フォロー・ミー

フォロー・ミー  (1972  イギリス)



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THE PUBLIC EYE [米]



監督: キャロル・リード
製作: ハル・B・ウォリス
原作: ピーター・シェイファー
脚本: ピーター・シェイファー
撮影: クリストファー・チャリス
美術: テレンス・マーシュ
音楽: ジョン・バリー
出演: ミア・ファロー
トポル
マイケル・ジェイストン
マーガレット・ローリングス
アネット・クロスビー
ダドリー・フォスター
マイケル・アルドリッジ




上流階級の会計士チャールズは、妻の行動に疑問を抱いていた。
浮気をしているのだろうか・・・
彼は私立探偵のクリストフォルーに、依頼。
その結果・・・が彼のもとに伝えられる・・・




感想


お友達の初恋映画と聞いたときから、私もいつか見てみたいと思っていた作品。
DVDも最近発売されたようだけれど、どうせなら大スクリーンで・・・ということで
午前十時の映画祭で鑑賞。


とっても良かったです。
なんて素敵な映画なんでしょう。
メインになる人物は3人で、お話自体もシンプルでわかりやすい。
でもテーマは奥深いんですよね。
現代にも通じるテーマだと思うのです。
72年作品ということで当然、おこちゃまな私は公開時のことは知らず。
テレビでもいままで見たことがなかった作品。
見逃さなくって本当に良かった・・・
これ、若い時と今・・・見るのとは
感想、違ってくるんだろうな・・・と思います。
自分が結婚しているか、していないかでも、感じ方が違ってくるんじゃないのかな。

たとえば、この探偵さんの存在。
若いころに観たら、もしかしたら、こんな探偵さんの良さってあまりわからなかったかもしれない。
容姿もものすごくいい!!ってわけでもないしね。
でも、この年で観ると
なんて味のある存在なの!!
そしてなにより、この心の広さ・・は何?って思ってしまう。
壊れそうな夫婦の結びつきを再度強くしてあげるわけでしょ?
ひょうきんな仕草ばかりしていた彼だけれど
本当のところ、この奥さんのことどう思っていたのかな・・・とか
彼自身も孤独で充ち溢れていたんじゃないの・・とか、
いろいろ推測できるじゃない?
そこが逆にせつなくもあるのよね。

この映画って
探偵と奥さんの追いかけごっこのようなシーンが一番の見どころだよね。
音楽も雰囲気あって良いしね。
お互いを意識した関係が実に微笑ましいのよね。
もはや、尾行というよりは、遠く離れたところでのデートのようだわ。
探偵さんは、彼女の、奥さんの孤独さを即座に理解して
より、彼女を楽しませようと努力さえしてくれているの。
良い人だわ。


でもね・・・
だからといって、
この奥さんを孤独にさせた旦那さんを恨む気持ちには全然ならない。
旦那さんは旦那さんで
奥さんのこと好きってことには変わりなかったしね。
もちろん、奥さんもよ。
ただ結婚よ…結婚。
違った生活環境で暮らしてきた2人が結婚すると
様々な問題が生じてくるわけだし、恋人と同じような様にはいかないってこと
なんだよね・・

結婚して●●年たった身としては
この夫婦2人の微妙な隙間風が、なんとなくわかる気がする・・・。

夫は、ロンドンで働くエリートの会計士。
親も友人も早く、いいところの出の嫁をもらえというが、旦那さん、チャールズ自身はどの子にも魅力を覚えない。
そんなとき、目にとまった一軒のお店。
そこで働いている、愛くるしい、ベリンダという女性に一目ぼれ。
彼女はあまり知識人ではない様子だが、新しい知識を懸命に習得し
日々成長していく様が、チャールズには、可愛らしいと感じる・・・。



恋人同士のときはお互いがお互いのことを一番に思いやっているよね。
それはなによりも一番好きな人で
その人に嫌われたくないから。
相手の言葉に耳を傾け、相手の世界を理解しようと努力もしたりする。

