マンチェスター・バイ・ザ・シー

マンチェスター・バイ・ザ・シー(2016)
MANCHESTER BY THE SEA
上映時間 137分
製作国 アメリカ
監督: ケネス・ロナーガン
製作: キンバリー・スチュワード
マット・デイモン
クリス・ムーア
ローレン・ベック
ケヴィン・J・ウォルシュ
製作総指揮: ジョシュ・ゴッドフリー
ジョン・クラシンスキー
デクラン・ボールドウィン
ビル・ミリオーレ
脚本: ケネス・ロナーガン
撮影: ジョディ・リー・ライプス
プロダクションデ
ザイン: ルース・デ・ヨンク
衣装デザイン: メリッサ・トス
編集: ジェニファー・レイム
音楽: レスリー・バーバー
音楽監修: リンダ・コーエン

出演: ケイシー・アフレック リー・チャンドラー
ミシェル・ウィリアムズ ランディ
カイル・チャンドラー ジョー・チャンドラー
グレッチェン・モル エリーズ・チャンドラー
ルーカス・ヘッジズ パトリック
ベン・オブライエン パトリック(幼少時代)
テイト・ドノヴァン
スティーヴン・マッキンリー・ヘンダー
ソン
C・J・ウィルソン ジョージ
カーラ・ヘイワード シルヴィー
ヘザー・バーンズ ジル
エリカ・マクダーモット
マシュー・ブロデリック ジェフリー
ジョシュ・ハミルトン
アンナ・バリシニコフ サンディ
クインシー・タイラー・バーンスタイン
ミッシー・ヤガー
スーザン・プルファー
ルイボ・チアン ベセニー
ジェイミー・テニール
リアム・マクニール
ケネス・ロナーガン


 「ジェシー・ジェームズの暗殺」「ゴーン・ベイビー・ゴーン」のケイシー・アフレックが心に深い傷を抱えた主人公を好演し、アカデミー主演男優賞をはじめ主要映画賞を総なめするなど各方面から絶賛された感動のヒューマン・ドラマ。ある悲劇をきっかけに故郷のマンチェスター・バイ・ザ・シーに背を向けて生きてきた孤独な男が、兄の突然の死で帰郷を余儀なくされ、過去の悲劇と向き合わざるを得なくなる悲痛な姿を、ほのかなユーモアを織り交ぜつつ切なくも優しいタッチで綴る。共演はミシェル・ウィリアムズ、カイル・チャンドラー、ルーカス・ヘッジズ。監督は「ユー・キャン・カウント・オン・ミー」「マーガレット」のケネス・ロナーガン。
 アメリカのボストン郊外でアパートの便利屋をして孤独に生きる男リー。兄ジョーの突然の死を受けてボストンのさらに北の港町マンチェスター・バイ・ザ・シーへと帰郷する。そしてジョーの遺言を預かった弁護士から、彼の遺児でリーにとっては甥にあたる16歳の少年パトリックの後見人に指名されていることを告げられる。戸惑いを隠せないリー。仕方なくパトリックにボストンで一緒に暮らそうと提案するが、友だちも恋人もいるからここを離れることはできないと激しく拒絶され途方に暮れてしまう。なぜならばリーには、この町で暮らすにはあまりにも辛すぎる過去があったのだが…。
<allcinemaより引用>


感想

リベンジで観に行きました。

終始、淡々とした流れではありましたが
語らずともみえてくるものが、映画の中にはたくさんあって
静かな感動をもたらしてくれた作品でした。
素晴らしかったです。
脚本・演出・俳優陣と、どれもクオリティーが髙かったですね。

失意のそこにある主人公が他者との交わりで
変わったもの、変わらなかったもの・・・
そんなことを描いたように思いましたが
よくある、結末でなかったことが
評価高くしているのかもしれません。
非常に現実的というか、実際はそうであろうなとしみじみ感じます。
感動させてやろうというあざとさがまったくなく、
きちんきちんと丁寧に心の機微を拾い上げて
描いている点が好印象です。
そんなに簡単にうまくまとまる人生になんてありえないでしょう。
痛みは痛みとして永遠に残るのだから。
でも変わったものがなにかあるのならば、それだけでも生きていくことに希望がもてそうな気がするのです。


