倦怠
倦怠 (1998 フランス)
L' ENNUI
監督: セドリック・カーン
製作: パウロ・ブランコ
原作: アルベルト・モラヴィア
脚本: セドリック・カーン
ロランス・フェレイラ・バルボザ
撮影: パスカル・マルティ
出演: シャルル・ベルリング
ソフィー・ギルマン
アリエル・ドンバール
ロバート・クレイマー
哲学教授のマルタンは、妻と別居中の身。
本の執筆もうまくいかず、日々、倦怠気味であった。
そんなとき、老画家とある店で出会う。そして老画家の支払いを立て替えたことで
かわりに、大切にしている絵をもらうこととなる。
その絵に興味をもったマルタンは、数日後、絵に描かれていた住所を尋ねる。
しかし、老画家はすでに死亡。そしてその場で、絵のモデルをしていたという少女
セシリアと出会うことになる。老画家と関係があったこの少女に興味を
もったマルタンだが、やがて自分も老画家のような運命をたどることになる。
感想 原作はゴダールの『軽蔑』やベルトルッチの『暗殺の森』の原作となったアルベルト・モラヴィアの小説。舞台をイタリアからフランスに変更しての映画化。
一言でいえば、少女に溺れる中年男性の哀れさと滑稽さを、大胆な性描写を交えて
描いている作品・・・って感じでしょうか。
主役のマルタンは、ドライクリーニング に出演していた
シャルル・ベルリング。
女の子の方は、これがデビュー作のソフィー・ギルマン。
性描写が売りでDVDパッケージも披露されているようだけど、文芸作品です。
意外と奥が深いかも。一般的に過激といわれるけど普通かな。
成り行き上、当然であろうかと思うし。これほど、もったいぶらずに
サクサク描かれると、かえっていやらしさもなし。
主人公は哲学者ということで、かなりのインテリ。何かと、理屈づくめでかんがえようとする
彼。しかし、若い娘の方には、物事を深く考えるということなどなし。
ただただ、感情の赴くままの行動。
楽しいから、好きだからゆえの行動。
そんな若さゆえの大胆さに翻弄されていく主人公のマルタン。
最初は自分がリードしていけると思っていたのに、次第に年下の彼女の言われるままに
指導権を握られてしまっている彼。
哀れだわ・・・。
それにしても、サバサバして、恥じらいもなく、男を手玉に取ってしまう
セシリアは、すさまじい。
一見して計算高い悪女にはみえなく、むしろ、何も考えていないよね・・・あなた・・・という
感じの娘。何も考えなくとも、さらりと嘘も言えてしまうところが怖い。
興味あるのは行為のみ。
終われば、すぐさま服を着て帰ってしまうセシリア。
相手のマルタン自身への、興味があるのかないのか、不明。
だからこそ、マルタンはあせってしまう。本心がつかめない分、いらいらしてしまう・・。
なぜこんな女の子に惹かれていくのか、女性側から観ると謎ばかり
なんだけれど、こういう子も男側から見ればあり・・ということなのかな。
一緒にいて向上していく関係でもないし。
ただただ、するばかり・・・・なんだけれど。
それにしても、これほど、サバサバして行為をしてしまうのは
不思議だわ。
マルタンの嫉妬心や独占欲はある意味、怖いくらいだったけれど
それが、好きゆえの行為の延長だと考えれば、度を過ぎでも納得できることかも
しれないよね。
逆に、悪びれた様子もなく、マルタンとも関係したり
同世代の恋人とも関係したり、平気でうそをついたりするセシリアの
精神構造に驚き。
家庭環境に原因かあるのか・・・
マルタンがセシリアとの関係に悩んで別居妻に、執拗に相談を持ちかけるのは
どうかなと思ったかな。妻だってそんなこと聞きたくないでしょ。
セシリア役のソフィー・ギルマンは始め観たとき、え!!と思ったくらい。
美少女というわけでないのよね・・・・
ぽっちゃり系の体系。もっといえば、おデブちゃん・・だよね。
髪を結ぶと余計顔のふくらみが強調されます。
女からみても、どうしてこの子に惹かれるのかな・・・・と思ってしまうのだけれど、
やっぱり、あの思いきりの良さが、たまらないのかな・・・。
やたら、少女を、質問攻めにするマルタン。
ここら辺はちょっと文学的な作品臭いよね。
現実ではこんなに質問攻めされたら
その段階で少女の方が投げ出してしまうでしょう。
けれど、映画ではそれもまた楽しんでいるように彼女は
きちんと即答しています。
それも聴きながら楽しむこともできるかな。
なんとも不思議な関係だと思うけど。
結果、マルタンは目が覚めて良かったということになるんです。
人間痛い目に合わないと気付かない現実ってあるかもしれませんよね。
冒頭から、明るい音楽が流れていますが
物語は結構ドロドロ、バタバタでした。主人公は街を走り回り
電話を壊し、暴れまくり、そりゃ・・疲れます・・・笑
パリの街は相変わらず素敵でしたけど、人間関係は大変でそうでした。
L' ENNUI
監督: セドリック・カーン
