ものすごくうるさくて、ありえないほど近い
ものすごくうるさくて、ありえないほど近い (2011 アメリカ)
EXTREMELY LOUD AND INCREDIBLY CLOSE
監督: スティーヴン・ダルドリー
製作: スコット・ルーディン
製作総指揮: セリア・コスタス
マーク・ロイバル
ノラ・スキナー
原作: ジョナサン・サフラン・フォア
『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』(NHK出版刊)
脚本: エリック・ロス
撮影: クリス・メンゲス
プロダクションデ
ザイン: K・K・バレット
編集: クレア・シンプソン
音楽: アレクサンドル・デプラ
出演: トム・ハンクス トーマス・シェル
サンドラ・ブロック リンダ・シェル
トーマス・ホーン オスカー・シェル
マックス・フォン・シドー 賃借人
ヴァイオラ・デイヴィス アビー・ブラック
ジョン・グッドマン スタン
ジェフリー・ライト ウィリアム・ブラック
ゾー・コードウェル オスカーの祖母
9.11アメリカ同時多発テロで最愛の父を失った少年、オスカー。
ある日
父親の遺品から一本のカギをみつける。
封筒には“ブラック”の文字が。
オスカーは、ニューヨークに住むブラック氏を訪ねることにした。
やがて、祖母のアパートに間借りしている風変わりな老人と一緒に行動するのだが
感想
メランコリアと迷った末、こちらに・・・。
9.11アメリカ同時多発テロで最愛の父を失った少年、オスカーの視点で物語は進められます。
喪失と再生を描いた作品です。
同じようなテーマでも(テロを扱わなくても)いくつか観ていますが
そのどれとも違ったお話展開で
素晴らしい作品だったと思います。
ベストセラーの作品ということで、内容はきっとある程度は保証されていたとは思いますが
あわせて、俳優陣が良かったです。
サンドラとトムの安定した演技の両親にくわえ、
セリフなしなのに、その表情&身振りで観る者の感情をとらえたマックス・フォン・シドー扮する
間借り人の老人・・
そして、主人公オスカー少年を演じていた、演技初めてという(え・・驚)トーマス・ホーン君の
ひたむきさ・・・。全てが感動の要素をもっていて
涙なくしては絶対みれない作品だと思います。
扱う出来事はテロですが、最愛の人をなくしてしまったという喪失感は
誰でもが生きているうちに一度は経験すること。
それゆえ、感情移入しやすかったです。
オスカー少年は
発達障害があるような設定でした。
他人とのコミュニケーションが苦手で
怖いものが沢山ある・・・
一つのことにこだわりがある。記憶力がすぐれ、その他にも並はずれた才能をしめす一方
エキセントリックな行動を起こしてしまう傾向にあるようでした。
そんな子供を、冒険や探検という形で
他人と接触をもたせようとする父親。
オスカー少年と父親の関係が密なのは、
彼の性格的な部分に理由があるのかもしれません。
父親が積極的に友達のように接することで
彼の、成長を、ゆっくり支援し、より協調性をもった方向へ、導いてあげているのだと思いました。
彼の意思を大切にし、けっして無理強いをさせない。
そんな温かさをもった父親が
ある日突然なくなってしまうのは、観る人にとってもつらいことでした。
一方母親は・・と気になりますが・・・。
一見、オスカー少年にあまり絡んでこないようにみえる母親。
しかしそれはオスカー少年の視点で語られる物語のため
母親の存在が見えないだけのこと。薄いように感じていましたが
実は父親以上に愛は深いのでした。
それがわかる後半は
驚きと共に感動の渦に巻き込まれ~~~~涙。
ママが死ねばよかった
本心じゃあないよ
と言ったオスカーに
本心でしょ・・と言い返す母親。
オスカーの心情をより理解しているゆえのセリフでしょうが
母親としてはきつい一言に思います。
それを冷静に受け止める母親が凄い。
さらに後半。
母親が、オスカーを見守っていたとわかる真実・
そのとき、オスカーがパパのかわりに
「僕がママに愛していると言ってあげる」(??)みたいなことを
言われた時には
私はすでに
母親の心境で
涙、涙。
カギ穴の行方をさがすロードムービー風な要素もあり
ミステリー的でもあり、
さらに家族愛も感じる・・・
実に素敵な映画です。
オスカーは多くの人と出会う中で
相手の、哀しみ・苦しみも同時に知ることができたと思います。
いろんな人がいると理解できたと思います。
間借り人との交流でもそれを感じたと思います。
結局カギの持ち主は、意外な方でした。
カギが父親のものではなくとも
この冒険から、オスカーは父のメッセジーを
感じとったに違いありません。
留守番電話のエピソードは
つらすぎました。
まさか、6回もあるとは思わず、
徐々に明らかにされる内容に、胸が苦しくなりました。
きっと私も、その6回目は、
出ることが怖かったでしょう・・・。
オスカーの本当の苦しみが手に取るようにわかった瞬間
いいようのない思いになりましたね。
子どもには体験としてつらすぎますから・・・
最後のオスカーの手作り探検記のようなノートも印象的でした。
人の優しさを感じる
本当に良い映画でしたね。

