チキンとプラム ~あるバイオリン弾き、最後の夢~ 

チキンとプラム ~あるバイオリン弾き、最後の夢~   (2011  フランス・ドイツ・ベルギー)

POULET AUX PRUNES
CHICKEN WITH PLUMS


叶わなかった愛が、いちばん美しい。


監督: マルジャン・サトラピ
ヴァンサン・パロノー
製作: ヘンガメ・パナヒ
原作: マルジャン・サトラピ
『鶏のプラム煮』(小学館集英社プロダクション刊)
撮影: クリストフ・ボーカルヌ
プロダクションデ
ザイン: ウド・クラマー
衣装デザイン: マデリーン・フォンテーヌ
編集: ステファヌ・ローシュ
音楽: オリヴィエ・ベルネ
出演: マチュー・アマルリック ナセル・アリ
エドゥアール・ベール アズラエル
マリア・デ・メディロス ファランギース
ゴルシフテ・ファラハニ イラーヌ
キアラ・マストロヤンニ リリ(成人後)
イザベラ・ロッセリーニ パルヴィーン
エリック・カラヴァカ
ジャメル・ドゥブーズ



イラン出身の女流監督マルジャン・サトラピが、自身初の実写作品に挑んだコメディ・ドラマ。
天才音楽家のナセル・アリは
大切なバイオリンを妻に壊されてしまう。
絶望した彼は死ぬことに・・・・。
死に向けての8日間が始まる・・


感想


予備知識もなく鑑賞したわけですが、こんな内容とは・・・・。
題材的には避けたかったです・・。
バイオリンを壊されてしまったことがきかっけで
主人公ナセルは寝室にこもって
死を決意。
つまり、自殺の意向・・・・。
この映画は死ぬまでの8日間における主人公の走馬灯のようなものですね。
子も妻もいるけど、死にたいと思う主人公。
妻,子,その後のことはまったくもって主人公責任なし。


いくら、大事なバイオリンを壊されたからと言って
死ぬってどうよ・・・、
妻に対して
子に対しての責任感ゼロって。
この主人公に共感をもつってということ自体、まず難しいんじゃないかな。
彼が芸術家で、普通人とは違うといっても
やはり厳しい部分はあると思います。
ただ、マチュー・アマルリックが演じているという点、
ところどころでアニメ映像や、ファンタジックな演出がある点などを
考えて
ものすごい嫌悪感までには
至らないのではないのかな・・・と思いますが、どうでしょうかね~~~笑
なんとかギリギリで
受け入れようと思えるのではないかと・・・・。
芸術家は一般家庭においての父親はのぞむべきではない・・・・ということを
頭に叩き込んでおかないといけないですね。


自分が死ぬまでの8日間。
最初は
列車にひかれるとか、拳銃で頭打つとか・・・自殺の方法をいろいろ考えるわけですよ。
笑えないけど、笑うしかないかな・・・・。シュールな感じ。
2日目、3日目・・・となると、
子供のこととか、過去のこととかいろいろ考えるわけ。
彼には子供が2人いるわけだけど、
自分が死んだあと
長女や息子が未来でどうなるのか・・・
な~~んてことが、オモシロおかしく描かれるのよね。
長女は
酒とタバコとギャンブルで若くして亡くなる・・・
一方、長男は
アメリカにわたって、家族を築く・・・
すご==い、ダラダラした家族が
これも、面白おかしく描かれるの。
4日目あたりから
妻の存在がクローズUP。
妻は夫を愛しているんだけど
夫本人は、その気なし。
愛情は後から生まれてくるというものと思うが
結局、結婚しても
夫はそんな気がないみたいで・・・。
好物の
鶏のプラム煮を作った奥さんに対して
おまえのことは
愛したことなど一度もないと言い切る夫。
ヴァイオリンを壊したことも許さないという夫。
これを観る限り
ひどい夫だと、
やっぱり思うわね。
そして
5日目。
母の死亡の日をおもいだす・・・
6日目
アズラエルという
”死の天使”が現れる・・・
7日目
8日目
”イラーヌ”との思い出。


後半は
「叶わなかった愛が、いちばん美しい」とうコピーそのものの、
愛するイラーヌ(ゴルシフテ・ファラハニ)との
出会いと再会が語られる・・・・。

このイラーヌが素敵。
さすが思い出の女性と言うことだけはあるわ。
美しい・・。



正直
中盤までは
この物語、主人公に感情移入出来ない分、なんだかな・・・という
思いで観ていた部分があったのですが
後半数十分ですかね、
主人公とかつての恋人の
回想場面が一気に流されるところで・・・・
じわじわ・・・
私、きちゃいました。