でも結婚すると・・・。
まあ・・いろいろ出てくる…笑



女性の側から見ると男性って往々にして、自分に合わせろ・・・っていう風な
傾向あるんじゃないのかな。
妻の気持ちを理解してくれない・・・。(いや・・偏見か・・・笑)
夫は自分の世界・・社交界の雰囲気に、合わせてほしいと・・・思っている。

でもベリンダは自分らしさ失いたくないんだよね。
堅苦しい様が嫌だったんだとも思う。
結婚したから旦那の世界に合わせるべきとか、少々子供じみているんじゃないのかな・・奥さん・・ていう見方ももしかしたら、男性陣にはあるかもしれないよね。
でも、やっぱり、結婚してみてわかる孤独感が私にはよくわかる。
もちろん、あわせることは大事だけれど
奥さんの気持ちも少しは理解してくれても・・・と思ってしまうのは私が女だからかな。


ラストはとってもいい感じに終わるの。
探偵さん・・良く考えた。
素敵よ・・・素敵。
客観的に相手を観ることで新しい関係が生まれてくるよね。
発見もあるし。

いろいろあっても
好きな人と結婚したのだから、昔を思い出して
頑張って欲しいよ。


奥さんが度々観に行くのが
ホラー映画というのが、また面白いね・・・。
あと探偵さんが食べているお菓子。やたら何かを食べていた・・・・笑
美味しそうだったけど。




時代を感じさせる音楽、ファッションも
久しぶりにみると、
目の保養になって良いですよ。


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思うこと

地震前に書いた記事を、UPしました。(↓本の感想)
まだ平常通りの生活に戻ることができませんね。
映画をみるような心境には・・・・。






連日のニュースをみるたびに、心が痛みます。
つらい現実に、胸が押しつぶされそうです。
悲しくて・・・・悲しくて・・。
一人ひとりにそれぞれの人生があったのです。
それがある瞬間に消えてしまったのかと思うと・・・

ほんの少しの出来事で人の運命が変わってしまう・・・
生きていることを大切にしなくては。
皆が自分自身を大切にしなくてはと思います。
このところ、落ち着かない日々で、いろんなこと考え、ナーバスになってしまっているかな。

自分たちができることを、少しでもしていこう・・・
節電・募金・・
そして周りにいる人に優しくしていこう・・・。
そう心がけて日々生活していこうと思っています。



被災地の皆さまが、早く安心した生活に戻れますよう、お祈りしております。



そして、
原発のために、一種懸命に働いてくださっっている消防・自衛隊の方々。
その思いに胸が熱くなります。
またそのご家族の方々も、様々な思いがおありでしょう。
かげで支えてくださっている方々に感謝したいと思います。



こちらも・・・
まだ小さな地震が続きます。



落ち着いた日々がきますように・・・


なくしたものたちの国     著   角田 光代  絵  松尾たいこ

なくしたものたちの国     著   角田 光代  絵  松尾たいこ





松尾さんの絵をもとにした、角田さんのファンタジックな物語。




感想


角田さんの作品は今年になって3冊目。でも今までとこれは違う趣き。
ファンタジックなお話・・。
好きだな・・・・こういうの。
最後に
角田さん、松尾さん、それぞれのあとがきがありましたが
それを読んだだけで、ウルウルきてしまいました。
あ~~私もそんな思いがあったのよ・・・・・って★


なくしたものは
きっとどこかにある・・・



生きていくのはつらいだけじゃない・・・
前向きになることが必要


「晴れた日のデートと、ゆきちゃんのこと」

主人公は成子。
成子は、子供のころ人間以外のものと話ができた。
その中でも、学校で飼っているヤギのゆきちゃんとは仲良し。
でもある日突然、その声が聞こえなくなってしまった。

