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赤いアモーレ

赤いアモーレ  (2005  イタリア)

 監督  セルジオ・カステリット
 出   ペネロペ・クルス、セルジオ・カステリット、
     クラウディア・ジェリーニ
脚本 マルガレート・マッツアンティーニ&セルジオ・カステリット
原作 マルガレート・マッツアンティーニ
「動かないで」

ある雨の日。病院に担ぎ込まれた1人の女性。
その病院に勤める外科医ティモーテオ(セルジオ・カステリット)
の1人娘だった。
生死を彷徨う娘。
そんな娘を思い、1人、窓辺に佇むティモーテオ。
頭に浮かんできたのは15年前の出来事…。
彼は裕福な家庭で、美しい妻と見た目幸せな生活を送っていた。
ある夏の日彼は偶然出会った女・イタリア(ペネロペ・クルス)と
強姦同然な関係を結んでしまう。その日から、彼女に惹きつけられて いくティモーテオ。しかし、やがて愛人と妻との間で、ある問題が
生じてくる・・。 


感想  始まりは衝動、つながりは欲望。
失って気づいた真実の愛。
キャッチコピーはうまくつけてありますね。
しかし・・・始まりは衝動というのは男側で、どうみても
強姦・・。これをクリアーしないと先に進めないのですけれど、
そこの部分はね・・・やっぱり、ひどいよ。。プンプン。
イタリア映画ということで、ちょっと変わったストーリーかと思っていたのですが、これがどうして・・・よくある話。
でも意外と感情移入できて、大人の恋愛のせつなさを堪能
できました。魅力的な演出方法と2人の迫真の演技(とくにペネロペちゃんに・・)によるところが大きいのかもしれませんね。
音楽は・・ちょっと感傷的すぎてのれなかったのですけどね。

身勝手な男と不幸の塊みたいな女の純愛・・・。
完璧な妻だけれど、どうも心がないような女。
一方はなに一つもっていないようだけれど、心だけは純粋な女。
彼にしてみれば、最初は体から・・だったけれど、そのうち
心にも惹かれてしまったというところかしらね・・。

愛だけを与えてくれれば、私はなにも求めない、欲しがらない・・
正直・・・なんて都合のいい女になりさがっているの・・・
って思わなくもなかったです。自分を強引に犯した男だよ・・
それも金まで払って何度もやってくるなんて。
どこか自分を見下しているんじゃあないの・・ってね。
でも、好きになるっていうのは理屈を越えた世界でしょ。
そう考えると、しょうがないのかなと思えます。
理性で片付けられる世界なら・・だれも不倫はしないだろうし・・
トラブルだって生じないですものね・・。
どうしようもない思い・・・・それは女だから余計わかりますね。
彼・・ずるい男なんですよね・・
でも、これがもし、自分の心を動かしている男だったら、
そんなずるさも私だって愛してしまうと思うんですよね・・・。

この身勝手な男は、だんだんとイタリアの気持ちに
答えていくようにもなるのです。
彼もイタリアに惹かれていくの。
でも奥さんとなかなか手は切れないの。
それが男の弱いところでもあり、
至らなさの表れなのかな・・・と思います。
子どもができたから、別れられないといってもね・・。
同時に2人の女を妊娠させる男って・・・どうよ・・て
思います。イタリア・・怒っていたけど、それでも
最終的に許すなんて・・・あんたいい人過ぎるよ・・・泣

映画は過去を振り返るというカタチで進んでいきます。
現実ではいままさに・・・奥さんとの間に出来た娘が生死を彷徨って
いるのです。彼は・・・昔愛した女の記憶を呼び覚ますと共に
彼女に祈っているのですよね。愛している娘を死なさないでくれ・・・ってね。
どこまでいっても自分勝手。
でもそれをすべて受け入れてしまったイタリアは
神々しくもありますよ・・。


