嘆きのピエタ

嘆きのピエタ(2012)  韓国)

PIETA


監督:
キム・ギドク
脚本:
キム・ギドク
撮影:
チョ・ヨンジク
音楽:
パク・イニョン
出演:
チョ・ミンス
(チャン・ミソン)
イ・ジョンジン
(イ・ガンド)
ウ・ギホン
(フンチョル)
カン・ウンジン
(ミョンジャ)
クォン・セイン
(ギターの男)
チョ・ジェリョン
(テスン)

 2012年のヴェネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞した作品。
天涯孤独に生きてきたイ・ガンド。
彼は利息を払えない債務者に対して
重傷を負わせ、その保険金で借金を返済させる取り立て屋。
ある日、彼の前に
母親を名乗るミソンという女が現れた。


感想

冒頭から借金取りの非情な手段が出てきたので
これは、目を覆わなくてはいけないか・・・とビクビクしたものの
生々しいシーンまでには至っていなかったので、ちょっと安心。
ただ、あの機械音や、悲鳴は心臓によくないですわ・・・・泣

債務者に同情もせず、
悪魔のような取り立てをする主人公。
金が払えなければ、障害者にさせて保険金・・・。
相手を生殺しにするのもなんとも思わず・・
そこに息子を思う母の姿をみても、取り乱すこともなく行動する主人公。


まさに悪魔のごとき人物に描かれる主人公。
天涯孤独で愛を知らない男。
だからこんな非人間的なことが、いとも簡単にできるのか・・


そんな男の前に、自分を捨てたという母親が現れるのよね~~

ミステリー風に描かれる物語に
目が離すことができなかったです。
この女性は本当に母親なの?
母親の愛に触れて改心する男の話なの?

いやいや・・それだけではなかった・・・・驚
私の想像を超えたストーリー展開。
終盤からは、言葉もでない状態でした。
余韻もかなりあり・・・
思わずう~~んと唸ってしまう感じ。
そうきたか・・・。

ネタバレ。

寓話的な物語として考えるべきなのかな・・・
題名から受けるイメージも考えると
観るものは、この映画からいろいろなものを受け取ることができそうですよね。

母親は・・・本当の母親ではなく
主人公ガンドによって、自殺に追いやられた男の母親。
つまり復讐のために、ガンドに近づいたのだ。
しかし、ただ相手を殺すだけでは物足りない。
愛を知らないガンドに、母親を与えるという行為によって
愛を植え付け、さらに、母親がいなくてはダメだというところまで気持ちをもっていかせたところで
プツンと断ち切る・・・。
母親であるミソンの死を、ガンドの前で示すのだ。
そこで感じる
「大切なものを失うことへの深い悲しみ」


おお~~~~なんという、非情な復讐手段であろう・・・・。
それを知ると
ミソンが、編んでいるセータの存在も
植えた木の存在も、意味をもったものと感じるわ・・。

でもなりより
衝撃なのは
ミソンの心境変化。
息子を失った悲しみと憎しみの中での
行動だと思っていたのに、彼女が今まさに死のうとしている瞬間に
復讐する相手、ガンドに、いいようのない感情をもっているんだということ。
「可哀そうな、ガンド」といった、ミソンのその心内を思うと複雑な心境。


憎しみで近づいた相手に
親としての感情を再び、蘇らせてしまうなんて
なんてせつないことなんだろう。


母親はだからこそ偉大なんだろうね。
憎しみの中でも感じる、慈しみの心に
人間の奥深い、感情の世界を感じずにはいられなかったです。

ラストも
近頃みたこともないほどの
静かで、美しい光景に感じますね。
罪の浄化・・・

あ~~~すばらしい作品でした。

今度は劇場で観たいなと思うものの
「メビウス」は
かなりきつそうですね・・・。

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「嘆きのピエタ」感想

今年一本目はこれ。 今日レンタル開始とのことで、10時に借りてきました(^^)/

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ある日どこかで

みみこさーん、こんにちは♪
寒くなってきたね。今年もあと2か月だなんて、早いわ・・・

「きみが僕をみつけた日」と、こちらとまとめて、こっちで書かせてね。
きみ~は、そうなんだよねー、なんか・・・ロマンチックよりは、苦労話って感じがするし、なんだろうなぁ・・・なんか、こう、、悪くはないんだけど、それほど良くもないんだよね。

ところで、感想に出て来た「ある日どこかで」って、未見なのよ。知らなかった!
80年作品ってことは、かなり昔、まだ、この手のストーリーがありふれる前だよね?
みみこさんが好きって書かれていたし、図書館にあるのでは?って検索したら、貸出中だったものの、在庫があったから、さっそくリクエストして見てみるわ!

私はその位の時代に観た「天国からきたチャンピオン」が凄く好きでね。でも30年くらい経って、久しぶりに見たら、あれー?そんなに号泣するほどでもない映画だったかな?って思ったりもしたんだ。

で、この映画。
そーなんだよね。オチがかなりガツンと来たよ。
最近、ギドク監督の映画で、これ!っていうのを見てなかった気がするけど、これは脚本も素晴らしかったと思うわー。

すでに11月

latifa さんへ


こんにちは~~
本当あっという間だね。
一年終わっちゃうよ。

きみは~~~は
latifa さんも観ているのね。
ロマンチックな話なんだけれど
2人の大変さが目立って
浸れない部分もあったわ
旦那さんが急にトラベルしちゃうのって
結婚生活していくには
困難だよね

そうなんだよね
悪くはないけれど
良くもない・・・・笑
時間経つと忘れそう~~

あ・・
「ある日どこかで」って、バリバリ80年だからね
私も若かったし
そういうの弱くて・・・笑
たぶん、今見たら
それほど・・・って思うかもしれないよ。


図書館あるのね
あまり期待しないで見てね。
若いスーパーマンの彼が素敵よ


<私はその位の時代に観た「天国からきたチャンピオン」が凄く好きでね。でも30年くらい経って、久しぶりに見たら、あれー?そんなに号泣するほどでもない映画だったかな?って思ったりもしたんだ。>


で・・私も↑天国~~は
観ていないんだよ
有名だよね。
機会があったらみたいな


それと
ギドクの作品
今回はガツンだったよね
最近観ていなかったから余計よ

やっぱり
今後もチェックしたいよね
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