森に眠る魚     著   角田光代

森に眠る魚     著   角田光代


東京の文教地区の町で出会った5人の母親。
育児を通して「ママ友」として、日々親しくなっていく彼女。
しかし、子どもの進路を考える中で
その関係は微妙になっていく。


感想   数年前に実際に起こったお受験がらみの事件をモチーフにした今作。


この作品、結婚して子どもを育てるという経験をした人&している人なら
ひどく身につまされる内容かと思います。
実にリアルで生生しかったですね。とくに、彼女達の心理描写の部分で。
逆に、男性陣にとっては、ピン!!とこないところかもしれません。
女性という性がますます、理解しがたくなると感じるだろうし、
こういうめんどくさい関係なら、男性でよかったよ・・・・・・など思ってしまうのでは
ないでしょうか。
それほど、女性のいう私が言うのも変ですが
女性同士の人間関係は難しいのです。



冒頭で、まず、登場人物、5人の人物紹介がされます。
どこに住んでいて、どういう生活をしており、どういう価値観をもって暮らしているか。
また家族構成はどうなのかと、バトンリレーのように、紹介です。

5人もいっぺんに出てき、さらにはその背景までもを一瞬のうちに
整理しなくてはならないので、ちょっと大変な部分はありますが、
ここは主婦の底力の見せ所で(こういう名前覚えは主婦の方が一般的に早い気がして・・・笑)
パパパ~~~と情報整理したいところです。
がね・・・・、日々にぶくなっている自分なので、(自分のクラスのお母さんだって覚えなくては
いけないんだからね・・・・)
結局、読んでは戻り読んでは戻りと・・・やってしまいました・・・・笑

この5人には、やがて家族が増え、(それも似たような年齢の子たちばかりなんですもね)
それも合わせて覚えていくんですよ。

というものの、話にのめりこんでいくと(名前バッチリにもなるので)サクサク読めてきました。


<自分のためにもここでちょっと整理をします。>




繁田繭子・・・・アパート暮らしから、夫側の遺産分配での収入でマンション購入。
         江田かおりと同じ住人になる。
         華やかな生活に憧れる。
         金髪。真っ青のマニュキアと少々、派手。がさつなところあり。
         子守にお金をとるなどちゃっかり派。
         子育てはめんどくさそうだが、自分の子は可愛い様子。
         お菓子をやたら与えたり、ビデオみさせっぱなしとか、
         目先のことしか考えない子育て。部屋は汚く、だらしがない。
         人懐っこさで、最初は他の仲間から受け入れられたが
         やがて、マイナス部分が目に付くようになる。
         子ども→怜奈をモデルにという甘い話にのり
         サラ金から借金もする。

久野容子・・・息子、一俊(おとなしく引込みじあん)
        2人目妊娠するがのちに、流産。
        久野容子は幼稚園に入る前から夫に友人が出来ないとグチグチいっていたこともあり
        友だちを欲するタイプ。初めは千花にいい印象をもっていたが
        やがて本音をいえる瞳に、異常なまでに近づいていくようになる。
        受験に関しての千花の行動に反発を感じ、いろいろ影で噂するようになる。
        2人目流産で自分が皆と違う、おいていかれるような不安も感じる。


高原千花・・・息子雄太(しからない主義の子育てのため、かなり乱暴もの。)
        お友だちをいじめたりしても、息子は悪くないわ~~と
        言い切る母親。
        雑誌に出てくるような優雅な暮らしぶり。
        生活の基盤を、基準のようなものを、子育てや家事で忙しくなっても失いたくない
        そんな家にしたくないと感じている。(本文、100ページより)
        自由奔放な外国暮らしの妹がおり、自分と比較して、うらやましくも
        感じていたりする。
        後に二人目妊娠→桃子
        江田かおりに憧れ。かおりの子供のように受験させようと
        躍起になる。友だちに嘘をついてまでお教室を探したりする。
        

小林瞳・・・小学校受験経験あり。短大までの付属の一貫校に通っていたが、お嬢様学校で
       あるがゆえ、息苦しさも感じはじめ、やがて拒食症に。
       しかし、自分の経験上、私立の環境のよさを知り、受験もありかな・・・と
       思っている様子。
       すべてにおいて、自信をもつことができず、依存症的なところがある。
       拒食症入院していたとき、マザー・アース(慈善事業行うNPO方法人。
       キリスト教を母胎にした団体のようだが、いわゆる宗教系?の団体のよう)
       の活動をし、その後「風船の会」という(地球環境を考える団体。しかし
       母胎は結局、マザー・アース)会に入り活動を行っていた。
       そこで馬場好恵(瞳いわく、臆病で慎重で不器用で敏感な女性)と知り合い
       今も文通の仲。自分に似ている彼女の存在が次第に、疎ましくなる。
       夫はその団体で知り合う。(夫の仕事は宗教系。)
       息子は光太郎。のちに二人目、茜を出産。


江田かおり・・・娘、衿香(他の4人より子の年齢が上)私学に通う、上品で礼儀正しい子。
         しかし、後に登校拒否に。
         昔の職場の上司といまだ不倫をしている→田山大介(妻子持ちで、子どもは
         有名な大学までの一貫校の小学校に通っている)

5人の出会いは・・

① 久野容子と高原千花が幼稚園の書類を取りに来て、出会う。

② 繁田繭子は、引っ越してきたマンションで江田かおりと出会う。
繭子は江田かおりのエレガントな佇まい、ものの言い方からその後「マダム」と呼ぶように
なる。

③ 幼稚園の入園手続きの日、小林瞳は、久野容子に話しかける。
小林瞳は、高原千花とはすでに児童館で、出あっている。
3人とも同じ幼稚園入学とわかり、やがて親しくなる。


④ 小林瞳が二人目妊娠し、産婦人科で、繁田繭子と出会う。お互い連絡先を交換。

⑤ 高原千花も二人目妊娠。小林瞳の子(上も下も)繁田繭子の子と、同じ歳の出産。
   
⑥ 繁田繭子が、同マンションのマダムこと、江田かおりを他の3人に紹介。
  高原千花は、江田かおりの、暮らしぶりに憧れ、自分の求めている姿と思う。
  その影響からか受験を考える。


数年年月もたってのお話なので
なかなかまとめにくかったのですが、概要このよう↑内容です。

この内容を読んで
あ~~似たような人いるかも、私も似ているかも・・・・と思った人もいるかもしれませんね。
よく、教育情報のサイトなどを読んでいると、ご近所関係でのトラブル云々で
こういった人間関係、よくよく観られますもの。
だから、人ごとではないのですよね。


このお話で面白いのはやっぱり、人間ひとくくりで語れないということ。
完璧な人っていないんだな・・・・と思いました。
そして人間はやっぱり恐いです。

仲が良くでも疑心暗鬼になった途端、一変に崩れていく関係。
相手が自分と違うことが、新鮮に感じられたのに
一瞬のうちに嫌悪感として襲ってくる。

人間、もともと、だれがいい人で、誰が悪い人かなんて
判断しきれないと思うんです。
だからこの登場人物で誰が悪いって言うのはないのかも。
あとは自分の価値観と照らし合わせて、合う合わないの世界でしょ?

