ハンニバル・ライジング
ハンニバル・ライジング (2007 アメリカ・イギリス・フランス)
HANNIBAL RISING
監督: ピーター・ウェーバー
製作: ディノ・デ・ラウレンティス
マーサ・デ・ラウレンティス
タラク・ベン・アマール
製作総指揮: ジェームズ・クレイトン
ダンカン・リード
原作: トマス・ハリス 『ハンニバル・ライジング』(新潮社刊)
脚本: トマス・ハリス
撮影: ベン・デイヴィス
プロダクションデザイン: アラン・スタルスキ
衣装デザイン: アンナ・シェパード
編集: ピエトロ・スカリア
ヴァレリオ・ボネッリ
音楽: アイラン・エシュケリ
梅林茂
出演: ギャスパー・ウリエル (ハンニバル・レクター )
コン・リー (レディ・ムラサキ )
リス・エヴァンス (グルータス)
ケヴィン・マクキッド (コルナス)
スティーヴン・ウォーターズ (ミルコ)
リチャード・ブレイク (ドートリッヒ)
ドミニク・ウェスト (ポピール警視)
チャールズ・マックイグノン (肉屋のポール)
アーロン・トーマス ハンニバル(子供時代)
ヘレナ・リア・タコヴシュカ (ミーシャ)
イヴァン・マレヴィッチ
ゴラン・コスティッチ
1944年のリトアニア。
戦争で両親を亡くしたハンニバル少年と
妹ミーシャ。
彼らは2人、山小屋で暮らしていた。
そこに逃亡兵グループが乗り込んできた。野蛮な振る舞いをする
彼ら。やがて食料がなくなり、彼らは獲物を探し始める・・。
それから数年後。
孤児院で暮らす青年ハンニバル。その暮らしに不満を感じた彼は
やがて脱走し、パリの叔父を訪ねる。
しかし、叔父はすでに世を去り、未亡人の日本人女性レディ・ムラサキが、いるだけだった。彼女はハンニバルを
迎え入れる。その後、ハンニバルは勉学に励み医学生に。
やがて心の奥に眠っていた復讐心を目覚めさせる。
感想 「羊たちの沈黙」「ハンニバル」「レッド・ドラゴン」
に続く第4作目。
今回は時を遡って
ハンニバル誕生にまつわる・・物語です。
ということで・・・アンソニー・ホプキンスはさすがに
出演しませんね・・・笑
このシリーズ・・一応すべてみておりますので
今回もきちんと鑑賞。原作も、レッド・ドラゴンとハンニバルは
読んでいたのですが、今回は多少情熱も薄れており、
(このシリーズも4回目だしね・・・)パスしての
映画鑑賞です。
前作のレッド・ドラゴンはレイフファインズの殺人鬼。
出演者も豪華で自分的には評価は高かったですが
今回はどうなることか・・・。
今回、主演は、ギャスパー・ウリエル君です。
この映画の製作が決まって、主演が彼だと知り
正直驚きましたね。
え・・・彼がやるの?・・・って。
殺人鬼・・・やっちゃうの?・・・ってね。
なにぶん、想像がつかないところがあり
出来も心配でしたが、なにより悪の血に染まってしまうというのが
複雑な気分。
でもまあ・・・演技の幅を広げることは大切ですよね。
レイフも色々演じているしね♪
私の中での
レクター博士は、アンソニー・ホプキンスであり、
その名前は非常に大きかったです。
若き日といえども、やがて彼につながるという人物ということは
わかっているので演技においてもプレッシャーがあったのではないのか
しら。
そんなことを観るまえから色々考えていましたが
映画が始まってしまうと
次第にそんなことなど、気にならなくなってしまいました。
とにかく彼の行動に注目するのみ・・・で。
そのうち
ハンニバル=ウリエル君という図式もありかしら・・と思えてきました。
彼は、孤児院時代、過去の忌まわしい記憶からか
言葉を発することができませんでした。
そうとうのトラウマがあったようです・・・
寝言では言葉をだしていたけれど日常会話はダメみたい・・
そんな彼が
・・レディー・ムラサキ(すごいな名前・・笑)
と出会ってから
初めて言葉を交わすようになって・・。
彼女に対して
「ありがとう」といったのかな・・・。
心を許し始めたということでしょうね。
この時の声質がまあ・・
素敵だわ・・・・・・って感じましたよ。
だって、ここでおまぬけな感じだとがっくり・・じゃない?
