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ヒストリー・オブ・バイオレンス

ヒストリー・オブ・バイオレンス (2005   アメリカ・カナダ)

A HISTORY OF VIOLENCE


監督: デヴィッド・クローネンバーグ
製作: クリス・ベンダー
デヴィッド・クローネンバーグ
J・C・スピンク
製作総指揮: ケント・オルターマン
ケイル・ボイター
ジョシュ・ブラウン
ジャスティス・グリーン
ロジャー・カス
トビー・エメリッヒ
原作: ジョン・ワグナー
ヴィンス・ロック
脚本: ジョシュ・オルソン
撮影: ピーター・サシツキー
プロダクションデザイン: キャロル・スピア
衣装デザイン: デニース・クローネンバーグ
編集: ロナルド・サンダース
音楽: ハワード・ショア
 
出演: ヴィゴ・モーテンセン (トム・ストール )
マリア・ベロ (エディ・ストール)
エド・ハリス (カール・フォガティ)
ウィリアム・ハート (リッチー・キューザック )
アシュトン・ホームズ (ジャック・ストール )
ハイディ・ヘイズ (サラ・ストール)
ピーター・マクニール (サム・カーニー保安官)
スティーヴン・マクハティ (レランド)
グレッグ・ブリック (ビリー)

田舎町でダイナーを経営するトム・ストールは、
弁護士の妻と2人の子どもと平穏な毎日を送っていた。
ある夜、彼の店が拳銃を持った2人組の強盗に襲われる。
トムは、2人を一瞬にして倒してしまい、一躍町の
英雄になる。
それから数日後、片目をえぐられた男がダイナーに現われ、
彼に向かって別人の名前を呼びかける。
人違いだと否定するトムだったが、その男は、以来執拗に家族につきまとい始める。


感想  面白かったです。オープニングから衝撃的シーン。
淡々とした、まるで日常のひとコマのように映るシーン。
彼らにとっては当たり前の行動なのでしょうか。・・・。
本当に恐ろしい・・。
そして、平穏な暮らしをしている夫婦たちのもとへ
ふってわいたある事件・・・・ダイナー襲撃事件・・・


この事件がきかっけで、街のヒーローとなってしまった
ヴィゴ・モーテンセン扮するトム・ストール。



やがて、彼のバーに訪れる謎の男、エド・ハリス。

カッコイイ~~~~♪
おぞましい顔でもいいです。
この映画を観たいと思った原因は
エド様にありますから・・。もう、感激。
しかし、存在感があったのに、あっけない退場の仕方で
少々残念。あの不気味さは最後まで続いて欲しかった気がします。


てっきり二重人格という・・わりとよくあるサイコサスペンスかな・・と思っていましたが、見事にはずれ・・。

まさか、トムが、本当に嘘をついているとは思わなかったです。
ヴィゴ、ひどいよ~~~!


暴力以上にエッチシーンも、生々しく感じ(激しかった・・・笑)
両方あわせて強烈な印象をもたらせてくれた作品でした。


色んな意味で考えさせられる映画でしたね。
夫婦関係のあり方も考えましたし、
暴力そのものの意味も考えました。

 過去を隠していた夫を簡単に許せるのか?
それも、相当の悪事です。意味もなく人を殺めていたに違いないのです。善良な市民の顔をしたトムの印象が強いから、あまりピン!!とこないのでしょうが、これがもし、回想シーンとしてバンバン映りこんでいたらどうでしょう?現実として、トムの暴力を見せ付けられたら
観客としてもものすごい恐ろしさを感じたに違いありません。

 改心したのだから過去は問題にならないのでは・・やり直しはできるのでは・・。人生はいつだってやり直しができるんだから・・。
でも・・・トムの恐さは・・ふっとした瞬間に暴力が出てしまうところだと思います。セックスにしたって・・・・あんな風に過激に迫ってきちゃいますし・・・。奥さんとしては、その奥底に眠っているだろう
暴力にいいようのない不安を感じたに違いありません。


 暴力の意味は?
トムの過去に犯してきた暴力は、私欲のためや、権力を誇示するため・・・もはや快楽に似たようなものがあったに違いありません。
でも、善良な市民として生まれ変わったあとに
ふいに出てきてしまう暴力には納得できる理由がありましたよね。
家族を守るため、市民を守るため・・・・とか、または
愛を示すためとか・・・・ね。
でも、行為としてみてしまうと暴力は暴力でしかありませんよね。


