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バーティミアス  サマルカンドの秘法

<バーティミアス  サマルカンドの秘法>

作  ジョナサン・ストラウド
訳  金原瑞人/松山美保

舞台はロンドン。でも私たちが知っている世界とは
違います。ここは魔術師たちが政府の重要な
ポストを占めて、世の中を動かしている世界。
魔術師たちは親から見放された子供を弟子として
教育するのです。主人公は魔法修行中の少年ナサニエル。
そしてもう一人の主人公は、このナサニエルによって召喚(呼び出す)された悪魔バーティミアス。
物語はバーティミアスの告白を主体とした一人称の文体と
ナサニエル側からの描写と2つの書き方で展開していく
構成となっています。
ナサニエルがバーティミアスを使って起こした事件が
どんどん大きな出来事に発展していき、やがて彼自身の
運命をも変えることになるのです。

まあ・・・そういう話ですけど、この物語、
ページ数にして600ページ。かなり分厚いのですが、
読むのが苦にならないのが、不思議です。展開がスピーディーですので、サクサクと読めるんですよね。ちなみに、子供と
一緒に読みはじめましたが、彼女の方が早めの読み終わって
いましたね。また、ストーリーが複雑でないので理解しやすいです。
ゲーム時代に育った子供が喜びそうな、妖しい悪魔が沢山でてきます。本の中では、ジンと表現されますが、
想像力をかきたてる・・化け物・・?笑なんですよね。

バーティミアスと呼ばれるジンは年齢5010歳。
最高ランク(ジンの中にはランクがあるようです)ではないのですが、中堅程度の多少知識のある、ジンのようです。
こいつが・・(失礼・・笑。そう呼びたくなるほど、口の悪い
生意気なヤツなんです)、色々活躍してくれるんですよ。
イヤなヤツだけれど、活躍は胸がスカッとするほど、カッコイイ
んですから、ちょっと惚れますよ。間抜けな時もあるけれど
そこはお茶目に感じて可愛くも感じます。
悪魔ですから毒があるのは当たり前だと思えば
こういうキャラも面白くっていいんじゃあないかな。


一方主人のナサニエル。彼は親に見放されて、師匠のもとに
預けられたちょっとかわいそうな過去をもっているのですが、
上昇志向が激しく、負けず嫌い、そして素直じゃあ・・ないな笑という男の子なんです・決して、好感度が高いキャラじゃあ
ないと思うんですよね。  この物語の発端も
彼の復讐心からなんですよ。自分をバカにされたからって復讐するんです。ずいぶんと挑戦的な男の子だわと
思うけどね。元はといえば、ナサニエルが秘法を盗まなければ
大きな出来事には繋がらなかったともいけるわけですし。

本の中には注釈があり、そこのバーティミアスの心の
声が書き綴られています。ここが特に面白いです。
キャラの勝利ともいえるでしょうね。
映画化にもなるようなので、どう描かれるのか興味津々。
読んだ方は・・・是非感想聞かせて欲しいです。
ハリーとはまた雰囲気の違う作品ですので
好みは分かれると思いますが、いかがでしょう。

続いて2巻を読む予定です。今後の活躍が楽しみですわ20050107093637.jpg

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