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イノセント・ラブ 

イノセント・ラブ  (2004  アメリカ)


A HOME AT THE END OF THE WORLD


監督: マイケル・メイヤー
製作: ジョン・N・ハート・Jr
トム・ハルス
パメラ・コフラー
ケイティ・ルーメル
ジェフリー・シャープ
クリスティーン・ヴェイコン
ジョン・ウェルズ
製作総指揮: マイケル・ホーガン
ジョン・スロス
原作: マイケル・カニンガム
脚本: マイケル・カニンガム
撮影: エンリケ・シャディアック

出演: コリン・ファレル
ダラス・ロバーツ
ロビン・ライト・ペン
シシー・スペイセク
マット・フルーワー
エイジア・ヴィエーラ
ロン・レア

1960年代のアメリカ、クリーヴランド。
幼くして家族を亡くしたボビーは
親友ジョナサン一家と暮らすことになる・・。
兄弟同然のように仲良く育っていくボビーとジョナサン。
やがて、2人は友達以上の感情を抱き始める。
ジョナサンは高校卒業とともにニューヨーク。
そしてボビーも彼の元へ。
ジョナサンは同居人のクレアと暮らしていた。
そのクレアと親密になるボビー。
居たたまれなくなり、両親のもとへ去っていくジョナサン。
やがて、3人は新しい形の家庭を築くことにする




感想  マイケル・カニンガム の
「この世の果ての家」の映画化。
劇場未公開です。
原作は未読ですが
お友達のサイトからこの映画のことを知りいつか見ようと
思っておりました。
なんといっても、「めぐりあう時間たち 」の原作者
ですからね。あの作品が好きなので絶対チェックしなきゃ・・と思いつつ今頃になってしまいました。

実はコリンファレルが苦手なのですよ・・・笑
顔の好みなんですがね・・。


この作品
男性陣の幼少期、少年期、青年期、ぞれぞれ別の役者さんが
演じているのですが、その成長容姿に違和感ないのが
驚きです。
そっくり・・・ですね。
とくにボビーの少年期の長髪の男の子から
青年期のコリンに映るところは
本当・・・同じだよ・・・と感心してしまいました。
長髪の男の子はインパクトありますね・・(忘れられない顔・・・笑)
コリンの長髪は微妙でしたが・・・ファンじゃないので
シビアでごめんなさい・・。
途中髪をカットしたときはちょっと安心しました。
だって暑苦しそうだったんだもの・・。


この映画では今までにないコリンを観ることができました。
「ニューワールド」と同じような路線かな。
あれよりもっと繊細・・。
役柄としては、違和感なく受け入れられることができましたよ。
熱く濃くなく・・・演技としては薄めのコリンです。


で・・・全体的な感想。

ちょっと難しいです。
それぞれの思いが見えそうで見えない・・ところも
感じられ、なんとも言いがたいところなのです。
これは私が原作本を読んでいないからかもしれませんが
安易にどうだこうだといえない何かを感じます。
だから
私の感じ方は間違っているかもしれないのがちょっと不安。
なにせ、この映画だけで感じたことなのですから・・・。

この映画で描かれる人間関係は
今までになく新鮮。
3人の男女というと大抵ドロドロしちゃうのに
そういう気配がなく、バランスの取れている関係に
みえるの。でも、心の中はそれぞれに葛藤があるのだろうけれどね。


気持ち的によくわかるのはジョナサンかな・・・
ボビーをはっきり意識しているのがよくわかりましたからね。
クレアと暮らすようになって
他にもたくさんの男友達と関係を結んではいるけれど
彼の心の中にいるのはボビーだけだったと思います。

でもボビーに本心を打ち明けなかったのは
自分と同じくらいボビーが自分のことを思っているのか
自信がなかったからじゃないかな・・・。
自分のボビーに対する気持ちとボビーが自分へむけてくれる気持ち
には違いがあると思っていたんじゃないのかな。
ボビーって、皆に優しい感じがしたから。
ボビーはジョナサンの気持ちはどういう風に受け止めていたのかな。
ダンスしながら
キスするシーンがありましたけれど
あれは気持ちに答えているようにも感じますが・・?
でも「兄弟のキスだ・・・」ともいっていましたね。
それって、ジョナサンのことを考えると
なんだか残酷な言葉じゃないかな・・・。


ボビーはクレアと付き合い始めたことからも
わかるように、けっして、同性だけにしか
愛を感じないという人ではないみたい・・・。
男とか女とか・・関係なく
人を愛せる人なんですよね。


一方のジョナサンはクレアと同居生活を送っていましたけれど、
ボビーとクレアのような関係には
ならなかったですよね。
でも本当にところクレアはどう思っていたんだろう。
ボビーと付き合うことになってしまったけれど、
ジョナサンのことはやっぱり好きだと解釈できる感じでも
ありますし・・・。
映画でもそんなこと言っていたかな・・・。

なんだか書いていてややっこしくなって
自分でもわからなくなってしまったけれど・・・笑
そういう複雑な感情が入り乱れている関係であるって
ことだけはなんとなく理解はできるけれど
それが観る人に
しっかり伝わっているかどうかが
微妙なところがありました。



