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忘れえぬ想い

忘れえぬ想い  (2003  香港)


LOST IN TIME
忘不了


監督: イー・トンシン
製作総指揮: ティファニー・チェン
脚本: ジェームズ・ユエン
撮影: キョン・クォッマン
音楽: ピーター・カム
 
出演: セシリア・チャン (シウワイ)
ラウ・チンワン (ファイ)
原島大地 (ロロ)
ルイス・クー (マン)

シウワイは、ミニバス運転手の婚約者・マンを事故で亡くす。
どうしていいかわからなかったシウワイだったが、
彼の連れ子ロロを自分1人で育てる決心をし
彼と同じミニバス運転手で生計をたてることにする。
だが現実は厳しかった。仕事のやり方もよくわからない彼女は
色々な失敗を経験してしまうのだが
そのたびに、彼女を助ける同僚のファイがいた。
朴訥だが優しさに溢れるファイ。
そんな彼に惹かれる中、元恋人への思いは消えずにいた・・・


感想  今年最初のDVD鑑賞でした。昨年末、お友達のサイトさんで
この作品の名前をみつけて(その方の評価が高かったの!)
長らく興味をもっていた作品でもありました。

とっても素敵な作品でしたよ♪
観終わったあとも
余韻をいつまでも引きずっておりました。

実は、冒頭で、主人公の婚約者が亡くなってしまうので
これは、悲劇のヒロインを強調した物語で
甘い、甘い恋が語られるのかもしれないという思いが
ありました。
それだったら、あまり期待しなくてもいいのかも・・(だって
いかにも・・って感じでマンネリだものね・・)なんて
思いも感じていたのですが、これが大違い。

なんていうのか・・・・純愛映画ではありますが
それだけを語るのはもったいない作品なのです。
家族の絆って・・
生きることって・・
色んなことを考えてしまう作品でした。

どんな困難にあおうとも、自分の信念を貫く主人公に
同じ女性として共感持つことが多かったですし(やや意地っ張りねと
思うところも少しあったけれど、このくらい強気じゃなければ
子どもは1人で育てられないよね)
時折見せる、弱い面では
応援したい気持ちも沸いてきました。

もちろん、彼女の愛しい人との想い出シーンや
新しい恋に踏み出す過程には
胸がキュンとならずにはいられなかったです。

子どもにまつわるエピソード。
ずるいよな・・・・・こんな子どもに語らせたら
泣かないわけにはいかないじゃないですか・・。


幼いロロは父の死をなかなか理解できず、
寝る前にいつものように父の携帯に電話をするのですが
そこには父親の声の留守電。
「パパいつ帰ってくるの、すごく会いたいよ」・・

そんな子どもの素直な言葉に
観ている私も・・・自然に涙が・・。
子どもが無邪気であればあるほど、傍にいる大人は
つらいに違いありません。だからこそ、これ以上
子どもを悲しませないために
シウワイはがむしゃらに生きるしかなかったのですよね。

でもそんな彼女もやがて壁にぶつかります。
子どもを育てることに金銭的にも精神的にも
行き詰まるのです。
彼女は子どもを施設に預けようとすると・・

気配を察した子どもは

「いい子にするから、一緒にいてよ」

おお~~~~

ココで泣かなくて
どうするのよ・・・自分!!と思いながら号泣き。

子役の原島大地君がとっても愛らしくて

そこにいるだけで抱きしめたくなりますね。



確かに、よくある話ではありますけれど、
それだけで見逃してしまったらもったいない作品ですよ。

主人公や彼女の周りにいる人々の
心の機微が実に丁寧に描かれていて
感情移入しやすいのです。

泣かせようというあざとさがまったくなく
その点においても好印象。
自然と涙が流れ、
次第に心が温かくなってくる・・・そんな作品だったのですよ。


舞台になる香港の街の生活風景。
実に新鮮に映りました。
主人公の仕事が
ミニバスの運転手ということで
香港の街の交通事情がよくわかりましたよ。

ミニバスといってもタクシーのようなのですね。
好きな場所で乗ったり降ろしたり。
また客の奪い合いや、違反のくぐりぬけ。
いかに上手にお金を稼ぐのか。
ファイがシウワイに教えるそんな知識の数々が
実に面白くもありました。


