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ダリアの笑顔    著  椰月 美智子

ダリアの笑顔    著  椰月 美智子


綿貫家4人家族のそれぞれの日常・・・




感想   

綿貫家は4人家族。
引っ込み思案な長女真美(小六)
野球で活躍する弟の健介(小五)
父親の明弘・・現在役職は係長。
母親春子・・40代のいろいろ悩みも多い主婦。

4人がそれぞれ、各章での主役。
年代が違えば当然、生活する世界も違い、考え方もいろいろ・。
家族っていう共同体の中にいても
各自が持っている世界では皆、ささやかな悩みや、鬱積したものをかかえているわけです。
でも根底に家族っていう絆があるから
孤独感は感じていないの。
いざとなれば、支えてくれる、助けてくれる誰かがいるんだな・・というのが
家族全員わかっているからなんでしょうね。

親から観た子供
子供から観た親・・
立場が違うだけで見えてくるものも違っているのよね。


この家族の日常って、本当些細なものだと思うの。
私たち読者の中にはもっとドラマチックな人もいるかもしれない。
でも大半がこういう風に平凡な毎日を送っているからね。
日常のさりげない出来事を上手に掬い取って描くのが
椰月さん、うまいのよね。


小説は
ダリアの笑顔
いんじゃないの、40代
転校生
オタ繊 綿貫係長


の4編。


「ダリアの笑顔」は女の子が主人公。この作品は同年代の子が読んでもいいよね。
母親の育児日記を読みながら、自分の母親の若かりし日を想像する・・・
娘としてはいろいろ考えてしまうよね。母親も昔はこんな日々もあったのかって。
母親の違った一面を知ることによって、母親を観る目も変わっていく彼女。
また少し大人になったのかな。


「いんじゃないの、40代」こちらはママが主人公。
年代からいうと、今の私にピッタシ。
性格的にはちょっと自分と違うタイプのママさんだけれど、
行動に関しては、納得できるところもあったわ。ただし、前章で春子(ママさん)は
育児日記を捨てるという行為をしているのよね→それを娘、が盗み見るという展開になるんだけど(一章)
そういうことは私はしないから、ちょっと路線は違う感じ。
でも、その他の行動ではうんうん・・・と共感持つところはあったな。
アイスをこっそり食べてしまう…彼女の気持ちとかね…笑
しかし、近所に同窓生が多いね・・・・。
私はまったくいないからね~~




「転校生」これは弟ちゃんのお話。
彼の学校に双子の姉弟が転入してくるの。
とっても個性的な2人で・・。
なかなか面白いお話だったわ。


「オタ繊 綿貫係長」は、パパさんが主人公。
彼・・週末に運動をし始めるのね。
そこで新しい出会いがあって・・・というお話なんだけれど、
中年男子には、共感できるお話かも。
若い子とはやっぱり知り合いになりたいよね。




どれもさらりと読めて
気持ちが良いお話ばかりでした




だりあのえがお51u0+K+BgxL__SL160_
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読みました!

ほんとにどこにでも転がっているごく普通の家庭だと思います。
だからこそ、それぞれの思いに「そうそう」と肯ける。
たとえ多数決でこっちが勝ってもお母さんの威力は5人分みたいなの、
みたいな弟君の感想、分かる、私もそうかも~
ハーゲンダッツも。。。
お買い物のついでにコソッと勝ってコソッと食べて、
袋はゴミ箱の底のほうに隠す。。。(笑)

さらりと2日で読めました。

感想は後日アップしますね~

こんにちは♪

家族、いろんな立場での感じ方がわかって
なかなか面白かったですよね。
みんな悩んでいるんだな~~~って思ったわ。
やっぱりママさんの立場が一番身近に感じたりはしたけれど・・。
こっそり好きなものを買うっていう心境・・・わかるな~~
そういうところに反応してしまうって、主婦だからなのよね。
さらりと読めるところも良いよね
あとで伺います~~
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