プリズナーズ(2013 アメリカ)
PRISONERS
監督: ドゥニ・ヴィルヌーヴ
製作: ブロデリック・ジョンソン
キーラ・デイヴィス
アンドリュー・A・コソーヴ
アダム・コルブレナー
製作総指揮: エドワード・L・マクドネル
ジョン・H・スターク
ロビン・マイジンガー
マーク・ウォールバーグ
スティーヴン・レヴィンソン
脚本: アーロン・グジコウスキ
撮影: ロジャー・A・ディーキンス
プロダクションデ
ザイン: パトリス・ヴァーメット
衣装デザイン: レネー・エイプリル
編集: ジョエル・コックス
ゲイリー・D・ローチ
音楽: ヨハン・ヨハンソン
音楽監修: デヴァ・アンダーソン
出演: ヒュー・ジャックマン ( ケラー・ドーヴァー )
ジェイク・ギレンホール (ロキ刑事)
ヴィオラ・デイヴィス (ナンシー・バーチ )
マリア・ベロ (グレイス・ドーヴァー )
テレンス・ハワード (フランクリン・バーチ)
メリッサ・レオ (ホリー・ジョーンズ)
ポール・ダノ ( アレックス・ジョーンズ )
ディラン・ミネット
ゾーイ・ソウル
エリン・ゲラシモヴィッチ
ウェイン・デュヴァル
レン・キャリオー
デヴィッド・ダストマルチャン
舞台はペンシルヴェニア州の田舎町。
感謝祭の日、ケラーの6歳になる愛娘と、隣人の娘の2人が
忽然と姿を消してしまう。
警察は近くに止まっていたRV車に乗っていたアレックスを逮捕。
しかし、アレックスは10歳程度の知能しかなかった・・・
すぐに釈放されるアレックス。
ケラーはいらだちをかくせず、自分の手で娘を探そうとする。
アレックスは絶対何かをしっているという
確信のもと、彼を監禁してしまう・・・
感想
「灼熱の魂」の監督さんだということで、鑑賞。
衝撃度は前作の方が凄かったけど
こちらも、重厚な作りのサスペンスになっていて
やはり、観終わった後、誰かと話したくなる一本でした。
153分と
長めですけど、絶対最後まで見届けてやる~~~って固い決心が湧いてくるので
厭きることもありません。
ただ、
扱っている事件が
幼児誘拐なので、どうにも親目線の部分も入り込み
やや疲れます(精神的に)。子供の行く末が心配じゃあないですか。
生きているのか、死んでいるのか・・・・どうなのか・・・ってね。
今回は
公開したばかりですし、
まったく予備知識ないほうがいいので、
あまり詳しい感想は避けようかな。(といいながら内容は詳しいので、未見の人は遠慮を)
とにかく、
期待を裏切らない出来。
宣伝あまりしていない感じだし(私が観ていないだけかな)
アナや、テルマエや相棒や・・・と
何かと話題作が多い時期の公開なので早々と消えてしまうかもしれないけれど、
映画好きなら、是非チェックして欲しいな。
俳優陣も豪華。
行方不明になった娘を探し出そうとする父親に・・・ヒュー・ジャックマン・
うん、頼りがいのある、善き父親だったよ。
信仰心、強し(ここポイント)
娘がいなくなったあとの、動揺→怒り→監禁行為の流れに
わからなくもないよね・・・・・・・・と思えてきてしまう。
(拷問がよいとは言っていない・・・)
怪しいと思われる男が証拠不十分で釈放されちゃうのね。
でも、父親、ジャックマンは、絶対、奴が怪しい・・・何か知っているって
思って、彼をとらえて監禁、口を割らせようと拷問までしかけるの。
と、ここまでね・・・。
次、彼の奥さんはマリア・ベロ 。
彼女は、子どもいなくなってから、精神的に不安定。
わかるわ・・・。まともな神経ではいられないよね
いなくなったのが、子どもだもの。もう、いたたまれない・
実は
ジャックマンの娘と一緒に、友人の娘もいなくなったのよね。
その友人
夫妻はテレンス・ハワードと、ヴィオラ・デイヴィス。
当然彼らも動揺、困惑。
彼らはヒューの監禁、拷問行為をのちのち知ることになるんだけど、
行為をひきとめることなく、まあ、観て見ぬふり状態。
怪しい男が犯人かどうかもわからないけれど、
今はそうするしか(彼の口を割らせる・・・)方法はないのかもしれない・・・、
現に娘は戻ってこないし、しょうがないのかな…と、受け入れているの。
これも、分かる気がするの。
とにかく娘助けて欲しいという気持ちがよくわかるから
ずるいよね、形としては、と思いつつも、彼らを非難することもできなくって・・・・。
で、
この怪しいと思われる男をポール・ダノ。
知能が10才程度しかないという、役柄で、口数も少なく
怪しいと言えば怪しい雰囲気は充分。
そもそも、ポールダノだし・・・・・笑
アンジーのテイキングライブスって、観た人います?
