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聖なる酔っぱらいの伝説

聖なる酔っ払いの伝説(1988  イタリア・フランス)

を観ました。
 フランス・セーヌ河畔の橋の下で生活するアンドレアス。
ある日、不思議な老人から200フラン貸してもらう。
聖テレーズ像のある教会で、ミサのあとに金を返すことが
条件に・・。その後、アンドレアスの身には次々と不思議な
ことが起り始める・・。


感想  ヴェネチア国際映画祭、金獅子賞受賞作。
題名に引かれてレンタルしました。
主演はルトガ・ハウァー。あのブレード・ランナー、ヒッチャーなどで有名な悪役の方。意外や意外。。。
こういったヒューマンストーリーものの作品にも出ていたんですね。イメージが違うな。
さて・・・映画は寓話的なお話。
いっときの夢とも、奇跡ともとらえられるような出来事が続きます。
大金をもらった途端に、今ままで音信不通だった友人、恋人
たちと出会ったり、つかのまの情事を楽しんだりするのです。
それだけの話ですが・・・なんともいえない雰囲気ですよ・・
この映画。  セリフも極端に少ないシーンも多く、
ただただ飲んだくれのおじさん(いや・・そうはまったく
見えなくカッコイイんですけどね)のショットだけの場面もあるのですが、思わず見入ってしまう魅力があります。
酔っぱらいといっても、日本における・・日本酒で千鳥足・・
などという見苦しいものではないのです。
酔っていても・・気品があるというかなんというか。
プライドは捨てていないルトガー・ハウァーがなんとも渋くて
ステキですね。
自分が住所不定者であることも恥じずに、申告するし、
人の生活ぶりをうらやましく思うそぶりさえもみせないのです。
 彼が出会う女性は2人。
1人はカジノの踊り子で。。。なかなかのチャーミング。
ステキな時間をすごし、そのまま自然に別れる・・・。
どうなったかは映画の中では語られないの。ただエピソードを拾うだけ。深くは追求していないのですね。これが非現実さを
感じる部分でもあるのよね。
もう1人は、昔の恋人。   かつて炭鉱夫だったころに知り合い、お互いの恋心を抱いた仲。でも彼女は友人の妻になってしまって・・・・と、かなり重い過去がある模様。このへんは
過去がフラッシュバックっされて挿入されているので
観た者が色々と想像し組み立てるということでしょうね。
  ちょっと悲しい恋物語。そして2人の逢瀬もつかのまで
そのあとは多くは語られていないの。
 不思議な不思議なものがたり。
宗教的な場面も強く出ているので、わかりずらいことも多いのですが、雰囲気はいいのよね・・・。赤ワイン・・・を片手に
鑑賞したい映画ですよ・・・これ。
雨の日にもいいよね・・・。しっとり・・・できそうで。
バーのシーン(特に雨のシーンね)とダンスシーンが
印象的ですよね。
 神よ、すべての酔っぱらいに美しい死を。。

まさに・・・言葉どおりの映画・・・です
神に抱かれて死ぬことは、彼にとっても幸せであること
だったのでしょうね。
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「酒と泪と男と会社」drink12:一流の酔っぱらい

“優秀な酔っぱらい”になるために、あなたがすべきことは何なのか? この問いを解くために、まずはスポーツの世界を参考に考えてみたい。 優秀なスポーツ選手は、自分が負けた試合から多くを学びとる。その意味で彼らは負け試合をけっして忘れることなく、細部にいたるま

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こんばんは。

みみこさん、おひさしぶりです。

コレ、何だか惹かれるタイトルですよね。
ルドガー・ハウアーってどちらかというとアクション系俳優だと思っていたんですけど、この作品では深みのある演技を見せていて、味のある俳優だなぁーと思いました。
たしかに、彼がホームレスっていう設定はちょっと無理かも・・・。やっぱりカッコよすぎです!(笑)
パリの街角の寂れたカフェとか、アンティークっぽいホテルの雰囲気も好きでした。

うれしいです~

こんばんは~コメント残してくださって
とてもうれしいです♪
Pandarin さんもご覧になっているのですね。
そうそう・・題名にひかれますよね。
お酒・・酔っぱらいというとアル中の悲惨な映画しか思いつかなかったけど、これはぜんぜん違うでしょ。ひねていない主人公がいいわ。飲んでいても気品あったし・・。
で・・ルトガーこんな顔だっけ?と思ったのよ。いつも恐い顔していたからね。しかし・・かっこいいわよ。パリの寂れたカフェ・・で、私も飲みたいわ。
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