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ボローニャの夕暮れ

ボローニャの夕暮れ  (2008  イタリア)


IL PAPA DI GIOVANNA


監督: プピ・アヴァティ
製作: アントニオ・アヴァティ
原案: プピ・アヴァティ
脚本: プピ・アヴァティ
アントニオ・アヴァティ
撮影: パスクァーレ・ラキーニ
音楽: リズ・オルトラーニ
出演: シルヴィオ・オルランド ミケーレ
フランチェスカ・ネリ デリア
アルバ・ロルヴァケル ジョヴァンナ
セレナ・グランディ
エッジオ・グレッジオ


シルヴィオ・オルランドがヴェネチア国際映画祭主演男優賞を受賞した作品。
1938年、第二次世界大戦前夜のイタリア、ボローニャ。
高校の教師ミケーレは、一人娘ジョヴァンナのことが心配。
彼女は精神的に不安定なところがあった。
妻は美人のデリア。彼女が美人だというのも娘には影響があるようだ。
そんなある日、思いも寄らぬ事件が起きて。




感想

地味映画としてお勧めされた一本。
え・・これイタリア映画なの?と一瞬見間違ってしまうほどの
地味な映像でした。セピア色・・・でしたね。
勝手にイタリア映画のイメージを作り上げているのが悪いんですけど
それにしても今までに見たことのない雰囲気でした。
でもまあ・・この雰囲気が
イタリアのごく普通の人々の生活風景を描くうえでは実にマッチしていましたし
時代的にも合っていて良かったです。目にも優しいし・・・笑


ただ内容は決して心地よいだけでは終わっていません。
意外と重め。
時代背景はイタリアの戦争末期。
どうやらかなり激動時期です。

不安定な時代の中で
ある家族におこった事件。
それが殺人・・・精神的に不安定な娘が同級生を殺してしまう・・・・なのです。


おお~~ミステリーで父親が真犯人を探すのか
または、娘の無実を信じて家族が一心同体になって戦う物語か・・
といろんな想像もしてしまいますがどれも違う・・・。
そもそもメインキャラであるこの家族たちは
絶対正義の人たちで殺人なんて物騒な事件に巻き込まれていても
それは無実なんだろうな・・・という、意味もない確信があったのがいけません。
見事に裏切られ・・・
実際、
やっていました・・・・人殺し。娘は疑うことなく犯人だったんです。
それにともなってこの
父親の態度。
この娘を犯罪に走らせたのは
父親の娘を思うあまりの余計な行動なのですよ。

<娘可愛さのためボーイフレンドを買収>
父親は教師だったのでその権力を使って娘の彼氏に、いろいろ話をしていたんですね。
なんかね・・・・いくら娘が
可愛いからってその恋の方に、圧力をかけなくてもいいじゃない?って思いません?
娘が精神的に不安定な、支えてあげなくてはいけない状態であろうとも
そんな余計なことしなくてもね・・・と思っちゃう。

また奥さん。
娘と正反対で美人妻。
そんな華やかな容姿、態度が、娘としては嫌いな要素でもあって(劣等感からか)
母&娘の関係はぎこちなく
この事件が起こったことでますます、悪化してしまう。

娘が事件を起こした後
一度も面会にいかない母親。
対して、異常に尽くす父親。

う~~ん、この父親の行動を娘のために一途だと好意的にとるか
異常っぽいかもと変な色眼鏡でみるかで
ちょっと映画見た印象が変わってくるのかもしれないな・・・・とは思ったかな。
私は後者に傾くところがあったのは
被害者の家族に面会する父親の態度がすこし影響しているところもありますけど。
だって、
よくよく考えたら、娘の行動は一方的であり
殺された人の家族にとっては納得できないことばかりなんだから
もう少し加害者の家族は被害者に対して申し訳なさを持った方いいんじゃないの・・と
思ってしまうほど、この父親は、あっさりだったからね。

娘が一番っていうのは
誰だってそうだけれどそれにしてもと思うところもある。

自分の言動がきかっけで娘を不幸にしてしまったのだから
父親なりに
娘に負い目を感じているのはわかるけどね~~~



で・・・元に戻って母親。


娘の面会にいかないこの母親だけど
実は
父親の親友とラブな関係だということが判明。
この父親は
そんな妻のこころの内をお見通しで
親友と一緒にいろ…私は一人娘を世話するために住み慣れた場所を離れるという行動にでる。


妻に対して
そんな態度をしめしてしまうこの父親の行動がわからなかったな~~
妻を愛していたのに
すんなり親友にくっつけさせるってどういうこと?
さらに妻は妻ですんなり夫のいうとおりにするし・・・・・笑



ちょっといろんな部分で自分の中で
納得できない要素が合った作品でした。


でもラストはああいう風になったし。
ハッピーエンドっていうことでしょうか。


いろいろあったけれど
結局家族だったんだな・・・と納得できればいいのだろうけれど。
私はこれでいいのかな・・そんなものなのかな・・・と
??も感じたラストでした。


あ・・・あの親友は可哀想。


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