あのときも、冒頭のダノ、怪しかったし、実際悪い奴だったし・・。
まあ、この彼が本当のところどうなのかは
ふれないけど、
精神異常のふりをしているって思えばそうみえなくもない・・っていう
限りなく灰色っぽい状態を好演。
だからといって、
拷問されていい・・っていうことではないと思うのよね。
なにせ100パーセント、犯人とわかっているわけではないしね。
やはり証拠固めをして、段階を踏むのが妥当。
と思っていても
そういう状況下で(娘がいなくなって、状況知っている可能性ありの男がいる・・・)と
わかったら
理性では抑えられない部分が、湧いてきちゃうかもな・・・・っていう思いは
感じちゃうな。
あそこまでの拷問はしないまでも
警察が頼りにならないなら
なにがしかの行為はしちゃうかもしれないよ。(時間無いし)
それにしても
拷問場面は凄い・・
やはり、これは行きすぎな行為と言えちゃうかな。
ポールダノは、顔が認識で来るのは前半だけだからね~~~。
ジャックバウワー並みの拷問さ。
そして、
最後に刑事役で、ジェイク・ギレンホール。
取り扱う事件を次々と解決しているみたいで優秀な刑事さん。
事件もコツコツ冷静に分析して、良い仕事している感じだったものね。
ただ今回の誘拐事件に関しては
ところどころで、ミスも目立つ感じ。
いいところまでいくんだけど、あと少し・・・って感じで。
でも
カッコ良かったよ、仕事している姿。
私としてはスクリーン久々だったけど、体、大きいんだな・・・ってしみじみ確認。
首のところの刺青や、取調室から出ていくときの大きな後姿が印象的。
と、
なんだか、この説明では、ありきたりの映画みたいだし、
犯人もすぐわかるんじゃあないの?って思われちゃいそうだけど、
違う・・・・・笑
この映画の
根底には
宗教的なものがからんでいるので、そこからの
アプローチで事件全体を考えるとなかなか深い内容と気付くの。
伏線もうまくからみあっていて、
でも最後には
うまく収まるところに収まる・・・。
時間がたてば、細かいツッコミも出てくるけど(警察の捜査方法とか)、観ているときは気にならず
集中して鑑賞できました。
冒頭で流れる
のは、「主の祈り」。
神への有名な祈りですね。
神への挑戦とそして敗北、やはり神は信じる者を救ってくれる・・・。
信じる者こそ、幸せが訪れる
そういう宗教観感じる映画でした。
余談ですが
子どもの中高時代、保護者の集まりでも、必ず、お祈りがありました。
神に感謝し、人を愛して、罪を許して・・・と
キリスト教の講話もいくつか、聞く機会がありました。
私自身、特定宗教はもっていないけれど、
映画や本を読むうえで、宗教的な知識があると、
いろいろな発見ができるので、宗教の学びって、良かったな・・って思うこの頃です。
子どもは、何か、学んだのかな、惰性みたいだったけど。
懐かしいです。