調することなく
とっても綺麗に描かれているな・・・・と思いました。
女性でも不快感なく鑑賞できる・・・・感じ。これは女性監督だからなのかな・・・
あまり、生々しいものは観たくなかったので・・笑、バックに流れるピアノの音色と相まって
素敵なシーンとなっておりました。


原作は
主人公のデイヴィッド・ケペシュが、8年前の恋愛を(語っている現在、70歳ということ)
第三者=聞き手に語りかけるという手法で、お話が進んでいきます。
彼がどういう過去をたどってきたか。
彼の恋愛観、結婚観、女性観、セックスへの関心。
息子との関係、親友との関係、セックスフレンドの女性との関係、エトセトラ。
淡々とした口調で、アメリカの歴史や、音楽、絵画への深い造詣も含めて
語っていきます。この聞き手は男性という設定みたいですね。
ときどき、「どうだ・・君は」的な問いかけも入ります。


映画は、主人公の脇を固めるキャラにもうちょっと厚みを加えて
物語として面白く作ってあるな・・・という気がしました。
コンスエラ・カスティーリョ と別れて
8年という年月ではないのですが、
映画では再会までの期間がもっと短め・・・
主人公が回想をしながら話を進めていくところは一緒です。

原作本では主人公はかなりのエロ爺さん・・・笑・・・・・として書かれていますが
(女性的な見方からすれば、そうとらえられてもしかたがないかな・・)
映画でのベン・キングズレー 扮するデヴィッド・ケペシュでは
その過去の女性遍歴が描写されない分、少しは主人公に歩み寄れる感じ。
まあ、そうはいっても、本よりはまだまし・・・・という程度で
女性から見るとエロ爺さんには違いないですし、女性に対する見方についても
どうよ・・・・と物申したくなることは多いです。見た目重視も多いにあるから。
セックスフレンドとの割り切った関係もあまり好きではありませんでしたし
何より、置き忘れたタンポンについて(これはコンスエラの忘れ物←きちんとしようよ~~笑)
見えすぎた嘘をつく下りが、やはり男として魅力薄になりますね・・・
これも含めて
男って言うものはしょうがないんだよ・・・こんなもんなんだよ・・・・と
公表しているような感じでもあります。



彼は女性を完璧な美ととらえます。
女性=セックスの対象のような・・・
しかし、今まで、何人の女性と関係を結んでも感じることがなかった
嫉妬という深い感情がコンスエラとの出会いをきかっけに
彼を縛り付けてしょうがありません。
妄想さえ湧いてきて息苦しいのです。

それは自分の老いから来る感情であるのか、コンスエラの
体への執着からなのか・・・
それともこれを真実の愛と呼ぶのか。

ラストの彼の態度も含めて
これを真実の愛ととらえるのかどうかは正直わからないな・・・・。
そもそも、愛の定義ってよくわからないことだけどね。

少なくともああいう状況(再会した彼女は病に侵され、死期が近い&
美の象徴とされていたあの乳房もとられてしまう・・・)
にあって、彼女を振り切ってしまうという選択肢は人間として
ありえないと思いますね。かといって同情とかそういう感情で彼女と接触を
もったとは思えませんし。
やはり、欲望も嫉妬も通り越した果ての
彼女への思いというのがきっと湧いてきたと解釈するのが一番ふさわしいのかな
(それを愛というのなら、そうなんでしょう・・・・・・・)


同じ土俵(つまり年齢差を気にしていた彼だが、彼女が病に倒れたことによって
同じ立場となっているから)におかれたことによって
今まで見えてこなかったものがみえてきたのかな・・・

本はまったく、女性側からの視点というものが
なかったのですが、映画では、
多少、コンスエラの本音が見え隠れします。
しかし、それでも明確ではないので
推測するのみ。
こう考えました★
自分の体を愛してくれた男。
たしかに、若い男性が当然周りに沢山いる中で、
自分より30も離れた年上の男性に走っていくという心理は
体の魅力・・・だけではないと思えます。女性としての立場でいわせてもらえば
やはり、彼に、異性としての感情を大きく募らせていたんだろうな・・・って。
(さすがに私は年齢差30は無理かも・・・。)