一般的に、繭子の、行動は、首をかしげるものだと感じるものの
(小林瞳の子の茜ちゃんを預かったとき、腕をひっぱって怪我させちゃうのですよ。
それも悪かったと思わないなんて非常意識!!場所代としてお金を取るのもどうかと)
もしかしたら、その行為を当たり前のように行っている人もいるわけで
そういう人にとっては、なんで~~と思うわけですよね。

価値観は、本当、各々別だということを、つくづく感じます。
その価値観が、家庭の教育観に繋がっていくわけだから、
日々の行動がそれぞれかみ合わなくてもそれはしかたがないのだと思います。
物事の感じ方を同じにしようと思うこと自体
無理なことですよね。

心をわって話したい
自分の気持をしってもらいという思いは
子育て中なら誰だってあるはず。
だけど、そうそう、私も~~と思って共感しあっているうちはいいです。
へ~~、そういう考え方もあるのね・・・と素直に頷いていられるうちなら
いいです。
でも、そのうちそうはいかなくなってくる・・・。

それは子どもの成長とともに、そうもいってられなくなるということ。
受験とか、やっぱり、そういう進路が絡んでくると、
あの頃の素直な反応が、微妙になってくるんですよ。



ここに登場してくる女性はすべて専業主婦ですよね。
これもまた、結構大きな部分でもあるかな。


見えている世界は
子ども・幼稚園・(学校関係)、そのママという実に狭い範囲なわけです。
そういう状況下だと、関心はすべて子どもで、流れ上、教育となるわけですよね。
子どもを否定されるというのは自分を否定されることにも繋がるわけで、
お話にもでてきましたけれど、
憤る親の気持ちも理解できないわけでもない・・・・。
子どもが絡むと親もまた非常にナーバスになるわけで、それは
しょうがないことなのかなと思ってしまいます。


働いていれば見えなかったことも、お家にいることで
見えてしまうこともいっぱいあるんですよね。
そりゃ、悩みなく、自分1人で生きていくとすっぱと思える人にとっては
なんの問題もないのですが、なかなかね・・それも。


じゃあ、価値観が同じだったら、友だちになれるかということ
これもまた難しい。同じなら同じでまた色々とね、問題はでてくるでしょう。


どうしたらこういう深い森に
自分は迷い込まないでいられるのか・・
やっぱり考えてしまいますよね。

きっと
距離感の取り方でしょうね。
ここをどうするか。
他の人は、江田かおりや、千花の生活を憧れていましたけど
距離感をうまくとって、上手に世渡りできるような人こそ
憧れるべき、存在かも・・・・なんて
思ったりします。江田かおりのように不倫相手のことを簡単に人に話すのもどうかと思うし、
さっさと勝手にその不倫相手にアポとって、受験話を聞き出す、千花もどうよ・・・と
思います。
もう、こんな状況↑になると、相手のこと考えずに、自分の気持のまま、突っ走っているって
感じでしょう?

思いやりとか相手のことも考えてと人と接しましょう・・・と
子どものころはよく、学校で言われますよね。
もちろん、それは非常に大事で、大人になっても心がけようと思っていますが、
親になって、子育てをしていく中で、ドロドロした環境に入り込んでいくと
そんな悠長なこと言ってられなくなったりするんですよね。
なぜなら、やっぱり、ずうずうしい人勝ちっていう場面に
いくらでも遭遇するから・・・・笑
いや~~、本当、自己中心的に生きている人って多いですよ・・・笑
もちろん、
ある程度、年齢いってくるとね、女性って、ずうずうしくもなっていき、
自己主張も活発になってくるのは当然かと。
それって、言葉を変えれば、子どもを育てていく、守っていく上での強さとも
言えるからね。

ベースにあるのは、相手に対する思いやり。
そこに、そこそこに、自分の意思の強さものせて、
状況をみて、ここは押すべきで、ここは控えるべきでという
判断をうま~く、やっていきたいものです。

まあ年齢取っていくうちに、
学生のような同じような感覚で、付き合いたい→ママ友に・・・
と思っても、うまくはいかないんじゃあないかと思います。
自分が背負っている物が大きくなっているので(家族等)、
難しいんですよね。



基本的には
まずは、人前で人の悪口&噂話を言わないこと。
自分の家庭の話はほどほどに・・・・。
つかず離れず・・・・ということがいいのではないかな・・・・・・笑

このつかず離れずが案外難しくって。
離れすぎるとこれまた、寂しいし、くっつきすぎると、あわわ~~になってしまう・・・笑
上手な距離感でお付き合いできればいいんじゃないでしょうか。


私などは、プライベートで
この小説のようにまで、深く付き合ったことはさすがにないのですよ。
幼稚園の頃は、お家に集まって、お食事したり(持ち寄りだったけれど、場所代はとらない・・よ)
交換ノ-ト回したり(子育て中の近況報告)と、まあ、人並みにはやりましたけれど、
それでも、ここまでは人には~~~ということはけっして言わなかったです。



また、この話の5人は
幼児教室まで一緒に見学ですよね。
あれもね・・・。
それは、基本的にはお1人がいいでしょうね。
感じ方はひとそれぞれなので、よくないでしょう。
なんでつるむかな・・・・・・それが疑問です。
そんなのささ~~と1人で行けばいいし、
別に隠すことないし、
普通に振舞っていればいいだけじゃないのかな。
学生時代にもよく、おトイレにつるんでいったりとか、ありがちでしたけれど
そもそも、私はそういう密なのは好きじゃあなかったですね。



彼女ら5人のようにあそこまで仲が良くなかったとしても、
相手を
妬んだり、ライバル視したり、比べたり
正直、自分で自分が嫌になるような感情に囚われることって多かれ、少なかれ
女性ってあるのではないかと思うんですよね。(ない人いたら、すみません、)
だから、その感情自体は否定しないですね、私は。
だって、しょうがないもの、感じてしまうのは。