ゆきちゃん・・かわいい。
私もなにかと話せるって思っていた時期あったよ。

「キスとミケ、それから海のこと」

電車の中で出会った5つ年下の銃一郎。
前世は母が飼っていたミケだという。


母と銃一郎の会話がなかなか良い。再会してうれしいはずなのに
なぜか、ちょっぴりせつなさも感じたな。


「なくした恋と、歩道橋のこと」

妻子ある彼との恋愛話。
ここででてくる・・生霊。
面白い発想よね。
生霊仲間がいるっていうのも驚き。
心理的にはわかるわ~~


「さようならと、こんにちはのこと」

電車の中に4歳の娘を置いてきてしまった成子。
やがて娘は遺失物管理庫にいると分かる。


このお話が一番つらかった・・・。
4歳の娘って・・・そうだったのね。


「なくしたものたちのこと」

誰もいない街にいる成子。
そこにはなくしたものが・・・。


また会いたいです・・・私も、なくしたものに。


なくしたものたちの978-4-8342-5166-1

往復書簡     著  湊  かなえ

往復書簡     著  湊  かなえ



手紙分だけで構成された
中編3つのお話。



感想

手紙のやり取りだけのお話・・・・今までにない形式でした。
手紙の中では
それぞれある事件が語られています。
関係者たちの言葉の中から、真実が次々と明らかになっていく・・・
いろいろな発見があるところはやっぱり面白かったです。



湊さんの作品って、悪意に満ちたキャラが多く、読み終わったあとに
いや==な気分が残ったりするのですが
この作品ではそういうところがなかったのも良かったです。


全部で3編のお話。

「十年後の卒業文集」・・・・


え~~そういうオチなの?と驚いてしまいます。
いくら何年も会っていなかったからといっても、本人かどうかは
わかると思います。ちょっと無理がありますかね。
              

「二十年後の宿題」・・・・


このお話は好き。最後の事実もなるほど・・・と思いましたし。
先生の思い、生徒の思いにも心打たれたかな。



「十五年後の補習」・・・・


手紙のやりとりって・・素敵なんだな・・・としみじみと感じた一編。
文面が相手を思いやる気持ちにあふれていましたね。
彼女がDVにあった友達を助けるというエピソードには
DV場面がリアルに感じてぞ~~としました。





手紙は最近ほとんど書いていないけれど
本心を伝えるにはとっても良い手段だよね。
ただ文章って、夜静かになって一人で書いていると妙に恥ずかしい文章を書いているときが
あるよね。朝読み返すとビックリだったり。
メールになれてしまうと、絵文字を使って簡単に心情を表したりしてしまうけれど、
日本語本来の表現で表すことって、必要なんだな・・・って思いましたよ。
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大変でした

今回の地震は凄まじかったですね
幸い、子どもは試験休みで自宅。
午前中は出掛けていた私もそのときは自宅にいたので、3人
同じ場所にいることができました。
前日はちょうど映画を観に行っていたし、その日だったらもっと混乱したかも。
学校があったら迎えに行かなくてはならなかったし・・・。
それぞれ違う学校で、さらに場所も離れえているから、どちらを先に迎えに行けばいいのか
迷っただろう。いや・・電車も今回とまってしまったし、迎えには行けず、
学校宿泊になっただろうな・・・。
そうならなかっただけでも、幸い。
でも停電だけは不便。真夜中までかかったので、鍋でコメを炊き、明るいうちに早々と食事し、
暖房がないので、布団にくるまり懐中電灯と、ラジオで、過ごす。
便利な生活が当たり前のように生活していたから余計身に沁みました。
停電だと信号機も壊れちゃうのよね。
携帯の充電もできなくなるし・・。ネットももちろん。
懐中電灯の光の中でトイレってすっごく大変よ・・。

でもでもまだよい方です。


まだまだ大変な方々もいらっしゃるので心痛みます。
すべての皆様がご無事でいられますよう、お祈りしたいです。



灰色の虹      著   貫井徳郎

灰色の虹      著   貫井徳郎





身に覚えのない殺人犯としてある日突然逮捕された江木雅文。
由梨恵という恋人もでき、幸せの絶頂だった彼は一気に奈落の底へと落とされた。
無実を訴えても誰も信用してくれない。
結局、実刑をくらうことに・・・。
その日から、彼の生活は一転。家族も恋人も全て失ってしまった。
自分の人生を滅茶苦茶にされた思いから彼は恨みを覚えて。
そして、彼の事件を担当した刑事、検事、弁護士……と次々と殺されいく。
犯人は江木なのか。




