ヴィーナス  

ヴィーナス   (イギリス)

監督:ロジャー・ミッシェル
脚本:ハニフ・クレイシ
音楽:コリーヌ・ベイリー・レイ

出演
ピーター・オトゥール  (モーリス)
レスリー・フィリップス、(イアン)
ヴァネッサ・レッドグレーヴ、
ジョディ・ウィッテカー  (ジェシー)
リチャード・グリフィス




70代の英国人俳優モーリス(ピーターオトゥール)。
彼は若いころはプレイボーイ。
しかし、今は、年もとり
端役ばかりの俳優生活。
若い頃の女遊びが原因で
妻とはすでに別居。でも妻(ヴァネッサ・レッドグレーヴ)とは、時々
会って話ができる仲になっている。
そんなある日、モーリスは
俳優仲間のイアン(レスリー・フィリップス)のもとにやって来た
姪の娘ジェシー(ジョディ・ウィッテカー)と出会う。
無作法なジェシーだったが
モーリスは若い彼女に、恋の予感を感じる。


感想

ピーター・オトゥールが、8度目のアカデミー主演男優賞にノミネートされた作品。
監督は「ノッティングヒルの恋人」「Jの悲劇」のロジャー・ミッシェルということで
面白そうかな・・・と鑑賞。


これはですね・・・・地味な作品ですが
私的には良かったです・・。
実は号泣きものだったのですよ。
一応コメディ・ドラマなんですけど、
ボロボロ・・でした。
舞台になるロンドンの街の風景も素敵でしたね。

ただ、主人公をどう思うかで
好みは分かれるかなと思うところもあります。
若い女性の立場でこの映画をみるとはっきりいって
きついかな・・・・笑

あらすじをみると
おじいちゃんと、若い娘のプラトニックラブなどという雰囲気に感じられますけれど
もうちょっと、リアルです。
綺麗ごとだけじゃないものがいっぱい描かれます。


キャッチコピーの
「男って、いくつになっても…」のとおり、
エロイ主人公なんです。
でも、そう感じさせないところが
イギリス紳士のなせる技なのかな・・・って思います。
日本じゃあ難しいかと。


若い娘を前にして、主人公はときめきを覚えます。
いいじゃないの・・・って思いますよ。
それがモーリスにとって生きる活力になっているのなら。
すでに外見も、体も
俗に言う枯れた状態ではあるけれど、
情熱だけはいつまでも持ち続けたいと言う心境は
充分理解できるから。

露骨な描写はないけれど、
危ないな・・・と思えるところはところどころあり、
自分が若い娘側だったら
対応しきれるかな・・・という不安は感じます。
でも、この映画の若い子=ジェシーのような
傲慢な態度は自分としてはできないと思うな・・・。

主人公側に気持が傾くのは
若い子、ジェシーが
みていて腹立たしいから。

あまりにもモーリスをいいように利用していることに
苛立ちを感じたから。

その点、
妻の、ヴァネッサ・レッドグレーヴは女性としてすごく魅力的でした。
懐の大きな女性で彼女がいたから
モーリスが自由に振舞えたのだと感じられます。
彼女の手の中でモーリス、躍らされているって感じ。
モーリスにとっては
対等の位置関係でなく
すでに母親のような存在になっているんだな・・・・と思えます。
女ってこうじゃないと、モテる男とは
暮らせないのかも・・・・・・と思ってしまいました。



日本でこういう老人の性や欲望を描くと
難しいと思うのですよ。あまり見たことないしね。
きっと、年よりはそういう感情はない・・・という
風潮がどこかに流れているからじゃあないのかな・・・

でもイギリスだとこんなに上品に仕上がるんですよね。
主人公がいやらしくなく、カッコいい・・。
たそがれ、哀愁を感じさせる姿だけれど
それでも、どこかに自分の人生に悔いなしで生きてきたという
自信はある・・・・・・・


死にたいして、恐れることもなく、
最後の最後まで
男でいようとする姿は
あるいみ、理想的な姿であろうかと思います。

若い子=ジェシーも
モーリスと接することで
新たな自分を発見したに違いない・・・・・。
その成果はこれからの彼女の人生が物語ってくれるんですよね・・


幅広い年齢と接することって意外と大事かも。
若いときって、目先のことしか見えないので
もっと違う角度から物をみることを指示してくれる人と
接することも大切かもしれませんね。



