朝井  リョウ   著   世界地図の下書き

世界地図の下書き   著  朝井リョウ


児童養護施設で暮らす
子どもたちの話




感想


直木賞受賞後第一作の作品。
「情熱大陸」で紹介されていたときから楽しみにしていました。
表紙はスタジオジブリ。絵から漂う、ほんわかした雰囲気とは違い
主人公たちの置かれている状況は厳しいものでした。

児童養護施設が舞台のこの作品。
ここにいる子供たちは、なんらかの事情で親から離れて暮らしています。
学校でのいじめ、
親からの虐待
抱えている問題は深刻。


事故で両親を亡くした太輔
淳也、美保子、麻利の4人の小学生と
高校生の佐緒里。
5人それぞれの過去
現代がしだいに明らかになっていきます。



朝井さんが小学生をメインに描くっていうことが
まず新たな挑戦であるのかなあ。
今までは
等身大の若者が多かったので
自分が見聞きしてきた経験、体験が織り込まれていた部分が
多分にあっただろうけれど
今回のように、児童養護施設となると、まったく未知の世界になってくると思います。


これは子供たちに対しての
メッセージなんでしょうね。
苦しかったら
「逃げればいいんだよ」
そういう方法もありだよ・・・ということ。



4人の子供たちは
ラストに向かって
あるイベントを企てます。
大学進学が夢に終わった佐緒里のために
ランタンに願いを託して空に飛ばす「蛍祭り」を復活させようとする


重松さんの
描くような小説にちょっと似ているような題材ですが
重松さんの方が
ドカンと重いような気がします。
若い作者の
子どもたちに対する愛情が
前面にでた
作品だったかと思います。

世界は広いんだってこと
一部で嫌な目に合っていても
どこかに救いのある場所があるってこと。
だから、生きよう・・・
そんなことを感じさせる作品でした。





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清々しい

みみこさん、こんにちは。

若者の目から見た子どもたちの成長物語、
朝井さんらしくとても清々しいお話だったと思います。
どんな環境にいようと
未来を変える力は自分自身の中にある。
登場人物たち、ひとりひとり抱える問題が
全てクリアに落ち着いたわけでもありませんが、
(いじめられてた兄妹や、進学を諦めた女の子や)
それでもなぜかモヤモヤした気分にならず
清々しく読了することができました。

ラストのシーンは映像で見てみたい光景ですよね。

Mamさんへ


こんにちは
Mamさんも読んでいらっしゃいましたね
ブログで見つけた時は
同じ~~って叫んでしまいました。
若い作者が
こういった物語に挑戦してくれるのって
うれしいわ。

<どんな環境にいようと
未来を変える力は自分自身の中にある。
登場人物たち、ひとりひとり抱える問題が
全てクリアに落ち着いたわけでもありませんが、
(いじめられてた兄妹や、進学を諦めた女の子や)
それでもなぜかモヤモヤした気分にならず
清々しく読了することができました。>

そうですよね
彼ら(子供たちの)の行く末が
苦しいこと少しもない世界が待ち受けていると
言い切れないですけど・・・。
でも希望をもって進んで行って欲しいと願ってしまいますよね。

今いる状況に
絶望しないで、
やっぱりどんな方法でも良いから生き抜いていってほしい・・・・
いじめられたり
進学できなかったりしても
それで終わりじゃなくって
もう少し頑張ればいいこともある・・・
そう思って欲しいですよね

ランタンの光景は
みたいですよね
映像だと
綺麗でしょうね~~

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