映画は
ユーモアーもときおり、散りばめていたので(主に、甥のシーン)
長めの映画でしたが、間延びすることなくの鑑賞でした。

(それが息抜きにもなっていたのかな・・・)
もちろん、つらい描写もありますがそれがすべてではなかったのは、良かったです。

観終わったあとより、
思い返して、今この時、感想を書いているときのほうが、ジワジワ・・・ときてしまう
そんなタイプの作品でしたね。


主人公は
ボストンに住む便利屋のリー。言葉少なく、愛想もなく、ただ与えられた仕事をこなすだけ。
他人に対して興味なく、関わろうとしないそんな性質が見受けられる主人公。
そんな彼のもとに、故郷に住む兄が倒れたという知らせが舞い込みます。
やむなく、離れていた故郷、マンチャスターに戻ってくるリー。

冒頭から、過去のシーンと思われるものが、多々入り込んできます。
わかりやすい場面展開ではなく、ああ・・これは過去ねと気が付くと出てくる感じ。
今、現在のリーが、す~~と脳裏に浮かんだ過去が、そのまま、私たち観客に伝わってくるといった印象です。
病院にたどり着いて、兄の死の事実を聞かされると
思い出すのは、兄の病状告知の病院場面とか。

そうやって、小出しにされていく過去の映像を見ながら
主人公が抱えている心の傷がだんだんと明らかになっていくという構成でした。
なんだろう・・・どうなんだろうという・・・不安に満ちた要素が次第に増していくので
否応なしに、その淡々とした雰囲気の中でも、のめり込んでみていってしまうのですね。
早い段階で、3人の子供と幸せそうな生活が映し出されるので(リーも現在と違い、明るく屈託がない)
今と比較して、ああ・・・これは、かなり重い事実を背負っているんだな・・・という予感はちょっと感じてしまったのですが。


兄は遺言を残していました。
余命は知っていたので準備はしていたようですね。
それは、リーが16歳の甥パトリックの後見人になること。
その事実を聞かされた時
彼の過去が・・・・はっきりわかりました。
過去にフラッシュバック・・・


 正直つらかったです。これは。
ある程度の重さはあるとは思っていましたが
過失で子供三人っという、この衝撃的な・・・出来事は。

アルビノーニのアダージョが全編に流れる中の、事故前後のシーンでは
思わず、胸をふるわせてしまいました。
痛いくらいで・・・。
あ~~きついな・・・・・と。


16歳の甥と主人公の関係。男同士って、こういう言葉にしがたい関係って
出てくると思うんですよね。こういう状況下でなくとも。
女性と違って、感情表現がまた違った感じになるのでは。
うちは女系家族なのでわかりませんが
やっぱり男同士っておしゃべりではありえないと思っているので。
幼少期は無邪気に遊び合ったりしていた2人でしたけれど
思春期ともなるとなかなか難しい・・・
微妙な距離感。
わかるな~~と思いました。
そして、
甥は、若いな…とも思いました。若さゆえの奔放さというか世渡りと上手さというか。
親の死、友達との接し方、
こういうタイプの子はいるだろうな・・・と思わせました。
親の死に立ち会う時も、ああ~~そういう感じになるだろうなと感じましたし。

でもやっぱり、子供だな・・・と思う部分もいくつかあって。(冷蔵庫場面)
おじさんに対する思いや母親に対する思いも
心の中ではいろいろ感じていたと思います。
そこらへんが非常に上手に表現されていて
俳優さん、さすがだな~~と思いました。

元妻は、
すでに結婚して子供も出来ていました。
新しい人生を歩んでいるかに見えていましたね。
でも
抱えているものはいくつかあったように感じて
彼女も彼女なりに過ぎてきた年月苦しかったのかなと思いました。
彼女はこの町にとどまっていましたからね。