彼が、自分をどう愛しているのか、(体の魅力&容姿の魅力)にこだわっているのを
承知の上で、いつかそれ以上のものを自分に求めてくれるのではないかと
思っていたに違いないと思うのです。彼女は一歩未来に進みたかった・・・・
そういうせつない思いは映画では感じとることができました。
しかし、本ではなかったかな・・・・。彼女の思いはシャットアウト状態でした。


映画では、すれ違う男女の思いを
入れることで観る人の感情を豊かにしてくれたと思います。


彼女との再会のきっかけが、病ということで
真実の愛に目覚めるといった流れとしては
ちょっと、安易かなと思えるところもあります。
でも原作どおりなのだからしょうがないかな。

原作ではあまりラブロマンス的な要素は感じなかったのですが
映画は充分に大人の恋愛を感じさせかつ、
綺麗に(ここがポイント)
まとめているな・・・という印象でした。

原作よりは映画のほうが好きでした★



映画にも本にも女性の体の一部として、「乳房」が出てきますが
これが非常に意味合いが強いです。
ペネロペ・クルスが大胆にもバッチシみせますが、本当に綺麗です。
まさに絵画に出てくる美女のよう。
素晴らしいな・・・
あれじゃあ・体に惹かれるというのも無理はないかと。
もちろん、たたずまいも魅力の加わっていたとは思いますけれど
まずは体つきで惹かれたのでしょう。


映画に登場する親友の詩人、ジョージの、数々の助言には
思わず頷いてしまうことも多かったです。
迷うよね・・・・主人公。
このジョージにかかわるお話も涙をさそうんですよね。
観てのお楽しみ。



さて最後に原作本から一文引用。

「最初の授業に来ると私はすぐにどんな女性と寝るのかわかる」  (4ページ)

↑自信家デヴィッド・ケペシュ はこういうこというんですよ。
凄いですよね・・・・・笑
erei-.jpg


幸せのちから

幸せのちから   (アメリカ)

THE PURSUIT OF HAPPYNESS

監督: ガブリエレ・ムッチーノ
製作: トッド・ブラック
ジェイソン・ブルメンタル
スティーヴ・ティッシュ
ジェームズ・ラシター
ウィル・スミス
製作総指揮: ルイス・デスポジート
マーク・クレイマン
デヴィッド・アルパー
テディ・ジー
脚本: スティーヴン・コンラッド
撮影: フェドン・パパマイケル
プロダクションデ
ザイン: J・マイケル・リーヴァ
衣装デザイン: シャレン・デイヴィス
編集: ヒューズ・ウィンボーン
音楽: アンドレア・グエラ
出演: ウィル・スミス クリス・ガードナー
ジェイデン・クリストファー・サイア・
スミス クリストファー
タンディ・ニュートン リンダ
ブライアン・ホウ トゥイッスル
ジェームズ・カレン
カート・フラー
ダン・カステラネタ
タカヨ・フィッシャー
ケヴィン・ウェスト
ジョージ・K・チェン

1981年、サンフランシスコ。クリス・ガードナーは高級医療機器のセールスマンで
5歳になる1人息子クリストファーと、妻、3人で暮らしいていたが
生活は苦しかった。
ついに妻には出ていかれ、
家賃滞納で自宅からも立ち退き。証券会社の研修生として雇われるがその間は無給。
やがてホームレス状態になってしまうのだが・・



感想  地上波放映されていたのを録画して観ました。
新作の、「七つの贈り物」も・・賛否両論みたいだし、
これもどうなのかな・・・・と期待せずに鑑賞。

もう多くの方がご覧になっているので先に感想もいくつか読ませていただいているわけだけれど、
まあ・・・同じ意見かな・・・笑


これで、感動・・・というのは無理に近いかも。

予告は以前何ども観ているわけだけれど、
これって予告がよく出来ていない?感動路線をうまく打ち出していて
観たい・・・・度が増すような作り。
実際、丁寧に見てみると
う~~んと腑に落ちない部分もいくつかでてくるから、不思議だよね。
やっぱり予告に騙されてはいけない。

