ウィンター・ソング
ウィンター・ソング (2005 香港)
PERHAPS LOVE
如果・愛
監督: ピーター・チャン
製作: アンドレ・モーガン
ピーター・チャン
撮影: ピーター・パウ
編集: ヴェンダース・リー
コン・チールン
音楽: ピーター・カム
レオン・コー
出演: 金城武 林見東(リン・ジェントン)
ジョウ・シュン 孫納(スン・ナー)
ジャッキー・チュン 聶文(ニエ・ウェン)
チ・ジニ 天使
ミュージカル映画の撮影がスタートした。
ヒロインは孫納(スン・ナー)。相手役は香港から呼ばれた林見東(リン・ジェントン)
2人は10年前北京で出会っていた。
貧しいながらも夢に向かって励ましあっていた2人。
そして恋人同士でもあった2人。
だが、孫納(スン・ナー)は、夢のために彼を捨てていたのだ。
10年ぶりの再会。
孫納(スン・ナー)は過去を封印し、そ知らぬふりをするが
林見東(リン・ジェントン) はそんな彼女にいまだ変わらぬ熱い思いを送る・・。
ミュージカル映画の内容とだぶりながら
2人の関係は徐々に変化していく・・・。
感想 ピーター・チャン監督の
久々の新作です。
彼の「ラブソング」は素敵な作品でしたよね・・。
さて、今回のこの作品、
好みが分かれる作品ですね。
予備知識がない人にとっては、その展開に
驚きを覚えるかもしれません。
ミュージカル・・・です。
始まるとすぐに歌いだしますよ・・・笑
これに、嵌れないとまずはダメでしょうね・・・。
話の内容は、劇中劇を挟んで(これがミュージカルですね)
過去と現在が入り組んだ構成になっていますが
複雑にはなっていなかったと思います。
わかりやすいかな・・・。
ただ、映画の宣伝イメージとはちょっと違う気がしましたね。
せつない純愛というよりは愛憎の物語ですよ・・・笑
お話を観る限りけして綺麗ごとで済まされるような
ものではないと思いますが
それを修羅場にならないように
抑えに抑え、実に綺麗に仕上げて
おりました。映像以上に
感情のほうも落ち着くところに落ち着かせて
いるのでまったく醜くくなっておりません。
美しいって罪だわ・・。
この物語を一歩引いた目で観ているのが
語りである天使のチ・ジニ。ここは非現実的なの。
彼が、私たち観客をこの恋愛の世界に
招待してくれるという形でもあります。
存在する人の数だけ、様々な物語が
あるんですよね・・。
金城さんとジョウ・シュンの
恋愛オンリーだと思っていたら
途中からミュージカル映画の監督である
ジャッキー・チュン 扮する 聶文(ニエ・ウェン)
も絡んでいき、いつのまにか三角関係のラブストーリー。
さらに後半は
このジャッキー・チュンが見せ場だ・・!!と思えるような
展開が待ち受けていて
主役が誰か戸惑うことになります。
なにしろ、この監督&ミュージカル映画においての
サーカス団長役の彼の
存在感が凄いんですよね。
金城さんやや霞んでしまうのではないかな・・と
思いましたよ。
たしかに、苦悩の金城さん見所でしたが
このジャッキー・チュンの哀愁帯びた歌声は強烈です。
即座に引きつけられてしまいますね・・。
容姿は好みじゃあないけれど、歌にやれれた・・という
感じ・・・笑 (オペラ座の怪人を思い起こさせます・・・)
監督なのに俳優以上に演技も歌もうまいなんて
なんてこったい・・・笑
基本的に
ミュージカル映画は好き。
ただ中国語でのミュージカルは初めてだったこともあって
言葉に慣れるまで(耳がね・・・)ちょっと時間はかかりました。
もちろん、慣れてからは全然OKだったけどね。
シーン・シーンがどこかで見たことがあるような
ものを感じたのは気にせいかしら。
前述のオペラ座~もそうだったけれど、一番感じたのは
ムーラン・ルージュ。漂っている雰囲気が
似ていたわ・・・。
ちなみに、あちらの公式サイトhttp://www.perhapslovemovie.com/
なんとブルーカーテンですよ!!