ジョナサンのお母さん。
自分の子どもが友達とマリファナ吸って、妖しい関係に
あろうかと思われる場面に遭遇しても
それをけっしてとがめない。
一緒になって、マリファナ、吸ってしまったりするの。
彼らと同じ視線で物事を観たり
息子の人格すべてを批判することなく認めることができる・・・。
なかなか存在しないタイプじゃないですか・・。
そこらへんの人間的な魅力もの
もっと突っ込んで欲しかったりしましたね・・・。



イノセント・ラブ・・・
そういう言葉でまとめ上げてしまうのは
残念な気がしますね。

20070922000343.jpg

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イノセント・ラブ

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この美しく騒々しい世界で~『イノセント・ラブ』

 マイケル・カニンガムの小説『この世の果ての家』(角川文庫刊・原題:A Home at the End of the World)の映画化である本作は、2004年にアメリカで製作・公開された。日本では未公開であり、2006年11月、DVDが発売(

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コリンの解釈

みみこさま、こんにちは!拙記事にコメント&TBありがとうございました。
早速やって参りました~。
コリン・ファレルはボビーのセクシャリティについて「アセクシャル(asexual、無性)だと思う」と語っているのを何かで読みました。
コリンの解釈はそういうことだったようです。
原作では、4人の主人公がそれぞれ物語る形式で書かれています。
ですから、それぞれの関係や心理状態はうまく把握できるのですが、映画ではやはり説明不足な感じでしたか?
この映画が未公開だったのも、その辺りが原因なのでしょうかね。。
コリン・ファレル主演なのに、DVDストレートはちょっと寂しいですね。
原作は読み易いですし、素晴らしい作品ですので機会があれば是非読んでいただきたいです。オススメですよ。
TBさせていただきました!ではでは~。

こんばんは。
あー、やっぱり原作未読な方でも同じように感じられたんですね。そうなんです。登場人物の思惑がいまいちつかみ切れなったというか…。
ジョナサンの母親も、原作だとすごい魅力的なんですよ。あの二人の間に入っていく心理とか凄く丁寧に描写されていました。
惜しいですね…。脚本が原作者本人なだけに、納得せざるを得ないというか。

あと、コリンの髪はわたしもちょっと…(笑)。
切ってくれて何よりです。あれでラストまでいかれたらつらかった…。

真紅さんもおすすめしていますが、わたしも一押しの原作です。もし機会があったらぜひぜひ♪

真紅さんへ

こんにちは。
<4人の主人公がそれぞれ物語る形式で書かれています>そうなのね。
映画を観て原作読んでまた映画を・・という
形になれば、もっと理解度が深まるんじゃあ
ないかな・・・って思っています。
映画で説明不足って感じたのは
私だけだったのかな・・
わりと新しい形じゃあないですか。(あの3人)
だから、私が、求めるものが大きかったのかも
しれませんね。
そうそう・・未公開ですよね。
コリンなのに何故?公開作品の中には
面白くない物・・一杯あるのにね・・笑
原作・・・今日図書館に行ったら
書庫にあるようでした。
手持ちが片付いたら挑戦したいです。

リュカさんへ


こんにちは。
リュカさんの感想、
原作でのジョナサンの母親のことが
書いてあったでしょ?それにとっても興味を
もちましたわ。映画の中は
さらりすぎたから・・。物足りなかったですよ
原作読みたいな・・。
<脚本が原作者本人>
なんですよね・・。
興味ある方は原作で・・・ってことかしら。
<コリンの髪はわたしもちょっと>
そうそう・・・コリン演じるボビーって
原作も長髪だったのかしら。
少年期も長かったし・・。
そうだったら原作どおりなので
しかたないですよね・・・笑

原作読んでみよう~♪

みみこさん、(*゚▽゚)/Bonjour♪
ホントだ~。オブラートに包んでありますね(笑)
私も苦手です、コリン・ファレル(≧▽≦)

難しいって仰ってる意味解ります。
私はボビーが誰にでも優しいのは生い立ちから来ると思ったの。
兄は自分のせいで亡くなったし、両親も亡くなり、家族がいなくなったわけでしょ?
なので粋がって生きていくより、嫌われないようにって。
孤独を恐れたのでしょうね。

ジョナサンのお母さんって、ホントに特異なキャラですよね。
クレアもそうだし、キャラごとに掘り下げていけば色んな話が出来上がりそうですね~。

イノセント・ラブ(≧▽≦)
ホントにタイトル、悪すぎる~~^^;

ゆ~こ♪さんへ


おはようございます。
そうそう・・・オブラートに包んだの。
でも本音はゆ~こ♪さんの感想と同じかも・・・。


孤独を恐れた・・・
なるほど~~。
繊細な感じだったものね。生い立ち考えれば、
可哀想よね。
これ、美青年が演じていたら、私もフラフラしちゃうんだけどね。
コリンだし・・・・。

女性陣は魅力的な人多かったですよね。
一人ひとりの過去、知りたいくらいです。

イノセント・ラブ・・・て、なんだかね~~
原題どおりでよかったと思いますよね。

題材的には好み~~でしたよね。お互いに・・・笑
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