光媒の花   著   道尾秀介

光媒の花   著   道尾秀介



6つの短編集。





感想

それぞれのお話に関連性があるので興味深く読むことができました。


☆認知症を患っている母を持つ判子屋の店主の話。
現代から過去の話へ~~
店主の子供のころの話になるのです。
魅惑的な女性と出会った主人公。その女性は実は主人公の父親とも関係があった・・
これって、映画「初恋」に似ているよね。
女性というものを意識しだした、男の子の気持ち。
あ~~~こんな心境なんだな・・っていち女性として、興味深く読んでいたところはあるんだけれど、
こういう設定、道尾さんの作品ってあったよね?
好きだったゆえの・・・悲劇だったと思うけれど、認知症の母親の存在・・・
あれは怖いな・・・。
そうなの?って考えるとぞくぞくしちゃうね。


☆次、親に内緒で川の土手に虫捕りに行っていた兄と妹の話。
このお話はね、妹にいたずらするホームレスが出てくるんだけれど、
その巧みな誘いに、怖さを感じたわね。
子供だったらだまされちゃうよね、きっと。
これも悲劇的な出来事が起こるんだけれど、真相が別のお話で明らかになって
ちょっとホッとしたところもありました。

☆少年のころ昆虫学者になることを夢見たホームレスの男の過去・・。
今度はこちらが主人公。
上で出てきた子供にいたずらする、ホームレスの男とは違うのよね。
こちらの話も
彼と交流をもつ少女に隠された秘密が明らかになったときはドキッとしたな。


☆ファミリーレストランで働く一人暮らしの女性。
そして
彼女の隣に住んでいる耳が聞こえない少女との交流。
耳の聞こえない理由が悲しかったな・・




☆小さな運送会社に勤めるドライバーの弟。病に冒されている小学校の教師の姉。
最後に明かされる真相が良かったです。
他の話に比べて気持ちの良い話でもあります。



☆最後は、女教師が主人公で
またはんこ屋さんがでてきます~~


重苦しい話もあったりしますが、
そのつながり方が見事で、どの内容も濃かったように思います。


光媒の花・・・・ね。
これ造語ですよね。
虫媒花というのがあるように
光で花粉を運んでいくというようなニュアンスでしょうか。
お話を読み終わったあと
この題名を聞くと
なかなか深い意味をもっているわね・・・と感じます。


さすがですね・・・。


koubainonaha.jpg
スポンサーサイト

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

「光媒の花」道尾秀介

印章店を細々と営み、認知症の母と二人、静かな生活を送る中年男性。 ようやく介護にも慣れたある日、幼い子供のように無邪気に絵を描いて遊んでいた母が、 「決して知るはずのないもの」を描いていることに気付く……。 三十年前、父が自殺したあの日、母は何を見たのだろうか?(隠れ鬼)/ 共働きの両親が帰ってくるまでの間、内緒で河原に出かけ、 虫捕りをするのが楽しみの小学生の兄妹は、 ある恐怖...

コメントの投稿

非公開コメント

そうだったなー

みみこさん、こんにちは。
最近ほんとに健忘症というか、物忘れが激しいし、すぐ忘れて行ってしまうので、怖いよ~~。
この本も、割と最近読んだのに、結構忘れていて、みみこさんの記事読んで思い出したわー。でも、思い出せるだけ、まだましかも。

今日ね、伊坂さんのマリアビートルを読んだんだけど、グラスホッパーも殆ど忘れてるし、ラッシュライフに至っては全然思い出せないんだから・・・汗)
でもね、やっぱり伊坂さんより、道尾さんの作品の方が、私は好きだなぁ~って今回しみじみ感じてしまった。
月と蟹、どうだったかな~。おもしろく読めると良いんだけど・・・
とことん暗いよね・・・。
http://blog.goo.ne.jp/latifa/e/265a449816898f79ad39ad1dc6024bd8?st=0

latifaさんへ

こんにちは。
私もそうよ。
いくつも本を読んでいると忘れることも多いわ。
さらに映画も観ているからね。
ときどき、これってどっちで観た、読んだ・・内容だっけ?と
混乱することもあるわ。
だからこうやって内容に触れるような感想にしているところもあるんだよね。

伊坂さんの
作品って新作なのかな。巷の評判はいいのかな。
どちらも、
ファンが多いものね。それも若い人に人気があるよね。
そうか・・・
道尾さんの方が好きなのね。比べるとその違いがよくわかるものね。


うん・・・読み終わったわ。
暗かったけれど、結構好きな作品。
心理描写が凄かったよね。
あとでゆっくりお邪魔するね~~
感想もボチボチ書くので
待っていてね
プロフィール

みみこ

  • Author:みみこ
  • レイフ・ファインズ好き
最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ
カテゴリー
全ての記事を表示する

全ての記事を表示する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索
RSSフィード
リンク