ムーラン~はレッド・カーテンだったよね。
その他にも傘のシーンでは(雨のシーンが多かったな・・)
シェルブールの雨傘を思い出し、天使&サーカスでは
ベルリン・天使の詩を思い出し、主役2人の北京でのシーンでは
エターナル・サンシャインを思い浮かべ(氷に寝そべるシーンあり)
なんだか馴染みの映画のポイントポイントをもらったかな・・
?という感もあるにはあったけれど、
でも、それもまた楽し・・!と思って
観ておりました。
それにしてもこの3人の心の軌跡には
思うこと多かったです。
どのかたもそれぞれにね。
もともと金城君目当てで観たところがあるので
同じ女性だけれど、主人公の女性には
ちょっとね・・・・と思うところはありましたね。
私は夢も大事だけど愛は失いたくないもの~~~~。
北京での出会いからして
「シャワー貸してもらったなら、黙って帰るなよ!!」と
あまり良い印象持っていなかったのですが・・笑
終始、振り回され気味な金城君にちょっといらいら・・・。
優しいのはいいけれど、もうちょっとガツン!!といってあげなよ
・・・と何度思ったことか。
男が出世のために女を捨てるというのはよくあるけれど、
今はその逆なのね・・・と時代の流れを感じたりも
しましたね。
10年ぶり出会った2人。
いまだ彼女を思って、苦しんでいる金城君。
眠れないほどって・・あなた・・そんなに彼女が忘れられなかったか・・・。いや、いや・・考えてみたら当然かも。
あんな別れ方をされたら
トラウマになってしまうに違いないよね。
吹っ切れないのは、いじいじした性格もあるけれど・・笑
言い変えれば繊細で傷つきやすいともいえるはず。
きっと、彼女にとりつかれて10年間他の人との恋愛はできなかったに違いないよ。可哀想だよ・・金城君よ。
(いや~~~ひどいのよ・・ひどすぎる。北京での別れ。
彼女がおいていった手紙の一文は強烈ですよ・思いやりの
かけらもないね・・・・)
一方の監督さん。
あなたも犠牲者じゃないの。
彼女の踏み台とされていたところもあるんじゃない?
俺って一体、彼女にとってどういう存在だったのかって
自問自答するのも当然。
こちらも哀れだね・・・。
ということは結局、2人の男を惑わした
彼女が一番曲者。
「自分が一番可愛いのよ・・」って
なんて残酷なセリフなの?
だったら、誰とも寄り添って
生きていくことなんてできないじゃないのよ!!
彼女の心も、何度も揺れていたけれど、
本心はなんだか不明だわ。
女の涙ほど、不確かな物はないからね・・・と同じ女性として
言ってみる・・・笑
男はロマンチストで女は現実的とよく言われるけれど
それを象徴的に表わしている物語でもあったような気がします。
金城君は
パソで恨みつらみを打ったり、
満たされない思いを水中で爆発させたりと
やや危ない行動をしていたけれど、
美男子だからゆえ、切ないね・・と思わせます。
だって彼じゃなければ、
しつこすぎるんじゃないの?っていう思いに
変わってきてしまうのではないかな。(すでにこの時点で
そう思う人もいるかもしれないけどね)
お話的にはいい風に思えない彼女だけれど
演じるジョウ・シュン のかもし出す雰囲気は
いいですね。
彼女の作品色々観てきたけれど、
二面性をもつ役柄を演じるとピカイチじゃない?
