宮廷画家ゴヤは見た

宮廷画家ゴヤは見た(2006  アメリカ・スペイン)

GOYA'S GHOSTS


監督: ミロス・フォアマン
製作: ソウル・ゼインツ
製作総指揮: ポール・ゼインツ
脚本: ミロス・フォアマン
ジャン=クロード・カリエール
撮影: ハビエル・アギーレサロベ
プロダクションデ
ザイン: パトリツィア・フォン・ブランデンスタ
イン
衣装デザイン: イヴォンヌ・ブレイク
編集: アダム・ブーム
音楽: ヴァルハン・バウアー
出演: ハビエル・バルデム   (ロレンソ神父)
ナタリー・ポートマン   (イネス・ビルバトゥア/アシリア)
ステラン・スカルスガルド    (フランシスコ・デ・ゴヤ)
ランディ・クエイド    (国王カルロス4世)
ミシェル・ロンズデール  ( 異端審問所長)
ホセ・ルイス・ゴメス トマス・ビルバトゥア
マベル・リベラ マリア・イザベル・ビルバトゥア
ブランカ・ポルティージョ
ウナクス・ウガルデ
フェルナンド・ティエルブ
デヴィッド・コールダー


18世紀末、スペイン国王カルロス4世の宮廷画家に任命されたフランシスコ・デ・ゴヤ。
1792年、ゴヤは2枚の肖像画を描いていた。
裕福な商人の娘、イネスと威厳に満ちたロレンソ神父の絵だ。
ある日、イネスが審問所への出頭を命じられる。
カトリック教会で、異端審問の強化されることとなったからだ。
提案したのはロレンソ神父だった。
誤解だと信じ、懸命に説明するイネスだが、神父たちは
認めようとしなかった。そして・・。



感想   ミロス・フォアマン監督&俳優陣も豪華ということで鑑賞♪
ゴヤの知識もなく、歴史的背景にも詳しくないので
不安材料はいっぱいだったのですが、内容は理解できたので、ホッと一安心。
ただ、スペインの歴史ぐらいは、理解しておいた方が良かったかな・・・とも
思いました。
もちろん、ゴヤについても、ちょっと知識があった方がいいかな・・
(すみません、私が無知すぎるのですね・・・泣)

「アマデウス」と同じくらい重厚な作品ではありますが
私としては、「アマデウス」の方が上にいくかな・・・。
それは前述の自分の知識が薄かったというのと
絵より音楽の方が入り込みやすいということだと思います。

もちろん、この作品ならではの、魅力は沢山ありますよ。
歴史の中で描かれる人間たちの運命には興味深いものを感じました。
監督がお年を召してから、このような骨太の作品を
製作してくれることにうれしさも感じています。

題名どおり、ゴヤが見た・・・世界です。
ゴヤの生涯を描くといった伝記映画ではありません。また、神父と少女との禁断の愛・・・みたいな言葉が並んでいる紹介文もありますが、それもまったく違いますね。
もっともっと、重く、残酷・・・悲惨です・・・泣
ロマンチックさは微塵もありませんでした。


少女も、神父も、時代の犠牲者であろうかと思います。特に神父の
主義主張の変わり身には驚きです。追放され
考え方も変わってきたということでしょうか。
しかし、権力にこだわるのは相変わらずです。

モデルとして彼らと出あったゴヤ。
その後の人生をも、この目で観ることになろうとは
ゴヤもであったときは気付きもしなかったでしょう。

ゴヤは語り部であり、時代の流れをそのまま、絵に表した画家。
彼は宮廷の画家でしかなく、何か大きな行動をしたわけではありません。
イネスが囚われの身になっても助けることもできなかったわけです。
そんな大きな力もなかった・・・。
その時代をありのまま、絵として形に残すことことが彼の主張でもあったのでしょうか。劇中では
彼の版画製作過程が描かれているのですが
そこは、なるほど・・・と
勉強になりましたね。



純粋な少女に比べると
神に仕えるものとして描かれる神父は実に嫌なやつではあります。
嫌なやつというより、いやらしい感じ。
あのしゃべり、自体、いやらしいです。ハビエル・バルデムが演じるということで
すでに相当不気味です・・・笑