EXTREMELY LOUD AND INCREDIBLY CLOSE
監督: スティーヴン・ダルドリー
製作: スコット・ルーディン
製作総指揮: セリア・コスタス
マーク・ロイバル
ノラ・スキナー
原作: ジョナサン・サフラン・フォア
『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』(NHK出版刊)
脚本: エリック・ロス
撮影: クリス・メンゲス
プロダクションデ
ザイン: K・K・バレット
編集: クレア・シンプソン
音楽: アレクサンドル・デプラ
出演: トム・ハンクス トーマス・シェル
サンドラ・ブロック リンダ・シェル
トーマス・ホーン オスカー・シェル
マックス・フォン・シドー 賃借人
ヴァイオラ・デイヴィス アビー・ブラック
ジョン・グッドマン スタン
ジェフリー・ライト ウィリアム・ブラック
ゾー・コードウェル オスカーの祖母
9.11アメリカ同時多発テロで最愛の父を失った少年、オスカー。
ある日
父親の遺品から一本のカギをみつける。
封筒には“ブラック”の文字が。
オスカーは、ニューヨークに住むブラック氏を訪ねることにした。
やがて、祖母のアパートに間借りしている風変わりな老人と一緒に行動するのだが
感想
メランコリアと迷った末、こちらに・・・。
9.11アメリカ同時多発テロで最愛の父を失った少年、オスカーの視点で物語は進められます。
喪失と再生を描いた作品です。
同じようなテーマでも(テロを扱わなくても)いくつか観ていますが
そのどれとも違ったお話展開で
素晴らしい作品だったと思います。
ベストセラーの作品ということで、内容はきっとある程度は保証されていたとは思いますが
あわせて、俳優陣が良かったです。
サンドラとトムの安定した演技の両親にくわえ、
セリフなしなのに、その表情&身振りで観る者の感情をとらえたマックス・フォン・シドー扮する
間借り人の老人・・
そして、主人公オスカー少年を演じていた、演技初めてという(え・・驚)トーマス・ホーン君の
ひたむきさ・・・。全てが感動の要素をもっていて
涙なくしては絶対みれない作品だと思います。
扱う出来事はテロですが、最愛の人をなくしてしまったという喪失感は
誰でもが生きているうちに一度は経験すること。
それゆえ、感情移入しやすかったです。
オスカー少年は
発達障害があるような設定でした。
他人とのコミュニケーションが苦手で
怖いものが沢山ある・・・
一つのことにこだわりがある。記憶力がすぐれ、その他にも並はずれた才能をしめす一方
エキセントリックな行動を起こしてしまう傾向にあるようでした。
そんな子供を、冒険や探検という形で
他人と接触をもたせようとする父親。
オスカー少年と父親の関係が密なのは、
彼の性格的な部分に理由があるのかもしれません。
父親が積極的に友達のように接することで
彼の、成長を、ゆっくり支援し、より協調性をもった方向へ、導いてあげているのだと思いました。
彼の意思を大切にし、けっして無理強いをさせない。
そんな温かさをもった父親が
ある日突然なくなってしまうのは、観る人にとってもつらいことでした。
一方母親は・・と気になりますが・・・。
一見、オスカー少年にあまり絡んでこないようにみえる母親。
しかしそれはオスカー少年の視点で語られる物語のため
母親の存在が見えないだけのこと。薄いように感じていましたが
実は父親以上に愛は深いのでした。
それがわかる後半は
驚きと共に感動の渦に巻き込まれ~~~~涙。
ママが死ねばよかった
本心じゃあないよ
と言ったオスカーに
本心でしょ・・と言い返す母親。
オスカーの心情をより理解しているゆえのセリフでしょうが
母親としてはきつい一言に思います。
それを冷静に受け止める母親が凄い。
さらに後半。
母親が、オスカーを見守っていたとわかる真実・
そのとき、オスカーがパパのかわりに
「僕がママに愛していると言ってあげる」(??)みたいなことを
言われた時には
私はすでに
母親の心境で
涙、涙。
カギ穴の行方をさがすロードムービー風な要素もあり
ミステリー的でもあり、
さらに家族愛も感じる・・・
実に素敵な映画です。
オスカーは多くの人と出会う中で
相手の、哀しみ・苦しみも同時に知ることができたと思います。
いろんな人がいると理解できたと思います。
間借り人との交流でもそれを感じたと思います。
結局カギの持ち主は、意外な方でした。
カギが父親のものではなくとも
この冒険から、オスカーは父のメッセジーを
感じとったに違いありません。
留守番電話のエピソードは
つらすぎました。
まさか、6回もあるとは思わず、
徐々に明らかにされる内容に、胸が苦しくなりました。
きっと私も、その6回目は、
出ることが怖かったでしょう・・・。
オスカーの本当の苦しみが手に取るようにわかった瞬間
いいようのない思いになりましたね。
子どもには体験としてつらすぎますから・・・
最後のオスカーの手作り探検記のようなノートも印象的でした。
人の優しさを感じる
本当に良い映画でしたね。

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