ミステリアスな雰囲気。小顔な彼女。
実年齢より若くみえますよね。
泣けばそれだけ男がほっておけなくなるタイプです。・・と思います・・。
金城君の
後ろからの抱きしめスタイルを
観ることができて感激。
忘れていたけれど「君がいたとき」でも同じシーンがあったよね。
バックは弱い・・・・笑
劇中のミュージカルで好きなシーンは
2人の逃避行場面。妖しい雰囲気がたまらなかったわ。
といいわけで、
色々言ってはおりますが
私・・・結構、
好きな作品でありましたよ。
恋愛映画はやっぱり好物です。
あ・・彼女の歯軋りはとっても気になったけれど
それは私だけですね。好きになれば、なんだって
OKになるんですよね・・・。いいな~~~。

PERHAPS LOVE
如果・愛
監督: ピーター・チャン
製作: アンドレ・モーガン
ピーター・チャン
撮影: ピーター・パウ
編集: ヴェンダース・リー
コン・チールン
音楽: ピーター・カム
レオン・コー
出演: 金城武 林見東(リン・ジェントン)
ジョウ・シュン 孫納(スン・ナー)
ジャッキー・チュン 聶文(ニエ・ウェン)
チ・ジニ 天使
ミュージカル映画の撮影がスタートした。
ヒロインは孫納(スン・ナー)。相手役は香港から呼ばれた林見東(リン・ジェントン)
2人は10年前北京で出会っていた。
貧しいながらも夢に向かって励ましあっていた2人。
そして恋人同士でもあった2人。
だが、孫納(スン・ナー)は、夢のために彼を捨てていたのだ。
10年ぶりの再会。
孫納(スン・ナー)は過去を封印し、そ知らぬふりをするが
林見東(リン・ジェントン) はそんな彼女にいまだ変わらぬ熱い思いを送る・・。
ミュージカル映画の内容とだぶりながら
2人の関係は徐々に変化していく・・・。
感想 ピーター・チャン監督の
久々の新作です。
彼の「ラブソング」は素敵な作品でしたよね・・。
さて、今回のこの作品、
好みが分かれる作品ですね。
予備知識がない人にとっては、その展開に
驚きを覚えるかもしれません。
ミュージカル・・・です。
始まるとすぐに歌いだしますよ・・・笑
これに、嵌れないとまずはダメでしょうね・・・。
話の内容は、劇中劇を挟んで(これがミュージカルですね)
過去と現在が入り組んだ構成になっていますが
複雑にはなっていなかったと思います。
わかりやすいかな・・・。
ただ、映画の宣伝イメージとはちょっと違う気がしましたね。
せつない純愛というよりは愛憎の物語ですよ・・・笑
お話を観る限りけして綺麗ごとで済まされるような
ものではないと思いますが
それを修羅場にならないように
抑えに抑え、実に綺麗に仕上げて
おりました。映像以上に
感情のほうも落ち着くところに落ち着かせて
いるのでまったく醜くくなっておりません。
美しいって罪だわ・・。
この物語を一歩引いた目で観ているのが
語りである天使のチ・ジニ。ここは非現実的なの。
彼が、私たち観客をこの恋愛の世界に
招待してくれるという形でもあります。
存在する人の数だけ、様々な物語が
あるんですよね・・。
金城さんとジョウ・シュンの
恋愛オンリーだと思っていたら
途中からミュージカル映画の監督である
ジャッキー・チュン 扮する 聶文(ニエ・ウェン)
も絡んでいき、いつのまにか三角関係のラブストーリー。
さらに後半は
このジャッキー・チュンが見せ場だ・・!!と思えるような
展開が待ち受けていて
主役が誰か戸惑うことになります。
なにしろ、この監督&ミュージカル映画においての
サーカス団長役の彼の
存在感が凄いんですよね。
金城さんやや霞んでしまうのではないかな・・と
思いましたよ。
たしかに、苦悩の金城さん見所でしたが
このジャッキー・チュンの哀愁帯びた歌声は強烈です。
即座に引きつけられてしまいますね・・。
容姿は好みじゃあないけれど、歌にやれれた・・という
感じ・・・笑 (オペラ座の怪人を思い起こさせます・・・)
監督なのに俳優以上に演技も歌もうまいなんて
なんてこったい・・・笑
基本的に
ミュージカル映画は好き。
ただ中国語でのミュージカルは初めてだったこともあって
言葉に慣れるまで(耳がね・・・)ちょっと時間はかかりました。
もちろん、慣れてからは全然OKだったけどね。
シーン・シーンがどこかで見たことがあるような
ものを感じたのは気にせいかしら。
前述のオペラ座~もそうだったけれど、一番感じたのは
ムーラン・ルージュ。漂っている雰囲気が
似ていたわ・・・。
ちなみに、あちらの公式サイトhttp://www.perhapslovemovie.com/
なんとブルーカーテンですよ!!