宗教がどれほどの意味を持つものか
私には理解できず。 当時はこんな意味不明な行為が行われていたのですね。
あんな些細な出来事で、拷問にかけられ、罠に嵌るような形で
牢獄にいれられるのは、不条理でたまりません。

神父も神父で都合が悪くなれば
イネスを救うこともせず、ほうりだす形。
神に祈りをといいながら~~欲望にかてず、ちゃっかり、することは
して、そのまま放置とはなんたる、神父。
その後の,15年後のイネスへの対応も、不誠実としか言いようがありません。

時代が変わると、ロレンソは異教徒審判の卑劣さをを追及し、自分が以前いた
教会幹部たちに、罪を償うよう命じます
死刑を要求するんですよね。
しかし、時代の流れはそのままでは収まらず
ナポレオンから離反する者が出始め
教会の立場が再び復活するのです。
そうなると今度はロレンソが、罪深い人に・・・。

政治の流れで権力がいったりきたりする様は
実に愚かしいです。
教会っていったいどういう存在なのでしょう。
結局、ロレンソはその後生き方を変えることはありませんでした。
それはそれでアッパレだったのかな・・と思ったりもします。
彼もまた時代に運命を弄ばれた
1人なんでしょうね。




それにしてもイネス。不憫で不憫で。
15年の年月を経て、観たイネスはもう別人
ナタリーですか、あなた・・と声かけそうになりました。

2役を演じているナタリーが見所です。

精神病院のシーンはやはり、カッコーやアマデウスを思い出しましたね。


エンドクレジットではバックに沢山のゴヤの絵が
映ります。
映画で絵の鑑賞もできるとは贅沢だな・・・と思いましたね。

歴史&絵の好きな方は是非~~
ナタリーの拷問シーンだけは女性としてはちょっとつらかったです。



語や
語や1




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ゴヤの亡霊たち~『宮廷画家ゴヤは見た』

 GOYA\'S GHOSTS  1792年、スペイン。カソリック教会では、ロレンソ神父(ハビエル・バルデム) の提案で異端尋問が強化され、商人の娘イネ...

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おはようございます。

みみこさん、おはようございます。
「宮廷画家ゴヤは見た」私も昨日観てきましたよ。

どのシーンもまるで絵画のようでしたよね。
たくさんの絵も登場して、芸術の秋に相応しい・・。
でも、みみこさんも書かれているようにロマンチックなんて全然言えない・・・厳しく酷い現実でしたね。
私もこのあたりのスペインの歴史にはほとんど知識がなかったので、こんなにもどんどん変わってゆく政権と教会のありさまに驚きました。ゴヤについては「裸のマハ」くらい?かな、以前映画で見た・・。
イネスのことは、本当に残酷で、やっと自由になれた彼女の姿・・ナタリーすごいなりきりぶりでしたよね・・。でも、あの赤ん坊のシーンとか、こみ上げるものがありました。

こうやって思うと、ゴヤをはじめ、芸術家たちのたくさんの絵は、人間のこういう歴史をず~っと見てきたんだなあ・・って思って。
なんだか感慨深いですね。

瞳さんへ


こんにちは。
まあ・・瞳さんもこれを~~
同じでうれしい~~
地味な公開だったので、観ている人少ないかと思っていました。
さすが地味映画仲間だわ♪


映画で絵の鑑賞って贅沢でしたよね。
本当はにロマンチックな映画のほうがいいんですけれど
こういう厳しいのもたまにはね・・・。
<ゴヤについては「裸のマハ」くらい?かな>
瞳さんは知識あったのですね。
ちょっとないとダメだったかな・・・と今は反省ですよ・・私。

イネス・・可哀想でしたね。
子を持つ親としてはああいう流れは胸が痛いわ。
ナタリーも迫真の演技で。
アミダラとは思えない・・・。

もうすぐ、スカちゃんとの共演の作品も公開ですよね。
これも見たいな~~瞳さんもチェックしますよね。

<ゴヤをはじめ、芸術家たちのたくさんの絵は、人間のこういう歴史をず~っと見てきたんだなあ・・って思って>
そうですね・・・。現実経験しながら絵にするって
どんな気持だったんでしょうね。


あとでゆっくり感想拝見させてくださいね。
そうそう・・・ハビエル・バルデム。
瞳さんはノーカントリーも観ていましたよね。その印象強かったのではないでしょうか。
どうも恐いイメージ、危ない感じがついてまわるような・・。
そちらもそろそろチェックしたいです・・・笑

家政婦は見た・・

みみこさん、おはようございます。
たくさんのコメントをありがとうございました、うれしいです!