でも、それをあからさまに相手には見せなければいいんじゃあないかな。
ときには、夫にぶちまけたり、1人で叫んだり・・、笑、心にそっと封じ込めたり。

本当は誰でも持っているんじゃない?
こういう感情・・・と
小説が語っているようで、
すごく恐ろしかったです。
見透かされているでね・・・・。


まあ、これを読んで、結婚、子育てに不安をもったら大変ですが、
そんな悪いことばかりではないですよ。家庭生活っと、
声を大にしていいたいです。・・・笑
もちろん、いい関係築ける人も当然いますので安心してください。

今回は、専業主婦&受験ママの、まさに、私かい?というような主人公たちに
複雑な、それでいてよし~~~★気をつけよう★と
自分自身、肝銘じながら、読み通しました。



本文63ページ   容子の心の中

「私ねえ、瞳さん」本当はこわかったの。幼稚園、小学校、中学高校と、いくのはこの子なのに、
私自身がもう一度くり返さなくてはならないような気になって、前よりはずっとうまくできると
思うんだけど、それでもやっぱりこわかったの。気の合わない人やどうしても好きになれない人、
あこがれてしまう人嫉妬してしまう人、そんな大勢のなかに生きているうち、そんなことは
私には関係ないと割り切ることができなくなってしまうことが、こわかった。手に入らない
ものをほしがったり、ほしくないものに焦がれたり、そういうこと、ねえ、瞳さんにも覚えがある?

本文125ページ

「あんまり根ほり葉ほり訊くのはマナー違反って雰囲気あるし。幼稚園のママたちを
見ていると、みんな華やかで裕福で都会的で、しあわせに育ってきた人って感じで、子どものことだっなんでもうまくいく自信を持っているっていうのかな・・・でも私はぜんぜんそういう人間じゃあ
ないってことを話したかったのよ。・・・以下省略」


↑で引用したのは個人的に心に残ったから。
そういう部分も自分にもあるからかな~~~。


ラストの描写が印象的でした。
主語は、彼女はのみ・・・になっていて、それぞれの心の闇を描きだしているのです。
誰が誰だかは読んでいればわかるのですが・・・
重い・・重い・・・感じで、こちらまで息苦しく感じてしまいました。

結局、物語は終っても
彼女達の人生は続く限り
心の闇はいつまた襲ってくるかもしれないってこと。
後味はあまりよくありませんが
読む価値は充分あるかと思いました。
 
morininemusu sakana
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ウォーク・トゥ・リメンバー

ウォーク・トゥ・リメンバー (2002   アメリカ)

A WALK TO REMEMBER

監督: アダム・シャンクマン
製作: デニーズ・ディ・ノヴィ
ハント・ロウリー
製作総指揮: E・K・ゲイロード二世
ビル・ジョンソン
ケイシー・ラ・スカラ
エドワード・L・マクドネル
原作: ニコラス・スパークス
脚本: カレン・ジャンツェン
撮影: ジュリオ・マカット
音楽: マーヴィン・ウォーレン
出演: マンディ・ムーア ジェイミー・サリバン
シェーン・ウェスト ランドン・カーター
ピーター・コヨーテ サリバン牧師(ジェイミーの父)
ダリル・ハンナ シンシア・カーター
デヴィッド・リー・スミス
デヴィッド・アンドリュース
ローレン・ジャーマン
クレイン・クロフォード
パス・デ・ラ・ウエルタ

ちょっと不良気味の男の子ランドン(シェーン・ウェスト)は、
離婚した母と二人暮らし。医者である別れた父とは、心を通わすことができないでいた。
彼はある事件を起こし、その結果、演劇部で慈善活動をすることとなる。
そこで知り合ったのは、地味で、信仰心の厚い、牧師の娘
ジェイミー(マンディ・ムーア)。お互いの交流を深める中、次第にひかれあっていく2人 。
ジェイミーに影響され、生き方を変えようとするランドンだが、
周囲は、2人の仲をなかなか認めてくれなかった。
そんな頃、ジェイミーは、ランドンにある秘密を打ち明ける。





感想  原作はニコラス・スパークス 。「君に読む物語」とか「最後の初恋」などの方ですね。
最初は知らなかったのですが、見終わって、その事実を知り
あ~~~そうか、やっぱり!!と思わず頷いてしまうほど。
ニコラス・スパーク=感動の恋愛ストーリー(一般的な評価)っていう印象ですよね。
結局、映画化作品は全部見ていることになるわ・・・・。


ということで、この映画。
すごくシンプル。
不良気味の男の子と、真面目で地味な、信心深い(牧師の娘)女の子との恋愛劇です。
お互い、タイプの違う二人が、あることをきかっけに、徐々に心を通わせていく
やがて恋愛感情への発展。
その見せ方が、結構、ジワジワ系でなかなか好感もてますね。
すぐに、好きになって、関係しちゃうっていう安易さではなくって、
お互いの性質をじっくり見極めながら、自然とそういう風な形になっていくというのが
控えめな日本人向きでよろしいかと・・・笑


ただし、この物語の本題はそれからで。
また、この手のお話か・・・と、そこでガッカリはしてしまうんですけれど。
難病ものでした・・・・・。

以下ネタバレ。

まるで、「ある愛の詩」のよう。
いや、それは古いか。
「セカ中・・・」ですか。これも、もはや古い?


という風に、ほぼその先が想像できてしまう展開。


いっぱい映画観ている人にとっては、な~~んだってことになりますけど。


使い古された内容ではあるので、映画通の人にはとくにお勧めはしませんが、
逆にこれほど、直球勝負で迫ってきてしまうと
大抵の人が素直に感じとってしまうんじゃあないのかな・・とは思ってしまいます。
ひねてみる方が悪いような気がして・・・・笑

何か素敵な映画はない?それもデートにピッタシで、
感動するヤツ・・・といったら、
穴場ですが、これ↑どう?って勧めちゃうかも。
どちらかというと若い人限定で・・・笑

かなしい結末ですが、考え方を変えてみれば
これほど、幸せなことはないのでは・・と思ってしまうラスト。

ラブシーンが控えめなので安心してみていられるから
親としても安心です。


悪い人も出てこず
皆いい人で(ここが物足りないかも)
綺麗にまとめあげています★


マンデームアーの歌声が素敵です。(元々歌手だとか)
ちょっと私なんかが観ると
気恥ずかしいくらい、純粋な子なんですけれど、
若い子ならOKじゃないかな。初々しくってよろしいかと・・。

いつも小汚い(同じようなセーター?)、いや、地味なセンスない服装をしているのですが
けっして、貧しいってわけではないみたいです。
だったら、もっとなんとかしたら?って思いますけど。

相手役の男の子(顔が四角いの・・・)のママが
ダリル・ハンナにはビックリ。
「スプラッシュ」ですよね?
私ぐらいの年齢だと、そんな昔の映画まで思い出されてしまって
なんだか悲しいです・でも、「スプラッシュ」も素敵な映画なのよ。
興味があれば検索してみてください。