叶わなかった恋・・・
そうなんですよね。
それがあるからこそ、音楽を生きがいとし
今までやってこれた主人公だったんだとここにきて
感じるわけ・・・。映像でみせられて
ハッとするわけ。
叶わなかったから
思い出が美化されているってわかっているけど・・・・。
それでも
人生における
唯一の愛すべき思い出だと
信じて生きてきた主人公が
けなげでもあるんじゃないかと思えてくる。
だって、普通、そこまで一筋でいられるってないでしょう。
だから
その思いが託されたヴァイオリンが無くなったと知り
現世に未練なく去ってしまうという生き方をする。
誰がこんな感覚を持てるの!!
彼だからそんな感覚を持つんだよね。
ある意味
究極のわがままですけど、
本人にしてみれば、
わが道を行くって感じの人生であったのかな…と思い、
それって幸せでもあるのかな・・・って思っちゃいました。


再会のあと
一人
涙ぐむ元カノの姿にも
これまた、
言いようのない思いを感じましたよ。
元カノもそうだし
奥さんもそうだけど、
それぞれが、言えない感情を心に押し殺して
何十年も生きていたのかな…と思うと
これっまた、ジワジワくるしね。


そんな女性の気持を知ってか知らずの
主人公の
わがままさが、
いらだちとともに、
ある意味
アッパレ・・と思えてしまうのは
ファンタジックな
映画ゆえなのかな・・・・と思いました。


好みがわかれる映画かな・・・


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自己中マチュ~

みみこさん、こんばんは。
何だかすごくお久しぶりな感じですが、お元気で安心しました。

「チキン・・」、本当に、好みの分かれる作品ですよね。
私は大好きですが、主人公のあの自己中ぶりは半端じゃないし
嫌い!って思う人がいても、それが普通の感覚だろうな、ってすごく思います。(^^;
もしかしたら、自分はこの物語には、のめり込むと言うより、
一歩引いた感覚で付き合っていたのかな?って感じも今はしてますが・・。
ただ、やっぱり奥さんがヴァイオリンを壊したのは、最低最悪・・許されない行為だと思いました。
あ、これがあったから、彼を全否定出来ず、同情が芽生えて・・それが愛に変わったのかしらん~?(笑)

では・・みみこさん、ぼちぼちを合言葉に・・マイペースでいきましょうね。
レス、あんまり気にしないでね~。

つるばらさんへ


こんにちは。
マイペースでボチボチやていきます。
ご心配おかけしてすみません。


で・・・この映画。
つるばらさんのベストにはいっていたので絶対観ようって・・思っていたの。
わ~~噂どおりの自己中ぶりで
思わず、叫びそうになったけど・・・・笑。

そうそう・・・
これ好み、わかれますよね~~
<私は大好きですが、主人公のあの自己中ぶりは半端じゃないし
嫌い!って思う人がいても、それが普通の感覚だろうな、ってすごく思います。(^^;>

うふふ・・・本当、半端なかったですよね。
あそこまで突き抜けているのって
久々だったかも。

<一歩引いた感覚で付き合っていたのかな?って感じも今はしてますが・・。>

なるほど・・・。

<ただ、やっぱり奥さんがヴァイオリンを壊したのは、最低最悪・・許されない行為だと思いました。>

うんうん・・・
やっぱりこれだけは・・・・っていうもの
誰にでもありますしね。
彼にとってのバイオリンがどういうものか、わかっていなかった時点で
奥さんとしては、う~~ん、どうなの、っていうところありますものね。

でもなんだかんだいって
映像も面白かったし(アメリっぽかった・・・)
どうなるか見届ける楽しみもあったりして
最後まで
興味深く鑑賞できたので良かったです♪

見たよん~

みみこさ~ん、元気かな?^^
これ、今さっき見たところ。
私も、あの主人公は、ひでーやつだなーーって思った。。。
奥さんが気の毒・・・可哀想って思ったよ。

とはいえ、奥さんも、バイオリンを壊すのは酷すぎでは???って思った。
というか、壊さないだろうよ??もともと、彼の音楽のファンだったわけで・・・。

みみこさんと同じ感じで見たのよ、私も。
中盤くらいまで、主人公身勝手ー父親失格~とか思ってたんだけど、ラストの恋模様には、ずっぽりハマって見てしまい、涙腺が~~~!!!

最後まで観た感想は、なかなか良かった、に変わっていたわ。
アメリに似てたよね。
アメリは前半5つ★で中盤以降が3つ★な感じだったんだけど、この映画は逆で、ラストが5つ★だったー。

latifaさんへ

こんばんは。
元気だよん・・
わ~~これ見たのね。
映像とかなかなか面白かったよね。
でもね・・・あの主人公、
強烈だったよね・・・・笑

うんうん・・
あのバイオリン壊しでしょ。
あれはちょっとやりすぎよね。
<というか、壊さないだろうよ??もともと、彼の音楽のファンだったわけで・・・。>

そうよね・・・
あれはやっちゃあいけないことだよ。
そういう理解もないことが妻としてはどうよ・・・って感じかな。
音楽家の妻なんだからさ。

<ラストの恋模様には、ずっぽりハマって見てしまい、涙腺が~~~!!! 。

あそこはいいよね。
ロマンチックで。
恋っていいな・・って思っちゃう。
結局
最後が良いと
なんとなく、見てよかったな・・・っていう気分にもなるんだよね

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