恋人たち

恋人たち(2015)
上映時間 140分
日本
監督: 橋口亮輔
企画・プロデュー
サー: 深田誠剛
製作: 井田寛
上野廣幸
プロデューサー: 小野仁史
平田陽亮
相川智
ラインプロデュー
サー: 橋立聖史
脚本: 橋口亮輔
撮影: 上野彰吾
美術: 安宅紀史
衣裳: 小里幸子
音楽: 明星/Akeboshi
主題歌: 明星/Akeboshi
『Usual life_Special Ver.』
ヘアメイク: 田鍋知佳
照明: 赤津淳一
装飾: 山本直輝
録音: 小川武
助監督: 野尻克己

出演: 篠原篤 篠塚アツシ
成嶋瞳子 高橋瞳子
池田良 四ノ宮
安藤玉恵 吉田晴美
黒田大輔 黒田大輔
山中崇 保健課職員 溝口
内田慈 女子アナ
山中聡 四ノ宮の友人 聡
リリー・フランキー アツシの先輩
木野花 瞳子の姑 敬子
光石研 藤田弘

 「ハッシュ!」「ぐるりのこと。」の橋口亮輔監督が、現代の日本で生きづらさを抱えながらもひたむきに生きている3人の男女を主人公に描く絶望と再生の人間ドラマ。主演は橋口監督が続けているワークショップなどを通して見出されたほぼ無名の俳優、篠原篤、成嶋瞳子、池田良。
 橋梁のコンクリートをハンマーで叩き破損の有無をチェックする橋梁点検の仕事をしながら裁判のために奔走するアツシ。数年前、最愛の妻を通り魔殺人事件で失い、今なおその喪失感と犯人への憎しみから立ち直れずにいる。自分に関心を持たない夫と、ソリが合わない姑と3人暮らしの退屈な毎日を送る主婦、瞳子。ある日、ひとりの中年男とひょんなことから親しくなっていく。同性愛者で、完璧主義のエリート弁護士、四ノ宮。一緒に暮らす恋人がいながらも、秘かに学生時代からの男友だちを想い続けていた。そんな不器用ながらも懸命に日々を生きている3人だったが…。

<allcinema>より

感想

今頃ですが観ました。他の橋口作品は残念ながら未見です。

有名な俳優さんは出演していない分
それがかえってリアルに感じました。
世の中、美男美女ばかりではないですから。
大抵は目だった容姿ではない普通の人。

この映画は、素敵な夢物語ではないので正直きついなと思うことはありました。
現実ってこういうことの方が多いんだよ・・・ということを
ガツンと教えられるという感じ。
この3組のどのケースにも当てはまるわけではないけれど、
普通に生活していても
どうしようもない、やり場のない思いはわいてきたりするし、
なぜ自分だけがという苦悩だって抱えていることもあるので
ここまでの(映画の中の)レベルではなくても
共感覚えることは多々ありました。

三つの物語が
クロスしながら描かれます.。
淡々と
長い映画でしたがひき込まれてしました。

台詞一つ一つは胸に迫ってくるもの多かったです。

三つの物語。
① 通り魔殺人で妻を亡くしてしまった男。裁判のために今なお奔走しているが経済的に苦しい。
② 気の合わない姑、無関心な夫との生活に疲れをみせている主婦。趣味は少女マンガ風のイラスト創作と皇太子妃の追っかけ。
③ 学生時代の男友達に思いを寄せる同性愛者の弁護士。

①主人公は、篠塚アツシ (篠原 篤)
仕事は橋の点検士。
アツシの職場の人が皆良い人でね。
特別何か語るってわけではなく普通に接しているんだけど
その普通さに温かさを感じるんですよね。
滞納している保険料の支払いに役所を訪れるシーン。
ああ~~こういうことあるよな・・・と思いながらみていました。
主人公の彼のむかつく思いは十分わかるわ~~。
そしてそれを、全然理解できない役所の人の立場もわからなくはなかったりしていました。
仕事だしな・・・・。
人間って自分に直接関係ないことには興味ない人は多いだろうし・・・。
それはしかたがないことかもしれないし・・。
全部の人に優しい気持ちになっていたら、自分が壊れてしまうかもしれないしね。
奥さんのお姉さんかな、その方がアツシさんの部屋にきて話しているシーンも印象的。
付き合っている人がいたのに、身内が通り魔に襲われて殺されてしまったら
お付き合いも、結婚もダメになったと嘆いていた場面。
ああ~~世の中ってそういうところあるよね・・・とここでも胸が痛くなりました。
そして、職場の腕が片方ない方の存在も目立っていました。
彼が語ったその一言が忘れられなかったです。
この方はとても良い人。前借する主人公にも冷たくしなくてね~~。
この腕のない方も、相当の人生をきっと歩んできたのでしょう
「世の中にはいい馬鹿
悪い馬鹿
たちの悪い馬鹿がいる
が、あんた(アツシのことね)はいい馬鹿だよと・・・」・・・