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スラムドッグ$ミリオネア

スラムドッグ$ミリオネア(2008   イギリス・アメリカ)

SLUMDOG MILLIONAIRE

監督: ダニー・ボイル
共同監督: ラヴリーン・タンダン
製作: クリスチャン・コルソン
製作総指揮: ポール・スミス
テッサ・ロス
原作: ヴィカス・スワラップ
『ぼくと1ルピーの神様』(ランダムハウス講談社刊)
脚本: サイモン・ボーフォイ
撮影: アンソニー・ドッド・マントル
プロダクションデ
ザイン: マーク・ディグビー
衣装デザイン: スティラット・アン・ラーラーブ
編集: クリス・ディケンズ
音楽: A・R・ラーマン
出演: デヴ・パテル ジャマール・マリク
マドゥル・ミッタル サリーム・マリク
フリーダ・ピント ラティカ
アニル・カプール プレーム・クマール
イルファン・カーン 警部
アーユッシュ・マヘーシュ・ケーデカー
ル ジャマール(幼少期)
アズルディン・モハメド・イスマイル サリーム(幼少期)
ルビーナ・アリ ラティカ(幼少期)

“クイズ$ミリオネア”に出場したムンバイ出身の青年ジャマール。
難問をクリアし、ついに残り1問まで。
しかし、1日目の収録が終わったときに、彼は
イカサマの容疑で警察に逮捕されてしまう。
尋問と拷問を繰り返す警察に、ジャマールは答えは知っていたと語る。
その答えは、自分の過去の生き方から学んだのだと・・。



感想   アカデミー賞最多8部門受賞のこの作品。行ってきました~~★
ダニーボイル監督作品といえば、
ユアンと組んだ初期の三作「シャロウ・グレイブ」「トレスポ」「普通じゃない」が
思い起されるな~~・あの頃、結構(面白く)嵌って観ていたっけ。
最近はご無沙汰気味でしたけれど。あ・・・久々に観た「28日後」は面白かったかな・・。


というわけで、この作品。
上記の「トレインスポッティング」を思い出させるような、エネルギッシュで、パワーあふれる
映画でした。スピード感漂うカメラワークと、音楽のコラボが心地よくって、
あ~~ダニーボイルだよ!!としみじみ感じさせられ
ほくそ笑むような感じで鑑賞しておりました。

貧しく無学な青年がどうやって、クイズに勝ち進んでいったのか・・・
過去と現在を巧みに入れ込ませて
観るものの好奇心くすぐるような展開に仕上げておりました。

貧困生活をそのものを描いているので、下手するとドカ~~ンと暗くなりがちなのに
そんな部分は微塵も感じさせなくって。
逆に、クスリと笑いがこみ上げてくるような展開も
少なからずありました。本当は笑い事じゃあないんだけれどね・・。
めそめそしていたってしょうがないじゃない、
生きるしかないだから、前に進むしかないんだから・・・・という
メッセ-ジーが伝えられているようで観ているこちらは元気になってくる感じ。
そんなところが、今の混沌とした時代のニーズにあって、受賞と繋がっていたのかな・・・と
思ってしまいました。

そういう展開ですから、わりと、どんな人にも、お薦めできる作品になっているんじゃないのかな。
なにしろ、ハッピーエンドですし、
気持ちよく映画館を出ることができますしね。
また、主人公が、あんなに苦労して生きてきたのに、
性格が捻じ曲がっていなく、卑屈にもならなく、純粋、正直な性格にも
好感度大。
「どうせ俺はスラム出だよ・・・」なんてウジウジしていたら、いっぺんでイヤになっちゃったかも。
初恋の女性を何年も思い続けていたなんていうベタな流れが
もうたまらなく良かったです。
クイズに出たのも彼女のためということで。
なんて欲がない人なの。いや~~お金はあった方がいいから、
勝ち進んでいく中では、ワクワクもしていたんだろうけれど。(わりと控えめな喜び方でしたけどね)

最後の答えの時、彼女との再会(電話口で再会したのよね)をはたして。
そのとき、彼はきっと確信したんでしょうね。

勝負にも勝てるって!!
彼女と再会できたのも運命、
だったら、このクイズでの勝敗も運命に身を任せたらいけるって!!



主役の彼は目が中央に集結していて
ちょっと個性的な顔立ち・・・・笑
クイズに答えるシーン、取調べシーンと座る姿が多くて全身像がなかなかみえなかったけれど、
最後のダンスシーンで、じっくりその姿を拝見してみれば
結構背丈があるのね・・・スラーとしているわ。
ダンスもなかなか。

彼の台詞で
ラティカを誘う言葉で「愛があるから一緒にいこう・・」ってありましたけれど、
ああいう好青年にじ~~と見つめられて言われちゃうと
ちょっとたまらなく感じちゃうよね・・・笑


彼の「ラティカ」っていう言葉の響きが可愛いかった☆

反対にお兄ちゃん。
まさかああいう運命になるなんて。
同じ兄弟なのに、性格の違いっていうのもあったのかな。
どんどん、道をはずれていって、そういう生き方しか選択できないところまで
追い込まれていってしまって。残念としかいいようがなかったです。
ジャマールが眼をつぶされそうになったときに
助けてあげたのは彼だったし。
(それにしても、あの目潰しは恐かった・・・・・)
ママンの殺しだって結果的にはジャマールのためを思ってだったし。
けっして、悪い人じゃあなかったのに、どうしてなんだろうね・・・。

正直、ああいう最後ではなかった方が良かったと思うくらい。
どうせなら、すべてハッピーにいって欲しかったから。




予告でだいぶ、ストーリーが語られていたわけですけれど、
それでも、まだまだ観るべきところはあって、
期待通りに作品となっていたと思います。



トイレネタでは、劇場いっせいに、ああ~~~~って声が・・・笑
ああいうトイレ、経験したことありますけれど、落ちたらと思うとすっごく恐いんですよね・・・笑



この作品
賞を得たことで観客数が増えたってことはあったんじゃあないのかな。
テレビのコマーシャルもその影響で多かったですよね。
そもそも、俳優さんは無名だし
監督さんも、映画好きではないとあまり知られていなかったと思うの。
アカデミーでクローズUPされなければ、地味な扱いはされていたかもと想像できます。
そういう意味では、作品に見合った評価をしてもらって、それがいい効果になって
良かったなと思います。こういう映画はどんどん観て欲しいと思いますから。