感想



貫井さんの新作。
読み応えありました。冤罪の恐ろしさがひしひしと伝わってくる物語。
周防監督の「それでもボクはやってない」という映画を同時に思い出しました(痴漢の冤罪)が、
こちらはその映画よりもひどい状況。
殺人の罪ですからね。
刑事の必要なまでの尋問。
誘導質問のようなものもいくつか。
疑わしいければ、罰せよです。
なにか釈然としないものがわいてきます。
状況証拠しかなく、唯一の強力なものが自白。
しかしその自白も、追い詰めて、追い詰めて、その中で無理やり言わされてしまったという形です。
刑事伊佐山の強引さに憤りです。
昔かたぎの刑事さんなんですよね。その強引さが良い面に働くことがあるかもしれません。
刑事ならではの勘も大切にしなくてはいけないと思います。
でも、主人公に対してのやりかたは
どうにも、不自然。
無理やりだよと思わずにはいられません。

裁判官そして弁護士。
それぞれが、自分たちの仕事を一生懸命にこなしていたのかもしれません。
それでも、裁判官も弁護士も、一人の人間。
人にはいえない、秘密ももっているだろうし、
仕事の中で間違いもおかしているのかもしれません。


唯一の証言者。
あまりにも曖昧な証言に腹が立ちます。
人間の記憶のなんて不確かなこと。
人の一生を左右するような重要な証言を
軽い気持ちで行ってしまうことへの情けなさ。
有名になりたい、好奇心を満足させたいという身勝手さ。
もう・・・イライラします。


貫井さんの「乱反射」同じく、ほんの些細なことの積み重ねが
一人の人間を、不幸な状況に陥らせてしまった・・・
そう取れますが・・・、
それだけで簡単にかたずけられない問題ですよね。
なにせ、主人公は人生滅茶苦茶にされたんだもの。


彼の家族の不幸が一番つらかったです。
出所しても白い目でみられてしまう彼。
そして
やっと心を開くことができた恋人にまで・・・・。
どんなにつらかったでしょう。
生き地獄ですよね。
その中で母親の最後まで諦めない強い気持ちに心打たれました。


事件の関係者を
殺したのは本当に彼なのか。
最後に意外な結末が訪れます。


最終章は・・・
ちょっとウルウルしますね。
これから先、明るい未来があるであろう・・・2人を予感できる内容。
しかし待ち受ける現実は、悲惨そのものだと読者は知っているわけですから。


悲しい物語でした。


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悪魔を憐れむ家     著  蓮見圭一 

悪魔を憐れむ家     著  蓮見圭一 


角川文庫で『愛犬家殺人事件』、著、志摩永幸で出版されていたものを大幅な加筆・改訂し、題名を変えて出版。
埼玉で実際に起きた事件を共犯者によって書かれたノンフィクション作品・・・





感想    



同じような内容で、2つも出ているという経緯はよくわからないのですが
たまたま図書館にはこれがあったので読書。
やっぱり、映画を観てしまうと実際との違いはどれほどなのかと知りたくなってしまうんですよね。
読んだ感想としては、
ほぼ忠実だったことに驚き。
札束にゴムを巻いていたという話も
お醤油の話も
作業中の歌の話も・・・。
ホラー映画以上にグロです。
映画には描かれていない部分はとくに・・・凄い。
本当にそんなことやったの?と・・思えてしまう(もはや人間じゃあない)
実際の事件であるゆえ、当事者もいるわけでよくこれだけのものを書面にだせたな・・・というのが
素直な感想。
それをもとにした映画は、エンターテインメント
的な作りだし・・・
ただ面白おかしく観れば良いという次元ではないでしょう・・・
もはや人間のすることではないでしょう。
人間って・・・・怖すぎ。

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フローズン・リバー

フローズン・リバー (2008  アメリカ)