ペネロペ凄いな・・・。別人。こういう濃厚な映画もいいですよね。
情熱のまま・・・突っ走ることができる2人に、
大人の愛を見せてもらいました。

主演のセルジオ・カステリットは、監督・脚本・出演ですね。
マーサの幸せレシピの彼ですよね。
マーサの時は、見るからにいい人だったのにね・・
今回は。。。色々言われそう男ですよね・・・・・・・・笑
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動かないで~「赤いアモーレ」

赤いアモーレペネロペ・クルスが全編イタリア語で演じきったという「赤いアモーレ」を観る。外科医のティモーティオ(セルジオ・カステリット)のもとに、交通事故に遭った彼の娘が運ばれてくる。彼は娘の生まれる前に出会ったイタリア(ペネロペ・クルス)という女性の幻..

『赤いアモーレ』’04・伊

あらすじ交通事故に遭い重体の少女が病院に運び込まれる。呆然と立ち尽くす外科医ティモーテオ(セルジオ・カステリット)。怪我人は彼の娘だった。ティモーテオの心に15年前の思い出が去来する・・・。才色兼備の妻との完璧な生活に息苦しさ感じていたある日偶然出会っ..

「赤いアモーレ」(イタリア/セルジオ・カステリット監督)

イタリアの大ベストセラー「動かないで」(マルガレート・マッツァンティーニ著)を原作として、その夫君であるセルジオ・カステリットが、自ら監督・主演で制作した。美しい妻に恵まれた富裕な外科医である主人公ティモティーオ。娘が交通事故で、自分の病院で同僚が手術中

赤いアモーレ

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身勝手よね~w

この作品は私も観たのですが、みみこさんと同じように男の身勝手を感じてしまったんですよ。
ペネロペの渾身の演技は素晴らしかったけど男の都合で作ったようにも感じられなくもない?!
原作がイタリアでベストセラーになったそうで、その作者が監督の奥さんなんですって。
で、自由に書き換えていいって言ったそうなので或いは原作は少し違ったのかも?とも思っているんですよ。
これも原作を読もうと思っていたのに忘れていました(笑)
今度こそメモしておこう~~(^^ゞ

同感~~

この男・・・調子良かったよね。
私は広い心はないから・・笑
何言ってんのよ・・あなた・・って
怒るかも・・笑
愛しすぎて逆に憎んじゃうかも
しれないしね。
泣いてすがったり・・、抱きしめて
うやむやにしたりするのはすごっく
ずるいと思うのよね。
<自由に書き換えていいって言ったそうなので>
え~~~そうなの。それじゃあ・・絶対
都合よく手直ししているよ。
私も確かめたくなっちゃったよ・・。

衝動

コメント&TBありがとう。

「はじめは衝動ねぇ」
たしかに、主人公、車の故障、異邦人の町外れ、暑さ、待たされる時間、飲みなれぬウオッカ・・・・・いらついてましたね。

主人公は医者だし、裕福だし、きれいな奥様だし。ま、東京で言えば、田園調布に住むお医者様が、いつもは銀座ないし、地元の自由が丘か二子玉川で、遊ぶのだが、たまたま、
蒲田の裏路地に入り込んでしまっ・・・・。

蒲田をあれするわけじゃないけど。なんか、そういうときの、非日常感、そのなかで、自分を解体したいあるいは仮面を脱ぎたい、という気持ちはわからなくないですね。

だけど、2回目に目的をもっていくとき、もう、抜けられないですね。

コメントありがとうございます。

こんばんは。コメントありがとうございます。あの衝動という言葉は男性にしか
理解できないものかな・・とも思います。
女性って・・・あそこまで衝動的には
ならないような・・・。
蒲田の裏路地・・・ハハハ~、どんぴしゃの表現ですね。面白いです。
彼にとっては、そういう場所こそが、
より人間らしく振舞えるのかも
しれませんね。彼の幼少の記憶にも
関連がありそうですしね。
興味深いコメントで参考になりました。
またよろしくお願いします。
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