インドの過去の歴史とか(宗教がらみのこと)、先進国の観光客の位置づけとか、
よくよく観ていると、皮肉って描かれたりして、勉強できる部分も沢山ありましたよね。
堅苦しくない社会派作品でもあるし、意外と、見所は多いかも。


そういえば、ベンジャミンを観た時、私はすごく、ベンジャミン推していました・・・笑
でも、↑の作品を観た今、この受賞は納得できるかな。

これ・・・好きですよ。素敵な映画でしたわ。
それでも
自分の今の心にフィットしているのは、ベンジャミンなのですよ・・・・・・・・・・。

スラムドッグ

情愛と友情

情愛と友情<未> ( 2008 イギリス)

BRIDESHEAD REVISITED

監督: ジュリアン・ジャロルド
脚本: アンドリュー・デイヴィス、ジェレミー・ブロック
製作: ロバート・バーンスタイン、ダグラス・レイ、ケヴィン・ローダー
製作総指揮: デヴィッド・M・トンプソン、ニコール・フィナン、ティム・ハスラム、ヒューゴ・ヘッペル
原作: イーヴリン・ウォー
撮影監督: ジェス・ホール
プロダクション・デザイン: アリス・ノーミントン
編集: クリス・ギル
衣装: エミア・ニ・ヴォールドニー
メイクアップ&ヘア・スタイル: ロゼアン・サミュエル
音楽: エイドリアン・ジョンストン


チャールズ ・・・ : マシュー・グード
セバスチャン:・・・ ベン・ウィンショー
ジュリア・・・・: ヘイリー・アトウェル
マーチメーン夫人・・・・: エマ・トンプソン
マーチメーン侯: ・・・・マイケル・ガンボン



オックスフォード大学に入学したチャールズ。
彼の将来の夢は画家だった。
彼は貧しい生い立ちだったが、大学では貴族の息子セバスチャンと意気投合。
友情関係を深めていく。
その夏セバスチャンに招待され、美しい屋敷、ブライズヘッドで過ごすこととなる。
セバスチャンには、美しい妹のジュリアがおり、チャールズは次第に彼女に
惹かれていく。
セバスチャンには敬虔なカトリック信者である母親がおり、
子どもたち4人はそれぞれ宗教に異なった価値観をもっていた。
3人のその後の運命は・・・・



感想   新作でしたが、どうしても観たくてレンタル。
とにかく、ロケーション地が素晴らしく、堪能しました。
イギリスに実在する有名な古城 "ハワード城"が
セバスチャン一族が暮らす城として使用されています。
内装や彫刻の数々が目の保養になり、それだけでもこの映画鑑賞の
価値があるかもと思えます。
好きな人にはたまらない・・・


この作品は、英国出身のイーヴリン・ウォーの小説
「Brideshead Rivisited」の初映画化。邦題は↑、かなり妙ですね・・笑
ブライズヘッドふたたび・・・そのままでもいいように感じます。

1981年にTVでドラマ化はされているようです。
全11話で、語り手となる主演のチャールズは
なんと、ジェレミー、アイアンズ。

すみません。。。そちらの方が観たいんですけど・・・・笑
Brideshead_tall_small.jpg



TV版は未見なのですが
なんでも原作に忠実だとか。
こちらも舞台となるブライズヘッド城には、
ハワード城(ヨークシャー)を用いているそう。
作品はBAFTA(英国映画テレビ芸術アカデミー)ベストドラマシリーズ賞。
ニューヨーク国際映画テレビ祭大賞しています。


逆に映画の方はけっして短くはないものの、133分。
やはり、駆け足で描いたわね、いきなりの展開ね・・・・・と感じられるところが
ありました。

「高慢と偏見」のときも、テレビ版と映画版がありましたけれど、
丈の長さで作品の印象も変わりますよね。

今回のこの作品。
英国におけるカトリック貴族の輝かしい一時代とその衰退。
描かれる時代も数年に渡っていますし舞台も
いくつか変わります。
恋愛、友情(同性愛色あり・・・)、家族、
それらにすべて宗教色が絡み付いている
大河的なお話です。
だからこそ、短い時間だけではわかりづらい部分もあったかな。
登場人物たちの心情部分においては
描き足りないからなのか、物足りなさが残りました。
加えて、観終わった後の余韻もそれほどではなかったのですが
物語に興味をもつ、きっかけになったという意味では
この映画は観て正解だったと思っています。
きっと、
原作は面白いんでしょうね。


物語は回想の形で始まります。


話は10年前に・・・。

オックスフォード大学に入学が決まったチャールズ。
貧しい家柄で、他の大学仲間は小ばかにした感じで接するのだが
貴族階級のセバスチャン(ベン・ウィンショー)だけは
彼の人柄に惚れ、仲良くしてくれます。


このセバスチャン扮する、ベン・ウィンショーは「パフューム」の時とは別人。
驚き。
そのうち、セバスチャンはチャールズに友情以上の思いを、持ちはじめます。
それは観ていて充分理解できる感じ。キスシーンもあり。
映画の中のセバスチャンは、観る感じゲイの雰囲気だし、そのような展開は
往々にして想像できるのです。

ただし、チャールズがどの程度セバスチャンを思っているのかと思うと・・・
チャールズは、セバスチャンのことは友情以上には思えず。

やがてチャールズはセバスチャンの妹ジュリア(ヘイリー・アトウェル。。。「ある公爵夫人の生涯」でレイフと共演しているよね★)に
恋心をもちはじめます。

そうなると、せつないのは、片思いになるセバスチャンのほう。

ヴェネチアでのある出来事(素敵なカーニバルがありました★)で
ジュリアとチャールズがお互いに思いあっているとはっきりわかったセバスチャンは、
失意に陥り、さらに酒びたりに・・。
ただ、セバスチャンのせつなさ&苦悩にはあまり触れなかったのは残念。


ところが、物語はこの三角関係だけには留まらず。
母親のマーチメーン夫人(エマ・トンプソン)の存在が重要。

セバスチャンは自分が同性愛趣向をもっているとわかっているのですが、
信仰との狭間で苦悩。
母親もそれが悩みで常に息子を管理している状態。
一方の
妹ジュリアもチャールズの思いを受け入れたいのだが(自分もチャールズが好き)
無神論者のチャールズとの関係は母が許すわけもなく。
こちらも苦悩。
セバスチャン家の父親はそんな妻の熱心な信仰心が息苦しく、ヴェネチアに移り
愛人と暮らす日々。