彼の子どもが学校でいじめられている光景も映画では
描かれていました。子どもも父親の変化と共に暴力に対する
認識が変わってきていたように感じます。
逃げの姿勢から・・・積極的に攻撃する姿勢へ・・。

やられたらやり返す精神を身につけてしまっているような感じです。
これも父親の影響でしょうね。

暴力で物事は解決しないというのはわかっているのですが、
トムを最後まで苦しめた兄との話し合いは結局付かず。
暴力での解決でしたよね。
現実には話せばわかるということはありえないのかしら・・。
そうしなければいけない状況もあるのだろうか・・・。
なんだか複雑です。



ラスト・・・。
緊張感がこちらにも
伝わってくるものでしたよね。
私ならどうするかしら。。
そんな答えを突きつけられた感じでしたね・・。


余談ですが、奥さんのベットでのチアリーダー姿。
弁護さんなのに、やるときはやるのね・・・と
妙に感心してしまいました。積極的な姿がグットでした・・・笑





クローネンバーグ監督&モーテンセン主演最新作が
ありますね。

「Eastern Promises」予告編


楽しみ~~♪




history.jpg

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ヒストリー・オブ・バイオレンス

『A HISTORY OF VIOLENCE』2005年アメリカ・カナダ初見。これまた映画館で見逃した作品だったのですけど、とっても名作でした。片田舎でダイナーを経営しているトム・ストール(ヴィゴ・モーテンセン)。弁護士の妻(マリア・ベロ)、二人の子供と共に物静かな街で平穏に暮

今そこにある暴力~『ヒストリー・オブ・バイオレンス』

 アメリカ中西部の小さな田舎町で、弁護士の妻と二人の子どもと暮らす平凡なダイナー経営者トム(ヴィゴ・モーテンセン)。ある日、店に現れた強盗を射殺したことから、彼の日常は過去に封印したはずの暴力に侵食されてゆく

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トムとジョーイ

みみこさま、こんにちは~。コメントとTBをありがとうございました。
エド様お好きなのですね!オスカー候補の常連なのになかなか受賞できないイメージがあります、いつか獲って欲しいですね。
マリア・ベロのコスプレ、そうそうすご~く印象的でした(笑)
ヴィゴの身のこなしも美しく、暴力的なのに不快感はなかったですよね。
私なら・・すっかり醒めてしまうかも・・。全てを話してもらって、それを受け入れられるかどうか?ですけれども。
クローネンバーグの新作もヴィゴが主演ですか、楽しみですね!
ではでは、また来ます~。

みみこさま、こんばんは♪
コメントいただき、ありがとうございました。(TB挑戦してみたのですけど、きちんと飛んでいるか微妙です~)

この作品、なかなか奥深くて面白かったですよね。
>攻撃する姿勢へ・・。
そうなんですよね。このあたり、人間の衝動の怖ろしさ、それに正当性を見出せてしまう恐さなんかも感じてしまいました。
ほんま、暴力は暴力であって言い訳不能なのに。。

奥様、意表を突く力技で吃驚ですよね☆
>やるときはやるのね・・・
みみこさまったら~♪
>クローネンバーグ監督&モーテンセン主演最新作
わ、これは全然知りませんでした。楽しみですね~♪

真紅さんへ


こんばんは・・。
コメント&TBありがとうございます。
そうそう・・エド様は賞に縁のない方で
応援している方も寂しいです・・。
毎回毎回、いい演技なのに・・。
めぐりあう時間たち・・の彼なんて、素晴らしかったわ・作品もだけど・・。
で・・・・この作品ね。
ヴィゴも良かったですよね。身のこなしが
美しかった・・。
真紅さんおっしゃるように不快感はまったくなかったですよね・・。
夫の過去は気になりますよね・・。
素敵な夫だからこその迷いですよね・・。

ただいま某作品鑑賞中なので近いうちに
また伺います~~

武田さんへ

こんばんは。
コメント&TBありがとうございます。
TBですが、何度もトライしているのですが
うまくいかなくって・・・。
反映されていなかったら、ごめんなさいね・・。
こちらにはきちんと飛んでいますよ・・♪
この作品
面白かったですよね。考えさせられるところも
多くて・・・。
暴力プラス夫婦関係のありかたについても
思うところあったりして・・。
なかなか深い映画でした。
クローネンバーグというとグロイものを想像してしまうのですが、意外と見やすくて
その点も良かったです。
新作は他にもいろいろありますよね・・。
そうそう・・、ボンド様の新作は
夏でしたっけ?いろいろ楽しみですよね・・。
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