FROZEN RIVER


監督: コートニー・ハント
製作: ヘザー・レイ
チップ・ホーリハン
脚本: コートニー・ハント
撮影: リード・モラーノ
プロダクションデ
ザイン: インバル・ワインバーグ
衣装デザイン: アビー・オサリヴァン
編集: ケイト・ウィリアムズ
音楽: ピーター・ゴラブ
シャザード・イズマイリー
出演: メリッサ・レオ レイ
ミスティ・アッパム ライラ
チャーリー・マクダーモット TJ
マーク・ブーン・ジュニア ジャック・ブルーノ
マイケル・オキーフ
ジェイ・クレイツ
ジョン・カヌー
ディラン・カルソーナ
マイケル・スカイ




 08年のサンダンス映画祭グランプリ。
カナダ国境近くのニューヨーク州最北部にある町で、
子ども2人を懸命に育てている白人女性レイ。
夫はギャンブル依存症で新居購入費用にまで手を出してしまい、あげく家を出て行ってしまっていた。
そんな中、夫が持っていたクルマを運転手していたモホーク族の女性ライラと偶然出会う。
そのクルマは拾ったと主張する彼女。
ライラもまた夫がいず、子供が一人いる身だったが、いまその子は義理の母親に奪われ
子とは離れて暮らしていた。
子供と一緒に暮らすのが夢なライラは、カナダから不法移民をアメリカ側に密入国されるという犯罪に手を染め
資金をかせいでいた。
やがて、金に困っていたレイもその仕事を手伝うことになるのだが・・・








感想   

地味映画として紹介された作品。
紹介通り、地味な流れでしたが、主人公たちが母親ということで
同じ立場として、考えさせられる一本でした。

フローズン・リバーのタイトルどおり、アメリカとカナダの国境にある凍った河を
密入国者を運ぶために、クルマを走らせる女性2人の物語。

彼女らにはそうしなくてはならない(犯罪に手を染める)事情があったわけ。

女性の一人はメリッサ・レオ 演じるレイ。
冒頭から登場する彼女。
もう見るからに生活に苦労している様がありありなの。
乾燥しきった肌、疲れたお顔に浮かんだしわ、髪もつやがないわね・・・なんだか可哀そうになってしまう・・・

大金を持ち逃げした夫。
子どもたちはそんな夫でも父親だと思っている・・・
もの悲しいよね。
でも泣きごとなんて言ってられない。
このままでは新しい家に住むこともできない・・・とりあえずどうにかしなくては。
自分だったらどうする?


もうひとりは先住民モホーク族のミスティ・アッパム 演じるライラ。
彼女も夫に先立たれ、子供は向こうの母親にとられと、不幸な境遇。
とにかくお金をかせいで、子供と一緒に暮らしたい・・・



生活苦だからって犯罪をしていいっていうわけではないけれど、
人を殺すというわけでもないからか、
悪意をもった目で2人の母親をみてしまうことはなかったかな。
許されることじゃあないけれど、生活するためにはという思いも
わからないでもなかったから。

そして、
犯罪を描いていても、
ドンバチにもならないからか、血も流れない・・・・・・・、人も死なない・・・。
みやすいって、いったらみやすい・・・。目を覆うような場面がないからね。
でも、考えたら
氷の上を渡っているわけでしょう?
いつ、どかんと悲劇的なことが起こってもおかしくない状況なんだよね。
そういう、方向に話が流れないこと
それだけでも良かったな・・・って思います。



芽生え始める女性2人の友情。
人種も性格も違った2人だったけれど、
子を思う気持ちだけは通じるものがあったんでしょうね。




目が悪いと言って仕事に支障がでていたライラがレイと出会った頃から
メガネをかけるようになって・・・



なにげない変化だったけれど、心の中がじわじわしちゃいました。



そして待ち受けるラスト・・・


レイの決断。


長い目で見れば、そういう決断がかえって良かったのかも。



レイの息子さん、ちょっとあらぬ方向にいってしまうのかと思い
心配したときもあったけれど、
最後はあんな素敵なメリーゴーランド作って、
ほほえましかったわ。


やがてくる、幸せな時を祈って
物語を観終わりました。
厳しいさも当然あるだろうけれど、頑張って欲しいわ。

アカデミー主演女優賞にノミネートです。



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愛のむきだし

愛のむきだし (2008  日本)