それから物語は色々と展開するのですがこれは観てのお楽しみ。

日本人にはわりづらいのですが
英国におけるカトリック信仰というものがこの物語の重要なキーワードみたいです。

最後の父親の死に目の行動→ジュリアの決意などは
信仰の意味がわかっていないと
すんなり理解できないのでしょうね。


原作も読んでみようかと思うこの頃です。

ジョウアイ-2

090316_jジョウアイ

こちらで予告が観られます。是非http://www.movies.co.jp/brideshead/

この胸に深々と突き刺さる矢を抜け  下   著  白石一文

この胸に深々と突き刺さる矢を抜け  下   著  白石一文


グラビアアイドル、フジサキリコは、カワバタとのDルームでの情事の後、連絡を絶つ。
カワバタはそのとき、死んだ息子ユキヒコの声を聞いていた。
「お父さん、ダメだよ。その人、嘘ついている」
リコはショウダ・オサムの差し金でその時の映像を録音していたのだ。
ショウダは、それを使って、カワバタにNの記事を掲載をスットップさせろと脅迫。
話の中で妻、ミオとタケウチ教授が愛人関係にあるという事実も発覚。
戸惑うカワバタ。
一方ショウダとカワバタは、仕事以外にもつながりがあった。
ショウダの妻ユリエは、カワバタの胃がん仲間のケンゾウ君(すでに死亡)の
昔の恋人ミムラ・ユリエなのである。
その後も編集部の内部で数々の事件が起こる・
そんな中、
カワバタは政治家Nこと、新村光治から、連絡を受ける・・・


感想   物語の筋はあるものの
同時に、哲学的な要素も沢山含まれています。
下巻においても引用文は使われ、
その内容は、私にとっては、興味深いものばかりでした。
世の中には知らないことが沢山ありすぎる・・・。

精神科の女医との会話の中で・・
リコとのお花見場面で
カワバタ自身の、生き方が語られます。

その考えに、共感できるかどうか・・・。
とくに働く女性が子どもを持つことに関してのくだりは、
厳しい内容であるかと思います。

また、政治家新村氏との対談で明らかになる、神秘的な出来事。
それは、新村氏の死んだ弟の生まれ変わりが、主人公カワバタであるという説。
主人公は、死んだ息子、ユキヒコの声を
いつまでも聞いていたり、電車の中で自分と瓜二つの人物を見たりと、
今までにも霊的な体験をしているのですが、
この生まれ変わり説は、意表を突いた展開でした。
しかし、過去作品でも時折みられますよね。


そして、物語のラストはこれも
意外な感じです。意外な人物が浮上してきて驚きでした。
こうなるとは・・・・。

後半に描かれる、主人公カワバタへの拷問は
描写がリアルで凄まじかったです。



では、私が印象に残った数々の場面を羅列しておきます。

○「宇宙からの帰還」のエドガー・ミッチェルへのインタビュー。

○白血病の患者が書き残した「かなしい。」という題名の詩集の紹介(これは創作か事実かは不明)
彼は病気が原因で死んだわけでなく、ある日、不意に電車に飛び込んで死んだのだ。
「かなしい   3番」

人の生活なんてほんとうに高が知れている。
どんなゼイタクにも欲望の満足にも限界がある。
この世でほんとうにたのしいことってなんだろう?
以下略。
「丁寧に生きる」それだけ。一生懸命でも投げやりでも、真剣にでも、頑張ってでもなく、とにかく
丁寧に生きる。
慎重にともちょっとちがう。
でも、それがなによりかなしい。
生きていることがすごく、ものすごくかなしい。

○3年間の闘病の末に15歳の息子、遊雲君を小児ガンで亡くした有国智光という
浄土真宗の僧侶のインタビュー。
 


ミオとの会話から・・

(下巻133)
「じゃあ、カワバタさんはこの先どうやって生きようと思ってるの」
「僕は自分の必然に従って生きていくんだ」
「必然、?何にそれ」
「要するに、結局はそうなってしまうだろうように生きるってことだ。中略。
これは無理だなって思うことでも、それが自分にとって必然であればきっと実現するんだ。
人の力や、まして神様の力なんて借りずに、僕はそうやって自分がそうなってしまうだろう
人生をしっかりと生きたい。すでに決まっていることを自分で決めるんだよ。
必ず過去になってしまう未来を、過去にせずに、現在という一瞬一瞬で完全に食らい尽くす。
言ってみればそういう人生かな。過去がなくなれば当然未来もないだろ。そうなれば
人生には現在しかないってことになる。そうやって現在しかない人生を送るというのが、
必然を生きるということでもある」




必然を生きるという・・・

なかなかむずかしい言い回しですね。

私としては

悔いなく生きたいという思う今日この頃・・・。



今回も読み応えあって、良かったです。
正直私にはわからない部分も沢山あるんですよ。
でも読んでみたいと思う・・・何かがあるのよね。
主人公の
思考過程に興味が湧くのか。
今回も勉強させていただきました☆





フカブカト

ナルニア国物語   第一章  ライオンと魔女

ナルニア国物語    第一章  ライオンと魔女 (2005 アメリカ)


THE CHRONICLES OF NARNIA: THE LION, THE WITCH AND THE WARDROBE

監督: アンドリュー・アダムソン
製作: マーク・ジョンソン
製作総指揮: アンドリュー・アダムソン
ペリー・ムーア
フィリップ・ステュアー
原作: C・S・ルイス
脚本: アンドリュー・アダムソン
クリストファー・マルクス
スティーヴン・マクフィーリー
アン・ピーコック
撮影: ドナルド・マカルパイン
クリーチャーデザ
イン: ハワード・バーガー
視覚効果スーパー
バイザー: ディーン・ライト
特殊メイク: ハワード・バーガー
プロダクションデ
ザイン: ロジャー・フォード
衣装デザイン: アイシス・マッセンデン
編集: シム・エヴァン=ジョーンズ
ジム・メイ
音楽: ハリー・グレッグソン=ウィリアムズ
クリエイティブス
ーパーバイザー: リチャード・テイラー
出演: ウィリアム・モーズリー ピーター・ペベンシー
アナ・ポップルウェル スーザン・ペベンシー
スキャンダー・ケインズ エドマンド・ペベンシー
ジョージー・ヘンリー ルーシー・ペベンシー
ティルダ・スウィントン 白い魔女
ジェームズ・マカヴォイ タムナスさん
ジム・ブロードベント カーク教授
声の出演: リーアム・ニーソン アスラン
ルパート・エヴェレット キツネ



第二次世界大戦下のイギリスが舞台。
戦争を避け、カーク教授に預けられる4人の子供たち。
長男ピーター 長女スーザン 次男エドマンド 次女ルーシィ。
ある日、ルーシーが衣装箪笥に入り込むと、一面雪に覆われた世界が広がっていた。
その世界はかつては偉大な王「アスラン」が作った国。
しかし今は「白い魔女」によって寒い冬の世界になっていた。