語り口も、ゆっくり落ち着いていて、
まずは、第一段階よし!!ではないですか・・。
続いて・・殺人行為を繰り返すようになってから・・。
殺人を行うときの眼差し・・
首を傾ける様とか・・あごを引き気味にする様とか
さらには・・・・微笑む様など・・
これはこれは・・・!!妖しい殺人鬼にふさわしい
雰囲気充分かもし出していましたよ。
彼が・・やがてアンソニーホプキンス=ハンニバルと
なりゆるのも
体型は別として充分あり。。だと
確信できました。良いね~~
とってもとっても彼・・
頑張っていましたよね・・。偉かったね・・・と
抱きしめてあげたくなりましたよ。殺人鬼でしたけれど
美しかったです。必殺仕事人ばりの
剣のさばき・・。後ろに隠し持って、グサリというのは
まるで忍者のようでしたね。
冒頭は、戦争さなかの混乱した場面。
荒々しい兵士達にはんして、見るからに
弱そうなとある一家。
ハンニバル・ハンニバル・・と何度も
聞かされ(母親が呼んでいた・・・)
ああ・・この物語はハンニバルのことね・・・としっかり
頭にうえつけられました。
スタートのハンニバルは子役。
子役がまた可愛らしい・・。
この子役とウリエル君はあまり似てはいなかったのですが
そこは目をつぶりましょう・・・。
さらに、妹ミーシャは輪をかけて可愛いですね。
ハンニバルにも
こんな可愛らしい子供時代があったのですね。
主役の彼の頑張りは認めるにしろ
物語自体としてはあまり魅力的には感じなかったのが
残念。
レクター博士は殺人鬼ですよね。
でも、今までのシリーズをみていて
彼自身に嫌悪感を感じることはありませんでした。
それは殺人という異常な行為とは裏腹に
高尚な趣味をもち、美食家であり
さらには、類まれなる洞察力をも持ち合わせているという
彼自身の魅力がそうさせていたのだと思います。
この不思議なギャップですよね。
殺人なんて残酷なことには、興味ないと思わせておいて
実はさらりと・・・行ってしまう彼。
無様な態度はけしてみせないでしょ。下品な言葉も行為も
大嫌い・・。
あくまもスマート。
実に紳士的であるそういう人物像でしたよね。
そういう人格・・・
どういった生活環境で生まれ
どうやって形成されてきたのか・・。
誰もが興味を覚えることだと思います。
物語はその答えとなるものを用意していたわけですが
この流れ(ストーリー・・ね)からだけでは
彼の魅力をすべて解明するまでには
至らなかったように感じます。
もしかしてスタート時点にたったばかりだったからかしら。
これから徐々に明かされていくのかしら。というより
続編はあるの?
いってしまえば・・・ただの復讐劇。
肉親を殺され復讐するというまでは理解できても
その後も殺人鬼として生きつづけていくという姿は
納得できないところであります。
なにより、カニバリズムをどう
生活の一部としていったかが
腑に落ちませんね・・。
復讐終ればそれでよし・・でありますしね。
たぶん、リス・エヴァンス (グルータス)のあの
衝撃的な言葉で
・・・プッツンしてしまった(さらなる怪物となった・・・)
と考えればすべていいのかもしれないけれど
どうもあっさり・・・すぎる感もあります。
もっと深いのではないかな・・・なんて
思ってしまう自分もいますね。
確かに妹のことは
それなりに強烈ですけれど、
いかにも・・・っていう
感じがするのが(妹の事件→新たにわかる衝撃的な事実→
カンニバル・ハンニバルへ・・・・・)という
図式がやや安易に感じられるのです。
もっと何かあるんじゃないの・・・・ってね。
復讐劇・・
そこだけが
強調されすぎて
物語として面白みに欠けたのではなかったかな・・・・って
気がします。
なにしろ・・・先が見えてしまうのが惜しい・・・。
次は・・彼ね・・彼ね・・・って
想像できてしまうのでサスペンス的な面白さは
あまりなく
かといって心理劇的な面白さは・・というと
これもイマイチ。
ハンニバルに影響を与えたとされる
レディ・ムラサキの存在は薄いですね。
ハンニバル以上に
彼女の存在こそが・・・・・謎ですわ・・笑
お家にあんな鎧兜
置いてあったり・・
武士道を説いていたり・・・そんな日本人
いますか・・・。彼女の人格形成こそ・・知りたいです。
広島で原爆にあって肉親をなくしているとか・・・
生首をみても動じない彼女・・
一体・・何者?・・笑
日本・中国・・英語・・舞台はパリ。
なんだか・・ごちゃごちゃ・・しています・・。