良いところ・・

○子どもが可愛い。ウィル・スミスがシリアス路線、頑張っていました★
あの髪型とか・・・・イメージ作りしたんだろうな。

でも、やっぱり、颯爽としたウィル・スミスの方がいいな・・・・個人的意見だけど。

○父親が子育&仕事は大変だと思います。
しんどそうね・・・・と率直なところ思いましたけれど、
彼らだけでなくもっと大変な人もいるということがわかっているので
それだけですぐに同情は出来かねるかな・・・。


う~~んどうよと思うところ


○主人公がいい仕事に就きたいと気持ちはわかるんだけれど、
どうも自分勝手さが目立ちすぎ。
主人公の自分さえよければ・・・的なところが気になるのよね。

  タクシーのただ乗り。
  バスの割り込み。
  お金を取り立てる・・・、貸したのだから返してもらうのは当然だけれどかなり横柄な態度。
  一方、上司に金を貸すときは、迷いながらもすんなり貸すところが計算高くてイヤだな。

○あの妖しげなセールス商品。
見るからに売れなそう。
ミシンのケースみたいなのよね・・・気になる。




サクセスストーリーは基本的には嫌いじゃないです。
でも金持ち&貧乏みたいな図式も見えるので
なんだかいい気分はしないです。


まあ、↑は実話なのであまり文句はいいません。

それにしても、研修して一人の採用。研修中はずい分とノルマ与えていましたよね。
あの会社、人づかい荒そうでイヤだな・・・お国柄か、あちらの会社は
皆能力あったらOK・・・・だからしょうがないんだよね。


ちなみに、この放映は金で、翌日、銭ゲバみるわけです・・・笑
暗く~~なりますよ。
銭ズラ、銭ズラ~~という言葉を引きずりますからね・・・・笑

架空の球を追う 著  森絵都

架空の球を追う 著  森絵都

様々な場所を舞台とし
日常の些細な出来事を描いた短編集。
コミカルな味付けで仕上げております。
全部で11編。

本当、なんでもないようなお話なんですよ。
でも、短編それぞれにカラーが出ていて
面白く読めました。
中には
思い当たるふしもあり共感しめし、フフフと笑いながら
読んだ一編もあったかな・・・。


「架空の球を追う」

<子供たちの野球の練習をしている姿を見守る母親たち。
コーチの指導におもわず・・>

子どもは
色々期待しても結局なるようにしかならないのよね・・・
野球をやらせたとしても、そのまま、スポーツの道にいくわけでもないし・・・
野球の練習を見ながらたわいのない会話をする親達。
私も結局、その他大勢の親と同じ・・感覚。

このお話に出てくる「欽ちゃん走り」・・・こういう発言で年代わかちゃうのよね・・・笑


「銀座か、あるいは新宿か」

<高校時代の女友達4人が集まる飲み会。
飲み会場が銀座か、新宿・・どちらがいいかで話題は盛り上がり・・>


これは面白かったです。
議論する内容は笑いありで・・・楽しかったわ・・・
お酒入っていると、結構、つまらないことでも一生懸命になちゃうのよね・・・笑
いくつになっても、たわいのない話が出来る友達がうらやましい・・・・
私だったらどっちで飲みたいかな・・・
やっぱりお洒落な銀座?・・・笑

「チェリーブロッサム」

<桜をバックに記念写真を撮ろうとする若いカップル。
シャッターを頼まれた私は、カップルの男性のおかしな様子に気付き・・・・>

若いカップルの男性の方は
違う女性に目を奪われてしまうんですよね・・・
若いからしょうがないかな・・・
こういうとき、教えてあげるわけにもいかないよね・・
波風立てるようで悪いし。なるようにしかならないよね・・・男女も。


「ハチの巣退治」

<ボスから職場の窓に作ったハチの巣を退治するように命令された部下4人。
それぞれに退治できない事情をかかえており悩みだす。>


舞台は英国。
外国でも苦手な人は苦手なのよね・・・蜂。
私も嫌だな.  退治は専門家に任せたいです。
しかし、なんでも屋の行動力は凄すぎ。やっぱり危ないんじゃないかな・・


