感応連鎖   著  朝倉かすみ

感応連鎖   著   朝倉  かすみ



母親和代は、節子を「セシルちゃん」と呼び、過度の愛情を与える。
「理想の女」を求める母は、娘節子に期待。
節子はかなりの肥満体。
母の、その期待をすべて吸収することで、自分の体が肥大していくのではないか・・と
思っている。
節子は高校へ入学。そこで、相手の触れて欲しくない部分が読み取れる
佐藤絵里香や、理想の女、島田由季子に出会う。
彼女らもまた、それぞれ相手の視線を意識し、お互いが影響しあいながら
成長していく。


 


感想 

 墨川節子、秋澤初美、佐藤絵里香、新村由季子(旧姓 島村由季子)、それぞれの
が各章での主人公。
節子と、絵里香、由季子はともに同じ女子高の同級生。
秋澤初美は、その女子校で働く教師、秋澤の妻という人間関係です。


初読みの作家さんでした。作風はいつもこういった感じなのでしょうか。
主人公がすべて女性で
舞台も、女子高ということで、女の本音に迫るような物語ではありましたが
ちょっとばかり、異質な部分も入り込んでおりました。
(特殊な能力を発揮できる子がいるという設定あり・・・)
そのためか、癖がある物語のように感じ取ってしまい、
しっくりいかないところがありました。
面白いお話だね・・・と素直に読めないところがあったのです。


彼女らすべての繋がり方や、
意外な事実などなど、
好奇心そそられるような作りではあったのですが
なんかね・・・・、どういっていいのか、
作品全体に漂う雰囲気かな・・・。
それが合わないのかも。
また、どの物語の主人公たちにも、自分と距離感がありました。
共感はできなかったな・・・。


同じ物語内容でも、別の書き手だったら違った表現方法で展開されていくだろうな・・・と
きっと。まだこういった雰囲気になれていないからなのかも。
イヤっていうわけじゃあないのだけれど、
もっと素直なカタチで読みたかったというか・・。
自分が思っていたのとは感じが違っていたというのが良いのかな。



過剰な自意識
羨望、妬み・・
他人の視線を受けることで自分達がそれぞれ変化していくこと・


最後の章で、
由季子は子どもを妊娠
どうやら女の子。
アリスちゃんと呼び、夢の女の子を期待する・・

ああ・・感応連鎖って表題がここではっきりわかったような・・・。

節子の母親和子、予備軍なんて
どこにでも、
どこにでもいるんだね・・。



なんだか、自分が女性でありながら
その女性でいることが
ひどく、嫌な気分になるようなそんな読後感でもありました。






kannnou rennsa
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「感応連鎖」朝倉かすみ(講談社)

地方の名門女子高に通う3人の少女、 肥満体型のセツ、痩せていて妙に勘の鋭い絵里香、完璧美少女の由季子を中心に、 微妙な乙女心の駆け引き...

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そう言われれば・・・

みみこさん~こんにちは☆
これねぇ・・・私も予想したのとは違った小説だったなあ・・・。
で、最後、由季子のお腹の子を、アリスちゃんって夢の子供のように・・・ってところで、連鎖してる・・っていう重要な事に、今まで気がつかずにいたわ(^^ゞ

>作品全体に漂う雰囲気かな・・・。それが合わないのかも。
私も・・・・ まだこの作家さんの本って2冊しか読んでいないので解らないんだけれど、もしかしたら、なにか、どこかが自分とは合わないのかもしれない・・・ってのを感じちゃった。森見さんもそういう作家さんです(^^ゞ

もうすぐ夏休みだね。
この前ね、桐野さんのグロテスクって小説を読んだんだけど、そこに慶応中高の女子校の話が載っていて、凄い衝撃だった・・・。そこの学校は特別そうなんだろうけれど、もしみみこさんがまだ読んでなかったら、いつか読んでもらいたいな・・・。この感応連鎖どころじゃなく、凄かったよーー
分厚い本だし中盤までは凄いんだけど、後半ラストがいまいちなので、お薦めし難いんだけど、世代的にも私たちの高校時代とほぼ同じだし、娘さんもいるから、興味津々で読めると思う・・・。

http://blog.goo.ne.jp/latifa/e/558f6b9fd612b044f789ce6733208355

こんにちは♪


女同士って本当大変よね・・・と思わせるお話だったよね。
学生時もそうだけれど、大人になってもなんだかいろいろありそうだしね・・。
ファンタジックなところは、自分に合わないけれど
他の作品はどうなのかな・・・という思いもあるので
また機会があれば別作品読んでみたいです。