LOVE EXPOSURE


監督: 園子温
アクション監督: カラサワイサオ
プロデューサー: 梅川治男
エグゼクティブプ
ロデューサー: 横濱豊行
河井信哉
原案: 園子温
脚本: 園子温
撮影: 谷川創平
特殊メイク: 西村喜廣
石野大雅
特殊造型: 西村喜廣
石野大雅
美術: 松塚隆史
編集: 伊藤潤一
音楽: 原田智英
主題歌: ゆらゆら帝国
VFXディレクタ
ー: 馬場革
アクションデザイ
ン: 坂口拓
照明: 金子康博
整音: 小宮元
挿入歌: ゆらゆら帝国
録音: 永口靖
助監督: 森倉研弥
出演: 西島隆弘 角田ユウ
満島ひかり ヨーコ
安藤サクラ コイケ
尾上寛之
清水優
永岡佑
広澤草
玄覺悠子
中村麻美
渡辺真起子 サオリ
渡部篤郎 角田テツ
板尾創路
(ゲスト)
岩松了
(ゲスト)
大口広司
(ゲスト)
大久保鷹
(ゲスト)
岡田正
(ゲスト)
倉本美津留
(ゲスト)
ジェイ・ウェスト
(ゲスト)
深水元基
(ゲスト)
吹越満
(ゲスト)
古屋兎丸
(ゲスト)
堀部圭亮
(ゲスト)
宮台真司
(ゲスト)



クリスチャン一家に生まれた角田ユウは、早くに母を亡くす。父テツはそのことがきかっけに神父になる。
ある時、教会に一人の女性が訪れ、父を誘惑。
しかし、女性との生活は短く終わってしまう。
優しかった父はその女性がきかっけで、性格が変わり、息子ユウに毎日懺悔を強要。
やがてユウは、罪をつくらなければという、思いにかられ
盗撮という趣向に走ってしまう。
神父として息子の行為が許せない父親はユウを見捨てる。
ユウはユウで、盗撮が縁でつるむ仲間もでき、何かが吹っ切れたように過ごす毎日。
そんな中でもユウは
母と約束した、理想の女性「マリア」との出逢いを渇望していた。
そして・・・ユウは偶然、町で理想の女性「マリア」→ヨーコに出会うのである。



感想


映画ブログでも評判が良かったこの作品。公開時は私も気になっていたのだけれど、なにせ上映時間が
長いので、DVDになってもなかなか観れずにいました。今回、やっと鑑賞。
ほ~~~~、こりゃあ、大騒ぎになるのも頷けますねぇ。
園子温監督の作品の中では(といっても4作しか観ていないが・・・)観やすい方ではないでしょうか。
良く言われる、エログロ変態路線・・も愛というテーマの中では全然気にならなくなっているからね。
長いだけあっていろいろあるわけですけれど、着地点があのラストでしょ?
これって今まで見た監督作品の中のラストでは後味が一番いい・・…笑。
あんな満面笑みの満島ひかりちゃんの顔見たら、ワオ~~~ってなっちゃうんじゃあないでしょうか、
世の男性は…笑
ラストに流れる、ゆらゆら帝国の「空洞です」も体に馴染みやすい曲ですし(しばらく頭にこびりつく感じ)
高揚感に包まれるよね。うんうん・・・・こうなって良かったと誰もが思うはず。
いうなれば、「最後に愛は勝つ・・♪」でしょう?
コイケの強烈さも一瞬、忘れそうな感じ・・。


エログロ変態路線・・・うん・・・強烈な言葉だけれど、
今振り返ってみると、やっぱり普通に入っていますよね。
今回は可愛いエロだったし、グロも直接的な場面としては描いていないし(血の飛び散り方は派手だったが)
変態は・・・・コメディタッチで嫌悪感もたないギリギリのラインで処理してあったから
すんなり受け止められるのよね。
○慰、勃○と生理現象もバッチリで、よくアイドル系のお二人が演技したわね・・・・・・・って
感心もしてしまったわ。
家庭的な問題はいつものように、相変わらず存在。
コイケもヨーコも父親からまあ・・ひどい扱い。
幼児虐待・・・性的な暴力・・・凄まじかったね。
(板尾さんも怖い怖い・・・・)