人と人が寄り添いあい、愛を語ることが
どんなに素晴らしいことか。

それぞれに過去を背負っている2人。
主人公の彼女は婚約者を失った痛み。
そして彼のほうも、人には言えない心の傷をもっているのです。


お互いが傷を舐めあっているだけでは愛は生まれません。
やっぱり、その人のことを好きという思いがあってこそだと
思うのです。
でも、好きという気持ちはあっても、
心の中に別の人への思いが以前残っていたのなら。


もしかして、今目の前にいる人への気持ちは
過去の人を忘れるための
まやかしではないか・・
寂しさを紛らわすためだけの思いではないのか・・・と
疑ってみたくなる気持ちってよくわかりますよ。

中途半端な状態で思いを断ち切られたりすると
なかなか忘れることができなかったりしますものね。

逆に、今いる相手への気持ちが本当でも
気づかなかったり。


忘れるために人を愛するのではなく
今目の前にいる人を大切にしたいから
過去の思い出をそっと心の隅に
追いやるのだと思います。
忘れるということじゃない・・
大切な想い出の小箱にそっと納めるだけの事。


人の心って1+1が2になるように簡単には
いかないのですよね。
後戻りしたり遠回りしたりして、
やっと2の方向に向かっていくことができた2人。

応援したくなりました。


ロロを寝かせて、シウワイとファイが
2人きりで外に出る・・。
道を歩きながらシウワイがファイの手を・・
握るかな・・握りそうだよ・・・
手が指が動いているよ・・・笑

そんな微妙な感じがものすごく良かったです♪


セシリア・チャンは毎回思うのですが
常盤貴子に似ていますね。星願・パイランに続いて
今回も感動をもらいましたよ。
ラウ・チンワンは私は初めて。
THE BOOM 宮沢和史に似ておりますね。
どうですか・・・・笑


彼のようないざと言う時に手助けしてくれる男
最高ですよ・・・素敵♪


P.S  ↑2003年製作なのに公開は昨年でしたね。
良い作品なのになかなか公開されなかったのね。

mackokxgxf.jpg

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みみこさま、こんばんは♪
コメントいただき、ありがとうございました。
やはりこの映画だったのですね~。
>これが大違い
そうそう!(え、ベタな展開ならいやだな・・)という予想を大きく裏切ってくれる佳作ですよね。
みみこさまも素敵な映画とお書きになってらっしゃるのを見て嬉しかったので、昔のブログからTBさせていただいちゃいました。

原島くんも、こましゃくれた子役とかでは全然ないので、余計に涙腺が決壊してしまいますよね。
拝読しながら、(うんうん、そうやったそうやったっ)と鑑賞時の気持ちの高ぶりが甦ってきました。
>そんな微妙な感じがものすごく良かったです♪
そうそう!!(笑)それなんですよね~♪

ラウチン、宮沢さんに似てるというの、わが友人も同意見したよ♪
彼はいつもあたたかな包容力があって大好きです。
トウシン監督作品、いつも全部好きとは限らないのですけど、
ラウチン出演作は、どれもとってもよかったです。
「つきせぬ想い」も、やっぱり泣けて泣けて・・。
中心の二人だけではなく、周囲の人々のこともきちんと誠実に描かれていたいい映画でしたよ~♪

