隠された記憶

隠された記憶  (2005  フランス・オーストラリア・ドイツ
               イタリア)
CACHE
HIDDEN


監督: ミヒャエル・ハネケ
製作: ファイト・ハイドゥシュカ
製作総指揮: マルガレート・メネゴス
ミヒャエル・カッツ
脚本: ミヒャエル・ハネケ
撮影: クリスチャン・ベルジェ
プロダクションデザイン: エマニュエル・ド・ショヴィニ
クリストフ・カンター
衣装デザイン: リジー・クリストル
編集: ミシェル・ハドゥスー
ナディン・ミュズ
 
出演: ダニエル・オートゥイユ ( ジョルジュ)
ジュリエット・ビノシュ (アン )
モーリス・ベニシュー (マジッド )
アニー・ジラルド (ジョルジュの母 )
ベルナール・ル・コク ( ジョルジュの上司 )
ワリッド・アフキ (マジッドの息子)
レスター・マクドンスキ ( ピエロ )
ダニエル・デュヴァル ( ピエール )
ナタリー・リシャール ( マチルド )
ドゥニ・ポダリデス
カロリーヌ・バエル

テレビ局の人気キャスター、ジョルジュは
妻アンと息子のピエロと幸せな日々を送っていた。
ある日、彼のもとに送り主不明のビデオテープが届く。
ジョルジュの家をただ監視するかのような映像。
さらに、絵や電話など、生活を脅かすような
行動・・・。犯人は?目的は?
そんな中、ジョルジュは、少年時代のある記憶を思い出していた。
犯人は彼ではないか・・。



感想   「ファニーゲーム」「ピアニスト」のミヒャエル・ハネケ監督のサスペンス・ドラマ。
面白かったです。
ファニーゲームがあまりにも気分が悪かった作品だったので
今回、それ以上だったらどうしようと思いましたが
気分は悪くなかったので一安心・・笑
でも謎が謎を呼ぶ展開で、
今回も、他の作品とは一線を引いた彼らしい作風だったと
思います。

わかりやすい映画ではないので、
すっきりしたい人にはお勧めできないものだと思います。
モンモンとしますもの。
正直、私もよくわからないところ多かったです・・・・笑
最近、事の成り行きを丁寧に説明してくれる作品は多いし、
犯人も、しっかり登場して、納得できる結果を用意してくれますからね。見慣れてしまっていると、余計、この手の作品が
何?何?っていうことになるのだと思います。


私は、はなから、犯人探しは放棄してしまいましたよ。
そういう映画じゃないような気がしていましたし、
たぶん、私の頭では到達できないかもしれないと
思っていました・・笑
メッセージ性を感じ取ればいいのかな・・なんて
その段階で満足してしまいました。
監督のインタビューも観ましたけれど、
真相に結びつくような明確なものは答えていなかったように
思います。
観る人が解釈、感じてほしいと・・。
久しぶりの、課題ありの・・映画ですね。
謎については詳細に述べているブログの方もいらっしゃるので
すでにそちらを参考にしています。
なるほど~な・・という意見が多く、
それも面白かったです。


人間の罪をどのようにして描くか・・。

監督は↑こうおっしゃっておりました。

自分が犯した罪といっても、罪という意識を抱かなければ
それはただの思い出=記憶でしかありません。
自分が相手を傷つけていたかどうかなんて・・・
そんなこと覚えていないでしょ・・。
与えられた人の心の傷のほうが断然、大きいに決まっています。


だから、こういったビデオ事件がなければ、
社会的な地位もあり、ハイソな生活をしているジョルジュが
アルジェリア人のマジッドに偶然出合ったとしても
何も思い出すことはなかったでしょう。
でもマジッドは違います。
テレビで偶然映っていた彼=ジョルジュを観て
彼と気づき、わけもなく、吐きたくなったというのですからね。

マジッドについての幼少時の記憶は
オトナの今になっても、大きな傷として残っているのです。
反対に、ジョルジュの記憶は、奥底に眠ってしまっている・・
彼の人生において、大した記憶ではないからなのでしょう。


これはなんだかいじめの図式と似ているような・・
そんなこと考えてしまいました。


後進国と先進国の違い。
人種差別。

深いテーマ、いえ、見方を変えれば、私たち身近でも、通用する
ことですよね。見下した態度、傲慢さ・・
格差社会が助長されつつある日本でも、考えなくてはいけないことかも。