上巻はラブコメディっぽい雰囲気。
ユウが理想に女性、ヨーコに出会うまでを一時間。
カウントダウン方式で描き、出会った途端に
バ~~ンと題名が出るという、手法。これは熱帯魚さんでもやっていたことよね。
ユウが女装をしてヨーコと出会ってしまったため、ヨーコは私はレズかも・・・と思いながらも
女性=サソリに恋。
しかしユウの父親がヨーコの母親(義理)と結婚するということで
2人は兄妹として暮らすはめに・・・・。
これって、まさに、少女マンガのような展開だよね(こういう設定は漫画で見かけたわ)
でもそれだけで終わらないのがこの話。
そこにコイケという女性が絡んでくる・・・
そしてこのコイケが新興宗教→0教会の勧誘者ということで、物語はまた第2の展開へ。

下巻。
ユウの父親、その女である、カオリ、そしてヨーコは0教会に入信。
ユウは愛するヨーコ脱会に向けて奮闘する・・・。


下巻は宗教関連の描きが多く、興味深かったわ。
新興宗教の世界ってこういうものなのね・・・というのが
まじまじとわかっって、怖かった・・・・。
コイケが怖いのもあったけど・・。
誰でも一歩間違えればそういう世界に入り込んでしまう可能性はあるのかも知れないと思ったり。
洗脳されるのって、やっぱり怖い・・・・。
罪について考えない人はいないよね。そして、それを突き詰めて考えていけばいくほど
何かにすがろうとするかもしれないしね。(余談だが、先日読んだ島本さんの作品と似たような内容なんだよね)
ユウの父親とカオリは結局
クリスチャンから、信仰宗教に入り込みその世界を理解し
やがてはそれも終わりをつげ、被害者の会へと入っていく・・・。
ものの考え方、とらえ方が、どんどん変わってきているのよね。
昨日までは悪と思っていた世界が、自分のあるべき世界となり、
しばらくしてそれが間違いだと気付き、もとの世界に戻る・・・
一生の中でこれほど人生が振り回される・・宗教って一体なんなんだろうね・・・と
思うわ。そして振りまわされる人間の弱さ・・・。悲しいかな・・・です。
迷える子ヒツジなのね・・・人間って。


そんな中でユウだけは、何にも迷わされることなく
ヨーコだけをみていた・・・・・
そんなユウの姿が、ちょっといじらしくも感じるのがこのお話の良いところなんじゃあないのかなって
思います。
そもそも、ユウの盗撮は、父親のせいでもあって、彼は最初は純粋な存在だったじゃないですか。


ユウが0教会の合宿に参加して、罪の告白をするシーン。
私はここが印象に残ったんだけれど。
どういう罪かって聞かれた時、
「目と目をあわせて顔と顔をあわせて、一言も話すことができなかった・・。
すべてを打ち明ければ良かった。
勃○をはじるな・・
愛をはじるな・・」

そんなニュアンスで言っていたかと思うんだけれど、う~~ん、若い時って
パワーがあるんだもの、後悔なく行動した方がやっぱりいいよね・・・ってしみじみ思いました。
たとえ自分が○態と言われようともね。

そういえば、「月光の囁き」以来、久々に観る
変態チックな恋愛映画だったな。



コイケを演じた安藤さん、凄いですね。
最後の自決シーンは悲しくなったもの。今まで生きてきた人生考えるとね。
安藤サクラ さんは奥田さんの次女で
長女の方がモモコさんね(この間監督やっていたね)
奥田ファミリーって、才能豊かな集まりなのね。

満島ひかり ちゃんは可愛いでしょう。
あのかわいい顔で凄みの演技をするから、また魅力的なのよね。

西島隆弘君は
AAAだとか。知らなかったので勉強します・・・

気の弱そうな神父の
渡部篤郎も良かったな。

何気に脱会グループの神父さんとして吹越満 さんも出演。
監督の作品って、
脇だった人が次は主役にっていうことが多いよね。
満島ちゃんもむきだしの前の作品、「エクステ」でチョイ役していたしね。

