fc2ブログ

親密すぎるうちあけ話

親密すぎるうちあけ話 (2004  フランス)
CONFIDENCES TROP INTIMES
INTIMATE STRANGERS


監督: パトリス・ルコント
製作: アラン・サルド
製作総指揮: クリスティーヌ・ゴズラン
脚本: ジェローム・トネール
撮影: エドゥアルド・セラ
美術: イヴァン・モシオン
衣装: サンドリーヌ・ケルネール
編集: ジョエル・アッシュ
音楽: パスカル・エステーヴ
 
出演: サンドリーヌ・ボネール( アンナ )
ファブリス・ルキーニ ( ウィリアム )
ミシェル・デュショーソワ ( モニエ医師 )
アンヌ・ブロシェ ( ジャンヌ )
ジルベール・メルキ ( マルク )

舞台はパリ。
とあるビルにオフィスを構える税理士ウィリアムの元へ
一人の女性が訪れる。
税の相談かと思いきや、突然夫婦仲を語られ
戸惑うウィリアム。
どうやら同じ階にある精神科の医師と間違えた模様。
真実を話そうかと迷ううちにそのきっかっけを失ってしますウィリアム
しかし、彼女も自分の間違いに気づき始め・・。



感想  久しぶりにルコント作品を鑑賞。
いやいや・・・フランス映画ですね・・。
おフランス・・ですよ♪
同じような設定でハリウッドが作ったら
こんな粋な雰囲気にはなりませんね。

きっとこんな感じ~~


人違いから始まった2人の出会い。
会うたびに、なぜか気になる2人・・。
やがて恋愛感情が芽生え・・
ついに男が・・いや・・女でもいいけれど、
愛を告白・・・。
でも相手には夫が・・いや・・妻がいて・・
すんなり事が運ばない・・。
すったもんだの挙句、2人ははれて自分たちの世界を築き始める
新しい出発~~~

あれ~~~これじゃあ、陳家な不倫ドラマになっちゃうよ。
脚本家としてはダメね・・・笑


とまあ・・そんなことはいいとして本題の↑の映画に戻ります。
確かにストーリーだけ聞くと、偶然の出会いからの恋愛劇・・・
というよく使われるパターンの話なのだけれど、
今までにない大きなポイントがこの映画には
あるのですよ。
<他人の秘密を知る&知られるという特殊な関係>
さらに<真実はどこにあるのか・・・一瞬わからなくなる
巧みな構成>ですね。


ルコンの恋愛映画って主人公が
理解しがたい世界を持っていて
ちょっとついていけない部分がある作品もいくつかありますよね。
そんな男は気持ち悪いよ・・・と思うことも
しばしば。。
でも、そんな風に感じてもやっぱり、好きな作品になってしまうのが
不思議なところ。
結局のところ主人公の男性は皆、ピュアな気持ちを持ち続けているからじゃないのかな・・・と後になって考えていますよ。
また、男ってこんな人もいるのね・・・と
新たな発見をするのも、自分としては面白く感じているのかも
しれませんね。


今回の税理士の主人公は「仕立て屋の恋」の主人公を
連想させます。お相手もサンドリーヌ・ボネールですしね。
でも仕立て屋・・・よりノーマルに感じるかな・・笑・・です。
いたってまとも。
他人の秘密を聞いて、ドキドキしたり戸惑ったり
しますけれど、それは普通の感覚に違いないと思うからです。
初めから自分にそういう趣味があるのではなく(覗き的な趣味ね)
予期しないうちに巻き込まれてしまっただけなのですからね。
可哀想といえば・・可哀想。
でも・・他人の秘密を聞くというのは
案外、後を引く行為なのかもしれませんね。
実は、止められない面白さを感じていたのかもしれません。

自分だけに打ち明けるということ・・・
誰も知らない秘密・・


男の人って、
相手がミステリアスな女性だと感じれば感じるほど
もっとその先を知りたいと思うし
小出しに出される相手の魅力に嵌ってしまうものなのでしょうね。


彼女の話は真実なのか。
もしかして
嘘を並び立てているだけじゃあないのか・・

一瞬、そんな展開も想像してしまいます。
先の展開がわからず、好奇心をかりたてられましたね。


精神科医が人の秘密を知るのは当たりまえ。
それがお仕事なのだから、ドキドキもしません。
でも、主人公の税理士の彼は
まったくもってそんなお仕事ではないのだから
唐突に語られる夫婦の秘密には
かなりドキマギしていたでしょう・・。

心の中の不安は誰かに語ることで楽になることがあったりしますよね。
たとえ、直接的な解決法を示していなくても
自分の意見に同調してくれれば、
それだけで、気持ちが軽くなるはず。
彼女が、人違いとわかったあとでも
この税理士を訪れたのは
どこかで気持ちが楽になるべく居場所だと感じたからではないかしら。
もちろん、それは税理士の彼のかもし出す人間性に
よるものかもしれないけれどね。

「バルニーのちょっとした心配事」のファブリス・ルキーニ
が意外といい男に映ってしまって
ビックリ。
バルニーでは3枚目だったのに。いや・・もてていたけどね・・笑。
元妻がなかなか離れないのも
どこか女を引き寄せるオーラがあるのではないかな。

サンドリーヌ・ボネール・・・
最初はあら~~~意外とふけたのね・・と
思っていたら役作りだったみたいね。
夫との関係に疲れていたから
あんなに野暮ったかったわけですよね。
税理士のところに訪れるたびに
段々と綺麗になっていく彼女・・