感想    地上波放映されたのを観ました。
今頃です・・・笑。すでにブームも過ぎているでしょうか・・・笑
なぜか、この手のファンタジーものは後に後にと回ってしまいます。
あのロード・オブ・ザ・リングも、全部、観るのに何年かかったことか・・・。
それもすべて、テレビでだなんて。ファンには怒られますね・・・。
有名なパイレーツ・オブ・カリビアンも、きちんと観たことがないのですよ。
映画ファンとはいえませんね。ああ・・ハリーポッターだけは前作以外は観ているけど★


ということでナルニア。
あ~~これが噂の長男ピーター君なんですね。
あ~~これが噂の石野陽子似の長女。
誘惑にかられて兄弟を裏切ってしまう弟君。・・・子どもならば致し方ないと・・・納得できます。
末娘ちゃんは、可愛い顔立ちとは思わないけど、観ていると、愛おしくなる
キャラで好き。

そして、タムナスさんの、ジェームズ・マカヴォイ 。
観たかったのよ。彼の演技。耳も鼻も強烈だったけれど、
素敵な泣き顔に、あらまあ~~そんなお顔しないでとニタニタしてしまったわ。

長い映画でしたけれど、面白かったですよ。
それだけの感想かい↑・・笑



タンスの中には、秘密の世界があったなんて。
何て空想力膨らむ内容なの!!
子どもと楽しむには最適かも。残酷なシーンもないし、しゃべる動物達も愛らしいです。

それと、この映画だけで充分完結しているので
消化不詳にならないのがいいです。


ではちょこっと真面目なお話。


ナルニア国物語は、20世紀を代表する英国作家C・S・ルイスの著作。
全7巻からなるファンタジー。
第1章「ライオンと魔女」で
原作者のC・S・ルイスはクリスチャン作家だそうで
ナルニアの民を救うためにアスランが石舞台で殺されていくのは
キリストの「犠牲の愛」、「身代わりの死」を意味しているようです。
映画「パッション」のイエスと同じ。
あの毛をかられるシーンは痛々しくて観ていられなかったです。
アスランが、地震とともに復活するのも↑を考えると納得できますよね。
聖書の世界に置き換えて観るのも
興味深いですね。
ちなみに、うちは子どもがキリスト教主義の学校なので
子の方が聖書については詳しいです。色々教えてもらっています。
↑の本はすでに読んでいるみたいで、やはり定番なんでしょうね・・。
外国の映画は聖書が絡んだものも多いので知識はあった方が
より楽しめるかもしれませんね・・。




narunia.jpg

この胸に深々と突き刺さる矢を抜け    著  白石一文

この胸に深々と突き刺さる矢を抜け    著  白石一文



主人公カワバタタケヒコ43歳。大手出版会社の編集長。
今彼が取材しているのは大物政治家Nのスキャンダル。
スクープ記事を出す前日、彼はグラビアアイドルとビジネス上の関係で寝る。
様々な引用文を用いながら
彼の職場での仕事、人間関係を絡めて、社会、経済、政治、セックス、死と、
熱い語りが一人称で綴られる。



感想    白石さんの新作。主人公のカワバタ(物語に出てくる人物はなぜかカタカナ表記)
の、主張は、そのまま作者の日頃考えていることに繋がるんでしょうね。
過去作品で色々と述べていたことの集大成のようにも感じますが・・・・。
正直、この主人公のように社会の一線でバリバリ働いているわけでもない
一主婦にとっては、経済のこと、政治のこと、宇宙のことなどなど、
難しく感じるところ多多ありでした。
セックス描写は、思いっきりハードで、それも冒頭からでしたから
気持ちよく読んでいけるのかと、不安もよぎっておりましたが
なんとか、今、上巻のみ、読み終わったところでホッと一息。


これは、女性には入りにくい世界なんじゃないのかな・・・(といつも白石さんの作品では
思っていますが・・・笑)と終始思いながら、今回も勉強させてもらいました。
ちなみにほとんど参考にはならない私の感想でしょう・・・笑

引用の多さが目立ちますが
それが直接物語には絡んではきません。
主人公が思いついたことをつらつらと語っていくのです。


マザーテレサが記した「貧しさ」と題する文章の引用。
ノーベル経済学賞を受賞したミルトン、フリードマンのプレイボーイ誌での
ロングインタビューの引用。
キング牧師のメンフィス演説の引用。
「もし世界が100人の村だったら」の主要部分。
仏陀の教養。
などなど。

彼には妻ミオの他にジュンナというセックスフレンドがいますが
若いグラビア女性リコとも関係をもっています。
彼は・・セックスは根源的な暴力だと言い切ります。



ネットカフェ難民、マック難民という現代の問題を語る上で
マスメディア人がいかに高給であるかを示します。
イチローや、さんま、タモリと身近な人物をも引き合いに出し、
格差社会の現実を訴えます。
出版業界の裏側。
政界とのつながり。
きれいごとだけでは済まされない世界も描かれます。


主人公タケヒコは31歳のとき結婚。
妻のミオは、東大准教授です。
11歳の長女がいますが
長男は8年前、生後3か月で亡くしています。
お互いの忙しい仕事のせいでもあったよう。
夫婦関係は表面上仲がいいのですが、形式だっており、夫婦生活はなし。
そして主人公は時折、死んだ長男の幻聴を聞きます。
また数年前に自分自身、胃がんにかかり、いまも治療中であるのです。




僕は必然の中で生きたいんです。中略・・
死ぬ最後の一瞬まで自分という主体性を失わずに生きていたい。そうなると、新しい生き方
を掴み取るしかないんです、いままでと違う僕だけの生き方です。そうやって考えに
考えて、僕は必然の中で生きようと決めたんです。
何かを選び取り、自分の力で作り上げていく人生が虚構だとわかった以上、僕は人生の
場面場面で自分にとって不必要なものを切り捨てていく生き方を選択するしかない。
未来にある理想の自己を目指して歩むのではなく、自己という現在状態をできるかぎり
保存し、継続していく人生を僕はこれから歩んでいかなくてはならない。
足し算ではなく引き算の人生です。必然の中に生きるというのはそういうことなんです。」
(上巻201ページ)



下巻からの展開はどうなのでしょうね・・・


 ↓強烈な表紙です。

 