みみこさんも、この作品を早々に観られていたんですね~。
確かに地味だし、私の観た日も場内には3人しか居ませんでしたよ。
それにしても、何だかね、ラストシーンが忘れられなくて・・。
とにかくイネスが哀れで仕方ありません。
ロレンソも なんだかんだ・・あったけど 最後は男の意地を貫いたところは泣けました。

ハビさんと言えば 私も「ノーカントリー」は未見なんですよ。
息子が、「お母さんにはシンドイかもよ~」と言うので 中々手が出せなくて(汗)
スペイン映画で活躍していた若い頃のハビさんも ちょっと苦手だったし・・。(苦笑)
みみこさん、近々鑑賞されるのですね!
では、その感想を待ってから 観るかどうか決めようかなぁ~。

あ、今「西の魔女が死んだ」を読み始めました。
行間がゆったりしていて 読み易いし 短時間で読めそうです。(私向き)
「容疑者X・・」も、今東野作品にハマっている主人に薦められていますが みみこさんの感想を拝見したら興味が湧いてきました。
時間との勝負になりそうだけど 出来たら読みたいわ!
では また~(^^ゞ)

カポさんへ

おはようございます~
まあ・・~3人しかいなかったのですか・・・。
少ないですね。いい映画だと思ったのですが・・・。
本当、ラストシーン忘れられないですよね。
イネスが、・・牧師のことを長く慕っていたのには
せつなくなりました。そうですよね・・ロレンソも
汚いことやったりして・・・ムカムカしたところも
あったのですが、意外な最後でね・
そこにはビックリでした。彼も・・・時代の犠牲者かも
と思いますね。

ノーカントリーは恐そうですよね・・・
でもつぎにDVD借りる時はチェックしたいな・・
<スペイン映画で活躍していた若い頃のハビさんも ちょっと苦手だったし>
私・・・見た事ないんですよ。「海を~」の時が初めてで(このときはフケメイクでしたものね・・)若いときはもっと凄かったのかな・・・・・笑
何度もいいますけど・・濃い・・ですよね・・。

<あ、今「西の魔女が死んだ」を読み始めました。>
読みやすいですよね。おばあちゃんものとかおじいちゃんものは
私は弱くて。心に響く作品ですよね・・。
<「容疑者X・・」も>
機会があれば是非~~

あ・・・海外ドラマの一押し・・勘違いでごめんなさい。
一番にUPされていたのが、ダメージだったから、てっきり。
やっぱり、楽に見る事ができる作品の方がいいですよね・・

重厚でした

みみこさん、こちらにもお邪魔します。
私もスペインやゴヤについては無知なままの鑑賞でした。
なるほど・・・という感じでしたね。エンドロールの絵画は圧巻でした。
衣裳や美術だけを取っても、劇場で観る価値のある作品だったと思います。
ただ、ロレンゾ神父の心情の変化がちょっと判りづらかった気がするんですよね。。
イネスが不憫だし。。ナタリー熱演でしたね! ハビエルはキモい(笑)。
ではでは、また来ますね~。

真紅さんへ

こんにちは。
ご覧になられましたね。
そうですよね・・・・重厚でした。
ゴヤの映画と思っていた人には
意外性を感じるかもしれませんけどね。
芸術の秋にふさわしい作品だったかもしれませんね・・
重いですけど・・笑

<ロレンゾ神父の心情の変化がちょっと判りづらかった>
あ・・そうですよね。
そもそも、人間的にもよくわからない人ではありました。
<ハビエルはキモい>
うん!!うん!!はっきり・・いいますと・・・そうですよね・・・笑
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