またみみこさまのレヴューを楽しみにしていますね☆

武田さんへ

こんばんは。
大当たりでした。
武田さんの記事、拝見しておいてよかったわ。
たぶん、気がつかなければスルーしてしまったと思うのよね
あ・・TBありがとうございました。
前の記事だったのでコメントもどこに書こうかしらと
迷ってしまってあちらに書いてしまったのですが。
原島君って日本人なのですよね?うん?
お父さんかお母さんがあちらの方なのかな。
ごくごく自然な演技にもう涙腺緩んでしまって
困りました。子どもとお年寄りには弱くて。
あの手をつなぐシーン良かったですよね。
なんだか緊張感がこちらにまで伝わってくるようでしたよ。
<ラウチン、宮沢さんに似てるというの、わが友人も同意見>
あ・・やっぱり?ですよね。
思わず、歌いだしてしまいそうでした。私が歌って
どうする・・・笑
その他の作品はあまり見ていないのでまた勉強させて
いただきますね。まずはつきせぬ想いからかな・・。

続いてまた語りたい作品が出てきましたので
感想UPしたおりには・・お伺いしますね。
今度は何かな・・フフフ~~~

ドモドモ-♪
先日はお祝いのお言葉をどうもありがとうでした!
何時も楽しくお話させて貰って嬉しいです。
これからもどうぞよろしくお願いしますねッ♪

でで、この映画ですけど、、
ワタクシもとーっても好きなんですよー!
確かその年のマイベスト10に入れたと思いますー
公開された時はあまり人が入って無くってね、、
初日プレゼントも数日経ってもあったようで、タオルハンカチを貰ったんですよ。
こういった映画はもっとたくさんの人に観て貰って欲しいんですけどねー・・・
そうそう、ミニバスが、とーってもアバウトでしたよね。
あちらの国民性というか、日本では絶対考えられないのでビックリしました。
セシリア・チャン=常盤貴子は、同感ですー!
ワタクシも前から思っていたんですよ。
彼女の声、結構ハスキーですよね。
あ、、ラウ・チンワンとルイス・クーは、「恋するブラジャー大作戦(仮)」なる映画でも共演していてー
いかつい体にブラジャーしてミョーな感じですよん。フフフ

Puffさんへ

こんにちは。こちらにもコメントいただきありがとうございます。
そうそう・・そうでしたよね。
Puffさんのお気に入りの作品に入っておりましたね。
Puffさんの鑑賞数は多いのに、
その中でも・・ということは
凄いことですよね。
私・・今頃の鑑賞になってしまいましたが観てよかったわ・・と
思える作品でしたよ。人にも安心して勧められますよね~~
ええ~~!!公開時空いていたのですか。
行けばよかったな~~
<初日プレゼントも数日経ってもあったようで>
あら~~~、そのタオルハンカチで涙拭きたかったわ。
<ラウ・チンワンとルイス・クーは、「恋するブラジャー大作戦(仮>え~~そうなんですか。
いまちょっと画像観てきました。
変・・・笑
(仮・・・って言うのも題名なのですね。
今度探してみますね・・。

みみこさま、こんにちは。TBさせていただきました。
私も武田さまのおかげでこの作品を知ったので、お仲間に入れて下さいね♪
ラウチン=宮沢さん、私もずっとそう思いながら観ていました(笑)
セシリア=常盤貴子、そうそう、「日本人なら常盤貴子か?」と、こちらはちょっとクエスチョン付きで。
私は「無理に忘れることないじゃん」と思うほうなので(思い出にすがって生きるタイプなのです)、もう逢えない人に対して誠実に生きようとするシウワイに感情移入(というか自己投影)して大・号泣!!
でもラストは爽やかでしたね。
あ~、いい映画でした・・。またお話して下さいませ!

真紅さんへ

こんにちは。TB&コメントありがとうございます。
ご覧になられたのですね。
いいですよね・・・この作品。
香港映画らしい作りでしたよね。
ラウチン=宮沢さん・・やっぱりですか。
アジア系の方は誰かに似ているかた多いですよね。
そうですよね・・。忘れるという行為にあまり力を入れないほうが
いいですよね。時が解決してくれることは多いですからね。
自然にまかせていきたいですよね。
2人のキャラは感情移入しやすいですよね。
ともに誠実な人柄だからかな。
あとでお邪魔しますね。ディパーテッドも観ましたので・・。
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