マイ・ネーム・イズ・ジョー

マイ・ネーム・イズ・ジョー  (1998  イギリス) 
 監督 ケン・ローチ 
 出  ピーター・ミュラン  ルイーズ・グッドール 
    デヴィッド・マッケイ アン・マリー・ケネディ

スコットランドのグラスゴー。失業者保険で生活しているジョーは明るくて人気者。同じような仲間を集めたサーカーチームの
監督をしている。彼らの生活ぶりは余りよろしくない。中でも、甥のリ-アムのところは妻が薬づけの毎日を送り、揉め事がたえない。
ジョーも以前はアル中でどうしようもない生活だったが、今は更正の道を歩んでいる。禁酒会に参加して
10ヵ月ほど禁酒できているという事実を話せるほどになっている。
ある日、リ-アムの家庭相談にのっている保健センターの保健婦セーラーと出会う。
彼女は初めあまり彼に興味を示していなかったのだが、彼が過去を正直に話してくれたことから、人柄の良さを感じ始める。
2人の仲は順調だった。しかし、リ-アムの妻がこの地域を治めている悪の組織から
借金をしていることが発端になって、ジョーがあるトラブルに巻き込まれてしまう。それから2人の関係が怪しくなってくるのだが。


感想 
人並みに幸せになりたいとただただ、願っているだけなのに現実は思うようにいかない。
観ていてやるせない気持ちでいっぱいになる映画でした。
セーラは安定した職業も素敵なマンションも持っている女性。一方のジョーは37歳にもなるのに仕事もなく、たいした家にも
住んでいない。そういった負い目があるから、デートに誘うのも躊躇したりするんですよね。
こういう、失業者がこの街にわんさかいるわけです。
だから、盗みしたり、薬に溺れたり、酒に逃げたりとどん底の生活を余儀なくされます。
でも、明るさだけは忘れないのです。
そして彼らの希望や夢はやはりサッカー。サッカーしている時は至福の時間が過ごせるのです。
前半はサッカーのユニホームをめぐるエピソードやセーラの家に壁紙を貼りにいくエピソードなど、割りとクスリとさせる要素が
あって、楽しめます。
セーラとの関係も安心してみていられるのですが、後半の展開はかなり重苦しくなってきます。
友情と愛する人を天秤にかけてしまうジョーの苦しさ。ああいう立場でのジョーの選択は仕方がないと思いますね。
自分のことだけしか考えていない人だったら苦しまなくてすむのに、面倒みのいいジョーの人柄がかえって取り返しのつかない
結末をむかえてしまったのかもしれません。
セーラはジョーの過ちを責めるけど彼にどうすることができたんだろう。どうしようもなかったんだよね。
彼らをとりまく社会がいけないんだよね。
ジョーに救いがあるのかな。喪失感であふれているジョーには愛が必要だと思います。
現実の厳しさを思い知る映画。恋愛は甘さだけじゃあなくって、困難さの方が多いと再確認すると思いますね。
リ-アム・・・彼の妻、子供に対するやさしさ、ジョーへの思いには、誰もが涙するんじゃあないかな。
あまりにもかわいそう。
この映画には日本のヤクザ映画みたいなところがあるんです。組織から足を洗おうとするとまた昔の仲間がやってくる・・・って
いう展開。どこの国でも、同じような世界があるんだと感じました。      
           
  
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それでも生きてゆこう~『マイ・ネーム・イズ・ジョー』

 MY NAME IS JOE スコットランドの町で、一人暮らしのジョー(ピーター・ミュラン)。断酒会に通い、失業中ではあるが仲間たちと結成したサッカーチームのコーチとして、厳しくもささやかに暮らしていた

マイ・ネーム・イズ・ジョー

ジョーという名前以外、何も持たない男   

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これは、まだまだ英国作品も知らず、階級制度もピンと来ず、もちろんケン・ローチ監督も知らずに観たので、
唐突な終わり方にびっくりした作品でした。
今なら、驚かないんでしょうけど。

名前以外、何も持たない男。
自分のことをそう言っていたことが、一番印象に残っています。

悠雅さんへ

予備知識なしにみると、
驚きますよね。
なにせ厳しい現実なんだもの。
いくつか観ていくと、きっとこうなるのだろうと構えてしまうので、驚きも
薄れてきますが。
私・・たぶん、 ピーター・ミュランはこれが初めてかも・・。印象深かったかな・・。

もっと観たいです

みみこさま、こんにちは。
この映画で、今のところはケン・ローチ作品観られるものは最後になりそうです。
もっと観たいのですが、あまりDVD化されていないのですね、ビデオもほとんどないですし。
素晴らしい監督だと思うので、残念です。
この映画も胸にガツンと来る作品でした。ピーター・ミュランがよかった・・・。
私がジョーに寄り添ってあげたい(涙)
ユニフォームのエピソードなんかはユーモアが感じられましたね。
TBさせていただきました。ではでは~。

真紅さんへ

こんばんは。コメント&TBありがとうございます。そうですね・・
古い作品は、メジャーなレンタル屋さんでは
あまり置いておりませんよね。
私、ピーター・ミュランは、これが初めてだったかな・・。今でもあのジョーの人・・という
印象があります。
題名も意味ありげで・・・考えさせられる
映画でしたね。
あとでお邪魔します~~

My Name Is Joe

VHSでこの映画を観ることができました。

>彼らをとりまく社会がいけないんだよね。

サッチャーの政策が人々にもたらした犠牲を描こうとしたというケン・ローチ監督のインタビューを読み、80年代のイギリスがどんな時代だったのか、さかのぼって知りたいと思いました。

>ジョーに救いがあるのかな。喪失感であふれているジョーには愛が必要だと思います。

フィクションではありますけど、もしジョーが実在の人物だったら、いまどんな生活を送っているのでしょうか。幸せであってほしい。ラストシーンを見ながらそんなことを考えていました。

厳しい現実

こんばんは


いろいろと勉強になる映画ですよね。

<フィクションではありますけど、もしジョーが実在の人物だったら、いまどんな生活を送っているのでしょうか。幸せであってほしい。ラストシーンを見ながらそんなことを考えていました。>

そうですね・・・
明るい未来を考えたいですよね
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