パラノイドパーク 

パラノイドパーク  (2007   フランス・アメリカ)

PARANOID PARK


監督: ガス・ヴァン・サント
製作: ニール・コップ
デヴィッド・クレス
原作: ブレイク・ネルソン
脚本: ガス・ヴァン・サント
撮影: クリストファー・ドイル
レイン・キャシー・リー
編集: ガス・ヴァン・サント
出演: ゲイブ・ネヴァンス アレックス
テイラー・モンセン ジェニファー
ジェイク・ミラー ジャレッド
ローレン・マッキニー メイシー
スコット・グリーン スクラッチ
ダン・リウ リチャード・ルー刑事



16歳の少年アレックス。
彼は今、スケードボードに夢中だ。
スケボー仲間達にとって憧れの場所は
“パラノイドパーク”。
沢山のスケボー仲間がそこで、滑走を楽しんでいた。
ある日、彼は、そこで、不良グループたちと出会い、危険な遊びに誘われることとなる。
刺激的な行動に気持はワクワクしていたのだが、
ある事件を起こしてしまう。
罪の意識を強く感じるアレックス。
目撃者はいない・・・そのまま黙っていれば・・・。
今までと変わらない日々を過ごそうとするアレックス。
しかし警官が学校に訪れて・・・。


感想    前回観たガス・ヴァン・サント 監督作は「ラストデイズ」。
ちょっと描写に不明点が多くて、わかりづらい作風だったけれど、
主役の彼もいたし・・・・・笑・・私としては、興味深く見ることが
出来た一本。けっして、つまらなくはなかったのでした。
ただ好みが分かれるかな・・・と痛感。
そしてまた、挑戦したガスの作品。
こちらも、やっぱり好みがわかれるかなと感じる作品。
ただ、前回よりは、ストーリーをたどっていく点においては 
ラストデイズよりは観やすいかなという気がしました。
(ちょっと構成で時間はいじってあったけれど)
もちろん、余計な説明がない分、想像力を働かせる作業は相変わらず、必要だったけれど。

時間を前後された構成や、同じ場面の繰り返し。
前半はその構成のため、とってもミステリアス。
何か起こったのかしら・・・どうなのかしらと
見る側の私としては充分好奇心をかきたてられました。
彼は
動揺を隠さないよう
懸命に振舞っていましたけれど、
やっぱり、途中からは事件そのものを知った上で鑑賞しているので
無理しているんだなというのが見えるんですよね。
痛々しかったです。

これ、途中までは彼の行動の意味はわからないのですよ。
色んなところで、日記のようなものを書いている様子が見られますが
それが何のためか、なぜそんなことをしているのかが不明。
それが中盤からはっきりとわかる・・・・。
ああ・・・そうか・・・・と。
この映画を見終わったあとに、再度最初から、見直してみると
最初の鑑賞ではわからなかったことがはっきりとわかってくるのです。
時間がバラバラになっているのも、彼の心を整理しているのだと思えば
納得できるのです。


アレックスは罪を犯したのです。
それをどうやって、自分の中で整理していったらいいのか・・・・。
例えそれが、偶然ゆえの結果だとしても
言い訳にはならないほど、事は大きすぎました。

彼のそのときの、その瞬間の気持。
色んな選択があったのに、どうしても
最善と思える方向には足が向かなかった・・・・
あの時、大きな勇気がありさえすれば、その後に苦しむこともなかったのに・・・
(でも、あんな恐ろしい場面を経験したら、
すぐさま名乗り出ることは大変かもしれない・・・かなり残酷な場面・・・)
それでも、その後、誰かにことを説明できる人がいれば・・良かったのに。
そうすれば楽になった部分もあっただろうに。
でも彼の周りは、彼を理解してくれそうな人、皆無だったものね・・・。

この作品は、舞台が高校で、主人公の内面を追っていくという内容で
あるゆえ、『エレファント』と、似たような印象をもつところはありますね。
でも、微妙に、違う部分はあるかな。
「エレファント」は、実際の衝撃的な事件が元になっていたけれど、
こちらはあくまでも、架空の話。
そりゃあ、実話というのは大きいです、重いです。
それを無視しても
あちらは意思を持って行っていたことだけれど
この映画の事件の場合、
偶発的でしたからね。
鑑賞時の気持の部分も当然、違ってくるでしょう。