国際色豊かな作品となっていますね。
ウリエル君を堪能するには
最高の映画だと思います。
これはこれで素敵かもしれないけれど
できれば・・私は違った役の彼のほうがいいな・・・・・・
それと リス・エヴァンス ね。
なんてこんな非情な役柄なのかしら・・。
これじゃあ・・これを見て彼に惚れる人は
いないよ・・・と少々不憫に感じました。
リスも素敵なんだけどね。
<
HANNIBAL RISING
監督: ピーター・ウェーバー
製作: ディノ・デ・ラウレンティス
マーサ・デ・ラウレンティス
タラク・ベン・アマール
製作総指揮: ジェームズ・クレイトン
ダンカン・リード
原作: トマス・ハリス 『ハンニバル・ライジング』(新潮社刊)
脚本: トマス・ハリス
撮影: ベン・デイヴィス
プロダクションデザイン: アラン・スタルスキ
衣装デザイン: アンナ・シェパード
編集: ピエトロ・スカリア
ヴァレリオ・ボネッリ
音楽: アイラン・エシュケリ
梅林茂
出演: ギャスパー・ウリエル (ハンニバル・レクター )
コン・リー (レディ・ムラサキ )
リス・エヴァンス (グルータス)
ケヴィン・マクキッド (コルナス)
スティーヴン・ウォーターズ (ミルコ)
リチャード・ブレイク (ドートリッヒ)
ドミニク・ウェスト (ポピール警視)
チャールズ・マックイグノン (肉屋のポール)
アーロン・トーマス ハンニバル(子供時代)
ヘレナ・リア・タコヴシュカ (ミーシャ)
イヴァン・マレヴィッチ
ゴラン・コスティッチ
1944年のリトアニア。
戦争で両親を亡くしたハンニバル少年と
妹ミーシャ。
彼らは2人、山小屋で暮らしていた。
そこに逃亡兵グループが乗り込んできた。野蛮な振る舞いをする
彼ら。やがて食料がなくなり、彼らは獲物を探し始める・・。
それから数年後。
孤児院で暮らす青年ハンニバル。その暮らしに不満を感じた彼は
やがて脱走し、パリの叔父を訪ねる。
しかし、叔父はすでに世を去り、未亡人の日本人女性レディ・ムラサキが、いるだけだった。彼女はハンニバルを
迎え入れる。その後、ハンニバルは勉学に励み医学生に。
やがて心の奥に眠っていた復讐心を目覚めさせる。
感想 「羊たちの沈黙」「ハンニバル」「レッド・ドラゴン」
に続く第4作目。
今回は時を遡って
ハンニバル誕生にまつわる・・物語です。
ということで・・・アンソニー・ホプキンスはさすがに
出演しませんね・・・笑
このシリーズ・・一応すべてみておりますので
今回もきちんと鑑賞。原作も、レッド・ドラゴンとハンニバルは
読んでいたのですが、今回は多少情熱も薄れており、
(このシリーズも4回目だしね・・・)パスしての
映画鑑賞です。
前作のレッド・ドラゴンはレイフファインズの殺人鬼。
出演者も豪華で自分的には評価は高かったですが
今回はどうなることか・・・。
今回、主演は、ギャスパー・ウリエル君です。
この映画の製作が決まって、主演が彼だと知り
正直驚きましたね。
え・・・彼がやるの?・・・って。
殺人鬼・・・やっちゃうの?・・・ってね。
なにぶん、想像がつかないところがあり
出来も心配でしたが、なにより悪の血に染まってしまうというのが
複雑な気分。
でもまあ・・・演技の幅を広げることは大切ですよね。
レイフも色々演じているしね♪
私の中での
レクター博士は、アンソニー・ホプキンスであり、
その名前は非常に大きかったです。
若き日といえども、やがて彼につながるという人物ということは
わかっているので演技においてもプレッシャーがあったのではないのか
しら。
そんなことを観るまえから色々考えていましたが
映画が始まってしまうと
次第にそんなことなど、気にならなくなってしまいました。
とにかく彼の行動に注目するのみ・・・で。
そのうち
ハンニバル=ウリエル君という図式もありかしら・・と思えてきました。
彼は、孤児院時代、過去の忌まわしい記憶からか
言葉を発することができませんでした。
そうとうのトラウマがあったようです・・・
寝言では言葉をだしていたけれど日常会話はダメみたい・・
そんな彼が
・・レディー・ムラサキ(すごいな名前・・笑)
と出会ってから
初めて言葉を交わすようになって・・。
彼女に対して
「ありがとう」といったのかな・・・。
心を許し始めたということでしょうね。
この時の声質がまあ・・
素敵だわ・・・・・・って感じましたよ。
だって、ここでおまぬけな感じだとがっくり・・じゃない?
