KOTOKO

KOTOKO   (2011   日本)


監督: 塚本晋也
製作: 塚本晋也
企画: Cocco
塚本晋也
原案: Cocco
脚本: 塚本晋也
撮影: 塚本晋也
美術: Cocco
編集: 塚本晋也
音楽: Cocco
出演: Cocco 琴子
塚本晋也 田中



 都会で幼い息子の大二郎と2人暮らしの琴子。
彼女には世界が二つにみえた。
しかし、歌っているときだけはひとつに見える。
彼女と大二郎の生活はうまくはいかなかった。
幼児虐待を疑われ
大二郎は、沖縄に暮らす姉のもとへ。
そんなある日、彼女の歌に魅了された小説家・田中が現れる・・・


感想


塚本監督作品は、「六月の蛇」「ヴィタール」に続いての3本目。
題材によってはたまに手に取ってみたくなります。
でもやっぱり・・・きつい描写は多し。


今回は
精神を病んでいる母親ということで
正直、観ている最中、息苦しいことこの上ありませんでした。
私も子を持つ親としての、子育ての悩みというものはありましたが
この映画の主人公の場合は
ちょっと普通の苦しさとは違うので
一般論として当てはめるのはどうかな・・・という印象です。


彼女は子供を愛している・・・
世の中の悪から懸命に子供を守ろうとしている・・・
そういう心理はわかるものの・・・
助けてあげることが無理かもしれないと
どこかで、諦める自分がいる・・・。
彼女の精神の崩壊を止めてあげることは
ああ・・・自分では無理だろうな・・・・・・って思ってしまう。
彼女の中に入っていくのは無理かもしれない・・・。
リストカットを繰り返し
流れる血の赤さと痛みを感じることで
生きているという実感を感じとるKOTOKO(この描写は多く、生々しいので
きつい)
正直怖かったです。理解してあげたいと思うものの
怖さも同時に感じてしまう自分。
同じ子供をもつ母親としてなんとかしてあげたいという思いはあるけど、
そのハードルの高さに恐れを感じてしまう。
壊れていく彼女を見ることしかできないはがゆさを感じて
すっごく息苦しい時間を最後まで過ごしていました。


途中彼女の歌声に魅力されて
求婚までする男・・・・田中が現れます。
良かった・・・
ああ・・・救世主なるものになるんだ・・・
と、思いきや
やっぱりそうではなく・・・。


田中に対する彼女の暴力は凄まじく、
これもまた、目を覆うばかりです。ぼこぼこです。
それを受け入れる田中の
心中を思うと、複雑。
どんな人にもどこかにその人を理解しようとする誰かはいるんだ・・・・。
田中が有名な作家というのは妙な気分です・・・・笑


その田中が
KOTOKOが子供、大二郎と一緒に暮らすとわかったときから
突然姿が消えます。
この世で悪と善が両方見えると困惑していたKOTOKOが
田中のおかげで、心の平静さを取り戻し、平穏な世界を取り戻したかの
ようにみえたのに・・・・。
なぜ消えたのか、田中は。
もしかしたら
この田中も、彼女の中の幻影の一つであり、回復の兆しの過程の中で彼女が生み出していた存在で
あったのではないのか。


田中がいなくなって大二郎との生活が再び始まる。
でも残念なことに
大二郎との生活に
やはり・・・彼女の精神は耐えられなかった・・
元に戻るKOTOKO。そしてもっと症状はひどくなり・・・。



あのまま・・・大二郎が
いなくなってしまったらと恐ろしい結末も考えましたが
そうではないことに安心しました。

数年後の大二郎との再びの再会。
別れ際、
一旦いなくなったかと思うと
再びバイバイと手を差しだす大二郎。
昔、子供のころ、
沖縄の実家に預けた彼に会いに来ていたKOTOKO。
彼女も別れ際、同じな仕草で大二郎に接していました。
ああ・・・・
子供はあのときの母親を覚えていたんだ・・・
彼にとっては
どんな状態の母でも
母であることをいまだに受け入れているんだ・・・
そう思うと
すこしばかり嬉しい気持ちになりました。



↑のような感想は観た後すこし時間がたって冷静さをもつようになってから
書きました.
観ている最中はもう・・・・それはそれは強烈過ぎて感想どころではありませんでした。
母親経験者である人がみるにはつらい話ばかりですし、
あまりいろんなことを考える余裕がないんですよね。
ただ・・ただ・・・
企画、原案もされた
Coccoさんの演技というか、もはや、ドキュメント?か・・とおもえるくらいの
迫真の演技に圧倒されたという鑑賞時間でありました。
歌手としての彼女もあまり知りませんですし
彼女自身の背景もよく知りませんが
観る者を圧倒させる存在感がありました。
田中演じる
塚本さんの「大丈夫だから」という、言葉が、とても印象的。
この作品も震災前後の作品だそうですが、
世の中苦しんでいる人すべてが、
誰かに、大丈夫だからと大きな懐で包みこまれたら
きっと少しだけでも生きやすくなるんだろうな・・・と思いました。


作品中で歌のシーンがありますが
これも見どころ。
思わず聞き入ってしまいます。
その歌声に・・・。


予告編で見られますが
彼女が
子供を抱きながらフライパンを使って料理する姿・・・
凄かった・・・ただその一言。

kotoko    132886554349413130253
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

みみこ

  • Author:みみこ
  • レイフ・ファインズ好き
最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ
カテゴリー
全ての記事を表示する

全ての記事を表示する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索
RSSフィード
リンク