主人公と仲間のおじいさんのやりとりはとっても
コミカル。口げんかしてもそこには友情が流れているのが
ひしひし感じられる。
そんな人間関係にも憧れを感じます。



題名は「ヴィーナス」。
男にとって女はすべてヴィーナスなんですよね。
それが若い女性というのも
なんなんですが・・・笑
まあ、目くじらたてず、笑ってすませましょう。



ドヴォルザークの「スラブ舞曲」をバックに
踊る姿が印象的でした。
泣けました・・・


輝かしい人生なんて
いつまでも続くわけがなく、
いつかは、トーンダウンしてしまう・・
そのギャップにせつなさを感じるわけですけれど、
それと同時に得られる何かも必ずあるはず。
友情だったり、愛だったり、
年をとることを恐がることなく
ありのままの自分でいられることがなによりも大切なんだな・・・と
思いましたね。

いい映画だと思います★

ヴィーナス



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みみこさん、こんにちは。

この映画は少し前に観ていたので、ちょっと記憶が薄れかけてました。
自分の感想を読んで、号泣はなかったけど、やっぱりちょっと哀れというか、
ツーっと涙する映画だったなあと思い出しました。

そうそう、やっぱり女は母なる大地、迷える子羊であるいつまでも少年のような男たちを、両手を広げて受け入れるヴィーナスなんですよね(笑)

http://mamwalk.exblog.jp/6741054/

Mamさんへ


こんばんは。
感想拝見しましたよ。
劇場鑑賞されていたなんて、さすが~~
あまり目立った作品じゃあなかったですものね。
そう・・・わびしい映画なんですよね・・・・・笑
私が号泣きっていうのはね・・
どうも年寄り主人公だと身近な人を思い浮かべてしまって
ついつい涙もろくなってしまうんですよ。
だからだと思うわ~~
なんだか、傍でみていると可哀想で・・・。
最後はああだったしね・・・。

やっぱり女は両手を広げて受け入れる立ち場なんですよね。
若いころは、受け入れて欲しいタイプだったんですけれどね。
現実的に
最近は私がやらねば・・・的になってきているのが
なんだかな~~って思いますけど・・笑
しょうがないのかな・・・

みみこさま、こんばんは♪

「俺はジャック・バウアーだ」
なんつって、クラスの男の子たちが24ごっこしてるんだそうです。
ちょっと混ざりたい・・と思ってしまいました(笑)

さてさて「ヴィーナス」。
いやーん、よかったです。
あれ?っていうくらい、けっこういろんなシーンでじわじわきてしまいました。

ヴァネッサ・レッドグレーヴ、包容力ありましたねえ。素敵でしたわ。
甘えたいときに甘えさせてあげる、ほんと母親みたいな愛情になってましたね。
(わたしにはムリか・・笑)
いろいろと思うところありの映画でしたが・・・

そうそう、「日本じゃあ難しい」ですよね!!
誰かいるか・・と思っても全然思い浮かばないし、
こんなふうな枯れ風味ながら色気ありって難しいですものね。
さすがピーター・オトゥール、違いますねえ。
すっかり忘れていた(いつものことですが)この作品、
思い出させてくださってありがとうございました☆

武田さんへ


こんにちは。
まあ・・子ども達も知っているんですね・・24.
流行っているのかしら・・。
慌しいドラマですけどね・・。

で・・・ヴィーナス。
まあ、早速見てくださったのですね。
若い人があまり出演していない地味な映画なので
どうかな・・・と思っていたのですが、
楽しんでくださってよかったです。
渋いおじいちゃんもいいですよね・・。

<ヴァネッサ・レッドグレーヴ、包容力ありましたねえ。素敵でしたわ。>
ね・・ね・・。
いいですよね。
最初、現れたときと、
最後のお葬式シーンで現れたときと、雰囲気が違ってみえて・・・。
きちんとした役から、ちょっと生活に疲れた感じまで・・・
幅広いですよね・・。

<さすがピーター・オトゥール、違いますねえ。>
私は、あまりこの方の作品見たことがないのですが、
素敵でしたわ。仕草がスマートで。
年をとっても色気があるのって、大事だなって思いますわ。

いえいえ・・こちらこそ。
私も色々参考にさせてくださいね。
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