「パパイヤと五家宝」

<高級食料品店で買い物をすることにした女性。
高いパパイヤを買った女性にひきつけられ自分も買い物籠に
次々と高級食材入れていくと・・・>


人の買い物籠って気になりはするけれど、同じように入れていくというのは
やっぱり恐くて出来ないな・・・・。
自分の立場わきまえているし、無理できませ~~~ん。
最後のオチは爆笑ものでした。 


「夏の森」

<100円ショップでカブトムシを買った主婦。
可哀想だといって公園に逃がしてやろうとするが・・・>


1匹や2匹逃がしてもしょうがないって5年の子どもに言われる主人公。
近頃の子どもは鋭いのよね・・・。
主人公=お母さんの思い出話も語られ
ちょっと懐かしい気持ちにもなる物語。


「ドバイ@建設中」

<お見合いクラブで知り合った石油会社の御曹司。
婚前旅行にということで、アラブ首長国連邦のドバイへ。>

トラブルが起こったときの
処理能力で相手の本質がわかるっていうことはありますよね。
まして外国だと色んなトラブルありそうだし。
見極めるのが目的だとしても基本的には好きじゃない人とは
旅行なんて無理だけど。
でもこの御曹司・・・○○なんですよね。
最初から○○だと知らされている方があとから後悔することもなくっていいけど。
やがて、容姿も崩れるし、性格も変わるんだから
○○なんてものともしない・・・という主人公の潔さが
気持ちよかったです。

「あの角を過ぎたところに」

<タクシーに乗っているカップル。
途中で昔よく出向いていた店がなくなってしまったと、気付く。
その話をしていると。タクシー運転手は
その店で働いていたとわかる。
運転手は店の主人に会いに一緒にいこうと誘うが・・・>



こんな偶然あるんですね。

罠にはまった・・・という台詞が出てくるけれど
私もそう思うかな・・・。
このカップル2人。
今後の関係が怪しくなりそうだわ・・・。

「二人姉妹」

妹との関係がうまくいかなくなり悩む姉は・・・

これは長編で読みたい題材かな・・

「太陽のうた」

難民キャンプにやって来たNGOの関係者。
もうビジターはまっぴらと拒否する女性がいた。

硬派なお話。


「彼らが失ったものと失わなかったもの」

<舞台はバルセロナの空港。
英国人らしい夫婦がワインを購入するが
われてしまい・・・。>

われたボトルを目にした夫婦のとった行動。
紳士的なんですよ。
題名、その言葉とおりでなかなか良いお話です。
好き。




今度は長編楽しみにしています。
morietoshinnsaku.jpg

近況報告

気がつけば3月。早いですね。
関東地方は今週雨模様とか。イヤだわ・・
だいぶ更新滞っていますが、映画も本もUPできなければ
近況報告ということで・・・


恐れていたことに、とうとうウチにも風邪菌が・・・泣。
子どもが今週からお休みに入りました。
幸い、インフルではないのですが、抜けが遅そうな菌ですね・・・
なぜか、うちの地域、学校でも塾でもインフルエンザが流行っていまして
学級閉鎖も続出だったのです。
風邪で済んだだけでも良いのではと思いたいのですが
つらさはかわりませんよね・・。

ということで、のんきに映画などを観ている暇なし・・・




一年間の、PTAのお仕事がそろそろ終りに近づきました。
来週、完成された冊子が学校に届くので配布すれば、完了★
終ったわ・・・終ったわ・・・。
1月から、校正、校正、印刷会社、印刷会社、そして学校・・学校と
結構めんどくさい作業をしていたので
ようやくホッとできるかと思うと正直うれしいわ・・・

打ち上げもちゃんと用意しているし、いっぱい食べるぞ~~~笑


今週は子どもの帰宅も早くなるので
映画館はなかなかね・・・・。
そのまま春休みに突入かな・・・


今、観たい映画は
ダイアナの選択・・・です。たぶん、無理だろうな・・・


では、また~~

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