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キャンディ

キャンディ  (2006  オーストラリア)



監督: ニール・アームフィールド
出演: ジェフリー・ラッシュ,
ヒース・レジャー,
トニー・マーティン
ノニ・ハズルハースト,
アビー・コーニッシュ


原作は詩人でもあるルーク・デイヴィスの同名小説。
詩人志望の青年ダンは、画家を夢見る美女キャンディと出会い恋に落ちる。
ダンがヘロイン常用者だったことから、
ほどなくキャンディもドラッグの世界にハマっていく。
そしてキャンディは、ドラッグを手に入れるため身体を売り始めたりもする・・・。
しかし彼女の妊娠がわかり
2人はドラックを絶とうとするが


感想感想   その予告の印象からベティーブルーのような映画かな・・・と思って
期待をしていた一本でした。
でもちょっと違うかな・・・
ベティーのほうは、本当痛々しい姿に
キュンとなる部分も多かったのですが、
キャンディは、2人の破滅への道というのが薬依存だというところが
やっぱり、頭のどこかにあって・・
それって自分自身のの甘さでもあるでしょ?と
どうしても辛口な感じで2人を観てしまうところが共感度を下げました。
不利だったかもしれませんね・・。


もちろん、ヒースが演じているのだから
ダメ男であっても、贔屓目に見てしまうところはありましたけど。
いや・・・そんなやつでも、
自分を愛してくれれば・・・・って思ってしまうんだよね。
この男と共に落ちてもいい・・って・・・・笑・・・思わせるオーラがありました。


そもそも、ジャンキーの映画って共感することって難しいですよね。
そこに恋愛も入りこむのだからもっと難しい・・・。
でも、その背景→薬に溺れなくてはいけなくなってしまった
所以が、すこしでも描かれていたらその主人公たちに
近づけるってところありますよね?
そうか・・・そういう理由で溺れていったのかって、すこしだけでも
共感するかもしれません。
もちろん、だから、その行為がよし!!と認めるっていうわけではありませんよ。
しかたないよね・・・,そうするしかなかったんじゃない・・って
思うと途端に、共感度がUPするって言いたいんですよ。
でも。。この主人公達にはなかった・・・・・涙

この映画って
あまりそういうこと・背景描かれていなかったのです。
たぶん、純粋に愛の映画とだけ考えれば
きっと違った見方が出来たと思うんですよね。
愛し合っているけれど、別れなければいけない二人・・という感じで観ると
すごくせつない・・・。本当そうだと思うの。

でもドラック映画なんだよね・・・
そうなんだよね・・・と思うと見方も変わってきてしまうの。
その愛に薬が絡んでしまうと
その愛って本物?って疑いたくもなってしまう・・・。
2人の結びつきの過程が省略で
気付けば薬をやっていたという感じだったから
どうしても、しょうがないな・・・2人さん・・ってことになってしまう・・・のよね。


この映画は淡々とした展開。
本編が天国・地上・地獄という表題にわかれていて
その展開は否応無しにでも想像できてしまいます。

すでに冒頭から2人は中毒者。
ダンはそもそもジャンキーで、彼と付き合うことで
キャンディも同じ仲間にという流れのようでした。
だからといって、ダンが力ずくで、彼女を中毒者に仕立て上げたという感じではないですよね。
・・・キャンディ自身の意志からの行為みたい。
彼女、家庭に(とくに母親と確執があるようだ・・)問題があるようだったので
そのストレスも加わったのか、好奇心もあったのか・・・はたまた
愛するダンと同じものを共有したかたのか
そんなところから入っていたんじゃあないでしょうかね。
普通、まともな考えだと
愛しているんだったらさ、
私と付き合うんだったらジャンキーやめない?っていう
忠告へとつながると思うんですがそうならなかったわけ。
そんなこと言わせないくらいの、ダンの魅力だったのか。
まあ、ジャンキーでもしょうがないって思わせる魅力ですよね。
ダメ男だと承知していてもなお
自分を大切にしてくれるなら
彼のわがまま許しちゃお=薬でもいいや~~ってことなのかしら。

でもね・・・いくら好きだからといっても
キャンディ自身が体を売って金をかせいでも全然平気なんですよ。
悪いね・・・ですまされちゃう関係ってどうにも理解できないですね。
そういうダメ男と経験がないから、厳しい目で観ちゃうのかもしれませんが
許せる人もいるのかな。
もちろん、ヒースだからという理由はこの際なし・・・で、ですよ。
また、薬依存を
2人して開き直ってしまうところも嫌だったかな。
努力があまり見受けられない・・

そりゃ・・、妊娠がわかった頃には、必死になっていたけど(あの映像は
出産経験者としてはつらい・・・ね)
それは遅すぎるわけだし・・・
それまでの、いい気になっているというか、
いけいけ状態につけがまわってきたわけだから
自業自得と思ってしまう・・・・。キビシイだろうか。