矢を抜け
 

ディスカスの飼い方    著  大崎 善生

ディスカスの飼い方     著  大崎  善生

ディスカスを理解することは
宇宙を理解することと同じ。

会社を辞め、熱帯魚のディスカスの飼育に没頭す涼一。
だが、恋人の由真は、そんな彼に別れを切り出す。



感想   大崎さんの新作です。恋愛小説ということですが
本書のほとんどがディスカス熱帯魚の繁殖方法についての述べられいますので、
恋愛にありがちなドラマチックな部分を期待していると
え~~って思うことはあるんじゃあないのかな。
実は私もこれほど、
ディスカスばかりにページが割かれているとは、思いもしませんでした・・・笑
しかし、恋愛はちゃんと絡んではおりますよ。
リアルタイムでなく
追憶の記憶でしかありませんが。


ディスカスを知ることは宇宙を知ることと同じという主人公。
う~~ん、そういわれても、ディスカスを飼った事がないので
最初はピンとくるものがありませんでした。
でも、読んでいくとなるほど・・・・と納得できる部分もあるのです。
ただ、だからといって同じような世界に飛び込み、確かめてみようという気にはまったく思えず。
そう考える人がいても、それはそれでいいのではないかと・・。
そういう突き放したような納得の仕方でした。

これはディスカスだから、どこか神秘的な部分も感じられますが
かなり特異な世界に没頭していたのであれば、もしかしたら引いてしまったかもしれません。
そういえば、主人公はディスカスの前に
オムレツづくりに没頭していたんですよね。
なにか一つにこだわりだすと、
とことん突き詰めてしまわないといられない性分なんでしょうね。

他人事ごとならば、素晴らしい趣味ですね・・・と思わなくもありませんが
これが、自分の彼だったとしたら、ちょっと大変と思ってしまったことでしょう。
だから彼の恋人に、心底、同情してしまいました。

6年前の恋人として登場するのが由真です。

彼女の気持ちが手にとるようにわかってしまうわ。
女性なら当然の心理ですもの。
私と魚どっちが・・・と問い詰めるのって、無理ないし。ブリーダーとして会社もやめ
生きていくといわれたら困惑してしまうし・・。


男はそもそもロマンチストだと思うけれど、
時々は現実をみてくれないと、女性としては寂しい限りです。

彼のせいで彼女に不幸が襲ったのだということはけっして無いのだから
いつまでもいつまでも、引きずっている彼に
苛立ちさえ感じました。
都合よく、彼女を美化しているんじゃあないかと。

彼女はあの時点で決断したわけです。
そしてそうさせたのは、彼の優柔不断さに他ならないのではないのかな・・・と。
どういう結果が待ち受けているのかは想像できたのに
彼は承知でディスカスの世界を選択したのです。


ただ、後悔しても始まらないってわかっていても
後悔してしまうのが人間かもしれませんね。


熱帯魚繁栄に、ポポンS、パンスト、ホルマリン、膣炎の薬と、
意外な物が必要だと知り、ちょっとお勉強になりました。
また、ハイコ・ブレハのくだりがとても面白く、
最後まで興味深く読めたのは良かったです。

時折出てきた少年は、
過去をつなぐ人物ということでしょうか。



特定のものにのめり込んでいる人にとっては
その世界は自分にとってかけがいのないものと言い切ることができるでしょう。
でも、何の興味もない場合、それを理解しろというのは
やはり無理なこと。
相手が好きだから、私も歩み寄ろうと思っていても
同じ割合で熱意を示すのはなかなかね。
好きの程度にも幅がありますし・・


ディスカスにすこしでも興味あるのならば
嵌るかもしれない世界ではあります。
でも私のようにそれに興味はなくても、
その深い飼育方法に時折感嘆が漏れてしまう
そんな内容ではありました。



ディスカス

春に葬られた光   著  ローラ・カジシュキー

春に葬られた光   著  ローラ・カジシュキー



白昼のハイスクール.
銃を手にして女子トイレに突然入ってきた少年は
ふたりの少女に残酷な選択を迫る。
「どっちを殺せばいい?」。
少女の片方がとっさにある答えを口にする。

―そして十数年後、かけがえのない親友の命と引き換えに
生き延びた少女・やさしい夫、愛くるしい娘に囲まれ、夢見たとおりの幸せな暮らしを送っていた。
だが、その一点も曇りのない完璧な生活が、
次々と起こる不可解な出来事とともに崩れていく。



著者紹介・・・・ミシガン大学で修士号を取得。ボブスト新人賞、プシュカート賞、アメリカ詩人協会のアリス・フェイ・ディカスタニョーラ賞など数多くの賞を受賞しており、詩人として高い評価を得ている。ミシガン州チェルシー在住



感想   公開中の「ダイアナの選択」の原作本ですね。
原題は「THE LIFE BEFORE HER EYES」

著者の過去作品を見て気付いたことが。
2000年にカナダで映画化された「沈みゆく女」と同じ方なのですね。
驚き・・。沈みゆく女のレビューはこちら。http://www.h4.dion.ne.jp/~oshidori/rikaidekinai3.htm#shidumiyukuこちらも面白い映画です。


さて↑の本。
映画を見ていないのでなんともいえませんが。ほぼ同じように展開していくのでしょうか。

とっても不思議な物語です。
穏やかな町ブライアーヒルの高校で
ダイアナとモーリン、二人の女性が銃声を聞くことから物語は始まります。

ダイアナは金髪、モーリンは黒髪と対照的な姿。
またモーリンは熱心なキリスト教信者。

あの銃撃事件から数十年。
そのとき少女が選択した中からその後の人生は生まれます。

ダイアナは今、10代の頃自分が夢見た暮らしをしているのです。
彼女はスケッチ画家。週に数回地元のコミュニティーカレッジで教えています。
夫は大学の優秀な哲学教授。
彼女は昔彼の教え子。
8歳になるダイアナのひとり娘はエマ。とっても愛らしい・・・



ダイアナの日常生活が淡々と描かれます。
でもある日
差出人不明の封筒に入った「売女・スラット」というメモ。
書き換えられた娘の作文。
隣のプールに侵入して裸で泳ぐカップル。
死んだ猫ティミ-にそっくりの猫。
郵便配達のランドルの存在。

不審だと思われる出来事が次々と起こるのです。

家庭生活に不審な影が覘くかたわらで入れ替わり立ち代わり
現れるのが10代のダイアナです。
10代のダイアナは自由奔放。
40代の幸せそうな主婦からは想像できない育ちです。


「現代のダイアナ」の姿は本当に現実なのだろうか。
過去のダイアナを描く時は斜め字。現代のダイアナとわかるように
書かれているのですが、文体は現代のダイアナなのに過去形。

白昼夢のような世界です。

詩的な文章表現が魅力的な物語。植物、風景、象徴的に描かれます。
たぶん、きっとこうなんだろうな・・・・・という
推測はしたものの・・・
まだまだ読みきれないものも沢山あったように感じます。


映画観たおりにはまた読み返して見たいかな。


ハルニホウムラレタ
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