ハードラック   著  薬丸 岳

ハードラック   著  薬丸 岳




仲間にはめられた相沢仁。
このままでは殺人犯になってしまう。
無実を晴らすため、仲間を探し出そうと懸命になる彼だが・・・



 

感想

「BL」はバッドラック。運の悪いやつでうまく引っかかったカモのこと。
「HL」はハードラック。さらに運の悪いやつで首をくくっちまってもう用なしって意味。

薬丸さんの本。今回も展開が気になるのでサクサク読めました。
彼の作品って、社会的な事柄がいつも題材で
そういうところも気に入ってよく読むのですが、必ずしもいい気分で
読み終わるわけではないんですよね。どうにかならないのか・・っていうジレンマを感じるから。
今回は仕事も家庭からも見放された人に焦点を当てていました。


主人公は相沢仁。
家庭的には不幸。父親の浮気で離婚。その後母は再婚。
その男には連れ子がいたのだが、その子がまた同年代で非常に優秀な子。
比べられ、肩身の狭い思いをした仁。頭もよくなかった彼は、義理の父親から、高校でたら就職しろ・・と
言われてやむなく親の関連会社に就職。しかしそこからは上手くいかない・・・
上司とトラブルを起こし、仕事を辞める。新しい住み込みの仕事をみつけ家をでるのだが・・・・
結局、不況のあおりを受けて、工場を解雇される。
寮を追い出され、今やネットカフェ住民として、その日暮らしの
生活。



そんな彼が、ネットの掲示板に書き込みをしたことから不運が始まった。
「なにか、おおきなことをやらないか・・」


仁の家庭環境、不運な出来事(人がいいのか、だまされやすいようだ・・・)など、
同情すべきことは、いっぱいありましたけど、だからと言って、安易に掲示板に書き込んで
自ら、闇の世界に突入していくことはないのにな・・・と思いました。
だからこんなめんどくさいことに、巻き込まれてしまったんだよ・・・と言いたい気もしますね。
また、仁の母親ももっと仁のことこうなる前に(働きに出る前に)もっと対処してあげたらな・・なんて
ことも考えました。事件が起きてからでは遅いんですけどね。




おおきなこと・・・
仁は、ネットで募った仲間と一緒に、軽井沢の金持ちの家に強盗に入るという計画をたてます。
人は殺さない・・金だけ。
そういうつもりだったのに、計画の当日、物色中に頭を殴られ昏倒。仲間はいず、一人逃げたあと知った真実。
いつのまにか、その家の住人は殺害されていた。3人も!!。
強盗殺人の首謀者になってしまっていたのでした!!

自分は仲間にはめられた!!。彼らを探し出して自分の無実を証明したい。

彼の無実を証明するために
仲間を探し出す過程・・・
そして黒幕は一体誰なのか・・・

そんなところが、物語の注目すべき個所だったように思います。


この仲間たちですが・・
ネットで募ったということで
本名は明かさない。(犯罪を起こそうという人たちの集まりなので本当のことは誰も言うわけないですよね)
あだ名で呼ぶあうのですが、ジンやバーボン、ラム、テキーラ、ウォッカというお酒の名前。
おお~~コナン君みたいです…笑
その中で
ラムが言うまるで、映画の「レザボア・ドッグス」みたい・・っていう言葉が印象的。
映画自体、観ていないのが残念だわ。
ラムはレンタルビデオが好きっていう設定なのよね。

ここは伏線にもなっていると思うな・・・
なぜ映画ばかりみていたのかってね。
のちに彼女(?)の口から
「ユージュアル・サスペクツ」という映画の名前も出てくるんだけど。
こちらは、映画自体を観ておいた方が絶対なるほど~~と思わせるかな。
仲間の中に、ウォッカ→鈴木っていう足を引きずった男がいるの。
映画でも、黒幕は誰だ・・・ということになっていて、実際
足を引きずった男が黒幕なの。それを持ち出して
鈴木がこの事件の首謀者じゃないかっていう・・・案がでるわけ。
映画では、いかにも被害者ぶっている男が黒幕だったからね。

そういう、ちょっとした、知る人ぞ知るネタも映画好きとしてはうれしかったかな。


で・・・・黒幕の正体は、
最後にきっちり判明。
これはちょっと現実的には無理があるかも。
読んでいながら
うすうすは検討ついてくると思うのよね。
その行動でね。

ただ、現実的には
一緒の時間結構過ごしているから
早い段階で
○○は、○である・・・という事実は判明するんじゃないのかなと思いますね。
そうそう。。隠せないと思うから。

でも黒幕○○の過去も壮絶。
同情すること多しです。


仁の話をしっかり聞いてくれた刑事さんには
感謝ですよね。
刑事にまで見放されたら
救いようがないもの。
刑事さんが、彼の話を真に受けてくれたから
ことがいいように進んだんだと思うな。


闇の住人の
森下。
一瞬、仁のこと親身になってくれているのかと思いきや
やっぱり悪でした・・・
信用しちゃあ・・いけないんだね。


誰が一体本当のことを言っているのか。
ワクワクしながら
読むことができた本でした。
しかし携帯を他人名義で使っていると
いろんな名前が出てくるから混乱するね・・・


世の中
いろんな悪が潜んでいることを痛感。


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「ハードラック」薬丸岳

はめられた、このままでは死刑だ! 殺人放火犯にされた若者の命がけの逃亡と真犯人追跡。そして……驚愕と慟哭のラストが! 人生をやり直したかったのだ。ネットカフェ難民相沢仁は、闇の提示板で募った仲間と軽井沢の金持ちの屋敷に押し入った。だが物色中、仁は何者かに頭を殴られて昏倒。ようやく独り逃げた彼は報道で、屋敷が全焼し、三人の他殺体が発見されたと知る。家人には危害を加えないはずが、おれは仲間に...

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