しかし…4時間は長いね。
いっぱいエピソードが入っていて、あきはしなかったけれど、
もうちょっと短くしても良いかもって個人的には思いました。
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このポーズ可愛いね。
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覚書として
使用曲

ベートーヴェン:交響曲第7番第2楽章

ラヴェル:『ボレロ』 

ヴィエルヌ:『ウェストミンスターの鐘』



エクステ

エクステ    (2007   日本)



監督: 園子温
プロデューサー: 岡田真
服部紹男
企画: 黒澤満
遠藤茂行
脚本: 園子温
安達正軌
真田真
撮影: 柳田裕男
特殊造型: 西村喜廣
美術: 福澤勝広
編集: 伊藤潤一
音楽: 長谷川智樹
主題歌: 町本絵里
『ハルカ』
VFX: 田中貴志
照明: 松隈信一
録音: 林大輔
出演: 栗山千明 優子
大杉漣 山崎
佐藤めぐみ
つぐみ
町本絵里
佐藤未来
山本未來
夏生ゆうな
光石研
山本浩司
田中哲司
蛭子能収
佐久間麻由



横浜港にある巨大コンテナの中から大量の毛の束が発見される。さらに、その中に一人の少女の死体が。
死体安置所で死体の管理をする山崎は髪の毛に異常なまでの執着をもっていた。
コンテナでみつかった少女を自宅に連れ帰る山崎。
一方、スタイリストを目指して美容院で勤務する優子。彼女は姉の子供を預かっている。
その子は優子の姉に虐待をされていたのだ。
そんなある日、優子が働く美容室に、山崎がエクステをもってやってくる・・・



感想



ジャンルはホラーですけれど、全然、怖くはないかな。ちょっと気持ち悪い・・
いろんなところから毛が生えてくる映像が。
ツメや、目や、舌や・・・あんなところ、こんなところからにょき、にょき。
髪の毛って綺麗な状態で存在すると美しいと感じるけれど、
手入れもしないで、のばしっぱなしだと、汚いよね。
不自然なところにあるのは、やっぱり、気持ち悪い・・・。

ばかばかしいと思えるような流れもあるので
コメディ、入っています。
だから好みもわかれるかも。
私はイマイチ。
そもそもホラーって、普通じゃないような設定ばかりだけれど、
こう・・とばしすぎるとね。
今回のこれは、のれなかったな。
同時に、シリウスなテーマもこの映画には入り込んでいるの。この監督さんていつもそうなんだけれどね。
臓器売買や、幼児虐待。そこだけみれば、げんなりします。
ホラーより人間の行動の方がよほど怖い・・・・わ。



大杉漣 と つぐみの演技が突出した感じ。


大杉さんは髪フェチ。○態さんですね。
奇妙な歌・・・ヘア~~ヘア~~~と、(監督オリジナル)歌ったり奇抜な格好したりと
凄まじかった・・・・・
特典映像もみましたが
役柄掴もうと一生懸命でしたね。真剣でした。
役者さんも大変。


つぐみは、「紀子の食卓」に続いての出演。
幼児虐待する母親。
これまた、似合いすぎ。凄すぎ。

個人的につぐみ好きなんですけれど、このあと映画出演はしばしお休みして今は復活。
ちょっと別の方向に行っている感じだけれど。
「月光の囁き」や昼ドラの「緋の十字架」が好きだっただけに、ね。映画にも出てほしいな。



満島ちゃんも出演。美容院のスタッフ。セリフはほんの少し。今回はたばこ吸っていました。
可愛い・・・。


栗山千明は主役ってことだけれど、普通っぽい役。
冒頭だけだと、とてもホラーにはみえないよね。
さわやかに登場してくるしね。
髪はさらさらとっても綺麗。美しい髪の持ち主という使命を十分果たしています。


美容院のお店の雰囲気は好きだったな。
このお店の名前の由来も監督さん、特典映像でお話していたけれど、
なかなか凝っている・・・
オシャレだよね・・・・
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