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クライング・ゲーム

クライングゲーム  (1992年  イギリス)

監督・脚本:ニール・ジョーダン
出演:スティーブン・レイ、ウォレス・ウィテカー


 有名なのであらすじ省略。
 
感想  書こう書こうと思いながら
感想書いていない作品っていっぱいあるんですよね。
これもそういう一本。でも記録残しておかなくては・・・笑
再見ばかりしていると、逆に
感想UPまで行き着かなかったりするんですよね。
なんでだろうね・・・・。

とにかくいいですよ・・・・これ。

「男が女を愛する時」
ではじまる物語。
何度も観ているとね、
この冒頭の歌詞の持つ意味の深さがよくわかってくるの。

余談だけれどこの曲の
表題そのままの映画もありましたね。
メグライアン&アンディ・ガルシアの作品。
まあ・・あちらは正統派の物語だったけどね・・

前半と後半でがらりと作風が
変わるクライング・ゲーム。
2倍楽しめるようなお得感。

前半は男同士の友情で
後半はせつない恋愛物語かな・・・。

全編とおして背景にあるのは
IRA紛争。
でも理解できないほど難しくはないのです。

印象に残るセリフを持つ
作品は必ずいい作品になると信じている私。
このお話も
そういうところがあって。

捕らえた黒人兵士が突然話し出す
サソリとカエルの話・・。
何でこの人・・こんな話するんだろう・・・と
最初は疑問しか感じなかったんだけれど・・・

黒人兵士は彼を親切な人・・・・と
そういうことを言いたくて
引用した寓話だったにしろ・・
そんなに深いものには感じていなかったのよね。

回りくど言い方するのね・・・笑・・・ってそんな程度。

でも、再び、この寓話・・忘れた頃に
もう一度出てくるの。

そしてもう一度気づくんだよね。

あ!!!!そうか・・・いや・・あの黒人の兵士・・の
言いたかったことは、ラストでも証明されたんだな・・・って。

わかったときのうれしさ・・・。

前半と後半・・こういった部分でつながっていたのかと
気づいたときのうれしさ。

うまいよ・・・心憎いよ・・だからこの脚本好きだよ。

<川を渡りたいカエルとサソリがいるんだよね。
そこでサソリは、カエルに背中に乗せてくれと頼む。
でもカエルは「途中で刺したりしないだろうね」と心配する。
サソリ「刺したりなんかしない。
刺したら自分もおぼれて死んでしまうから。」
その言葉に安心したカエルはサソリを
背中に乗せて川を渡り始める。

しかし途中でサソリはカエルを刺してしまう。

カエルは言うのよね。

「どうして刺したんだ。おまえも溺れてしまうのに。」 

サソリは答える

「仕方がないんだ・・これが俺の性だから。」


これが俺の性だから

わかっていても、そうできない・・・
つまり、本来の自分自身をそう簡単に変えることは
できないんだよね。


あの黒人兵士は、彼の本質を見極めていたからこそ
自分の彼女を紹介したんだろうね。
大丈夫・・彼になら託すことができると・・。
彼女の秘密を知ってもなお、彼なら大丈夫だと
思ったんだよね。


洞察力、すごいね。



後もう一つ・・
私の好きなシーン。

それはロンドンに行ってからのシーン。

メトロ(バーね。)で彼女(ディル)に会ったら
マルガリータをおごってやってくれ・・という
黒人兵士の言葉。

マルガリータ・・。
この映画を思い出すとき
なぜかこのお酒を思い出すんだよね。
そしてこの映画で描かれるメトロというバーの雰囲気。
カウンターがありその横には小さなステージがあるバー・

