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わたしのなかのあなた My Sister’s Keeper    著  ジョディ・ピコー

わたしのなかのあなた


My Sister’s Keeper

ジョディ・ピコー(著)
川副 智子(訳)




白血病の姉のドナーとなるべく遺伝子操作で産まれた妹、アナ。
十三歳になった彼女はある日
両親を相手に訴訟を起こす。
「もうこれ以上、姉の犠牲にはなりたくない。自分の体に対する権利は自分で守りたいの」と。






感想   映画を見てから半年。
やっと原作が手に入り、今読み終えました。



原作も、登場人物それぞれの視点から物語が語られます。
ケイトが白血病におかされてしまった。
それにかかわる家族の、何十年にも渡る思い。



サラの章では、サラの言い分もよくわかり
一方、アナの章ではアナの言い分もよくわかるといった具合に
それぞれの思いに胸がいっぱい。
読み手も、考えさせれことが多くなってくる
お話でした。
これは映画と同じです。


ただ、映画を見ているので、やはりサラに対する思いには
どこか行きすぎ感を覚えてしまうところはあります。
映画みたときも、厳しいことをいいましたし。


親として、思いは十分わかるのです。
でも、やっぱりアナの思いを考えると、サラ、どうよ・・・という思いは
むくむくでてきてしまうんですよね。



答えの出る問題ではないのでしょうが、
サラが2番目の子供をそういう目的で作るという時点で
ある種、別の困難を背負ってしまったのかなと思えます。
ただ、もし難病の子がいて、そういう目的を考えないとしても(移植のための子供)
もう一人子供がほしいという思いは
出てきてしまうかもしれませんよね。
今度は健康な子がほしいとか・・・・そういう観点から。それ自体も親のエゴって
考えてしまうとむずかしいですよね。




映画では語られることの少なかったジェシーの苦悩。
不良化してしまうジェシーも、葛藤があったのよね。

また原作で初めて知った
弁護士キャンベルと後見人ジュリアの関係。
映画ではすっぱと切っておりましたが
これはこれで、映画ではなくしてしまっても問題はなかったと思います。
家族だけに焦点をあてた、映画作りには好感です。

でも、新たな情報として知りえることができ良かったです。
キャンべルも若い時はいろいろあったのよね。




裁判場面は本の後半でたっぷりでてきます。
読み応えがあります。
そして注目のアナの発言。

映画もほとんど同じでした。


で・・・一番注目しなければならないのは
ラストでしょうね。
映画観たときも言われていましたが
唯一の違いがこのラスト。


衝撃的といわれていますが、確かに・・・。


なんかね・・・・・
よりアナがかわいそうで。



私は映画の方が良かったかな・・・と思います。
だって、あまりにも原作つらいんだもの。


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難しい・・。

こんにちは~。
私も、今月になって、この作品を映画で観ました。
本の感想の方にコメントして、ごめんね~
でも映画と本と、ラストが違うそうで、凄く気になるんだけど(苦笑)
それとなく教えてもらえると 嬉しいなっ^^;

>>原作も、登場人物それぞれの視点から物語が語られます。
これは、分かり易くていいかも!!
映画でも、それぞれの気持ちは伝わって来るけれど
子供の気持ちの部分・・、特にジェシーの気持ちなんか
私・・、自分の子育てに重ね合わせてしまって、堪らない気持ちになったの。
一時期、末っ子の入院が頻繁で
他の子供たちには、本当に淋しい想いをさせちゃったの。
でも、自分は入院している子と、毎日を無事に乗り切ることで精いっぱいで
きっと、他の子たちには、取り入る隙も与えない雰囲気が、私にはあったのよね。
だから、サラを観ていると、その時の自分を観ているようで
何とも言えないような複雑な気分だったの。
後になってみると、いろんな事に気付くんだけど・・
その時は、本当に必死だったのよね。
息子たちが大きくなった頃に、いろんな愚痴を言われました!(苦笑)

映画では、みみこさんの映画の方の感想にもあったけど
サラはアナの気持ちをどんな風に思っているんだろう
なんか、その辺りが描き切れていない感じがしました。
サラの必死さばかりが強調されている感じ??

いずれにしても、この問題は深過ぎて、何も考え付かない感じかなぁ~
もし自分の身に起きたらって考えるのも無理かも・・。

今日は雨だから、余計にどんよりしちゃったわ(笑)

あ、アリス観られたのね~~、いいなぁ~~
私は、今回は普通版にします(笑)
でも、3Dでも、みみこさんが大丈夫!って言ってくれているから
2回目、行けそうだったら、その時は3Dね(^^ゞ

観たら、またお邪魔しますねv

みぬぅさんへ


こんにちは。
遅くなってしまってごめんなさい。

映画と本の違いは
ケイトがどうなるか・・・
アナがどうなるか・・・・・・なのです。


映画とは逆になります。

つまりアナが○
でケイトが○・・・。


そして新たな問題。臓器移植、脳死についてかな。


題名もヒントです。

だいたい察しがつきましたか。


みぬぅさんがおっしゃる
こと、よくわかります。

目の前に一番大変な状況である子どもがいれば
誰だって他の子よりもその子を一生懸命みてしまうと思います。


これって、当然ですよね。
絶対、余裕ありませんもの。


だから、サラの気持ちだって理解できるところあります。

同時に、小説は
アナの痛みも書かれているのでそちらの方でも
グググ~~~ときます。

小説の方は映画と違って逆にケイトの部分が少ないのですよね。


だから余計、アナのことを考えるようになってしまうのですよね。


< だから、サラを観ていると、その時の自分を観ているようで
何とも言えないような複雑な気分だったの。
後になってみると、いろんな事に気付くんだけど・・
その時は、本当に必死だったのよね。
息子たちが大きくなった頃に、いろんな愚痴を言われました!(苦笑)

大変でしたね・・・
あとになって気づくこと・・
確かにいろいろありますよね。


健康でいても、子育てはいろいろむずかしい面ありますものね。
子供って一人一人性格も違いますしね。

< 映画では、みみこさんの映画の方の感想にもあったけど
サラはアナの気持ちをどんな風に思っているんだろう
なんか、その辺りが描き切れていない感じがしました。
サラの必死さばかりが強調されている感じ??>



そうでしたね。サラのキャメロン・・頑張っていましたものね。
アナが自分が姉のために生まれた子供って
思っているところが可哀そうだったわ。
そういう風に感じちゃっているのって不憫だわ


< いずれにしても、この問題は深過ぎて、何も考え付かない感じかなぁ~
もし自分の身に起きたらって考えるのも無理かも・・。>



そうですよね。
自分がそういう状況下だったらまた思うことあると思うし。
第三者的立場ではいろいろ言えるけれど。
あ・・・考えたくもないって思いは
確かにあるかな・・・・。


病気ものはつらくなるので
観たくないな・・・という部分はどうしてもでてきますね。
観ると、考えてしまうからね・・・


アリスは・・・これからかしら。
瞳さんのところで
ちらりと読みましたけれど
シャッターアイランドが先とか。
いかがでしたか・・・
こちらも観たかったわ・・私。


アリスの3Dは、はい・…大丈夫★です。
でも私は字幕版の普通でもいいかな・・・

あまり3Dの意味なかったかも・・と思うし。



あとで伺います~~

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