冒頭の
レコードの中にいるような
ぐるぐるまわるシーンや、
プールの映像、
壁の落書きシーンや
ヒースと彼女とのラブシーンなどなど
それぞれ、美しく、素敵なシーンが今思えば
多かったのですよね。
でも、
やっぱり感想となると
自分の中でなにか今一歩足りなかったような気がします。
ジャンキー映画ならもう徹底的というか
純愛も何もない状態で・・・、レクイエム・フォー・ドリームみたいな映画のように
過激になってしまえば、こちらとしても
諦め状態で・・笑・・しっかり入り込んで見てしまうんだけど。


どこかきれいきれいに、
純愛映画のように仕上げてしまっていたのが
逆に自分の中で
中途半端な鑑賞状況を作り出してしまったかな・・・って
思います。


ヒースのあの痛々しい姿をみるたびに、
現実の姿とどこか重なってしまったり
するんですよね。薬云々ではなくって
深い悩みがきっとあったんだろうな・・・って。
そうやって映画を観てしまう自分がちょっと悲しかったりしました。

これが最後ではないのですよね。
バットマンは是非スクリーンで見たいです。
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みみこさん こんばんは
TBはやはり反映されないようなので,記事はURLの中に入れてあります。

ジャンキー映画って,私もあまりなじみがなくて
ヒースが演じたダンの,ろくでなしなんだけど憎めない弱さには共感できても
彼らのジャンキーな面には,同じようにひいてしまいましたね~。
「ベティ・ブルー」とは違いました・・・。
私も,ダンの苦悩をみて,ヒースの苦悩を思い起こして辛くなりましたよ・・・。
バットマン,辛くてもスクリーンで観るのが待たれます。
ところで,みみこさんのブログをリンクさせていただきました。
これからもいろいろおしゃべりさせてくださいね!

ななさんへ


こんにちは。
ななさん、体調崩されていたんですね。
大丈夫ですか。今覗いてきてびっくり。
今天気、不安定ですものね。今日だって、なぜか台風で・・・泣。
くれぐれも無理せず、更新してくださいね。
で・・・↑これ、やっとUPしました。
色々言っていますが、ヒースじゃなかったら、きっと
もっともっと入り込めなかったと思います。
主演2人とも体当たりの演技でしたよね。
詩的な部分も漂っていて、
雰囲気のある作品だと思っているのですが・・・
薬系は・・どうしても厳しくなってしまいます。
ろくでなし・・・に惹かれちゃうっていうのも
わからなくはないですけどね。
最後のお別れシーンはセリフも少なくって・・・
今思えば、いいシーンでしたわ・・・。
リンクの件・・ありがとうございます。
こちらからもさせていただきます。
こんなしょぼい感じのブログですが
リンクしてくださってとってもうれしいです☆
今後とも仲良くしてくださいね
よろしくお願いします。

みみこさま、こんばんは♪

自分も見てから・・とおもったのですけど、(それでそれで?)と、最後まで拝見してしまいました。
あら~、そうでない展開ですように・・と願ってたのとは正反対みたいですね(残念です~)
背景が描かれていないのはやっぱり辛いですよね。
たとえば「ウォーク・ザ・ライン」のジョニーがそっちへ走ってしまった理由はすごくわかるような気がしたのですけど、そんなではないようですね。
弱さを平然と肯定されても困ってしまうし、クスリのために彼女にそんなことさせて平気という感覚も全然共感できそうになく・・・
(私はやだよ、と開き直って我に返って映画に集中できなくなりそうです)
ヒースは見たいけれど、お話はなんだかちょっと。。(しゅーん)

愛情にも色々ありますけど、「ベティブルー」(もちろん好きです♪)のようだったり、
「愛の嵐」のようでない破滅系は私も苦手なので、いつかそのうち・・とお茶を濁して
バットマンを待ちまーす。

こんばんは。
レス遅くなってしまいごめんなさい。
だいぶネタバレしている感想で申し訳ないです。
やっぱり、悲惨な話は嫌ですよね。
もしかしたら・・・2人は・・という希望も
あったのですが・・残念な結果に終ちゃいました。
いや・・・何年かして再び出あったら、いい関係になるかもしれない・・という
希望はもてたのですけどね。
でも・・この手の話は、現実にヒースがいないという
ことを知っていながら見るのは正直つらすぎますね。
いろんな意味で、想像してしまうんですよね・・
個人的な悩みもこの映画のようにあったのかな・・・って。
やっぱり、今はヒースの、恋のからさわぎ・・のような笑顔を
沢山みたいのですよね。
「ウォーク・ザ・ライン」のジョニー・・これは未見ですが
薬関係で落ちていくんですね。ミュージシャンって多いですものね。
そうそう・・彼女に売春平気でやらせちゃうのは、
どういう理由にしろ許せないですよね。
女性としてはムムムときちゃう。
ベティブルー・・武田さんもお好きですか。
あれも痛いお話ですが、入り込んで観ちゃいましたね。
過激な愛の話と言う感じで印象的でした。
バットマン・・・楽しみですね。
今までにないヒースが観れるようで、楽しみです・・♪
またお邪魔します。
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