ムーラン~はレッド・カーテンだったよね。
その他にも傘のシーンでは(雨のシーンが多かったな・・)
シェルブールの雨傘を思い出し、天使&サーカスでは
ベルリン・天使の詩を思い出し、主役2人の北京でのシーンでは
エターナル・サンシャインを思い浮かべ(氷に寝そべるシーンあり)
なんだか馴染みの映画のポイントポイントをもらったかな・・
?という感もあるにはあったけれど、
でも、それもまた楽し・・!と思って
観ておりました。
それにしてもこの3人の心の軌跡には
思うこと多かったです。
どのかたもそれぞれにね。
もともと金城君目当てで観たところがあるので
同じ女性だけれど、主人公の女性には
ちょっとね・・・・と思うところはありましたね。
私は夢も大事だけど愛は失いたくないもの~~~~。
北京での出会いからして
「シャワー貸してもらったなら、黙って帰るなよ!!」と
あまり良い印象持っていなかったのですが・・笑
終始、振り回され気味な金城君にちょっといらいら・・・。
優しいのはいいけれど、もうちょっとガツン!!といってあげなよ
・・・と何度思ったことか。
男が出世のために女を捨てるというのはよくあるけれど、
今はその逆なのね・・・と時代の流れを感じたりも
しましたね。
10年ぶり出会った2人。
いまだ彼女を思って、苦しんでいる金城君。
眠れないほどって・・あなた・・そんなに彼女が忘れられなかったか・・・。いや、いや・・考えてみたら当然かも。
あんな別れ方をされたら
トラウマになってしまうに違いないよね。
吹っ切れないのは、いじいじした性格もあるけれど・・笑
言い変えれば繊細で傷つきやすいともいえるはず。
きっと、彼女にとりつかれて10年間他の人との恋愛はできなかったに違いないよ。可哀想だよ・・金城君よ。
(いや~~~ひどいのよ・・ひどすぎる。北京での別れ。
彼女がおいていった手紙の一文は強烈ですよ・思いやりの
かけらもないね・・・・)
一方の監督さん。
あなたも犠牲者じゃないの。
彼女の踏み台とされていたところもあるんじゃない?
俺って一体、彼女にとってどういう存在だったのかって
自問自答するのも当然。
こちらも哀れだね・・・。
ということは結局、2人の男を惑わした
彼女が一番曲者。
「自分が一番可愛いのよ・・」って
なんて残酷なセリフなの?
だったら、誰とも寄り添って
生きていくことなんてできないじゃないのよ!!
彼女の心も、何度も揺れていたけれど、
本心はなんだか不明だわ。
女の涙ほど、不確かな物はないからね・・・と同じ女性として
言ってみる・・・笑
男はロマンチストで女は現実的とよく言われるけれど
それを象徴的に表わしている物語でもあったような気がします。
金城君は
パソで恨みつらみを打ったり、
満たされない思いを水中で爆発させたりと
やや危ない行動をしていたけれど、
美男子だからゆえ、切ないね・・と思わせます。
だって彼じゃなければ、
しつこすぎるんじゃないの?っていう思いに
変わってきてしまうのではないかな。(すでにこの時点で
そう思う人もいるかもしれないけどね)
お話的にはいい風に思えない彼女だけれど
演じるジョウ・シュン のかもし出す雰囲気は
いいですね。
彼女の作品色々観てきたけれど、
二面性をもつ役柄を演じるとピカイチじゃない?
ミステリアスな雰囲気。小顔な彼女。
実年齢より若くみえますよね。
泣けばそれだけ男がほっておけなくなるタイプです。・・と思います・・。
金城君の
後ろからの抱きしめスタイルを
観ることができて感激。
忘れていたけれど「君がいたとき」でも同じシーンがあったよね。
バックは弱い・・・・笑
劇中のミュージカルで好きなシーンは
2人の逃避行場面。妖しい雰囲気がたまらなかったわ。
といいわけで、
色々言ってはおりますが
私・・・結構、
好きな作品でありましたよ。
恋愛映画はやっぱり好物です。
あ・・彼女の歯軋りはとっても気になったけれど
それは私だけですね。好きになれば、なんだって
OKになるんですよね・・・。いいな~~~。

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