↑の森見さんも、ってあげているけれど
そうだな・・・私も、続けて読もうっていう気にはならない方だったかな。
癖があるものね。


ところで・・・グロテスクね。
実はすっごっく昔に読んでいて、ちょっと内容を忘れているところが
あったので、コメントどうしようかと迷っていたの。

ということで、別のところに(おしどりの方の映画日記)感想UPしていたのを今
見つけてきたので貼り付けておきます。





2004/06/16(水) グロテスク

桐野夏生の「グロテスク」。読み終わりました。
これはご存知のとおり、東電OLの事件を素材にした
作品です。昼はエリートOL.夜は渋谷の繁華街で立ちんぼうする、娼婦という2面性をもつ女性、佐藤和恵。そんな彼女が中国人男性チャンに殺されてしまう・・・(チャンは否定をしているんですよね)。彼女はなぜ、そうまで堕落していったのか・・・。小説には、彼女にかかわりのある様々な人物が登場してきます。まず、ユリコ。彼女は佐藤和恵と同じくQ女子中というエリート学校出身者で、同じように娼婦をやっていた女性。
ハーフである彼女は、幼い頃から、男なしでは生きていけないような気質をもっていた。そんなふしだらを絵に書いた妹をたまらなく毛嫌いしている姉・・「わたし」。
小説はこの「わたし」という主人公が、ユリコと
和恵の事件(ユリコという女性も同じように中国人男性に殺された)をそれぞれ語るという、面白い作りになっています。
そして、この「わたし」という視点は途中からなくなるのです。ユリコ、和恵、チャンの日記、供述書をそれぞれ載せることで、主人公が日記の主になるのです。
さあ~、誰が本当のことをいっているのか。冒頭にでてきた「わたし」が言っていることは、真実なのか。「ユリコ」「和恵」の本心はいったいなんなのか・・・
 非常に興味深かったです。事件の真相については(チャンが犯人かどうか・・・)は曖昧さをおびているところを感じさせますが、エリート集団の中に入り込んでしまった女性たちの心の闇は
うまく表現されていたと思います。
 一つの頂点を目指してがむしゃらに過ごしてきたのに、ふと振り返ってみると何も残っていなかったという虚しさ。でも
上りつめ続けなければ、自分の存在価値が失われてしまう。
行き着いたところが渋谷の町。衝撃的でした。でも、誰もが心に醜い部分持ち合わせているかもしれないよね。
決して、競争社会すべてが間違いだとは思わないけど、時には
自分たちを追い詰めてしまう結果にもなってしまうんだと思うと現代の社会のしくみを恐ろしく感じました。附属学校のドロドロした現状。私は経験してはいないけど、ああいった意識は
きっとあるはずだと思うよ。
 さらに、ちらりとカルト集団の事件のことについても触れているんですよね。(某地下鉄の事件)この原因もエリート集団が生みだした狂気として、紹介されているのが、印象的でした。
読んで損はしない本だと思いますが、気分は滅入ると思います。ラストも決して明るいものではないんですよね。
グロテスクという言葉通り、ものすごく状況になっているのです。救いようのない状態。
あそこまで表現されちゃうと、私たちはどう気持ちを整理したらいいかな・・・て正直戸惑ってしまいますね。
 結局、冒頭に出てくる「わたし」という人物も
ユリコ、和恵と同じく、心の闇をもった人物なんですよね。
 読んだ方は是非、感想お聞きしたいです。
 あ・・この中国人チャンさんて、梶原崇似なんですって。
そう小説で表現されていたのよ。どういうことよ~・笑


うわ~\(^_^)/ありがとう!

みみこさん~、そうっか、読んだことあったのね?
記事コピペしてくれて、ありがとう!!!
おしどり~の方にあったのね?^^
みみこさんは凄い前からHPで感想とか残していて、いいなぁ~
こうやって自分がどういう風に思ったか・・って書き残しておくと、何年も経って、忘れちゃっていたとしても、ひょっこり掘り出して来て、あ~私ってこういう風に思ったんだっけ?とか、内容が蘇って来ることが出来て、こういう時(今回は私がきっかけになったわけだけど)便利だよね。
誰かが何かを見たり読んだりした時に、そういやずーっと昔に自分がそれを見たことがあって、久しぶりにその作品の話題になった時とかじゃないと、なかなか普段は自分で昔の感想を読み直すって事って無いものね^^

>あ・・この中国人チャンさんて、梶原崇似
これ!
私も凄い反応していた箇所だったの、でも感想に入れるのをすっかり忘れちゃってた。
だから、みみこさんの感想に書かれていたのを見て思い出し、爆笑しちゃった。

latifa さんへ


こんばんは。
遅くなってごめんね。
古い記事はね、なくなってしまったものもあるんだけれど
これはたまたまあったのよ。
当時は読書の方は感想UPあまりしていなかったからね。
前の感想が残っているのって便利だけれど、
恥ずかしい部分もあるのよね。
書き方も年月とともに変化していくからね~~

そうそう・・・忘れちゃっているっていうのはあるよね。
だからそのためにも残してあるっていうのは
良いことだよね。
latifaさんのところもブログ長いし、
詳しく感想書いてあるので、きっとたくさんの人が
参考のしているはずだよ。私もいつも参考にしているし★
お互い、長く続けていくと、メリットもちょっとあるようだよね。

<誰かが何かを見たり読んだりした時に、そういやずーっと昔に自分がそれを見たことがあって、久しぶりにその作品の話題になった時とかじゃないと、なかなか普段は自分で昔の感想を読み直すって事って無いものね^^ >

そうなのよ~~
なかなかね・・振り返らないのよね。


>あ・・この中国人チャンさんて、梶原崇似
これ!
私も凄い反応していた箇所だったの、でも感想に入れるのをすっかり忘れちゃってた。
だから、みみこさんの感想に書かれていたのを見て思い出し、爆笑しちゃった。>


あ・・・こんな変な感想で恥ずかしいです。
好きな俳優さんだったから・・思わず残したのよね・・・笑

面白い話だね、と素直に読めないのはなぜ?

新作を読んで、いままでの作品を読んでみようと思ってみたのですが・・・。
いろんな意味で、読んでみたくなりました。

ネットでいろんな記事を読みあさっていたのですが、もしかしたら、
下のサイトに書いてある、「ある意味陰湿で猜疑心の強さ」が作風に
にじみ出てるのかな?
http://www.birthday-energy.co.jp/

ちなみに、新作は『とうへんぼくで、ばかったれ』というタイトルなんですが、
ラブコメディーで、結構ドタバタだったりしてます。

こんにちは。

新作も出ているんですね。
この作品は
そんなに好みではなかったので
別作品にも挑戦したいところです。

新作はラブコメなんですね。
探してみますね

情報ありがとうございます。

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