泣けた~~~


②生活にくたびれた主婦、高橋瞳子 (成嶋瞳子)
こんな夫いやだ~~
こんな姑いやだ~~~
でも、夕食を一緒に食べているし、目立った喧嘩もしていないから
こういう生活スタイルなんだとあきらめているのかな。
つまらないだろうね。
サランラップをキッチンの壁にはって乾かす姑スタイルに寒気がしました。
ひえ~~
瞳子は昼間は弁当屋のパートにでているんですが
この弁当屋の奥さんと旦那さんの喧嘩場面はすごかったです。
リアルすぎて…こういう夫婦いる・・笑
そして瞳子はついに、気が合う男性と出会います。
弁当屋にきている鶏肉卸業者の男・藤田(光石研)です。
しかし、藤田はスナックに出入りしていて、実はそのスナックのママの愛人でもあるんですね。
ただものではない感じ。
そう、このクラブのママは
変な詐欺商売、<ペットボトル一本で1万円する「美女水」>をすすめてくるし・・・。
藤田も彼女に<養鶏場を買い取って店を始める>話を持ち掛けてくるのです。
つまりこの2人、詐欺師なんですね。
でも主人公、藤田の、素朴で純粋な部分に惹かれたのかな(夫よりはましと思ったのか)
彼に騙されて・・・というストーリーです。

結局のところ、主人公は、夫のもとに戻ります。
いろいろあったけれど、夫との生活にしか居場所がないのですからね。
ただ物語のラストで夫との関係に変化が。
子供のいない夫婦でしたが夫が子供ができても・・・・という発言をするんですよね。
生活が変わる気配。夫の気持ちが全然みえないので、どういう心境でそんなことを言い出したのか
、奥さんの素行の変化に気づき、夫婦関係を見つめなおそうと思い始めたのかなど
ちょっと悶々とすることはあるのですが、まあ、主人公にとっては
生活の変化があることは、良いことだと思えます。
このお話の中では主人公の、行動というか・・・
なんていうか・・・え・・・こんな姿見せちゃっていいいの?恥ずかしいじゃんという描写が
いくつかあって、台詞以前に体当たりの演技に驚きました。藤田と養鶏場を見学したあと、生理的な欲求をすまして
煙草を吸うシーンね。びっくりしでした。無邪気ね。


③弁護士の四ノ宮。

四ノ宮は性格がね、ちょっと悪い感じ。
上から目線で相手に接しているの。
エリートを鼻にかけているんだよね。
でもそんな彼でも強気に出ることができない相手がいるの。
学生時代の親友の聡(山中聡)に好意をもっているんですよね。
親友には自分が同性愛者だとは告白しているし、付き合っている相手(もちろん男性)も
紹介したりしてオープンに自分をみせているんです。
でも本命は親友。だけど親友は同性愛者ではないのできっと思いを伝えると
自分から離れていってしまうと考えたんじゃあないのかな。
それよりも親友のままでいれば一生傍にいられると。
そういう考えが、意外と普段の性格から想像もできないくらい
純粋で、それはそれで主人公がちょっと可哀想にも感じられました。
聡の奥さんにしてみればああいう態度をとるのはわからなくはないけれど。
でも前から知っていたんだから、何も突然関係を断ち切らなくてもね。
奥さん目つき怖かったですね。
ちなみに、四ノ宮のギブスに書いた聡のメッセージの字の綺麗さに驚きました(笑)


どのお話もいろいろな要素を含んでいるのですが
最後にはどこか希望が見えます。
四ノ宮に関してはちょっとわからないのですがそれでも
きっと前を向いて進んではいくのでしょう。
生きていくにはつらくても
それでも進まなくてはいけない
明日はくるのだから・・・。

邦画の力をまた感じた作品の一つでした。
邦画もまだまだすごい。
koibitotachi eiga hougasub1_large
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