ひそやかな花園   著  角田光代

ひそやかな花園   著  角田光代



幼い頃、毎年サマーキャンプで一緒に過ごしていた7人。
ある日突然、キャンプはなくなった。
「あの集まりはいったい何だったのか?」
その後、何年かたち、
別々に人生を歩んでいた彼らは、
再会する機会に巡り合う。




感想


島本さんの作品と同時進行に読んでいたので
ここ何週間の読書生活は重苦しかったな・・・・・・。


幼いころキャンプに参加していた子供たち。
それがある日途中で、中止に。
あのキャンプはいったい何だったの?

ミステリータッチで描かれる物語。
こちらもやはり、一体どういう真相なの?という興味が湧いてきて
読まずにはいられない展開。
しかし、途中でその真相はわかり・・・


そうだったのね・・・・。


正直私は、
宗教がらみの関係だと推測していました。
こういう真相だったなんて。


成長した子供たちは
早くから真相を聞いていたもの
皆に出会ってから聞かされたものと・・・様々。
受け止め方もこれまた様々。


当然でしょうね。
性格それぞれ違いますから、受け止め方も違うのは。


こういう物語を読むと、やっぱり、じゃあ自分はどうなの?どう考えるの?って
考えてしまいますよね。

ただ、今の自分は普通に出産し、子供もいますので
どうして親たちがそういう行為にいたったのかというのが、
身近には感じにくいところがあります。

否定も肯定もできません。
それぞれの考えのもと、結論出して、行動したわけですから
それに関して意見はできないのですよね。


ただ、優秀な遺伝子をもらいたいという発想は
絶対わいてこないような気がします。
選べるという条件があるからそういう発想がでてくるんでしょうね。


この作品を読みながら
白石さんの「砂の上のあなた」の主人公を思いだしたり、
また映画だと
「ガタカ」ですかね。
優秀な遺伝子の話がありましたから。
そういう他のものも想像してしまいました。



登場人物は7人もいて
それぞれが描き分けされていますが、やはり整理していかないとわかりにくくなります。
しかし、いろんなケースがあり、
その後の人生も本当様々なのに、驚かされますよね。
ただ幼少期の印象をそのまま引きずっているところがあるので、
そこは面白く感じます。

気になった7人たちのも
現在の姿をちらりと。



雄一郎(自分の部屋に家出少女を泊める、泊め男、フリーター)

紗有美(アルバイト、、ネットカフェに通う毎日)

賢人(恋人由利子。広告代理店勤務、)

樹里(夫敦、デザイン事務所に勤務経験、いまフリーでイラストを描いている、子供が欲しいができないでいる・)

紀子(夫慎也、娘あゆみ、専業主婦)

弾(親が別荘の持ち主。心療内科に通う過去あり、幼いころ、紀子と結婚式を挙げる)


波留(ミュージシャン、目の病気を患っている)


皆の性格づけがきちんとされていて
どの人に関心が向くのかは
読者にゆだねられているって感じです。
どの人も興味深い人でした。
やっぱり、いらっとくるタイプとしては一番に
紗有美だと思います。


大人になって真相を知ってからの皆の出会い。それぞれが自分の人生に
いい風に影響を与えたとように思いますが
中でも
一番変化したと思われるのが
紗有美なのです。



親と子は
血がつながっていないとダメなのか。
家族はどうやって家族となれるのか。

突き詰めればそういうところに繋がっていくのだと思いますが・・・・。


「八日目の蝉」と同様、親子について考えたくなる物語でした。



ただ個人的な意見ですが
私がもしこういう方法で出産をしたら
こういう集まりのキャンプには参加しないと思う・・・
交流を持ちたいとは思わないな・・・。
そして、事実はその子にどうだろう・・
言うかな・・
最後まで言わないかもしれない・・・
そういうところまで決心してから
行動すると思うな。


まあ・・あくまでも仮定の話ということで。



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それぞれの欠落~『ひそやかな花園』

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難しい問題

みみこさん、こちらにも。
妊娠・出産をめぐる話は、ちょっとデリケートで難しいですね。
どうしても産みたい、とか、自分の子を抱いてみたい、っていう思いは切実でしょうし。。
かと言って、優秀な遺伝子を、、みたいな選択を全面的に肯定する気には私もなれません。
世の中ってほんと、もっとうまく回ればいいのにね。。
望まれて生まれたわけでもなく虐待される子もいれば、子どもを切望しながらも授からない人もいる。
ホント、難しい問題よね。。しくしく

花粉大丈夫?^^

こんにちは、みみこさん^^
確かに、ガタカを連想するお話ですね。
ガタカは、ものすごーーく好きな映画だったんだけど、
この小説は、いまいち・・・それほどに印象に残る作品ではなかったみたい。
私もみみこさんと同じに、こういう出産をしたら、集まりには参加しなかった
かもしれない・・・
とはいえ、同じ様な経験をした者同士、色々相談しあえて良いから
繋がりは持ち続けたいと思ったかもしれないな・・・
どうだろう?これからお風呂に入るので、しばし熟考してみようっと^^

真紅さんへ


こちらにもありがとう。
こういう問題は本当難しいですよね。
やっぱりそういう状況に自分がいないと
本当の気持ちってわからないと思うし。
優秀な遺伝子ね・・・・。
選ぶことができるとなるから、悩むのだと思うけど。
でも産んだ子って、自分に似てくるのよね、
性格も、体質も能力も。
だから血のつながりって大切にする人多いんだと思うわ。

<虐待される子もいれば、子どもを切望しながらも授からない人もいる。>

そうよね。
考えられないわよ・・虐待なんて。


今回は難しいテーマに挑戦したって感じなのかな

latifaさんへ


こんにちは。
イマイチだったのね。
そうね・・・
私も今回は2冊同時に読んでいて
どちらかというと島本作品の方が面白かったような気がするわ。
秘密がわかる前までは
サクサク読んでいたんだけどね。


同じ経験をした仲間と相談し合う・・・


そうね。
相談したいと思うかもね。
でも余計ナーヴァスになったり。
う==ん、どっちがいいのか、私も悩みそう。

花粉は私は平気。
でも主人が凄そう。
今年は大変って聞くし
お薬買ってこようかな。
latifaさんもお大事にしてね。


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