Y 著 佐藤正午
Y
著 佐藤正午
ある晩秋間文夫のもとにかかってきた一本の奇妙な電話。
北川健と名乗るその男。
かつて親友だったという。
秋間はまったく記憶にない。
その男=北川は秋間に秘書を通じて、
貸金庫に預けられていた一枚のフロッピー・ディスクと
五百万の現金を渡す。
どういうことなのか。
フロッピーの中の物語を読めば
すべてがわかるという北川の言葉。
秋間は半信半疑ながらもその物語を読むのだが
そのうち、そこに描かれている彼=北川の「人生」に
引き込まれていってしまう。
感想 「ジャンプ」を読んだ時から
気になっていた「Y」を読みました。
タイムトラベルものです。
面白かったです。
一目ぼれした相手は電車の中で出あった女性。
先日UPした「天使の卵」と同じような
エピソードですが、普通の恋愛には
なっていきません。
そこからがすべての始まりです。
恋愛劇というより、その女性を介しての
友情物語としてみてもいいかな・・・・という印象でした。
最近の映画でいうと
「バタフライ・エフェクト」&「ある日どこかで」を
あわせた感じですね。
主人公は、記憶にない高校の同級生からの
突然電話で、
「君とは親友だったんだ」といわれて
戸惑います。
まったく覚えがないのに一方的に
言われてしまったら、不信感持ちますよね。
私・・・ストーカーだと思いましたよ・・・笑
親友だと訴える謎の男=北川
の綴る物語は、
奇妙なもの。
でも、興味をそそられる魅力的なものでした。
<43歳の人間=北川が25歳にもどって、1人の女性を
救おうとする>という物語
もし、あの時
こうしていたら・・・今はこんなはずではなかった・・・
と誰でも時には思うこともあるはず。
でも過去の出来事&選択は
変えられないとわかっているから
皆後ろを振り向かず進んでいくのですよね。
ところがこのお話の北川は
それを実行できてしまうのです。
ただただ、好意を寄せていた彼女を助ける
ためだけに行ったタイムトラベル。
結果、二度の人生を送ることになるのです。
1人の人の人生を変えるということは
周りの人の人生も変えるということ・・。
ですから以前は友達だった秋間と北川の関係も
1人の女性の運命を変えたことで
変わってしまったということなんですよね。
秋間本人は、もちろん知らないことだけれど、
北川自身の中には過去に戻る前に歩んできた人生と
戻ってきてから再度歩んできた人生と
2つが存在するわけ。大変に苦しいことでも
ありますよね。何も知らない未来があるから
楽しいっていうこともあるよね。
同じ時間が2度続くのって
どうなんだろう・・。
結局、過去に戻ったからといって
すべてがうまくいくとは
限らないということ。
得る物もあり失う物もある・・。
途中、これは何度目の人生だったっけ・・と
考えることもあったのですが、それは
厄介なことではなく、
楽しみの一つになっていきました。
一度目の人生と
二度目の人生で、
彼らを取り巻く人々の立場が違ってくるのが
面白いです。
最後はどのように落ち着くのか。
それが知りたくて
一気に読んでしまいました。
助けようとした彼女の
本当の姿は・・・
女は外見だけでは判断できない
ものを持ち合わせているのですよね。
これこそ、深く付き合ってみなければ
わかりません。
せつない恋愛が描かれているのかと
思いきや・・・
最後の最後まで
面白さは続いていました。
北川の好意をもっていた
彼女は・・・実に現実的な人間でしたね。
追記 電車事故が描かれます。
小説を離れ
複雑な思いも感じてしまいました。

著 佐藤正午
ある晩秋間文夫のもとにかかってきた一本の奇妙な電話。
北川健と名乗るその男。
かつて親友だったという。
秋間はまったく記憶にない。
その男=北川は秋間に秘書を通じて、
貸金庫に預けられていた一枚のフロッピー・ディスクと
五百万の現金を渡す。
どういうことなのか。
フロッピーの中の物語を読めば
すべてがわかるという北川の言葉。
秋間は半信半疑ながらもその物語を読むのだが
そのうち、そこに描かれている彼=北川の「人生」に
引き込まれていってしまう。
感想 「ジャンプ」を読んだ時から
気になっていた「Y」を読みました。
タイムトラベルものです。
面白かったです。
一目ぼれした相手は電車の中で出あった女性。
先日UPした「天使の卵」と同じような
エピソードですが、普通の恋愛には
なっていきません。
そこからがすべての始まりです。
恋愛劇というより、その女性を介しての
友情物語としてみてもいいかな・・・・という印象でした。
最近の映画でいうと
「バタフライ・エフェクト」&「ある日どこかで」を
あわせた感じですね。
主人公は、記憶にない高校の同級生からの
突然電話で、
「君とは親友だったんだ」といわれて
戸惑います。
まったく覚えがないのに一方的に
言われてしまったら、不信感持ちますよね。
私・・・ストーカーだと思いましたよ・・・笑
親友だと訴える謎の男=北川
の綴る物語は、
奇妙なもの。
でも、興味をそそられる魅力的なものでした。
<43歳の人間=北川が25歳にもどって、1人の女性を
救おうとする>という物語
もし、あの時
こうしていたら・・・今はこんなはずではなかった・・・
と誰でも時には思うこともあるはず。
でも過去の出来事&選択は
変えられないとわかっているから
皆後ろを振り向かず進んでいくのですよね。
ところがこのお話の北川は
それを実行できてしまうのです。
ただただ、好意を寄せていた彼女を助ける
ためだけに行ったタイムトラベル。
結果、二度の人生を送ることになるのです。
1人の人の人生を変えるということは
周りの人の人生も変えるということ・・。
ですから以前は友達だった秋間と北川の関係も
1人の女性の運命を変えたことで
変わってしまったということなんですよね。
秋間本人は、もちろん知らないことだけれど、
北川自身の中には過去に戻る前に歩んできた人生と
戻ってきてから再度歩んできた人生と
2つが存在するわけ。大変に苦しいことでも
ありますよね。何も知らない未来があるから
楽しいっていうこともあるよね。
同じ時間が2度続くのって
どうなんだろう・・。
結局、過去に戻ったからといって
すべてがうまくいくとは
限らないということ。
得る物もあり失う物もある・・。
途中、これは何度目の人生だったっけ・・と
考えることもあったのですが、それは
厄介なことではなく、
楽しみの一つになっていきました。
一度目の人生と
二度目の人生で、
彼らを取り巻く人々の立場が違ってくるのが
面白いです。
最後はどのように落ち着くのか。
それが知りたくて
一気に読んでしまいました。
助けようとした彼女の
本当の姿は・・・
女は外見だけでは判断できない
ものを持ち合わせているのですよね。
これこそ、深く付き合ってみなければ
わかりません。
せつない恋愛が描かれているのかと
思いきや・・・
最後の最後まで
面白さは続いていました。
北川の好意をもっていた
彼女は・・・実に現実的な人間でしたね。
追記 電車事故が描かれます。
小説を離れ
複雑な思いも感じてしまいました。

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