製作: パウロ・ブランコ
原作: アルベルト・モラヴィア
脚本: セドリック・カーン
ロランス・フェレイラ・バルボザ
撮影: パスカル・マルティ
出演: シャルル・ベルリング
ソフィー・ギルマン
アリエル・ドンバール
ロバート・クレイマー
哲学教授のマルタンは、妻と別居中の身。
本の執筆もうまくいかず、日々、倦怠気味であった。
そんなとき、老画家とある店で出会う。そして老画家の支払いを立て替えたことで
かわりに、大切にしている絵をもらうこととなる。
その絵に興味をもったマルタンは、数日後、絵に描かれていた住所を尋ねる。
しかし、老画家はすでに死亡。そしてその場で、絵のモデルをしていたという少女
セシリアと出会うことになる。老画家と関係があったこの少女に興味を
もったマルタンだが、やがて自分も老画家のような運命をたどることになる。
感想 原作はゴダールの『軽蔑』やベルトルッチの『暗殺の森』の原作となったアルベルト・モラヴィアの小説。舞台をイタリアからフランスに変更しての映画化。
一言でいえば、少女に溺れる中年男性の哀れさと滑稽さを、大胆な性描写を交えて
描いている作品・・・って感じでしょうか。
主役のマルタンは、ドライクリーニング に出演していた
シャルル・ベルリング。
女の子の方は、これがデビュー作のソフィー・ギルマン。
性描写が売りでDVDパッケージも披露されているようだけど、文芸作品です。
意外と奥が深いかも。一般的に過激といわれるけど普通かな。
成り行き上、当然であろうかと思うし。これほど、もったいぶらずに
サクサク描かれると、かえっていやらしさもなし。
主人公は哲学者ということで、かなりのインテリ。何かと、理屈づくめでかんがえようとする
彼。しかし、若い娘の方には、物事を深く考えるということなどなし。
ただただ、感情の赴くままの行動。
楽しいから、好きだからゆえの行動。
そんな若さゆえの大胆さに翻弄されていく主人公のマルタン。
最初は自分がリードしていけると思っていたのに、次第に年下の彼女の言われるままに
指導権を握られてしまっている彼。
哀れだわ・・・。
それにしても、サバサバして、恥じらいもなく、男を手玉に取ってしまう
セシリアは、すさまじい。
一見して計算高い悪女にはみえなく、むしろ、何も考えていないよね・・・あなた・・・という
感じの娘。何も考えなくとも、さらりと嘘も言えてしまうところが怖い。
興味あるのは行為のみ。
終われば、すぐさま服を着て帰ってしまうセシリア。
相手のマルタン自身への、興味があるのかないのか、不明。
だからこそ、マルタンはあせってしまう。本心がつかめない分、いらいらしてしまう・・。
なぜこんな女の子に惹かれていくのか、女性側から観ると謎ばかり
なんだけれど、こういう子も男側から見ればあり・・ということなのかな。
一緒にいて向上していく関係でもないし。
ただただ、するばかり・・・・なんだけれど。
それにしても、これほど、サバサバして行為をしてしまうのは
不思議だわ。
マルタンの嫉妬心や独占欲はある意味、怖いくらいだったけれど
それが、好きゆえの行為の延長だと考えれば、度を過ぎでも納得できることかも
しれないよね。
逆に、悪びれた様子もなく、マルタンとも関係したり
同世代の恋人とも関係したり、平気でうそをついたりするセシリアの
精神構造に驚き。
家庭環境に原因かあるのか・・・
マルタンがセシリアとの関係に悩んで別居妻に、執拗に相談を持ちかけるのは
どうかなと思ったかな。妻だってそんなこと聞きたくないでしょ。
セシリア役のソフィー・ギルマンは始め観たとき、え!!と思ったくらい。
美少女というわけでないのよね・・・・
ぽっちゃり系の体系。もっといえば、おデブちゃん・・だよね。
髪を結ぶと余計顔のふくらみが強調されます。
女からみても、どうしてこの子に惹かれるのかな・・・・と思ってしまうのだけれど、
やっぱり、あの思いきりの良さが、たまらないのかな・・・。
やたら、少女を、質問攻めにするマルタン。
ここら辺はちょっと文学的な作品臭いよね。
現実ではこんなに質問攻めされたら
その段階で少女の方が投げ出してしまうでしょう。
けれど、映画ではそれもまた楽しんでいるように彼女は
きちんと即答しています。
それも聴きながら楽しむこともできるかな。
なんとも不思議な関係だと思うけど。
結果、マルタンは目が覚めて良かったということになるんです。
人間痛い目に合わないと気付かない現実ってあるかもしれませんよね。
冒頭から、明るい音楽が流れていますが
物語は結構ドロドロ、バタバタでした。主人公は街を走り回り
電話を壊し、暴れまくり、そりゃ・・疲れます・・・笑
パリの街は相変わらず素敵でしたけど、人間関係は大変でそうでした。
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