後半
ミシェル・ウィリアムズ扮する元妻 ランディと
リーが
偶然町で出会ってしまうシーンがありますが
圧巻でした。ミシェル・ウィリアムズ、この部分だけでも
ひきつけるものがありました。
若い頃に比べて(映画の中での若いころのシーンということ)
落ち着いた印象のたたずまいと髪形ではありましたが
堰を切って話し出す言葉には、やっぱり長年抱えてきた苦しみを感じました。
それを受け止めたいけど受け止めきれない
リーの心。この町はきついだろうな・・・・と思いました。やっぱり。
だからあの
甥に素直に気持ちをぶつけたところでは、そうだよな・・・とも素直に思いました。
それでよかったと。

故郷に帰って、得たものも確かにあったはず。
ラストの船でのリーの笑顔をみて
気持ちが少しでも楽になった部分はどこかにあったはずだと信じたいです。

これから甥とどういう関係を築いていくのか。
つかず離れずか。
でも甥を見ていると
どこかリーに似た部分を感じずにはいられません。
リーも昔はきっと調子よい10代を送っていたはずです。
お兄さんはなんか真面目そうだったし。
だから離れていてもきっと良い関係は築けそう。

部屋にはきっと
誰かを迎えるべく
今度は家具もそろえるのでは。


上手くつながらないキャッチボールシーンや
リーが部屋で大事に飾っている3つの写真たてを
パトリックがじ~~と見つめているシーンとか。
細かい部分の演出がすごかったです。
また、人口の少ない、港町、凍える風景が、主人公の心情を如実に表していて
効果的でした。


ケネス・ロナーガンの本作は長編3作目。
長編1作目の「ユー・キャン・カウント・オン・ミー」はだいぶ前に観ているのですが
あれも良かったです。何気ない日常を上手にすくっていますね。
マシュー・ブロデリック 、今回も出演。お兄さんの元妻の婚約者でした。なつかしいお顔・・

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非公開コメント

よかったよね(涙)

みみこさん、こんにちは~。コメントありがとうございました。
実は昨日から、何故かコメントがはじかれてしまって・・・。
「不正な投稿」なんだって。
また日を改めます~。

良かったわ

真紅さんへ

ごめんなさい。
どうしてなのかしら
ごめんね~~

良い映画で
観て良かったです。
背中をおしてくれてありがとう・・・

ヤバイ・・がきいたの・・・♪

こんにちは

見たかった映画!
単館で 再上映になったため 見てきました
す~~っごく 良かったです

リーの底なしの悲しみ、絶望
原因が わかったときに 納得

兄の訃報を聞き とるものも とりあえず 故郷に帰ったところをみると
兄弟は ずっと 良い関係だったんですよね
あの事件で リーが 心を閉ざしてしまった・・・

街角での 元妻との再会
辛かったです
元妻も あの事件を乗り越えたわけではないんだろうけど
人生への向き合い方が 違うんでしょうね

男女差かな、と 思ったり。
とにかく  久々に 感動した 洋画でした!!

静かな映画でしたね

むうさんへ


こんにちは
劇場で鑑賞することができて良かったです。
私もず~~とみたかった作品だったので。
それでよい作品だったりすると余計
行って良かった感がありますよね

<リーの底なしの悲しみ、絶望
原因が わかったときに 納得>

あの出来事はつらかったですよね

<兄弟は ずっと 良い関係だったんですよね
あの事件で リーが 心を閉ざしてしまった・・・>

そうですよね
お兄さん
事件のあともよく面倒見てあげていましたものね。
でも
なかなか簡単にはいきませんよね、あの事件から
立ち直るのは


<街角での 元妻との再会
辛かったです
元妻も あの事件を乗り越えたわけではないんだろうけど
人生への向き合い方が 違うんでしょうね


そうですよね。
元妻は新しい出会いがあったようで・・・
いろいろと影響されていったのかも
主人公は心閉ざしてしまって
人との交流を避けていましたものね。
前には進めない感じではありますよね。

<男女差かな、と 思ったり。>

そうね~~
新しい命も授かっているし。
かなりの葛藤きっとあったとは思いますけど。
母親だからね~~


<とにかく  久々に 感動した 洋画でした!!


そうですよね

アカデミー賞がらみの作品は
良いのが多いですね

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