語り口も、ゆっくり落ち着いていて、
まずは、第一段階よし!!ではないですか・・。
続いて・・殺人行為を繰り返すようになってから・・。
殺人を行うときの眼差し・・
首を傾ける様とか・・あごを引き気味にする様とか
さらには・・・・微笑む様など・・
これはこれは・・・!!妖しい殺人鬼にふさわしい
雰囲気充分かもし出していましたよ。
彼が・・やがてアンソニーホプキンス=ハンニバルと
なりゆるのも
体型は別として充分あり。。だと
確信できました。良いね~~
とってもとっても彼・・
頑張っていましたよね・・。偉かったね・・・と
抱きしめてあげたくなりましたよ。殺人鬼でしたけれど
美しかったです。必殺仕事人ばりの
剣のさばき・・。後ろに隠し持って、グサリというのは
まるで忍者のようでしたね。
冒頭は、戦争さなかの混乱した場面。
荒々しい兵士達にはんして、見るからに
弱そうなとある一家。
ハンニバル・ハンニバル・・と何度も
聞かされ(母親が呼んでいた・・・)
ああ・・この物語はハンニバルのことね・・・としっかり
頭にうえつけられました。
スタートのハンニバルは子役。
子役がまた可愛らしい・・。
この子役とウリエル君はあまり似てはいなかったのですが
そこは目をつぶりましょう・・・。
さらに、妹ミーシャは輪をかけて可愛いですね。
ハンニバルにも
こんな可愛らしい子供時代があったのですね。
主役の彼の頑張りは認めるにしろ
物語自体としてはあまり魅力的には感じなかったのが
残念。
レクター博士は殺人鬼ですよね。
でも、今までのシリーズをみていて
彼自身に嫌悪感を感じることはありませんでした。
それは殺人という異常な行為とは裏腹に
高尚な趣味をもち、美食家であり
さらには、類まれなる洞察力をも持ち合わせているという
彼自身の魅力がそうさせていたのだと思います。
この不思議なギャップですよね。
殺人なんて残酷なことには、興味ないと思わせておいて
実はさらりと・・・行ってしまう彼。
無様な態度はけしてみせないでしょ。下品な言葉も行為も
大嫌い・・。
あくまもスマート。
実に紳士的であるそういう人物像でしたよね。
そういう人格・・・
どういった生活環境で生まれ
どうやって形成されてきたのか・・。
誰もが興味を覚えることだと思います。
物語はその答えとなるものを用意していたわけですが
この流れ(ストーリー・・ね)からだけでは
彼の魅力をすべて解明するまでには
至らなかったように感じます。
もしかしてスタート時点にたったばかりだったからかしら。
これから徐々に明かされていくのかしら。というより
続編はあるの?
いってしまえば・・・ただの復讐劇。
肉親を殺され復讐するというまでは理解できても
その後も殺人鬼として生きつづけていくという姿は
納得できないところであります。
なにより、カニバリズムをどう
生活の一部としていったかが
腑に落ちませんね・・。
復讐終ればそれでよし・・でありますしね。
たぶん、リス・エヴァンス (グルータス)のあの
衝撃的な言葉で
・・・プッツンしてしまった(さらなる怪物となった・・・)
と考えればすべていいのかもしれないけれど
どうもあっさり・・・すぎる感もあります。
もっと深いのではないかな・・・なんて
思ってしまう自分もいますね。
確かに妹のことは
それなりに強烈ですけれど、
いかにも・・・っていう
感じがするのが(妹の事件→新たにわかる衝撃的な事実→
カンニバル・ハンニバルへ・・・・・)という
図式がやや安易に感じられるのです。
もっと何かあるんじゃないの・・・・ってね。
復讐劇・・
そこだけが
強調されすぎて
物語として面白みに欠けたのではなかったかな・・・・って
気がします。
なにしろ・・・先が見えてしまうのが惜しい・・・。
次は・・彼ね・・彼ね・・・って
想像できてしまうのでサスペンス的な面白さは
あまりなく
かといって心理劇的な面白さは・・というと
これもイマイチ。
ハンニバルに影響を与えたとされる
レディ・ムラサキの存在は薄いですね。
ハンニバル以上に
彼女の存在こそが・・・・・謎ですわ・・笑
お家にあんな鎧兜
置いてあったり・・
武士道を説いていたり・・・そんな日本人
いますか・・・。彼女の人格形成こそ・・知りたいです。
広島で原爆にあって肉親をなくしているとか・・・
生首をみても動じない彼女・・
一体・・何者?・・笑
日本・中国・・英語・・舞台はパリ。
なんだか・・ごちゃごちゃ・・しています・・。
国際色豊かな作品となっていますね。
ウリエル君を堪能するには
最高の映画だと思います。
これはこれで素敵かもしれないけれど
できれば・・私は違った役の彼のほうがいいな・・・・・・
それと リス・エヴァンス ね。
なんてこんな非情な役柄なのかしら・・。
これじゃあ・・これを見て彼に惚れる人は
いないよ・・・と少々不憫に感じました。
リスも素敵なんだけどね。
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