私はこういった雰囲気のバーで
マリガリータを絶対飲みたいと思ったわね。。笑
気分はディルでさ・・笑

誰か奢ってくれる人現れるかもって
本気で思ったわね。


マリガリータ・・・テキーラベースで
グラスのふちに塩が付いて出てくるんですよね。
<バーテンダー、ジャン・デュレッサー氏が、その昔狩猟中に
誤って撃って死なせてしまったメキシコ生まれの恋人マルガリータを
想って作ったカクテルだそう・・・・・・>う~~ん、せつない。


大人のカクテルだよね。

そして映画も大人の雰囲気。

包容力
あってこその愛だと思ったわね・・。


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こんにちは♪

S・レイのファンになる切欠となった作品です。
前半の政治サスペンス的な作りから後半の
ロマンスへの移行は1粒で2度オイシイ作りは
なんか得した気分になっちゃいます。
ボクもカエルとサソリのエピは大好きです♪ (゚▽゚)v
主題歌を歌っているボーイ・ジョージもあちら
側の人間だと言うことを思うと感慨深いものがあります。

コメントありがとうございます

こんにちは♪お名前変えたのですね。
この作品はお気に入りの方多いですよ
やっぱり脚本よね。
私もこれが初S・レイ作品です。
ボーイ・ジョージそうそう・・あちら側・・笑  今どうしているのでしょうか。

この映画は私も近日、感想を書こうと思っています。
とりあえず面白いらしいとだけ聴いて、トーリーは知らずに観たのですが、知らなくてよかったと思いました。
ショッキングだけど、愛に溢れた映画ですよね。友情もあり恋愛もあり。
カエルとサソリの話もですけど、本当に脚本がうまい作品ですね!
エゴヤンの「フェリシア」、私もビデオを借りてみました。恐そうですね・・。

リカさんへ

おはようございます
リカさんのクライング~の感想
期待しております。
この作品のファンは多いので
どの感想も読むのが楽しみだわ。
なかなか脚本でうならせる作品って
少ないものね。
エゴヤン・・・フェリシア・・・。
レンタルされたのね。
奥深い作品だと思うけれど、
私は表面の出来事だけしかとらえることができなかったように思うわ。
リカさんのするどい見方で
本質見極めて欲しいわ。

好きです!

はいはい!この映画、私も好きですよ。
カエルとサソリのお話、思い出しました。今、改めてうまいなあと思います。
いい映画ってポイントポイント、ぐっとくるんですよね。
役者さんも味のある人ばかりでよかったです。

そうそう、こちらでは「プルートで朝食を」がいよいよ12日から公開になります。
絶対、見に行きますからね(笑)

Mamさんへ

こんにちは。台風は大丈夫でしたか・・。
この映画・・いいですよね・・
私もようやくUPしましたよ。
Mamさんもお好き・・・
というのはわかるわ~~~~
わりと好きな作品のツボが同じ
傾向がありますよね。え・・私だけ勝手に
感じているかな・・笑
ということで・・・プルートも絶対
Mamさんお気に入りになると
思います・・・
感想楽しみに待っていますね。
私ももう一回観たいわ。

うわあ~

そうそう、そうなの!
あのカエルとサソリの寓話はそういうことなの! と手を握り締めながらレビュー読んでました(笑)。
すごいしっかりした脚本ですよね。

バーでマルガリータ…わたしもやってみたいです。気分はディルで、っていうみみこさんの気持ち判る~!
ってその前にわたしはまったくお酒飲めないのですが^^;

とにかくものすごい好きな映画なのでレビュー書いてくれてうれしいです♪

リュカさんへ

おはようございます~
この作品はリュカさんのブログへ
初めてカキコした記念すべき・・作品
ですよね。そのときの感想からも
お気に入り度が高いってことが
ひしひし伝わってきておりましたよ。
ファンが多い作品はやっぱり良質。
何度でも観返したいですよね。
お酒・・・ダメですか。
私もちょこっとだけだけど・・、
雰囲気が好きなんですよね。
お忙しそうですがプルート・・
観にいけるといいですね。
リュカさんの感想是非とも伺いたいです
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