ところで、今回まったくの予備知識なしだったもので
冒頭から、戸惑ってしまいましたよ。
テレビが壊れているのかと思いましたもの。
音声がなかなかでてこなくて・・・・笑
また、音楽が一切使われていませんでしたので、
並々ならぬ緊張感・・・笑
もう・・疲れました。
驚くようなシーンがいくつかあるというのも
あとから知ったのですが
思い起こせば・・・なるほど。(私、意外とシレ~~として
観てしまう方・・・)
確かにマジッドに関しては、う~~ん、驚くといえば
驚きますが、あまりにも早かったので・・
なんだ!!・・なんだ!!という反応で、声だして驚くほどでも
なかったです。でもちょっと寒い思いがしました・・・笑
それよりも
最初の方に出てくる・・
仲間内での会話シーン。70歳くらいの老女が語ったという
犬の話・・。あれが一番驚きましたね。
余興で使えないでしょうか・・・笑


ワ~~~~ン♪

ところで
ファニーゲームのリメイク、
マイケル・ピットが出演とか。
彼だったら家に招き入れちゃうかもな・・・。
危ない・・。



20060605-cache.jpg

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悪意と嘘とビデオテープ~『隠された記憶』

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みみこさま、こんばんは♪
TBとコメントをいただき、ありがとうございました。

ご覧になられたのですね!!悶々映画・・
老女とボクと犬の話、もうびっくりしたの何のって・・(笑)
そうですよね、私も自分の気付かない罪についての罪深さについて考えてしまった映画でした。
たまにはこんなのもいいです・・よね(笑)

そうそう、この映画を見ている時、満員の映画館の中(しかも私の座っていた通路の端)で最初から最後まで延々と携帯メールを打っているバカ男がいまして、なんたることだと思いました。
わからなくて謎ときでも乞うていたのかしらん。

武田さんへ

こんにちは
悶々としますよね。
なんたって・・あんな終りかただもの。
私、一度観ただけでは最後の意味がわからなかったわ
(出てくる人に気がつかなかった・・)
老女とボクと犬の話・・
あれ・・真剣に話しているからね
聞き入ってしまったのですよ。
いや~ビックリしたな・・。
え~~携帯メール打っていた方いたのですか。
迷惑ですね。
つまらなければ、出ていけばいいのに・・
私・・マナーの悪い人、すごっく嫌なのよ。
携帯のあの光もいや・・。
映画館って色んな人がいますよね・・・~~・。

みみこさま、こちらにもコメント失礼します。
ハネケ監督さく、ご覧になっているのですね。私は本作が初見でした。
こういう作風の監督は苦手です・・。積極的に今後も観たい!とは思わなかったです。
まさしく、イジメの構図ですよね。やったほうは忘れてるけど、やられたほうはいつまでも憶えている・・。
自分自身にも「身に憶えはないか?」と問われているようで、苦しかったです。
ではでは、またお邪魔させて下さいね~。

真紅さんへ

こちらにも
ありがとうございます。
そうなんですよ・・
色々観ていますが
後味は悪いですよ・・。
今、ハネケコレクションでDVDが色々
出ていますが、きっとこんな作風ばかりでしょうね。
そうですね・・・好みが分かれる
監督さんかもしれませんが・・
でも私・・きっとまた観るかな・・
そんな予感がします・・・笑

見たよ~ん!

みみこさん、ファニーゲームとこちらと、やっと両方見れました。
面白かったけれど、さすがにやっぱりファニー~の方は、途中で辞めちゃおうかな?と思ったりもしたよ。それくらい、イライラしたし、どうせ犯人は捕まらず、不条理にやられっぱなしなんだろうなあ・・・ってのが予測がついたので、見終わった後にいや~な気分のままこっちは放り出されるんだろうな・・って思ったし・・・。
とはいえ、引き込まれ度は、両方ともすごかったわ!

>だから、こういったビデオ事件がなければ、
社会的な地位もあり、ハイソな生活をしているジョルジュが
アルジェリア人のマジッドに偶然出合ったとしても
何も思い出すことはなかったでしょう。
でもマジッドは違います。
 
そうなのよね・・・。忘れてたよね・・・。
とはいえ、マジッドはどん底の生活を送っているようには見えなかったから、なんで死んじゃうの??ってちょっとびっくりしたんだ~。

で、そうそう・・、そういう筋とか謎解きとか不要な映画なんだろうなあ・・・とは思ったけれど・・・ でも、やっぱり最後のは、どーいうこと???って考えちゃった^^

犬のエピソード、面白かったよね♪

latifaさんへ


無事鑑賞したのね・・。
結構両方とも、強烈な作品だったよね。
途中でやめちゃおうと思ったのね。
わかるわ~~
でも途中でっていうのも何だか違う意味で
気持ちがわるいものね。
とりあえず、観てしまうよね・・

ファニーは、人が殺される様を
みていく・・・・ていう構成がそもそも不快だったわ。
あの巻き戻しもね・・・どうよ・・・って感じ。


隠された~は
私は謎解きの部分では
よくわからないところもあったんだけれど。
ファニーよりは、気分的に楽に観ることができた
作品かな。

あとで、latifa さんの見解を
じっくり拝見させてもらうわ。
このラストの意味・・・・・知りたいもの

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