また、エレファントでは結局、何故・・というのを考える部分において
難しかったかな・・・という気がするのですが
(大きな課題を与えられたような)
こちらの方はもう少し、手が届きやすい範囲だったかな・
わかりやすかったかな・・という気がします。

主人公のアレックスの家庭環境や、友人関係、恋人など
背景がはっきりしていましたし、
彼の心理状態の行方も、カメラが密着していてわかりやすかったから。
もちろん、感情が表情に出ていたということでも
行動が不自然だったというのでもないのですが
何気なく振舞っているのに
その行動や、一見、普通そうにみえる表情の中に
悲痛な叫びみたいなものが、映画を通して感じられるのですよね。
それは事件を知っているからこそ、そういう目で見ていたということかも
しれませんが・・・


アレックスの恋愛は、これ、今時なのかな・・。
彼は恋人はいるものの・・・、彼女を愛しているとは思っていない。
ただ”できるから”・・程度か。
彼女ジェニファーにとっても、
つきあっているという・・形そのものの憧れだけで
彼を愛しているとはいえない。だからこそ、初のエッチがあれば、平気で友人に
報告をして喜んでしまう・・・
幼さがある2人。
これがこの年代の恋愛の象徴だとしたら、悲しいかな・・・。


彼が自分の行為を文章にするということの
きかっけとなったのは
女友達メイシーの言葉から。
彼女は、恋人ではなく、ただの友達レベル・・・
そもそも彼女の存在は、中盤までは出てこず、後半になって出てくるのだけれど。

彼女メイシーは恋人の彼女に比べると容姿も劣る感じだし
目立たない存在。
彼、主人公のアレックスはたぶん、今まで彼女に対しても
特別になにか感じるものもなかったのかもしれないよね。
視界に入っていないという感じだったし。
彼女、メイシーが友だちと一緒にいたときも、話しかけているのは
メイシーなのに、カメラは友だちばかり追っていたよね。
あれはアレックスの目線でもあるのかしら。
何だかメイシーを無視しているような感じでひどく不自然に感じたわ。ああいう
撮り方は何か意味があるのかしら~~

彼女、メイシーはきっと彼の知らないところで彼を見ていたという感じかな。
悩みがあるのなら手紙に書けばという助言も
彼を思っているからこそ、出てきた言葉だよね。

彼が見ている世界・・家族にしろ、恋人にしろ・・・では
彼を救おうとした人は誰もいなかったけれど
彼が気付かない、いや、見ようとしていなかったところで
救われるきっかけをもらうことになるなんて
彼自身も思わなかったことだろうと思う・・・よ。
でも、救いになったのかどうかはわからないわけですよね。
結局、答えのない映画だったから。


あの最後の彼の、目を閉じたシーン。
そのあとを
どうとらえるかというのは観る人に
委ねられるっていうところかな。

一生背負うのか、
何か行動に移すのか。


ラストのスケボーのシーンを見ながら
やっぱり、出られない場所に自分を追い込んでしまったのかな
と寂しい思いを感じながら
映画を観終わりました。

苦い映画だよね・・本当・・しみじみ。


主役の彼。
監督さんが見つけたそうですが、
まあ・・UPになると、16歳という設定ですが
幼く感じます。お肌もつるつる・・のよう・・・笑
可愛らしい・・。
シャワーシーンでの指の綺麗さにもビックリ。


相変わらず、美少年には監督、アンテナが鋭いわ・・と感じました★




パラノイド
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これも好きです

みみこさん、こちらにもお邪魔します。
私は『エレファント』も『ラストデイズ』も未見なんです・・
でも、この作品を観て是非観たい!と思いました。
とても惹きつけられた映画でした。
好き嫌いは分かれると思うのですが・・・。

それから、三周年のお祝いコメントありがとうございました。
年末年始、お身体に気をつけてお過ごし下さいね♪
よいお年をお迎え下さい。
ではでは~。

こちらにもありがとうございます。


コメントは残しませんでしたが
しっかり感想チェックしました。
『ラストデイズ』はマイケル・ピットつながりで
見ましたが・・。
こちらの方も似ているところもあります。

<好き嫌いは分かれると思うのですが・・・>

ちょっと眠い時は、あぶないかな~~
淡々とした映画ですからね。

真紅さんも体調に気をつけて
よい年末年始お迎えください。

今年も色々お話お付き合いしてくださりありがとうございました♪
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