やっぱり・・女は不思議な生き物ですわ・・・・♪

それにしてもおフランスの夫婦の秘密は
かなり刺激的な内容ではありました。
日本じゃあそうはいかないよね・・。


4907953017788.jpg

スポンサーサイト



コメントの投稿

非公開コメント

みみこさま、こんにちは~♪
拙宅に、コメントいただきありがとうございました。
帰省していて、すっかりお返事が遅れてしまい申し訳ありません。
で、おおお!!おフランスですねえ♪
>ルコントの恋愛映画って主人公が理解しがたい世界を持っていてちょっとついていけない部分がある作品もいくつかありますよね。そんな男は気持ち悪いよ・・・と思うこともしばしば。。
ほんまですよねぇ、私もまさにそう感じていました。
>結局のところ主人公の男性は皆、ピュアな気持ちを持ち続けているからじゃないのかな・・・
そうですよねえ。ここもまったく同じように感じました。といっても、この作品がまだ未見なので・・
また、鑑賞できたらお邪魔させていただきますね♪
夫婦の秘密、いったいどんな秘密なのか楽しみです。
>先の展開がわからず、好奇心をかりたてられました
ああ、早く見たいです!!

武田さんへ

おはようございます~
いえいえ・・こちらこそ、いつも遅レスですので
お気になさらず。
お休み・・ゆっくりできましたでしょうか。
早速のコメントありがとうございます。
私も武田さんに刺激されてフランス映画を一本
観てしまいましたよ。
お国柄ですよね。恋愛事情も色々ありで
うらやましいです・・笑
ルコント作品も色々ありますよね・・
お気に入りありますか。私は橋の上の娘・・が
好きなのですが今回の作品もなかなか
よかったですよ。
秘密・・想像力膨らみますよね・・・。
たぶん、気に入っていただけると思いますので
お時間があれば是非~~

みみこさま、こんばんは♪
入梅ですが、まだ本格的というわけでもないのでしょうか・・。

この作品、ようやく見ることができました!!
いやーん、もう1年以上経過していますね。(恥ずかしい・・)
これはとっても面白かったです。
サンドリーヌ・ボネール、ほんまに(あれれ?随分と・・)と思ったら、なんだ役作りだったのですねー。どんどん輝きだすので、(さすが!)と。
これ、あれこれ妄想をかきたてられるお話ですね。
さすがおフランスですねえ。
踊りだしたファブリス・ルキーニ、なんだか微笑ましくて可愛らしいではないか、なんて思ってしまいました(笑)
登場人物がいちいち怪しいぞ怪しいぞ・・という面白さもあり、最後まで楽しめました~。

武田さんへ

こんにちは~
時折晴れ間もあるようですが、
こちらは今日、どんよりな・・・雨模様です
この作品、ご覧になられたのですね☆・・
これいいですよね!!
武田さん好みの作品に違いないと思っていました。
サンドリーヌ・ボネール・・そうですね。最初は
う~~んといった雰囲気でしたが段々とね・・・。
私もああやって、何かきっかけがあれば
輝けるのかしら~~~などと、期待感をもって
しまいました。
踊りだしたファブリス・ルキーニ・・←一所懸命な姿が
可愛かったですよね。
そうですね・・・色々深読みができる作品で
想像力が働きますよね。

みみこさ~ん、こんにちは!
とっても良かったわん~★
やっぱりルコント監督の映画は好きだわ^^

>彼女の話は真実なのか。もしかして嘘を並び立てているだけじゃあないのか・・
って私も思ったわ、気を引こうとしてるだけで、旦那なんかいなかったり、いても仲が良かったり、、そういうオチが待ってるんじゃ・・・?って意地悪く思ってたんだけど、意外にも結構ホントだったみたいね(全部がホントだとは今も思ってないけど・・)

最初やっぱり私も老けたかな?って思ったんだよ。でも、途中から段々綺麗になったから、わざとだったんだね。最初はエンジとかワイン色系の服ばかり着ていたのに、最後の方ではグリーンやブルー系の明るい服に変わっていったのは何か理由があるのかな?

http://latifa.blog10.fc2.com/blog-entry-769.html

そういえば、先日みみこさんちの「きのうの神さま」で書くのをうっかり忘れちゃってたんだけれど、表紙と表紙をめくって現れるモノクロの写真と、逆さになってる!!!ってのは、みみこさんちで初めて知ったんだよ。
いやぁ~みみこさん、さすがちゃんと見てるなぁ~って思ったんだ。
私は何も気がつかずに見ていて、そういや不自然な木の形だよな?って言われて気がついたの~。

PS 坂本さんのやつ、私も見たんだよ~^^ みみこさんは見てたかな?

latifa さんへ


こんにちは♪
ルコント作品続けざまに観たのね。
嵌っているね~
なかなか面白い設定だったよね。間違えられて夫婦の秘密を
相談される彼も、複雑な心境だっただろうね。
彼女だんだん美しくなっていったというのも
心境の変化からなんだろうね。
女性ってまず、身だしなみから、なんとかしだしますものね。
元がいいから、老けた雰囲気でも美しさは感じるのよね。
磨けば抜群によくなるしさ・・・。
あ~~美人はうらやましい・・。

きのうの神様の写真は面白いよね。
本の装丁って工夫してあるのが多いよね。
注目してみると面白いかも。

坂本さんの・・・うん、良かったね。
彼独自の音楽の世界が出来上がっているんだよね。
この音楽聞いて~~といって爆笑問題にいろいろきかせていたけど
なかなか興味深かったよ。
そういえば、コンサート行ったのよね。
いいな~私もコンサート行ってみたいよ。

プロフィール

みみこ

  • Author:みみこ
  • レイフ・ファインズ好き
最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ
カテゴリー
全ての記事を表示する

全ての記事を表示する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索
RSSフィード
リンク